金曜日の「のほほん安子暮らし」の報復が一気にやって来る月曜日。
やっぱりさぁ、きぬちゃんは分かっているよね。
そうなんだよ。
兄弟なのに、勇ちゃんじゃないんだよ。
ロバートさんの方が雰囲気が似ているんだよ……。
勇(村上虹郎)に結婚を申し込まれた安子(上白石)は、すぐにはその返事ができずにいた。兄の算太(濱田岳)と一緒に生まれ育った「たちばな」のような和菓子屋さんを作ろうと、おはぎを売りながら少しずつお金をためてきた安子。るいとの幸せな未来を願いながら悩んでいたある日、英語の教材作りのためにロバート(村雨辰剛)と一緒にいたところを勇に目撃され……
(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第8週「1951−1962」第36話
感想
私、やっぱ、このヒロイン嫌いかも~~!……と、今日も言ってしまう。
安子に娘を返してあげてぇぇ……って思えないのが凄い。
鬼脚本。
なるほど!
なるほど!
と、きぬちゃんが言ったらそうなのである。
安子ちゃん。
うん?
今日は店に戻らんでええで。
えっ?しゃあけど、まだ、おはぎが…。
私が売っといたげるから。
安子ちゃん。
自分がどねんしてんか、はっきりさせんといけんよ。
勇ちゃんではないことはハッキリしている。
きぬちゃんには見えたのだろう。
稔さんの面影が。
弟の勇ちゃんではなく、ロバートさんの中に。
今の人、誰なら?
兄の仇である進駐軍を破ったのに。
安子からは良い返事が貰えない。
食卓は気まずかった。
そんな矢先、勇は安子がよりにもよって「外人」と一緒に居るところを見る。
その様子は親しげで、空気は柔らかく、優し気で、まるで稔が戻ってきたようだった。
勇は怒りをあらわにした。
今の人、誰なら?
……違うんじゃ…。
安子の態度はあきらかにオドオドした不審な様子に変わった。
あの人あ……ロバー……あっ、ローズウッドさんいうて。進駐軍の。前に岡山におってそんで、いつかのクリスマスに……あっ、今は一緒にテキストを。るいも一緒に!
勇は答える。
そうか。
分かった。
分かっちゃったのである。
安子の気持ちが絶対に自分には向かないこと。
雉真繊維の力
おかげさまでたちばな再建の見通しが立ちました。
それで……。
この機会にこの家を出てえと思ようります。
長えことお義父様のご厚意に甘えすぎとりました。
申し訳ありません。
それはもう絶対に千吉の息子に安子は嫁がないということで。つまり拒否されたのも同じだった。
息子の嫁だと思うから、想い人だと思うから、今まで大事にしてきたのだもの。
それがあんたの出した答えじゃったら止みゃあせん。じゃけど、そりゃあもう、るいたあ暮らせんいうことじゃ。
るいは私の子です。決して離れません!
そねえ言うて、赤ん坊のるいをあんたに任せた結果どねえなった?
安子が戦後の岡山で おはぎ行商にるいを連れて行こうとする時、私も思ったの。
連れていたからあんなことになったのに、よく恐くないよね。
安子は鈍感なのかもしれない。そう思わざるを得ない。
このセリフの時は、ちょっと口元に笑いさえ浮かんでいて、千吉さんにしては意地悪な表情である。
雉真が、息子たちが、家が大好きな千吉さん。
それを袖にされたら嫌味も言いたくなるというもの。
こねえだ大阪の医者にるいを診てもろうた。
おはぎの小商いで賄える額じゃねえ。
途方もねえ金がかかることじゃ。
雉真繊維の力がなかったら治してやれん。
それでも……るいを連れてこの家を出る言んか。本当にそれがるいのためじゃ思よんか。
雉真の子として生きていく。
それがるいにとっては一番えんじゃ。
私も、そう思っている部分はある……。
金の力も大事だけれど、何より、安子が るいを、るいだけを大事にしているシーンをあまり見せてもらっていない。
安子の関心はいつも、おはぎや、実家や、行商や、英語や、ロバートさん……。にあり。
るいが一番のようには見えない。
だから、まぁ……
そうなっちゃうよね。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
キャストとスタッフ
キャスト
橘安子 – 上白石萌音
雉真るい – 深津絵里
ひなた – 川栄李奈
橘金太 – 甲本雅裕
橘小しず – 西田尚美
橘算太 – 濱田岳
橘杵太 – 鷲尾真知子
雉真千吉 – 段田安則
雉真美都里 – YOU
雉真稔 – 松村北斗
雉真勇 – 村上虹郎
村野タミ – 西川かの子
雪衣 – 岡田結実
水田きぬ – 小野花梨
水田卯平 – 浅越ゴエ
水田花子 – 小牧芽美
水田力 – 小林よしひさ
赤螺吉兵衛 – 堀部圭亮
赤螺清子 – 宮嶋麻衣
赤螺吉右衛門 – 中川聖一朗
柳沢定一 – 世良公則
柳沢健一 – 前野朋哉
平川唯一 – さだまさし
ロバート・ローズウッド – 村雨辰剛
小川澄子 – 紺野まひる
こわもての田中 – 徳井優
小椋くま – 若井みどり
村野タミ – 西川かの子
神田猛 – 武井壮
大月錠一郎 – オダギリジョー
女子大生 – 市川実日子
トミー – 早乙女太一
竹村平助 – 村田雄浩
竹村和子 – 濱田マリ
片桐春彦 – 風間俊介
笹川奈々 – 佐々木希
木暮洋輔 – 近藤芳正
西山太 – 笑福亭笑瓶
磯村吟 – 浜村淳
エンタツ – 中川剛
アチャコ – 中川礼二
桃山剣之介 – 尾上菊之助
語り – 城田優
スタッフ
◆制作統括 : 堀之内礼二郎、櫻井賢
◆プロデューサー : 葛西勇也、橋本果奈、
齋藤明日香
◆演出 : 安達もじり、橋爪紳一朗、
松岡一史
◆脚本 : 藤本有紀
◆音楽 : 金子隆博
◆主題歌 : AI「アルデバラン」
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