吉沢お亮が登場して、視聴している方としてはウキウキするわけだが、おトキ的にはウキウキしている場合ではない。
1人で頑張って辿り着いた東京で、逃げた夫・銀二郎と対峙する。
出奔した銀二郎(寛一郎)を探し、東京を訪れたトキ(髙石あかり)。銀二郎が住む下宿でトキは、松江随一の秀才・錦織友一(吉沢亮)と出会う。さらに銀二郎と一緒に住んでいるという松江出身の帝大生・根岸(北野秀気)と若宮(田中亨)も合流し、トキは錦織たちと銀二郎の帰りを待つ…(17話)
トキは錦織たちに銀二郎との関係を話し始める。そんな中、銀二郎が下宿に戻り、トキと銀二郎は再会。松江へ一緒に帰ろうと復縁を願うトキに銀二郎の返事は…(18話)
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「ばけばけ」第3週「フタリ、クラス、シマスカ?」第17・18話感想

感想
2話分で、すいません。
おトキ、東京へ着く
松江を出て1週間と2日。蒸気船、川船、汽船を乗り継いでようやく東京に辿り着いたみたい。
と蛇くんと蛙くんに説明されるおトキちゃんの長旅。
刀や鎧を売って一体どのくらいの金額になったのかは分からないが、旅はなるべく安く上げなければならない。本来は返済に充てたいもんね。
おトキがおじじさまに教えられた下宿に辿り着くと、そこには国宝(級イケメン)が居た。
銀二郎は、仕事でいない。帰ってくれ。
ああっ、すんません!あの、ここは銀二郎の住まいで合っちょる…合っちょりますか!?
えっと、仕事場はどこで…いつごろ帰ってくるんでしょうか!?
帰れと言っただろう!
今取り込み中なんだ。
すんません…でも私も帰るわけには…。
君は出雲の人間か?銀二郎の妹か何かか?
いえ…銀二郎の妻のトキと申します。
妻?妻…。
妻がいたのか…。
妻がいることを知らなかった……。
ということは、銀二郎さんはどう説明してここに住んでいるんだろう。
銀二郎さんは東京で人力車の車夫をやっているという。
こっちでも力仕事を……。
今、取り込み中だと言ったよな?取り込み中というのは…取り込み中ということだぞ。
クセが強い国宝。
すんません。
あの…でも東京が初めてで…
どげしたら…どげしたら…。
長旅でやっと辿り着いてボロボロの女性を追い出すほど鬼ではないらしい。
草履ズレの足を見て軟膏を手渡してくれた。
意外とマメだし優しい。
おトキは疲れ果てて、そのまま寝てしまうのだった。
目が覚めると下宿に2人、新しい顔が増えていた。
若宮です。「若い宮」と書きます。
根岸です。私も「若い宮」と書きます。
いや書かん書かん。
「根岸」は「根っこ」に「岸」だが。
漫才か。
ここは松江出身の帝大の学生が借りている部屋だと知るおトキである。
そちらは銀さんのお嫁さんだと錦織さんから聞いてますが。
ああ一応…。
うん?錦織さん?
昼間ここで勉強してた。
錦織さんお嫁さんのいびきと寝言で勉強がはかどらんかったとぼやいてました。
カラッと喋るだけなので、悪意はなく、無神経なだけらしい(笑)
そのころ、松江の松野家ではサワの口から おトキは自分の身の上を分かっていると知らされ、この機会に出ていったのではと考え始める。
まさか…。
銀二郎を連れ戻すために出ていったんじゃぞ!?
ならおサワちゃんだったらどう?
それは…夫との東京暮らしですかね。
だが育ててもらった恩というものがあるじゃろう!
ありますが…ありますが夫との縁もあります。
プラス、借金に追い立てられない生活な。
焦る司之介さん。
夫婦2人で暮らしませんか?
日本が文明国になろうとしちょる今、何かをなそうという松江人は皆 上京してきちょるいうのが実際だけんねえ。
帝大生たちの志は高い。
いずれはこの志の高さを抱えながら、みんな対外国への戦争に掻き立てられていくんだよねぇ……。
松江は遅れていると言われても、松江しか知らないおトキにはピンと来ない。
なぜ彼は東京で、なぜ君は…。
と尋ねられてポツポツと事の次第を語るおトキ。
あの…銀二郎さんに逃げられまして。
家に婿に来てくれちょったんですが、返せる当てもない借金を返すために寝る間もなく働いて、おまけにいまだに髷を結っちょる祖父のしつけが厳しく……。
それでも我慢してくれることをええことに、私自身もあの人に甘えちょって…。
最後は置き手紙を一枚置いて出ていってしまったけんちゃんと訳を聞きたいというのと…。一緒に松江に連れ帰って…またやり直したいと思っちょりまして。
おトキ、それは無理だわ。
あの家に帰るのは、もう嫌だわ。
申し訳ない。そんな秘め事を…。先ほど会ったばかりだというのに。
と謝ってくれる錦織さん。案外良い人。

そこへ帰ってきた銀二郎さんと、おトキは外へ出る。
あの…すんませなんだ、急にいなくなって。
行き先も告げずに…。
でも…まだあの時はどこに行こうとかは何も…。
ひとまず松江を離れようとそがな気持ちで。
でも…おトキちゃんには本当に申し訳なくて…。
このとおりだが!
おトキちゃんに土下座する銀二郎さんだった。
あの…やめてごしなさい!あの、やめて…!
ただ…!
ただ…もう…もうあの家には帰れんけえ。
おトキちゃんのことは好いとります。それは今でも変わらん。
でももう…あの家には…。申し訳ないけど…。
そりゃそうだ。
私もあの家には帰りたくないよ……。
何よりも、家族よりもお金のことだよ。
いえ…。
そげなことないです。
朝から晩まで…いや、朝から朝まで働かされて…それが一生続くかもしれん…。
そげなこと誰も我慢できん。
なのに…。
なのに…私も本当に甘えちょった。
明治頭の「家族」は本当に怖い。
現代でも「家族」が足かせになって自由に生きられない人は多いだろうけれど、あの時代は本当に「家」が大事で、縛り付けることが正しいとされていたのだもの。
令和頭にはもうついていけない。
だから、銀二郎が帰りたくないとこんなに懇願しているのに、おトキは笑って言うのだった。
おじじ様が…家の鎧や刀を全て売りました。
それで東京に来ることが…。
おじじ様も銀二郎さんに申し訳なく思っちょると思います。
そして…何より…私は…銀二郎さんとまた一緒に暮らしたい。
毎朝、フフッ、しじみ汁を作って…。
明治頭には、おじじさまは変わったのでもう松江に戻っても大丈夫だと思えるらしい。
借金まみれの生活でも……。
2人じゃ駄目だろうか?
えっ?
東京で2人で、夫婦2人で…暮らしませんか?
ここで、おトキは、家か自由かを求められているのだった。
そりゃ自由だよ……と令和頭は思うけれど、おトキには捨てられない。だって、おトキはあの家族が大好きなんだもの。
翌朝、おトキは下宿のみんなから絶賛される アサリ汁を作った。
銀さん、こんな朝餉を作ってくれるお嫁さんから逃げちゃいけんですよ。
根岸。シャラップ。全くお前は…。
銀二郎さんは下宿仲間の会話を聞きながら自信ありげに言うのだった。
でも、もう…ずっと一緒だと思います。

残念だけれど……そうはなるかなぁ……。
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ばけばけ キャストとスタッフ
キャスト
松野トキ – 髙石あかり(子役期:福地美晴)
レフカダ・ヘブン – トミー・バストウ
松野司之介 – 岡部たかし
松野フミ – 池脇千鶴
松野勘右衛門 – 小日向文世
雨清水傳 – 堤真一
雨清水タエ – 北川景子
雨清水三之丞 – 板垣李光人
山根銀二郎 – 寛一郎
野津サワ – 円井わん
なみ – さとうほなみ
江藤 – 佐野史郎
江藤リヨ – 北香那
チヨ – 倉沢杏菜
せん – 安達木乃
森山善太郎 – 岩谷健司
森山銭太郎 – 前原瑞樹
花田平太 – 生瀬勝久
花田ツル – 池谷のぶえ
ウメ – 野内まる
梶谷吾郎 – 岩崎う大
上野タツ – 朝加真由美
中村守道 – 酒井大成
錦織友一 – 吉沢亮
イライザ・ベルズランド – シャーロット・ケイト・フォックス
(語り)トキとヘブンを見守る蛇と蛙
蛇の声 – 渡辺江里子
蛙の声 – 木村美穂
ばけばけ スタッフ
◆放送期間 : 2025年9月29日 ~ 2026年3月 日(予定)(全130回)
◆制作 : NHK(BK)
◆平均視聴率 : %
- 脚本 – ふじきみつ彦
- 音楽 – 牛尾憲輔
- 主題歌 – ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
- 制作統括 – 橋爪國臣
- プロデューサー – 田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
- 演出 – 村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
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