我々が見ていたのは回顧録そのものだった……最終回のラスト。
読み終わった本を閉じて、エンディングの終わりとともにまた開く。
ここからまた始まるんだ……。
トキ(髙石あかり)は、司之介(岡部たかし)、フミ(池脇千鶴)に見守られながら丈(杉田雷麟)にヘブン(トミー・バストウ)との思い出を語っていく――。連続テレビ小説「ばけばけ」。激動の明治の時代を生きた没落士族の娘・トキ。世界をさまよい日本に辿り着いた外国人の夫・ヘブン。怪談を愛し、国境を越えて結ばれた2人の物語…
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「ばけばけ」第25週「ウラメシ、ケド、スバラシ。」第125話 最終回感想

感想
簡単感想で。
思ひ出の記
このドラマの初回は、おトキが蝋燭を挟んでヘブンさんに怪談を聞かせるところから始まった。
そして1話話したのち、おトキは蝋燭のこちらに向かって言うのである。
それでは…もう一つの話、よろしですか?
では…私、トキの話を。
あれは、「私たち」に向かって語り掛けていたんだね。
あのころの私は気付いちょりませんでした。
私が…あの人を縛りつけちょるということを。
丈さんの向かって語るヘブン回顧録はナーバスなことばかり。
例えば、ヘブンが着たがらないコートをおトキは洋装のために用意していた。
ワタシ… ヤクモ… ニホンジン!
コート キル…。
ナイ!
機嫌の悪くなるヘブンに笑いながら語るおトキ。
パパさん、このコート、名前あるでしょうか?
フロックコート イイマス。
フロッコー。フロ…。
あっ!「フロッグ」コート?
アッ…フフフ…。フロッグコート…。イエス イエス イエス。
それからヘブンは機嫌よくコートを着ていくようになったのだという。
ママサン… ドコ?
アレ… アレ ドコ?
あれ?
何ですか?あれって。
着る… 袖… 通す…。
あ~ はいはい、フロッグコートですね。
アハハ… モウ イッペン。
あっ ごめんなさい ごめんなさい。
フロッグコートですね。
フロッグコート。フフフ…。グワグワ。アハッ、イエ~イ。
楽しそうなヘブン。
わけの分からないおトキ。
西洋人らしくあることを受け入れたんだと思っちょったんですが…。今思うと…縛りつけようとする私に愛想が尽きて…。
それで笑っちょったんです。
その話を聞いて、丈が笑い出した。
何ですか?
ごめんなさい。真面目に…振り返ってくださってるのに…。フフフハハッ…。
いや…ですが、おトキさん、勘違いです。
勘違い?
「フロッグ」はカエル。
ですが、それはフロッグではなく「フロック」コートです。
フロックコート?
はい。先生は…なのに「フロッグコート」と言うおトキさんをどうにも愛おしくて、それで笑っていたのかと。
家族もそれを聞いて笑い出した。
おいおい、おトキ…カエルコートなわけないじゃろう!
おかしい!奥様らしか!
「奥様らしか」て…!えっ?
あっ!ねえ、やだやだやだやだ…。
なし なし なし! 今の話、全部なし!
あっ…駄目ですよ。
なしてね!もっと…もっとほかの話あるけん。
他にもおトキの抜けた話や勘違いの思い出で笑う松野の人々。
みんな、ずっと一緒に暮らして2人を見てきた。
おトキ、おトキおトキ!
こげな話がええんだない?
こげな話て…。なしてこげな話がいいん?
だって…ヘブンさんと二人、こげな夫婦だっただない。
えっ?
たあいもない…ほんに、たあいもない、スバラシな毎日だっただない。
それは視聴者も半年体験した、特に大きなことは無く、他愛もない、でも楽しそうな家族の日々。
桃源郷をずっと見てきたでしょ。
おトキは笑い泣き。
やっと泣けた。
自分がヘブンの一生を台無しにしたという後悔の呪いは解けた。
思い出したね。スバラシの日々を。
笑い泣きながらおトキは語る。
そういえば…パパさんは…蚊が好きでした。フフッ。
蚊が?
ええ!
ええ…生まれ変わったら蚊になりたいと言っちょるほどで…。
どんなに苦しんでいても、娘のそばにいて見守ると決めた父と母が、今は柔らかい笑顔でおトキを見つめている。
これは、この家族の物語。

司之介さんの温かい表情が、仏のように見えた……。
(一瞬、ウサギ暴落のこととか忘れそうになった(笑))
素敵な最終回だった。
本を選ぶ勘太と勲。
どれがいい?
えっ?え~っと…これ。
好きだね。これが。じゃあ、いくよ。
「思ひ出の記」。
そこから入るフルのオープニングに心を持っていかれた。
毎日難儀なことばかり、だけれど、2人で笑い2人で歩く。
何気ない日常をただただ普通に暮らす。
その有り難さを、震災をコロナ禍を数々の困難を通ってきた令和の私たちは知っている。
普通に暮らすって本当に尊いことなんだよね。
静かな朝ドラだったけれど、それを毎日見られた半年間は幸せだったでしょう。
そう言われていた気がする。
これが、私、トキの話でございます。
と回顧録は閉じ、2人の散歩は続く。
良いラストでありました。
キャストの皆さま
キャストの皆さまには心からお疲れさまでした。
素晴らしい演技をありがとうございました。
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ばけばけ キャストとスタッフ
キャスト
松野トキ – 髙石あかり(子役期:福地美晴)
レフカダ・ヘブン – トミー・バストウ
松野司之介 – 岡部たかし
松野フミ – 池脇千鶴
松野勘右衛門 – 小日向文世
雨清水傳 – 堤真一
雨清水タエ – 北川景子
雨清水三之丞 – 板垣李光人
クマ – 夏目透羽
ロバート – ジョー・トレメイン
ラン – 蓮佛美沙子
吉野イセ – 芋生悠
荒金九州男 – 夙川アトム
作山- 橋本淳
永見剣造 – 大西信満
野津サワ – 円井わん
なみ – さとうほなみ
江藤 – 佐野史郎
江藤リヨ – 北香那
チヨ – 倉沢杏菜
せん – 安達木乃
森山善太郎 – 岩谷健司
森山銭太郎 – 前原瑞樹
花田平太 – 生瀬勝久
花田ツル – 池谷のぶえ
ウメ – 野内まる
梶谷吾郎 – 岩崎う大
上野タツ – 朝加真由美
中村守道 – 酒井大成
山橋才路(山橋薬舗) – 柄本時生
錦織丈 – 杉田雷麟
正木清一 – 日高由起刀
小谷春夫 – 下川恭平
山根銀二郎 – 寛一郎
錦織友一 – 吉沢亮
イライザ・ベルズランド – シャーロット・ケイト・フォックス
(語り)トキとヘブンを見守る蛇と蛙
蛇の声 – 渡辺江里子
蛙の声 – 木村美穂
ばけばけ スタッフ
◆放送期間 : 2025年9月29日 ~ 2026年3月 日(予定)(全130回)
◆制作 : NHK(BK)
◆平均視聴率 : %
- 脚本 – ふじきみつ彦
- 音楽 – 牛尾憲輔
- 主題歌 – ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
- 制作統括 – 橋爪國臣
- プロデューサー – 田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
- 演出 – 村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
『ばけばけ』各回リンク
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