まぁ、そうだよね。おトキは帰るよね。
銀二郎さんが好きでも、東京が自由でも。
「家族」という不自由を求めて親の元へ帰る。時代よね。そして松野家よね。
東京で再会したトキ(髙石あかり)と銀二郎(寛一郎)。松江で一緒に暮らしたいトキと、東京で夫婦をやり直したい銀二郎。答えがでないまま迎えた翌朝、仕事にでかける銀二郎を、トキは夫婦に戻ったかのように見送る…(19話)
下宿では教員試験を終えた錦織(吉沢亮)の慰労会が行われ、トキ(髙石あかり)はお祝いの出し物を披露することになり、大好きな怪談を提案する。一方、松江に残った松野家では、司之介(岡部たかし)、フミ(池脇千鶴)、勘右衛門(小日向文世)が、トキが松江には帰らないであろうと覚悟していた…(20話)
あらすじ は 公式サイトより引用
連続テレビ小説「ばけばけ」第3週「フタリ、クラス、シマスカ?」第19・20話感想

感想
2話分で。
東京らんでぶー
東京はやり直せる場所だ。
と、錦織さんから言われる おトキ。
まぁ……なかなか松野家の場合はそう行かないよね。
錦織さんの試験の日。根岸さんだけではなく、銀二郎さんも湯島天神のお守りを錦織さんに渡す。
錦織さんが帝大生だと思っていた おトキは、そこで初めてまだ帝大生ではないのだと知る。
錦織さん。
下等小学校しか出とらんそうです。
家が貧しく、幼い頃から体も弱かったそうで中学は中退。無資格で教師をやっていたそうなんですが、きちんと中学校教師の資格を取りに上京してきたそうです。
今日がその教師資格の検定試験だそうで。
全科目合格すると、ゆくゆくは帝大卒業の資格を得られて校長先生にもなれるんだとか。
『らんまん』の万太郎は、十分に教育を受けられる環境に居ながら、好きな植物学を究めたくて学歴を得ず、後年、そのせいで大変な苦労をしていたよね……。
この時代としては、本当にお金が無くて学業を続けられなかった人の方が多いでしょうね。
貧しい中でも勉学に励んできた錦織さん。
東京はまさに生まれ変われる場所なんだね。
そのころ松江では、おじじさまが おタエさまを訪ね、挨拶と おトキに関する報告に出かけていた。
家宝の鎧や刀も…売ってしまったんでしょう?
それだけのことをしてまでおトキを東京へ行かせた。
戻らぬかもしれぬことをうすうす分かっていながら。
勘右衛門殿。
男の子を望んでいたあなたが、あの子を抱いてほほ笑んだこと今でも覚えています。
私はおトキを手放す時、あの子の幸せだけを願いました。
そなたは今、あの時の私たちと同じことを願っている。
おトキを授けたのがそなたたちでよかった。
傳もそう思っていることでしょう。
かわいいフワフワの赤ちゃんを抱いてしまったら、それが男だろうが女だろうが、思わず微笑んでしまう。
おじじさまは、その時からずっと おトキを愛しんできた。
行き過ぎた武家教育をもっと早く封印できていたら……借金の返済があっても少しは違ったかも。
その日、おトキは銀二郎さんが引く人力車に乗って東京ランデブーを楽しんだ。
幸せそうだったね。
連れて帰れませんでした
錦織さんと、同じく松江の友・庄田さんの試験が終わった夜、何か話をと言われて おトキは怪談を披露しようとした。
おトキさん、申し訳ないですが怪談は無しで。
えっ?
まあ怖がりなどではなく…まあ、怪談は正直古くさくて好かんのだ。
う~ん……幽霊に神に魂。
目には見えないものの時代はもう終わりだけんねえ。
日本は過去を振り返っとる場合ではない。
これからを、そして海の向こう、西洋を見ていかなくちゃならん。
西洋にも幽霊はいるがな(笑)
この辺は若気の至り的な血気が彼ら、というか、この時代のこの国自体にあるのかもしれない。
古き良き時代を捨て、新しいものばかりをありがたがる。
そうやって歴史は消えて行ってしまうんだけれどね。
戦争で歴史的建造物が壊されていくことなんて、この時代の人たちはまだ何も悪いことだとは思っていないもんね。
むしろ、戦国からこっち、敵の城を壊すことが戦というものだったし。
そのありがたさをこの国の人たちが守ろうと考え始めたのも、海外が視野に入ったから、ということになるだろう。
ではではでは、明日の朝はパンにしません?
パン?何だ?やぶから棒に。
いや、おトキさんに西洋のすばらしさをお伝えしたいと思いまして。
しかし、おトキは朝食の牛乳を口にして、泣いてしまう。
そうね……思い出すもんね。白いひげ。
おトキは銀二郎さんにお別れを告げた。
私…。
松江に帰ります。
ごめんなさい、銀二郎さん。ごめんなさい…。
正直な気持ちを言うと…。
銀二郎さんと東京で暮らしたいです。
なら…。
夫婦2人で……やり直したいです。
だったら…。
だけど…あの人たちを放っておくことはできません。
銀二郎さんのことは大好きだけど…。
でも……。
実子ではないことを言い出そうとした銀二郎さんにおトキはハッキリ言った。
本当の親です。
あの人たちが私の親で…私は松野家の本当の娘です。
ここからの長い長い道のりをおトキが1人で帰ったことを考えると本当に可哀そうに思えてくる。
行きはまだ、再び夫に会えるという希望があったものね。
だから、松野の家に辿り着いたら余計に嬉しくなってしまったかもしれない。
松野の家族は今日も白いひげを作ってゲラゲラ笑い合っていた。
そして、もう二度と会えないと思っていた娘が帰ってきた喜びに沸いた。
連れて帰れませんでした。
一人で帰ってきました。
猪の目を売って…。
しょんぼりと報告するおトキを抱きしめんばかりに歓迎する祖父と父母。
おじょ!おじょ!
おトキ!
おトキ!十分じゃ!一人で十分じゃ!
よう帰った。よう帰ったぞ。
ええの?ええの?一人で。
嬉しいね……。良かったね。松野家。
しかし、これからまた大変だ。
ひとまずは仕事を探さないと……。
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ばけばけ キャストとスタッフ
キャスト
松野トキ – 髙石あかり(子役期:福地美晴)
レフカダ・ヘブン – トミー・バストウ
松野司之介 – 岡部たかし
松野フミ – 池脇千鶴
松野勘右衛門 – 小日向文世
雨清水傳 – 堤真一
雨清水タエ – 北川景子
雨清水三之丞 – 板垣李光人
山根銀二郎 – 寛一郎
野津サワ – 円井わん
なみ – さとうほなみ
江藤 – 佐野史郎
江藤リヨ – 北香那
チヨ – 倉沢杏菜
せん – 安達木乃
森山善太郎 – 岩谷健司
森山銭太郎 – 前原瑞樹
花田平太 – 生瀬勝久
花田ツル – 池谷のぶえ
ウメ – 野内まる
梶谷吾郎 – 岩崎う大
上野タツ – 朝加真由美
中村守道 – 酒井大成
錦織友一 – 吉沢亮
イライザ・ベルズランド – シャーロット・ケイト・フォックス
(語り)トキとヘブンを見守る蛇と蛙
蛇の声 – 渡辺江里子
蛙の声 – 木村美穂
ばけばけ スタッフ
◆放送期間 : 2025年9月29日 ~ 2026年3月 日(予定)(全130回)
◆制作 : NHK(BK)
◆平均視聴率 : %
- 脚本 – ふじきみつ彦
- 音楽 – 牛尾憲輔
- 主題歌 – ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
- 制作統括 – 橋爪國臣
- プロデューサー – 田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
- 演出 – 村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
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