週タイトルの「頑張れお嬢様」とは、本当にリヨお嬢様を応援する話だったらしい。
まぁ、ちょっと頭から抜けていたけれど、確かにヘブン先生が帰ってしまったら松野家は収入の危機ではある。
来年には松江を去る宣言をしたヘブン(トミー・バストウ)。ヘブンがいなくなれば、また地獄のような借金生活がはじまってしまう。焦る松野家は、リヨ(北香那)がヘブンを射止めれば、トキ(髙石あかり)も県知事一家の女中になり給料が上がる!と勝手にリヨの恋を応援しはじめる…(52話)
トキ(髙石あかり)がヘブン(トミー・バストウ)とリヨ(北香那)のことで気を揉んでいた頃、リヨはヘブンにプロポーズ!リヨへの答えとしてヘブンは過去を語り始める(53話)
トキ(髙石あかり)はサワ(円井わん)の元で気持ちを落ち着けていた。その頃、ヘブン(トミー・バストウ)の過去はかつての結婚生活で犯した過ちに差し掛かる(54話)
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「ばけばけ」第11週「ガンバレ、オジョウサマ。」第52・53・54話感想

感想
簡単感想で。
借金が返せなくなる事情
ヘブン先生の「トオリスガリ」発言に時折憂い顔を見せるおトキ。
寂しいのだろう……と思っていたけれど(もちろん寂しいのだろうけれど)、松野家にとってはヘブン先生の消失は収入の消失に繋がるのだと改めて気づいた(確かに忘れてた(笑))
ほんに…まずいわよねえ、おトキ…。
と言い出すおフミさん。のんびり話すけれど、結構計算高いよね……。
あのお嬢様がペリーと結ばれて松江に残るようになれば20円は安泰。
更におトキがそのままお嬢様と…ペリー夫妻の女中になれば、女中の格がえらいことになって30… いや 40,50,60… いや 70円!70円はもらえるかもしれませんよ!
おリヨさまを密かに…いや、声高らかに応援する松野家である。
いやいや……どうしてそんな発想になるの(笑)
キャラ設定はないけれど、おリヨさまの家には女中はすでに2人以上居そう(笑)
ヘブン先生がおトキを推したとしても、夫のお気に入り女中なんておリヨさまがお断わりになるよね。
しかし、設定はそれで押し通すつもりらしい。強いな(笑)
つまり、おトキはヘブン先生が帰国してしまっても、おリヨさまと結婚したとしても、解雇される運命なのだった。
松野家はおトキに頼りすぎず、もう少しみんなで収入を上げる道を探そう?
そんなこんなしている内に、江藤家に呼ばれたヘブン先生は、おリヨさまからプロポーズを受けていた。
プロポーズを断る
英語でのおリヨさまプロポーズに江藤知事はやきもき。
何と申した?
と錦織さんに尋ねると、
先生をお慕いしているので松江に残って夫婦になってもらえないかと。
すでに隠しもしない錦織さんである。
しかし、知事が心配するまでもなく、ヘブン先生はおリヨさまのプロポーズを聞いて身の上話を交えつつお断りをする。
ナルホド…。
フッ…ビックリ。
デモ、オリヨサンノコト…シンケン…ワカル。
錦織さんに通訳を頼みつつ、知事夫妻にも向けて話し始めるヘブン先生。
シンケン…ハナスシマス。
ハジメテ…ハナス。ワタシコト
ヘブン先生はギリシャで生まれ、幼いころに叔母の住むアイルランドへと渡った。
これは小泉八雲の人生と同じ。
ギリシャのヘフカダ島で生まれた小泉八雲は両親の離婚と育児放棄によってアイルランドの叔母に預けられる。その叔母は金銭的に余裕があったようだけれど、やがて破産。移民船でアメリカに渡る……という波乱万丈の少年期・青年期。
転身の人生を送ったヘブン先生は、自分は一つの国にとどまれない宿命だと語る。
お待ちください。
宿命だから…?だから松江を離れるなんて…。
そんなこと決めつけないで、ずっと…ずっといたらいいんです。
ノー ノー ノー ノー ノー。コワイ…デキナイ!
そう語るヘブン先生は、自分は女性と一緒になったことがあると言うのだった。
トミー・バストウさんの静かで深い語りと、北香那さんの情熱を秘めた可愛らしさが良かったな。
結婚していたヘブン先生
ヘブン先生はアメリカの下宿で下働きをしていたマーサという女性と深く関わるようになり、共に暮らすようになった。
暮らし始めた頃の私は気持ちも充実し、生活も仕事も順調。こんな日々が永遠に続くような気さえしていた。
しかし、マーサは黒人女性であり、当時のアメリカでは奴隷との結婚は禁じられていた。
南北戦争後、アメリカ南部では黒人の地位はますます低くされ、一個の人間としての扱いを受けていなかった。
奴隷はだれかの持ち物であり、「個人」ではないから人の妻になどなってはならない、というのがこの法律の理屈である。
しかし、ヘブン先生はめげずにこの結婚を決行。
実際には八雲は黒人教会で式を挙げたらしい。(もちろん、法的に正式な結婚ではない)
結局、この結婚を機にヘブン先生は記者としての仕事を失い、パートナーも精神的に病んでしまい、2人は離別したらしい。
ですが…。
ですが…今度は分からないじゃないですか。
私たちはきっと…きっと…うまくいきます。
震える声で訴えるおリヨさんの言葉をヘブン先生は否定する。
人と深く関わることはやめたのです。
どの国でもどの街でもただの通りすがりの人間として生きていくことにしたのです。
誰とも深く関わらない…恋人でも友人でも誰でも。そう決めたんです。
多くの人や国と関わって来ながらも深い人間関係を作らないというのは、寂しいことよね。
自由だと考えることもできるけれど……。この人の根本は愛を求めていただろうからね。
「差別」とは少し違うけれど、ヘブン先生は日本で今、「ガイジン」の人。
奴隷ではないけれど、そういう意味では、ヘブン先生はずっずっと一人でずっと異邦人なのだった。
帰宅すると、チェアを逃がしてしまうヘブン先生。
知事の家で何があったか大よそ察したおトキは、おリヨさまから頂いた湯たんぽも壊そうとするのだった。
ノー ノー ノー…!
コワス…ナイ!
えっ えっ?ええ…あれ?違う?
えっと、あの…。
おリヨ様…。
オリヨ…?
ハハハハハ…!
デモ…チェア、ニガス…、チェア、タメ。
ユタンポ、コワス…ダレ、タメ?
チェアは自由にさせてあげるために逃がした。
これはチェアのため。
湯たんぽを壊したらヘブン先生の冬はジゴクに逆戻りだもんね(笑)
おトキの面白さに声を上げて笑うヘブン先生。
距離が近づいてまいりました。
ところで「みるはち」では、あなたのベスト朝ドラ投票所 をリニューアル。よろしければぜひ。
このドラマのレビューを投稿してください

ばけばけ キャストとスタッフ
キャスト
松野トキ – 髙石あかり(子役期:福地美晴)
レフカダ・ヘブン – トミー・バストウ
松野司之介 – 岡部たかし
松野フミ – 池脇千鶴
松野勘右衛門 – 小日向文世
雨清水傳 – 堤真一
雨清水タエ – 北川景子
雨清水三之丞 – 板垣李光人
山根銀二郎 – 寛一郎
野津サワ – 円井わん
なみ – さとうほなみ
江藤 – 佐野史郎
江藤リヨ – 北香那
チヨ – 倉沢杏菜
せん – 安達木乃
森山善太郎 – 岩谷健司
森山銭太郎 – 前原瑞樹
花田平太 – 生瀬勝久
花田ツル – 池谷のぶえ
ウメ – 野内まる
梶谷吾郎 – 岩崎う大
上野タツ – 朝加真由美
中村守道 – 酒井大成
錦織友一 – 吉沢亮
イライザ・ベルズランド – シャーロット・ケイト・フォックス
(語り)トキとヘブンを見守る蛇と蛙
蛇の声 – 渡辺江里子
蛙の声 – 木村美穂
ばけばけ スタッフ
◆放送期間 : 2025年9月29日 ~ 2026年3月 日(予定)(全130回)
◆制作 : NHK(BK)
◆平均視聴率 : %
- 脚本 – ふじきみつ彦
- 音楽 – 牛尾憲輔
- 主題歌 – ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
- 制作統括 – 橋爪國臣
- プロデューサー – 田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
- 演出 – 村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
『ばけばけ』各回リンク
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11 12 13 14 15
16 17・18 19・20
21 22・23 24・25
26 27・28 29・30
31・32 33 34・35
36・37・38・39 40
41 42・43 44・45
46 47 48 49 50
51 52・53・54



コメント