NHK朝ドラ【おかえりモネ】第16回　(第4週 月曜日)　感想

高度な自由研究ドキュメントだな！！

……と思っていたけれど、そういう軽い話では、もちろん、無い。。

生命がこの世から消える可能性がある。災害というものの恐ろしさ。

 

親に黙って仙台の大学から逃げてきた三生（前田航基）は、しばらく永浦家に滞在することに。そんな中、百音（清原果耶）の妹・未知（蒔田彩珠）は、祖父・龍己（藤竜也）の助けも借りながら、夏休みの自由研究でカキを卵から育てる地場採苗に挑戦していた。家業だけでなく、気仙沼の漁業の未来まで考えて研究に打ち込む妹の姿に、百音は圧倒される。さらに、天候を読むことが漁業にとっていかに重要か、次第に分かってくる…

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「おかえりモネ」第4週「みーちゃんとカキ」第16話

感想

ただの生物科学好きの自由研究……のようなものとはレベルが違う。

だよね。
だからテレビでまで取り上げられるんだよね。

みーちゃんの研究は生命を救う研究だった。

帰れない三生

みんなそれぞれの家に帰ってしまい、一人帰れない家出中の三生は百音の家の厄介に。

この家の事だから、当然お父さんには連絡している。

だから迎えに来ないということは、考える時間を与えてくれているんだよね。

未曾有の災害を目のあたりにして、「人を救う」道に迷っている息子を、未曽有の災害を体験しても責任から逃れることが出来ない大人が見守る。

無邪気な三生の笑顔の裏にある葛藤を考えると、ズキズキする。

日本からカキが消える

みーちゃんのノートに書かれた走り書き。

「種ガキがなくなったら　日本からカキが消える」


養殖のカキは「種ガキ」というまだ小さなカキを種ガキ生産者さんから毎年購入して自分の養殖場で大きく育てて出荷しているのです。

宮城県では石巻と松島が有名な種ガキの産地で、全国の養殖ガキのおよそ８割が宮城県産の種ガキから作られていました。

しかし３年前震災で大変な被害を受けたのです。


今期の朝ドラナレは、状況説明をしていたかと思えば、ズサッっと物語の真髄に切り込んでくる。

自分とごで種ガキから作れたら、とりあえずカキが消えるなんて心配はしなくて済むでしょ？


こんな災害が無かったら「カキが消える」なんて、たぶん誰も思わなかった。

みーちゃんもただの海洋生物学好きな高校生だったかも知れない。

しかし、今は使命感がある。
誰かがやらねばという切実な思い。

全て、「あの日」から始まっている。

みーちゃんの研究は復興の一環。

そして命を繋ぐための仕事。

家族はそれを見守り、百音だけがよく知らずにいた。

なのにドラマっぽく騒いだり塞いだりはしない。

百音にしろ三生にしろ、りょーちんにしろ……今のところは自分の身に起きたトラウマを静かに受け止める。……今のところは……。

おかえり「きのう何食べた?」

いや、書きたいだけですけど。

シロさんとケンジが同じ画面に収まってるの、だれが見ても叫ぶでしょ……。




お天気には今までだってずっと触れてきたはずなのに、急に目につくようになるから不思議よね。

百音も、地元の復興や、何かのためになることをやりたい。

「あの時」は音楽のおかげでこの地に居なかった。音楽も地球を救うが、百音にとってはソレじゃない。自分はもう音楽には救われたから。

だから、お天気。

繋がる……。

 

 

【おかえりモネ】
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キャスト

永浦百音 – 清原果耶

永浦耕治 – 内野聖陽
永浦亜哉子 – 鈴木京香
永浦未知 – 蒔田彩珠
永浦龍己 – 藤竜也
永浦雅代 – 竹下景子

及川亮 – 永瀬廉
野村明日美 – 恒松祐里
後藤三生 – 前田航基
早坂悠人 – 髙田彪我

及川新次 – 浅野忠信

新田サヤカ – 夏木マリ
菅波光太朗 – 坂口健太郎
佐々木翔洋 – 浜野謙太
川久保博史 – でんでん
田中和久 – 塚本晋也
中村信弘 – 平山祐介

朝岡覚 – 西島秀俊
神野マリアンナ莉子 – 今田美桜
内田衛 – 清水尋也
野坂碧 – 森田望智
安西和将 – 井上順

沢渡公平 – 玉置玲央
高村沙都子 – 高岡早紀
井上菜津 – マイコ
鮫島祐希 – 菅原小春

 

語り… 竹下景子

スタッフ

◆制作統括 : 吉永証、須崎岳
◆プロデューサー : 上田明子
◆演出 : 一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子
◆脚本 : 安達奈緒子
◆音楽 : 高木正勝
◆主題歌 : BUMP OF CHICKEN「なないろ」