小夜ちゃんがあまり出張ってこないだけで見やすい今日この頃……。
ところで、スズ子が部屋の外で坂口と愛助の会話を聞いているシーンさ。
人の家の中なのに不法侵入じゃない?(笑)
愛助(水上恒司)から「恋人になってください」と言われ、スズ子(趣里)は「ちょっと考えさせてほしい」と答える。それ以来、スズ子は恋に思い悩んでいた。一方、マネージャーの五木(村上新悟)からは村山興業を敵に回したくないので、波風を立てず、10歳も年下の相手に本気になるべきじゃないと言われる。そんな思い悩むスズ子に、小夜(富田望生)は悩みを聞こうと、伝蔵(坂田聡)のおでん屋台で話をすることにする…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「ブギウギ」第11週「ワテより十も下や」第55話
感想
「お国が大変な時に」と言うけれど、お国が大変で明日どうなるか分からないからこそ、今この時に……と逸る気持ちはあるよね、きっと。
この期間に慌てて婚約したり結婚したりした人って、ある種の吊り橋状態だった部分もあるかも知れない。
学徒出陣
『いだてん』でも描かれた部分だけれど、学徒動員とは文字通り、今までは免除されていた大学生を兵力として動員し始めたことを示す。
1943年。日本はもう総動員しなければ勝てない……というところまで追い込まれていた。いや、何にせよ「もう勝てない」と上層部は分かっていたわけなので、思いとどまって降伏すればよかったんですけれどね。
それは現代からだから言えることで。
【ブギウギの背景となった太平洋戦争の出来事】#ブギウギ 55話で1943年(昭和18)10月の学徒出陣が描かれました。
— NHKアーカイブス (@nhk_archives) December 14, 2023
戦局が悪化する中、政府はそれまで猶予してきた20歳以上の文科系学生を徴兵します。
当時のニュース映画や関連コンテンツを紹介します。https://t.co/92S74PFT0B
とうとう学生さんが行く時が来ちゃったねえ。
と、朝食を食べながらしみじみつぶやくチズさん。
スズちゃんのいい人も兵隊に取られちゃうよ。
まだええ人ちゃいます。
たくさん勉強したいだろうにねえ。
愛助さんは、たぶん兵役に合格していない。そのくらい身体が弱いのだと思われる。
しかし、スズ子の心には「彼は行ってしまうかも」という焦りが生まれたのは確か。
事務所では五木に呼び出されて説教される。
いやさ~あいつのおふくろさんのことが心配でさ。
おふくろさん?
村山トミ。村山興業の社長。
つまり、吉本せい。……おてんのことである。
えらく怖いっていうじゃない。
もし怒らせちゃったらさ、何されるか分かったもんじゃないでしょ?
何かされるんでっか?
そりゃ地方の興行主とかに声かけて、うちの楽団を使わないようにするとかさ。ああいう人は何でもできるのよ。
おてんは、そんなことはやりそうにないが、吉本せいはそういう人だった。
関東大震災後の慈善事業の功績が称えられ、紺授褒章を授与されている。
女性の地位が史上最弱だった時代に軍人から「お母上によろしくお伝えください」と敬意を払われる大人物。
裏にも顔が効いただろう。界隈では「女今太閤」と呼ばれていた。
そりゃ何やるか分からないし、マネージャーとしての五木の心配は当然なのよね。
伝蔵おでんで、小夜ちゃんと語る。
初めはな、何や六郎みたいにボ~ッとした子やな思うて、かわいいんはかわいいけど、弟みたいに思うてたんや。
それがいつしか好きになっちまったのけ?
あ…好き言うかな…結構しっかりした子やねん。
チャップリンみたいに世界中の人を笑かしたいいうて、大きな夢持ってはるし…。
夢を語る男は信用できねえ!
せやけど…。
今朝チズさんらと学徒出陣の新聞読んだやろ?
ワテ、その時な、こう胸がキュ~ッと痛なってん。
何でだ?
あんなキラキラした目で夢を語ってはった村山さんも戦地に行く思うたらな…もう苦しゅうて苦しゅうてな…。
やはり「行ってしまうかも」は、人を焦らせる。
それ以外にもスズ子にはこんなことで恋に落ちてしまう理由があった。
ワテな、男の人から好き言われたん初めてやねん。
これは大きいよね……。免疫がない、ってやつよ。
ままごと
小夜ちゃんは愛助のことを「信用ならねぇ」「あれは演技だ」と言うし、9つもの年差のボンボンに「遊ばれている」と五木も思っているようだったけれど……。
村山興業の方もまた、女歌手に坊ちゃんが騙されていると思っているよう。
ゆくゆくのためにしっかり学業に専念してもらわんと困りますがな。
もちろんそうしてるつもりではあるんやけど…。
せやったらあんな歌手とフラフラ遊んでる場合ちゃいまっせ!
遊んでるわけちゃう!僕は真剣に…。
たぶらかされてるだけや!ボンはまだまだ世間知らずや。
向こうは手だれの歌手だっせ。すぐに捨てられてまいますわ。
それを部屋の外で聞いているスズ子。ドラマかよ(ドラマだ)。
そもそも後継ぎと歌手の結婚なんてありえまへんわ!
結婚てまだそんな…。
それがええかげん言いますねや!
はっきり言います。ボンもあの女も一時の気の迷いや。ままごとや!
ここで、泣きながら去るのではなくて、腹が立って飛び込んでしまうのがスズ子である。こういうところは好きよ、ハッキリしてて(笑)
何や、さっきから聞いとったら!ええかげんにしなはれ!
ってことで……ブギウギ版わろてんの登場を楽しみにしている。
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ブギウギ キャストとスタッフ
キャスト
花田鈴子 – 趣里(子役時代:澤井梨丘)
花田梅吉 – 柳葉敏郎
花田ツヤ – 水川あさみ
花田六郎 – 黒崎煌代
橘アオイ – 翼和希
大和礼子 – 蒼井優
白川幸子/ リリー白川 – 清水くるみ
桜庭辰美 / 桜庭和希 – 片山友希
秋山美月 – 伊原六花
股野義夫 – 森永悠希
林 – 橋本じゅん
大熊 – 升毅
易者 – なだぎ武
アホのおっちゃん – 岡部たかし
アサ – 楠見薫
熱々先生 – 妹尾和夫
ゴンベエ – 宇野祥平
三沢光子 – 本上まなみ
タイ子 – 藤間爽子
ハット – 福徳秀介
コック – 後藤淳平
茨田りつ子 – 菊地凛子
羽鳥善一 – 草彅剛
羽鳥麻里 – 市川実和子
小村チズ – ふせえり
小村吾郎 – 隈本晃俊
伝蔵 – 坂田聡
松永大星 – 新納慎也
辛島一平 – 安井順平
中山史郎 – 小栗基裕
一井 – 陰山泰
二村 – えなりかずき
三谷 – 国木田かっぱ
四条 – 伊藤えん魔
五木ひろき – 村上新悟
小林小夜 – 富田望生
大林林太郎 – 利重剛
藤村薫 – 宮本亞門
山下達夫 – 近藤芳正
佐原 – 夙川アトム
田中鷹雄 – 高阪勝之
棚橋健二 – 生瀬勝久
東 – 友近
鮫島鳥夫 – みのすけ
村山愛助 – 水上恒司
村山トミ – 小雪
坂口 – 黒田有
大西トシ – 三林京子
大西タカ – 西村亜矢子
大西ヒデオ – 湯浅崇
治郎丸和一 – 石倉三郎
治郎丸ミネ – 湖条千秋
西野キヌ – 中越典子
語り – 高瀬耕造
ブギウギ スタッフ
◆制作 : NHK(BK)
◆制作統括 : 福岡利武,櫻井壮一
◆プロデューサー : 橋爪國臣
◆演出 : 福井充広,二見大輔,泉並敬眞,鈴木航,盆子原誠
◆脚本 : 足立紳,櫻井剛
◆音楽 : 服部隆之
◆主題歌 : 中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
『ブギウギ』各回リンク
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