弱っている悲しい子には、自分の顔を分けて元気づける。
だから「お代は頂くよ」といいつつ、ヤムおじさんはそのまま帰って行ったんじゃないかな。
美味しいものを食べれば笑顔になる、のではなく、笑顔になっちゃうほど美味しいのだよ。それは特別なパンだから。
結太郎があの世に旅立ち、悲しみに暮れる朝田家。しかし、のぶ(永瀬ゆずな)は一粒の涙も流さなかった。そんなのぶを元気にしたいと悩む嵩(木村優来)に、寛(竹野内豊)は「それが生きちゅうことや」と優しく語る。あくる日、表情なく居間に座り込んでいたのぶは、不意に立ち上がって駅まで全力で駆けていく。息を切らせながら必死に父を探すのぶに、駅に居合わせた嵩が歩み寄りある1枚の絵を差し出す。それを見たのぶは…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「あんぱん」第1週「人間なんてさみしいね」第5話感想

感想
そこだよ、そこであんぱんだろう!
と思っていたら、ちゃんと持ってきてくれる。
人は一人で死ぬものだ。だけど生きている間は誰かが側に居るんだよ。
何のために生まれてきた
子どもと一緒に『アンパンマンのマーチ』を聞いていると、泣きたくなってしまうことがよくある。
「何のために生まれて何をして生きるのか答えられないなんて嫌だ」という歌詞は、作者の やなせたかし氏が作られたもの。
ここでもう出て来るのね。
戦前舞台のドラマでよく見る白い葬列。
(この後に、すぐあのOPが入るのは、ちょっとね……)
亡くなったのはのぶのお父ちゃん、結太郎さん。
沈み込む朝田家だが、のぶはまだ泣けていなかった。現実感が無さ過ぎて。
お母ちゃんの羽多子さんも、たぶん泣けていないのよね。
こういう時のこの時代の主婦は泣いている余裕すらもないほど忙しいのだと思う。
葬儀は自分の家から出し、全部女が用意していた時代だから……。
引き換え、隠居である くらばあは、息子を失って寝込んでしまう。ご飯も食べれていない。
先生。
結太郎は何のために生まれてきたがやろう。
寛先生は答えるのだった。
子供の頃から自分の夢を必死に追いかけた。
それが結太郎の喜びながや。
この時代の長男ながら、家業を継がずに世界と取引する貿易の道を選んだ。
それを許して自由にさせた両親は偉かったし、本人も悔いはないと思う。
しかし……
親はあきらめきれない。こんなに若くして死んでしまって。
くらばあの悲しみが伝わる。
走り回らず、暗い顔つきの のぶを見て、ヤムおじさんも心配する。
のぶちゃんのお父さん亡くなったんだ。
出張から帰ってくる船の上で。
そうか。
じゃあ、あれが最後の別れか…。
あの時、親子の別れを嵩と一緒に見ていたものね。
あの時は……嵩はただ、父を失った自分と引き換えて、のぶを羨ましく見ていた。
ヤムおじさんにも、何かしら親子の仲良さそうな様子に思う所はあるように見えた。
2人とも、まさかあれが2人の最後の別れになるとは思ってもいなかった。
人間って本当にどうなるかわからない。
お前の父ちゃんはどこにいるんだ?
もういない。支那の厦門っていうところで病気にかかって死んじゃったんだ。
のぶちゃんのお父さんも遠い海の上で死んじゃった。
家族も誰もいないところで独りぼっちで…。
たった一人で生まれてきてたった一人で死んでいく。
人間ってそういうもんだ。
お前の父ちゃんもあのチビの父ちゃんも、俺もお前もあのチビも。
人間なんておかしいな。
本当ね。
どうせ死ぬときは一人。なのにどうして繋がるの……。
ここがホカホカします
息子の墓石を彫ることになるらあて……。
あんなに息子に継げと言っていた石屋であるせいで……こんな悲しいことになっている。
釜じいも憔悴しているし、のぶは駅でお父ちゃんを探し回ってしまう。食べ物をくちにできない くらばあ。
これはもう……アンパンマンの出番だろう。と思っていたところ、
さあさあ皆さん集まって!
焼きたてのあんぱんをどうぞ!
ヤムおじさんが来てくれた!
わしはあんぱんば食うたことあるき。ほれ、中にあんこが入っちゅう…。
そこいらのあんぱんと一緒にしないでください。
ヘッまあ…。
ふんっ…。
うまい。
お代はあとでちゃんと頂きますよ~。
うまい うまい。 これ…うまい。
釜じいの声につられて、のぶも、お母ちゃんも、そして、くらばあもあんぱんを口にした。
おいしい。
結太郎にも食べさせちゃりたかったねえ。
お義母さん…。
こんなうまいもん食わんで死ぬらあて…。
大人はしんみり、泣き笑顔で。
子どもははちきれんばかりの笑顔で。
みんなで美味しい美味しいと言ってほおばる。
ここがホカホカします。
と、胸を指すお母ちゃん。
ほんまや。
ここがホカホカする。
みんなの笑顔を見届けて、ヤムおじさんはお代を取らずに去っていきました。
みんなの笑顔に元気をもらった。
それがお代なんだね。
一週目総括
時代の温かさも厳しさも描きつつ、勢いよく流す元気な子供時代。
弁当に絡んでくる虐め男子ぃずはウザいですが、こいつらの存在のおかげで のぶの子どもらしい正義感が引き立つという……王道だけれど、嵩の身の上事情が事情なだけに、のぶの好感度が自然に上がります。
ロケーションも美しく、悲しさの中でも生きるのだということ、生きるために「力」が必要なのだということ、常識的な大人たちの優しさがしみました。
伯母さんの反応がちょっと心配だったのだけれど、父を亡くし母も失った嵩に対する扱いはとても優しく、これからも養母として安心できそう。
家もお金持ちだし、生活も安心……。
とりあえずは、OP以外には何の不満もない初週でした(あっ言った……)。
RADは好きだし、RADのMVのようだった『君の名は。』なんて、もうあの曲以外にあの映像と合うものはないだろうと思いながら感動していたけれど……。
曲よりも、あのOP映像に違和感しかなくて。(3話目くらいから、もうNHKプラスでOP飛ばして見ている……。まぁ一個人の感想ですが……ドラマの作りは丁寧なのにな、って思います)
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あんぱん キャストとスタッフ
キャスト
朝田のぶ – 今田美桜(子役期 : 永瀬ゆずな)
柳井嵩 – 北村匠海(子役期 : 木村優来)
朝田結太郎 – 加瀬亮
朝田羽多子 – 江口のりこ
朝田蘭子- 河合優実
朝田メイコ – 原菜乃華
朝田釜次 – 吉田鋼太郎
朝田くら – 浅田美代子
原豪- 細田佳央太
柳井登美子 – 松嶋菜々子
柳井清 – 二宮和也
柳井千尋 – 中沢元紀
宇戸しん – 瞳水ひまり
柳井千代子 – 戸田菜穂
柳井寛 – 竹野内豊
辛島健太郎 – 高橋文哉
小川うさ子 – 志田彩良
山下実美 – ソニン
黒井雪子 – 瀧内公美
座間晴斗 – 山寺宏一
屋村草吉 – 阿部サダヲ
八木信之介 – 妻夫木聡
いせたくや – 大森元貴
語り – 林田理沙
あんぱん スタッフ
◆放送期間 : 2025年3月31日 ~ 2025年9月 日(予定)(全130回)
◆制作 : NHK(AK)
◆平均視聴率 : %
- 脚本 – 中園ミホ
- 音楽 – 井筒昭雄
- 主題歌 – RADWIMPS「賜物」
- 制作統括 – 倉崎憲
- プロデューサー – 中村周祐、舩田遼介、川口俊介
- 演出 – 柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉
『あんぱん』各回リンク
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