のぶのことを「愛国のかがみ」と持ち上げたのは、あんたの新聞だし、そうやって戦意高揚を煽ってきたのもあんたたち新聞やラジオ。
なのに「あんなきれい事を言うても過去はぬぐえんき」って何なん。巨大ブーメランが飛んでいくき。
闇市で渡された東海林(津田健次郎)の名刺を頼りに、高知新報にやってきたのぶ(今田美桜)。しかし、東海林は全く記憶にない様子。諦めて帰ろうとするのぶに、東海林は入社試験を受けてみてはと提案する……
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「あんぱん」第13週「サラバ 涙」第65話感想

感想
簡単感想で。
忘れられてた のぶ
のぶが東海林から貰った名刺を持って高知新報を訪ねると、東海林は昨日の記憶をきれいに忘れていた。
お約束(笑)
でも、一緒に居た岩清水くんがシッカリ覚えてくれていた。
これもお約束(笑)
お約束だけれど、東海林さんと岩清水くんのトボケたやり取りや演技が面白くて。流石です。
どちら様?
ああ~昨日の。ほら昨日屋台で。
屋台?なんな、お前、声かけたがか?
いや、声かけたがは東海林さんでしょうが。
そうながか?おおお…俺?
何て?
ここで会話の速記を読み上げるのぶ。
あ…えっと…。「君のような人を我が社は待っちょった。採用」
「しょうじさん、なに無責任なこと言いゆうがですか」
あ、それは僕のセリフで。
「明日、我が社の編集局に来たまえ。待ちゆうきにゃあ」
確かにそのとおり言うてました。
俺にそんな権限あるわけないやろ!
権限ないのにでかい声で言うてましたよ。
カストリ、いかんわ~。……記憶が飛ぶ~。
ちなみに、「カストリ」とは、戦後出回っていた粗悪な密造酒のこと。
酒好きは、そんなもんでも飲みたかったんだろうねぇ。
しょんぼりと帰ろうとする のぶに東海林さんは声をかける。
君、ちょっと待って。
近々入社試験があるがや。受けてみたら?
あっ、えいかもしれません。
進駐軍のお達しで男女同権に伴い女性を積極的に採用しろて言われゆうし。
試験…ですか。
うん。君なら絶対受かる!
またそんなこと言うて。責任取れるがですか?
受かる!……気がする~。
何となく頼もしそうな上司になりそうだし、岩清水くんは何となく優しい先輩になりそうだし。
新聞社編は、ちょっと楽しみ。
……しかし……。
思想はそう簡単には変わらんですよね?
この入社試験の面接が何とも腹立ったね。
女子師範学校を出て教師をやっていたのぶは、さすがに試験はよく出来たらしい。
若松のぶさん。
旧姓・朝田のぶさん。
あなた、女子師範の学生の頃、弊社の新聞に載りましたね?
はい。
記事にはこう書いてある。「朝田のぶさんは愛国のかがみである」と。あなたの忠君愛国の精神は相当なものであったと記事を書いた当人から言質を取っています。
思想はそう簡単には変わらんですよね?
ええ~~?
何を言ってるんだろう、この面接官は。
そう持ち上げたのは、あんたたち自身でしょ。
国民学校の教師を辞めたのも進駐軍から軍国主義者としてマークされたのではありませんか?
それは違います。
ではなぜ教師を辞めたがですか?
私は子供たちに立派な兵隊さんになれと説き何人もの教え子たちを戦争にしむけてしまいました。純粋な子供たちに間違った教育をしました。
ですから、もう二度と教壇に立つ資格はないと思い辞職しました。
軍国主義から民主主義に乗り換えたとでも?信じられんね。
私が信じていた正義は間違っていました。
やき、今度こそ間違えんように周りに流されず、自分の目で見極め自分の頭で考えひっくり返らん確かなものをつかみたいがです。
今の私にはそれだけしか言えません。
これを聞いていたら、何だかこの新聞社で働くのは嫌だな。と思ってしまった。
軍に言われるがままに国を軍国主義に染めたのはまさに新聞だし。
今またGHQに言われるがままにアメリカン民主主義に染めようとしているのもまさに新聞だし。
のぶなんて、染め上げられた国民の一人にすぎないのに、まるで責任があるかのように言う。
一介の愛国少女が罪を背負わなきゃならないならば、当時新聞を作っていた人間なんて全員東京裁判行きだよね。
でも、まぁ、これは圧迫面接かも知れない。
もしかしたら、真ん中のおっさんはGHQの人間なのかも?
……と思っていたら、
ただでさえうちは進駐軍に目をつけられっちゅう。
あんなきれい事を言うても過去はぬぐえんき。
と来たもんだ……。
ここは東海林さんが、
ちょっと待ってください!
彼女は今の女性たちの代表だと言うてもえい。
戦時下の教育で多くの純粋な女の子たちが軍国少女となり、敗戦で自分たちの信じてたもんが…。いや…自分自身を墨で塗り潰されたがです!
みんな彼女とおんなじように打ちのめされ彼女と同じような思いを抱えて生きてます。
世の中も俺もあんたらも変わらんといかんがじゃないですか!?
と言ってくれたのでまだスッキリしたけれど、これでもまだ何かシックリこないわ。
世の中も俺もあんたもあの子も国に騙されて滅茶苦茶にされた。
そういう意味ではみんな同じだけれど、のぶが自分の職業を悔いるなら、新聞を作っていた人間はもっともっと悔いなきゃならんでしょ。
自分らが持ち上げた軍国少女に責任を感じてほしいよね。……と思ってしまったのだった。
とりあえず……
のぶは「猫の手」として東海林さんの下で働けることになった。
さぁ……
ここは、意地悪な上司なんて要らないので楽しくしてほしいな。
ところで「みるはち」では、あなたのベスト朝ドラ投票所 をリニューアル。よろしければぜひ。
このドラマのレビューを投稿してください


あんぱん キャストとスタッフ
キャスト
若松(朝田)のぶ – 今田美桜(子役期 : 永瀬ゆずな)
柳井嵩 – 北村匠海(子役期 : 木村優来)
朝田結太郎 – 加瀬亮
朝田羽多子 – 江口のりこ
朝田蘭子- 河合優実
朝田メイコ – 原菜乃華
朝田釜次 – 吉田鋼太郎
朝田くら – 浅田美代子
原豪- 細田佳央太
柳井登美子 – 松嶋菜々子
柳井清 – 二宮和也
柳井千尋 – 中沢元紀
宇戸しん – 瞳水ひまり
柳井千代子 – 戸田菜穂
柳井寛 – 竹野内豊
若松次郎 – 中島歩
若松節子 – 神野三鈴
辛島健太郎 – 高橋文哉
小川うさ子 – 志田彩良
田川岩男 – 濱尾ノリタカ(子役期:笹本旭)
今野康太 – 櫻井健人(子役期:中村羽叶)
山下実美 – ソニン
黒井雪子 – 瀧内公美
座間晴斗 – 山寺宏一
貴島勝夫 – 市川知宏
屋村草吉 – 阿部サダヲ
八木信之介 – 妻夫木聡
神野万蔵- 奥野瑛太
馬場力 – 板橋駿谷
目黒新 – 日高由起刀
島仙吉 – 横田栄司
粕谷将暉 – 田中俊介
東海林明 – 津田健次郎
小田琴子 – 鳴海唯
岩清水信司 – 倉悠貴
いせたくや – 大森元貴
語り – 林田理沙
あんぱん スタッフ
◆放送期間 : 2025年3月31日 ~ 2025年9月 日(予定)(全130回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
- 脚本 – 中園ミホ
- 音楽 – 井筒昭雄
- 主題歌 – RADWIMPS「賜物」
- 制作統括 – 倉崎憲
- プロデューサー – 中村周祐、舩田遼介、川口俊介
- 演出 – 柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉
『あんぱん』各回リンク
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11 12 13・14 15
16 17 18 19 20
21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
31 32 33 34 35
36 37 38 39 40
41 42 43 44 45
46 47 48 49・50
51 52 53 54 55
56 57・58 59 60
61 62・63 64 65
コメント