上野の彰義隊は一日で討伐されたものの、会津ほか東北各地の諸藩が新政府軍に抵抗を試みていた。吉之助(鈴木亮平)は援軍を送り込むため、急ぎ薩摩に戻る。吉之助が次々と援兵を送る中、これまで西郷家を守ってきた弟の吉二郎(渡部豪太)が自分も戦に行きたいと申し出る。
その後、吉之助が兵をまとめ、越後に到着すると、先に戦に参加していた吉二郎が銃弾に倒れたという知らせが入る。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)
西郷どん 第38回 「傷だらけの維新」
「慶応4年4月。吉之助は江戸城の無血開城をやり遂げました。」
「しかし新政府に不満を持つ勢力が上野に集結。彼らは「彰義隊」と名乗っていました。」
もちろん、ここに長々と関わっていたら、いつまで経っても西郷どんは年末に向かえないMOS。
彰義隊なんてさ……どうせ1日も経たずに壊滅したんだもん。吉之助どんは忙しいし。
年末までに西南戦争に間に合わなきゃならないからさ。
てことで……。
大村殿、戦は兵の数ではないと……。兵
ばかりでなく金も兵糧も武器も何もかもが足りません。
特に会津、庄内、長岡は戦上手。
このままじゃ十中八九負けます。
上野から北へ北へと向かって行く新政府への不満分子成敗を引き受けた薩摩。
藩主に兵と金を増やしてくれと願い出るために鹿児島に帰った吉之助どん。
今日はここから吉二郎を巡ってのホームドラマで東北戦争が語られるのだった。
吉之助があちこち飛びまわったり流されたりしている間、ずっと家を守ってきた次弟の吉二郎。
この人の存在が西郷家を支えてきたのは本当の話で、ドラマ中でも言われていた通り、吉之助は彼を大事にして「兄」と呼んでいたという。
次弟だというのに家を守るために武士らしい働きもできず、その下の信吾、小兵衛のように兄と一緒に国のために働く事もできない。
武士として男として、情けなく思う気持ちが伝わった。
兄さぁ。
一つだけお願いがあいもす。
おいも戦働きがしたか。
おいなんぞが行っても役に立たんこつは分かっちょっ!じゃっどん、おいも薩摩隼人じゃ。
西郷吉之助の弟じゃ!
おいは一生に一度でよか、侍らしく生きてみたか。
兄さぁとおはんらと一緒に戦場を駆け回りたか。
東北に従軍して、越後で被弾し、命を落とした吉二郎。
それでも、本人としてはきっと満足な最期だったと思うんだ。
もう少し生きていれば、日の目が出る一生だったかも知れないし。(ドラマ的には)彼の死こそが西郷を「悔恨の境地」に陥れたのかも知れない。
それでも、この時代の武家の男として、きっとこのドラマの吉二郎に後悔はないと思う。
それよりも、どうしちゃっているのか……と思われるのは、およそ武士らしくない信吾くんである。
家を守ってくれている兄に向かって、「戦争なんて全然いいことじゃないしーー」と上から言い、「兄さんが来ても役に立たないしーー」みたいに言い、「キミもボクみたいに大ケガしたいの?」と言い、何かと失礼。
まぁ……兄を巻き込みたくないという優しさ目線なのだろうが、軍議中だというのに身内が撃たれたと乗り込んで来てギャーギャー騒ぐ公私混同っぷりも武士らしくない(笑)
新しい時代のために、脅かすものは徹底的に潰す非情な主人公……を盛り立てるために、弟を視聴者目線の平成的平和立ち位置に持ってきているのだろうが、それこそ妻に「戦は嫌でござる」をやらせた方が良かったのでは~。
西郷従道は明治に入っても軍人を続ける人だよ……。ちょっと戦嫌いキャラが過ぎる気がする。
西郷吉二郎は越後高田の病院で亡くなるが、この時、吉之助は越後に向かっている最中で弟の死には立ちあえていない。
ドラマではお別れできたので、そこは良かったのではないでしょうか。
「家を守っていた」といってもドラマのようにいつも家に居て畑仕事をしていたわけではなく、侍の子である吉二郎も勤めに上がっていたし、戦争にも参加していた。
戊申戦争では吉之助と別動隊で、兄よりも早く越後におり、被弾したわけである。
ドラマの吉二郎は希望が叶って兄弟と武士らしく戦い散って行ったので満足だったかも知れないが、実在の吉二郎は故郷から遠く離れた地で、新しい時代を目前にして戦死せねばならず……無念だったろうな、と思うのだった。
つらつら書いたけれども、このドラマでは東北戦争はこうしてほぼ西郷家の物語に終始したのである。
「この後も会津、庄内、そして箱館と戊辰の戦は続きました。
そんな中、日本は明治へと新しく生まれ変わり、大久保一蔵をはじめ岩倉や桂そして西郷吉之助といった面々による明治政府が動き出そうとしていました。
江戸城は「東京城」と改められ、京を離れた明治天皇の新しいお住まいとなりました。」
まじ、高速。
もうおいの役目は終わった。
と、大久保に鹿児島に帰る宣言する吉之助。
吉之助さぁ!元はといえば、幕府を倒せ、新しか国をつくれち言うたのはおはんじゃ!
そんとおりじゃ。
そんために…。
おいは……。
おいはこん手で全てを壊した。
壊して多くの者たちを死なせてしもた。
そん責めを負わねばならん。
そいが民のための新しか国をつくることじゃろが!
すまん一蔵どん。
勝手なこつを言うな。
幼か頃から西郷吉之助の背中を追いかけやること言うことをただひたすらに信じてきた。
おはんと共に手を取って新しか国をつくることだけを目指してきたんじゃ!
何度も流されるキミのために国父の機嫌を取って、いつもキミのためにキミが動きやすいように陰で黒い奴だと言われながら頑張ってきたのによ……。
ガーーーーン………
失恋なんてもんじゃない衝撃である……。
本当に勝手な人ですよね、西郷どん……。
まぁ……
史実の人も、どうも常に死にたがっているような気がしてならないし、そのためにいっぱい巻き込んで巻き込まれて行った人生なのかも知れない。
最終的には、家族だけが西郷の味方(本妻・雪篷さぁ含む)ということなのかも知れず。
さあ、明治篇。
※キャスト
西郷吉之助(隆盛) … 鈴木亮平(子役期:渡邉蒼)
大久保一蔵(利通) … 瑛太(子役期:石川樹)
西郷(岩山)糸 … 黒木華(子役期:渡邉このみ)
西郷吉兵衛 … 風間杜夫
西郷満佐子 … 松坂慶子
市来琴(西郷琴) … 桜庭ななみ(子役期:栗本有規)
西郷吉二郎 … 渡部豪太(子役期:荒井雄斗)
西郷従道(信吾) … 錦戸亮
西郷龍右衛門 … 大村崑
西郷きみ … 水野久美
西郷鷹 … 原舞歌(子役期:石井心咲)
西郷桜子 … 西郷真悠子
西郷小兵衛 … 上川周作
西郷園 … 柏木由紀
熊吉 … 塚地武雅
須賀 … 橋本愛
大久保次右衛門 … 平田満
大久保満寿 … 美村里江(ミムラ)
大久保彦熊 … 遠藤颯
大山格之助(綱良) … 北村有起哉(子役期:犬飼直紀)
有村俊斎(海江田信義) … 高橋光臣(子役期:池田優斗)
村田新八 … 堀井新太(子役期:加藤憲史郎)
有馬新七 … 増田修一朗(子役期:伊澤柾樹)
中山尚之助 … 天野義久
堀次郎 … 鬼塚俊秀
川路利良 … 泉澤祐希
坂本龍馬 … 小栗旬
後藤象二郎 … 瀬川亮
お龍 … 水川あさみ
中岡慎太郎 … 山口翔悟
於一(篤姫) … 北川景子
幾島 … 南野陽子
由羅 … 小柳ルミ子
島津斉興 … 鹿賀丈史
島津斉彬 … 渡辺謙
島津久光 … 青木崇高
喜久 … 戸田菜穂
調所広郷 … 竜雷太
山田為久 … 徳井優
赤山靭負 … 沢村一樹
桂久武 … 井戸田潤
小松帯刀 … 町田啓太
木場伝内 … 谷田 歩
板垣与三次 … 岡本富士太
中村半次郎 … 中村瑠輝人
中村与左衛門 … 渡邉絃
中村貞 … 鍵和田花
半次郎の弟 … 藤沢元
月照 … 尾上菊之助
タマ … 田中道子
愛加那 … 二階堂ふみ
龍佐民 … 柄本 明
石千代 金 … 木内みどり
ユタ … 秋山菜津子
富堅 … 高橋 努
里千代金 … 里 アンナ
田中雄之介 … 近藤芳正
土持政照 … 斎藤嘉樹
土持 鶴 … 大島蓉子
川口雪篷 … 石橋蓮司
ふき … 高梨臨(子役期:柿原りんか)
おゆう … 内田有紀
虎 … 近藤春菜
ジョン万次郎 … 劇団ひとり
阿部正弘 … 藤木直人
徳川家定 … 又吉直樹
井伊直弼 … 佐野史郎
徳川斉昭 … 伊武雅刀
勝海舟 … 遠藤憲一
平岡円四郎 … 山田純大
中根雪江 … ヨシダ朝
江藤新平 … 迫田孝也
桂小五郎(木戸孝允) … 玉山鉄二
伊藤博文 … 浜野謙太
大村益次郎 … 林家正蔵
橋本左内 … 風間俊介
一橋(徳川)慶喜 … 松田翔太
本寿院 … 泉 ピン子
松平慶永(春嶽) … 津田寛治
堀田正睦 … 朝倉伸二
松平忠固 … 野添義弘
水野忠央 … ホリベン
山内容堂 … 大鷹明良
伊達宗城 … 長谷川公彦
松平容保 … 柏原収史
徳川慶勝 … 小宮孝泰
松平伯耆守 … 山田明郷
阿部豊後守 … 佐藤尚宏
山岡鉄舟 … 藤本隆宏
近衛忠煕 … 国広富之
孝明天皇 … 中村児太郎
近衛忠房 … 大窪人衛
中川宮 … なだぎ武
岩倉周丸 … 福山康平
岩倉具視 … 笑福亭鶴瓶
語り … 西田敏行
※スタッフ
脚本 … 中園ミホ
原作 … 林真理子『西郷どん!』
音楽 … 富貴晴美
歌 … 里アンナ
題字 … メインビジュアル
制作統括 … 櫻井賢、櫻井壮一
プロデューサー … 小西千栄子、藤原敬久
演出 … 野田雄介、盆子原誠、岡田健
時代考証 … 原口泉、大石学、磯田道史
薩摩ことば指導 … 迫田孝也、田上晃吉
【西郷どん】
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コメント
NHK大河ドラマ「西郷どん」第38回「傷だらけの維新」
「傷だらけ」と聞くと、コンビーフ缶丸かじりを思い浮かべてしまうのは…少々歳なんですかねええ~(汗)。それはそれとして!台風の影響で一週足踏みの果ての今週の御一新!いやでもこっから悲劇やなあ~。立てこもる彰義隊!大村益次郎様の合力で新政府軍圧勝!撃て~!何よりもモノを言ったのは佐賀藩の新兵器のアームストロング砲だったとか。まっこと果ての見えん戦でごわず。つっこめええ!ああ…おいらの心の上野が血まみれよ。わずか半日で彰義隊壊滅!てんてっけてんの~せっごど~~ん!この明るすぎるOPもよしわるしか…
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