あの『アンパンマン』の作者、やなせたかし氏の妻を主人公に据えた朝ドラが始まった。
令和なら、もうたぶん全国民が我が子、我が孫、自分自身、どこかしらで通った来たキャラクター。全ての子供のアイドルでありヒーローである、アンパンマン。
その作者の生涯はどんな風に彩られていたのでしょう。
昭和初期、家族の愛情をたっぷり受けて育った少女が高知の町中を勢いよく駆けていく。「ハチキンおのぶ」こと朝田のぶ(永瀬ゆずな)である。商事会社で国内外を飛び回る父・結太郎(加瀬亮)を迎えに駅舎に駆け込んだのぶは、勢い余って少年にぶつかってしまう。少年の名は柳井嵩(木村優来)。彼は、父(二宮和也)を病気で亡くし、母・登美子(松嶋菜々子)と共に伯父・寛(竹野内豊)を頼って御免与町にやってきたのだった…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「あんぱん」第1週「人間なんてさみしいね」第1話感想

感想
新しい朝ドラが始まりましたが、ほぼ一日中出かけていたため感想が夜中になり、結局、初回から簡単感想で……。
初回の印象は、とにかく好きな役者さんばかり出ているのでワクワクしかない……といったところ。
まぁま、爽やかな第一話でした。
正義は逆転する
正義は逆転する。信じられないことだけど、正義は簡単にひっくり返ってしまうことがある。
じゃあ決してひっくり返らない正義って何だろう。
おなかをすかせて困っている人がいたら、一切れのパンを届けてあげることだ。
無音で、大人のアンパンマンがフラフラと、ほんとうにフラフラと飛ぶアニメから始まり、ちょっとビックリしてしまった。(音量消えた?とリモコンに手を伸ばしたのは私だけではあるまい……)
たぶん、ドラマの中に『アンパンマン』は出てこないだろうと思うのだけれど、あのアンパンマンはやなせたかし氏が描かれていた初期の姿。
最初のアンパンマンは青年だったんだよね。
アンパンマンというよりも、何やら白い男がフラフラ飛んでいる無音のアニメに入るナレーションは、とても暗め。
正義は逆転する。
信じられないことだけど、正義は簡単にひっくり返ってしまうことがある。
この時に改めて思う。
そうだよね、アンパンマンの物語が始まるわけではないんだもの。
モデルの やなせたかし氏は出征しているので、終戦記念日も挟むこのドラマの中には当然そのシーンも出て来るだろう。
同じ中園ミホ脚本の『花子とアン』では、国民の戦意高揚に協力してしまった村岡花子の苦悩が描かれた。
このドラマでもそういう部分は描かれるのだろうと思う。
のぶのモデルはドキンちゃん
物語の出だしは走るの大好き元気なおのぶから始まる。
初回キャストのインパクトは、汽車と走るシーンと『いだてん』が若干被っていることだよね。何だかもう、懐かしくて懐かしくて。
初回ののぶは、見知らぬ男の子に自ら突っ込んで行って謝らずに文句を言ったり、結構失礼。
だけれど、東京からの新参者が弁当を取り上げられていじめられているのを見て助けに入ったりしている。
ありがとう。君は本当はいい人なんですね。
「君は」? 「いい人」?
はあ~。おまん、それでも男かえ!
おまんみたいなヘナチョコ見よれんちや。
しゃんしゃん東京に去ねっ!
勝ち気なおなごや……と、思ったら、嵩は父親を亡くして、伯父が居るこの高知へやって来たのだと知り、途端に自分が言った暴言を反省したりする……。
安定しない性格だな。
と思っていたのだけれど、ヒロイン役の今田美桜さんが、のぶのモデルはドキンちゃんだと言っていたので、ああ、そうなんだ。と納得してしまった(笑)
ドキンちゃんって、意地悪なのに優しいツンデレ属性だよね……。
嵩を勇気づけるジャムおじさん
上にも書いたが、嵩は父を亡くし、生活が成り立たなくなった母に連れられて父の故郷である高知の伯父を頼ってやって来た。
初回で分かったことは、その伯父の家の子供・千尋は実は嵩の実の弟であり、幼いころに伯父の家に養子に来ているので母のことも兄のことも忘れてしまっているということ。
かなりの暗め設定である。
父を亡くして知り合いもいない高知にはるばるやって来た。駅を降りた途端に知らない女子にぶつかり倒されて怒鳴られ、再会した弟は自分の顔も忘れており、学校へ行けば理不尽な余所者扱い。
そんな嵩に焼き立てのアンパンをくれるジャムおじさん……じゃなくて、パン屋の草吉さん。
美味しいものは力になる。ということを前作よりも感じさせてくれた一話目だった。
初回から1話遅れレビューになってしまいましたが、今期もよろしくお願いいたします!
ところで「みるはち」では、あなたのベスト朝ドラ投票所 をリニューアル。よろしければぜひ。
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あんぱん キャストとスタッフ
キャスト
朝田のぶ – 今田美桜(子役期 : 永瀬ゆずな)
柳井嵩 – 北村匠海(子役期 : 木村優来)
朝田結太郎 – 加瀬亮
朝田羽多子 – 江口のりこ
朝田蘭子- 河合優実
朝田メイコ – 原菜乃華
朝田釜次 – 吉田鋼太郎
朝田くら – 浅田美代子
原豪- 細田佳央太
柳井登美子 – 松嶋菜々子
柳井清 – 二宮和也
柳井千尋 – 中沢元紀
宇戸しん – 瞳水ひまり
柳井千代子 – 戸田菜穂
柳井寛 – 竹野内豊
辛島健太郎 – 高橋文哉
小川うさ子 – 志田彩良
山下実美 – ソニン
黒井雪子 – 瀧内公美
座間晴斗 – 山寺宏一
屋村草吉 – 阿部サダヲ
八木信之介 – 妻夫木聡
いせたくや – 大森元貴
語り – 林田理沙
あんぱん スタッフ
◆放送期間 : 2025年3月31日 ~ 2025年9月 日(予定)(全130回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
- 脚本 – 中園ミホ
- 音楽 – 井筒昭雄
- 主題歌 – RADWIMPS「賜物」
- 制作統括 – 倉崎憲
- プロデューサー – 中村周祐、舩田遼介、川口俊介
- 演出 – 柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉
『あんぱん』各回リンク