【おんな城主 直虎】第32回「復活の火」 感想


武田信玄(松平健)と徳川家康(阿部サダヲ)による今川攻めが避けられない状況になる中、政次(高橋一生)は今川氏真(尾上松也)の信頼を得ることに成功。

政次と裏で手を結ぶ直虎(柴咲コウ)は家康に書状を送り、徳川の遠江侵攻に協力する代わりに井伊家を復活し家臣の列に加えて欲しいと願い出る。

そんな中、ついに武田による駿河侵攻が始まる。
その破竹の勢いに今川国衆の寝返りが相次ぎ、氏真は絶体絶命の危機を迎える。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

   naotora-op.jpg

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おんな城主 直虎 第32話「復活の火」

※申しわけありません。本日これからメンテナンス作業をする関係でこの記事のコメントを停止させていただきます。(送れてしまうようですが実際には送れていません)
(トラックバックも頂いても反映しないかも…。8/16水曜日以降の送信をお願い致します。)

井伊家が今川から追い出される中、徳川は後10日で今川に攻め入るという武田からの書状を受けていた。

浜名湖周辺の国衆を調略するために井伊を当てにしたい家康は、井伊家が小野に追い出されたと聞いて愕然とする。

 

小野…但馬…!
存じております。
その者は母を今川への人質に差し出した小野の息子にございます!

あね様は何と運の悪い!

 

と、怒り心頭の瀬名姫に、井伊の力になるため調略を試みていると慰める家康。
 naotora32-瀬名

 

井伊には小野以外に三人の目付けがおってな。
そのうちの一人が野田の菅沼の親戚なのじゃ。
この者を通じて3人の目付けに調略を仕掛け、その者たちと共に井伊に攻め入り但馬を討ち取ろうという話を持ちかけたのじゃ。

 

ついに、井伊三人衆くるーー。

の巻である。

なんか……意外な結末になったけどね…。

せめてものわしからの井伊への手向けじゃ。

殿…ハート.gif

 

と、離れて暮らしていても相変わらずラブラブな夫婦である。

家康と築山殿がこんなに会っていたとは個人的には思わないけど、もしもそうだったら救われるな。瀬名さま。

後々の事を考えればね。
そこにもきっと言い伝えの通説から外れたエピソードを持って来るんだろうし。

 

そこへ当の井伊家からお手紙が。

書かれていたのは、井伊家は決して潰れてはおらず、後継の首は偽首であり三河鳳来寺で健やかにしている由。

但馬と裏で手を組んでいることまで書いてあるし。

ここで徳川まで井伊と小野が手を組んでいる事を知ってしまったよ

これは、小野が滅ぼされることから徳川の責任を逃す手ねぇ。

井伊直政の養母を描くとなれば、この大河は元から徳川寄りである。
徳川から見た歴史…となれば、徳川に残虐なことはさせられない。

…という方向かな。

しかし、酒井忠次が気賀に襲われたというし…。
気賀はどう描くつもりなのかしら。

 

そんなこんなの内に、関口は氏真に呼びつけられてバタバタと今川へ戻り、あろうことか、そのまま武田へと下ってしまった。

お味方カラっぽ状態で失意の氏真。
 naotora32-がらがら

 

徳川が攻め込んで来たら(いや、攻め込むふりをしてきたら)関口の首を差し出して徳川へ下る……今川から徳川へ乗り換えて、井伊を蘇らせる。

それが政次との合意であったが、何せテレパシーで語り合っただけなので真意がつかめず揺れる直虎である。

しかし、関口の監視の目がなくなり、政次は自ら直虎の所へ来てくれた。

 

小野の家臣たちは政次の乗っ取りについて、どう思っているのか。
徳川が攻め込んで来たら矢面に立たなくても良いようきちんと考えているのか。

何かと不安な直虎。

けれども、

まあ、殿様気分でも味わおうと思うてな。
つかの間の事であるし。

と戯言まで言って笑う政次。
 naotora32-碁

 

もし、そなたが主の座にとどまりたいと思うのならば我はそれで構わぬと思うておる。
此度の事が終われば今川を欺かずともようなるわけであるし。

まぁ…
私もそう思うんですけど。

百姓たちが体を張って刃向こうてくれる。
盗賊たちまでが尼小僧のためならしかたがねえと一肌脱いでくれる。
かような領主がこの日の本ほかのどこにおられますか。

と、碁を打ちながら静かに諭す鶴である。

 

もうじき日の光の下で打てるようになるの。

 

そうであったら良かったのに……。

 

此度の事が終われば俺と一緒にならぬか。

という言葉は なつに向けられた。
 なつ

 

やっと言ったねぇ……
もう遅いけど。

こんなに優しい表情の山口紗弥加さんはドラマでは滅多にお目に掛かれないし。

おとわではなく、男として なつと一緒になりたいという告白は、おとわとの最期の碁打ちシーンよりも泣けた。

 

今日は色んな表情の高橋一生を一度に見られる素晴らしい回だった。

これより小野は徳川に城を明け渡す。
徳川につき、その下で井伊家を再興する!

のシーンでは凛々しい一生を見て。

その後の「みんな殿がホントは井伊の味方だって知ってましたよぉ」の家臣デレシーンでは慰められている子供のような表情の一生を見た。

井伊谷に置いて行かれた関口の家臣もみんな味方になってくれて、さあ…
 naotora32-関口家

 

何もかもうまく行ったぜ!!

みたいになったけど~。

結局、井伊ってこうやって、計画を立てては倒れ立てては倒れる国なんだね。

 

脚本家の方は、初めにこのドラマの話が来た時に年表が真っ白スカスカでどうしようかと思った…という話を聞いた。

井伊家の歴史ばかりを年表で追って見ていると「え、だからどうして直親、普通ーーに井伊に戻ってんの」とか、「なんで他の縁戚の男も和尚もいるのに女の次郎が殿になったりすんの」とか、「えっ何で縁戚でもない小野が跡を」とか、「井伊谷三人衆が小野を退治してくれたみたいになってっけど、どういう経緯で」とか……

とにかく、繋がらなくて意味が解らないところが多いのである。
まぁ…残念ながら史料が少ないからそうならざるを得ない。

私がこのドラマが開始される前に読んだ小説でも何だか全体的にボヤ――っと誤魔化して描かれている感じだった。

フィクションでこれを繋ぐ作業は大変なものだと思われる。

申しわけないけれども、私は熱狂的なファンの方々とは違って竜宮なんとかの頃は脱落寸前だったし(これは今でもすごく受け入れ難い。)、ついこの前までの材木泥棒の下りもホント何話引っ張るんだよ!!と思っていた。

全体的にあのエピ大絶賛ではないけれども、繋がったよねぇ…。

 

材木泥棒の恨みがあったから近藤康用は井伊家を陥れる道を選んだのであり、井伊谷三人衆が悪家老・小野から井伊谷を取り返すという通説ではなく、近藤康用の謀から正義の小野政次が誅される話に替わったのである。
 naotora32-近藤

 

そしてこの事態は、あの時、尼小僧が盗賊を処分せずにこの辺をフラフラと仕切らせるままにし、近藤の恨みを買ったままにしておいたから起きたことなんだよ。

 

龍雲丸は生かして正解だったかも知れないが。

秩序はきちんとしなければ報いが来ると。
あの時、政次は殿を諭していなかったかな……。

「永禄11年12月13日。
くしくも今川館が焼け落ちたのと同じ日……」

同じ日…

にどうなったのかは、また来週…ってことでいいのかしら。

 

近藤の恨みが大きい事も考えると、気賀もその辺から……なのかもな。

だって、本当に恨むべきは龍雲丸だよね。

https://dramablog.cinemarev.net/blog-entry-5403.html

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※キャスト

井伊直虎(おとわ)… 柴咲コウ(子役期:新井美羽)

井伊直盛 … 杉本哲太
千賀 … 財前直見
井伊直平 … 前田吟

井伊直満 … 宇梶剛士
井伊直親(亀之丞) … 三浦春馬(子役期:藤本哉汰)
しの … 貫地谷しほり
井伊直政(虎松) … 菅田将暉(子役期:鈴木楽→寺田心)

中野直由 … 筧利夫
中野直之 … 矢本悠馬
中野直久 … 冨田佳輔(子役期:山田瑛瑠)
今村藤七郎 … 芹澤興人
弥吉 … 藤本康文
たけ→梅(二役) … 梅沢昌代

小野政直 … 吹越満
小野政次(鶴丸) … 高橋一生(子役期:小林颯)
小野玄蕃 … 井上芳雄
小野亥之助 … 井之脇海(子役期:荒井雄斗)
なつ … 山口紗弥加

奥山朝利 … でんでん
奥山孫一郎 … 平山祐介
奥山六左衛門 … 田中美央

新野左馬助 … 苅谷俊介
あやめ … 光浦靖子
桔梗 … 吉倉あおい
桜 … 真凛
高瀬姫 … 朝倉あき(少女期:高橋ひかる)

鈴木重時 … 菅原大吉
近藤康用 … 橋本じゅん
菅沼忠久 … 阪田マサノブ
瀬戸方久 … ムロツヨシ

南渓和尚 … 小林薫
傑山 … 市原隼人
昊天 … 小松和重

甚兵衛 … 山本學
八助 … 山中崇
角太郎 … 前原滉
富助 … 木本武宏
福蔵 … 木下隆行

今川義元 … 春風亭昇太
今川氏真(龍王丸) … 尾上松也(子役期:中川翼)
寿桂尼 … 浅丘ルリ子
太原雪斎 … 佐野史郎
関口氏経 … 矢島健一
庵原朝昌 … 山田裕貴
大沢基胤 … 嶋田久作
岩松 … 木村祐一
佐名 … 花總まり

徳川家康 … 阿部サダヲ
瀬名(築山殿) … 菜々緒(子役期:丹羽せいら)
竹千代 … 吉田海斗
石川数正 … 中村織央
酒井忠次 … みのすけ
本多忠勝 … 髙嶋政宏
榊原康政 … 尾美としのり
本多正信 … 六角精児
松下源太郎 … 古舘寛治
松下常慶 … 和田正人
徳姫 … 植原星空
於大の方 … 栗原小巻
武田義信 … オレノグラフィティ

龍雲丸 … 柳楽優弥
モグラ … マキタスポーツ
力也 … 真壁刀義
カジ … 吉田健悟
ゴクウ … 前田航基

中村与太夫 … 本田博太郎

織田信長 … 市川海老蔵

武田信玄 … 松平健

語り … 中村梅雀

※スタッフ

脚本 … 森下佳子
音楽 … 菅野よう子
テーマ音楽 ピアノソロ … ラン・ラン
題字 … Maaya Wakasugi
制作統括 … 岡本幸江
プロデューサー … 松川博敬
演出 … 渡辺一貴、福井充広、藤並英樹
時代考証 … 小和田哲男

公式サイト http://www.nhk.or.jp/naotora/

【おんな城主 直虎】
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コメント

  1. 『おんな城主直虎』、結局また面白くなくなった(第31~35回)

    皆さんこんばんは。今回は去年の大河ドラマ『おんな城主直虎』の第31~35回の感想です。まずはあらすじ。今川家から井伊谷領内への徳政令を受け入れるように要求された井伊直虎(柴崎コウ)だが、小野政次(高橋一生)の策を受け入れ、徳政令を受け入れるとともに井伊谷城を

  2. 昼寝の時間 より:

    おんな城主 直虎 32話「復活の火」

    公式サイト 信玄(松平健)と家康(阿部サダヲ)による今川攻めが避けられない状況に

  3. 大河ドラマ「おんな城主直虎」 #32 復活の火

    旅行中に見たので簡単に。

  4. くう より:

    >「復活の日」というと真田の父上が若い頃に出ていた…。

    ですねーー……ちょっとふざけ過ぎな気もーー…
    ツイッターでは次週の「嫌われ政次の一生」も大好評の大絶賛ですが、個人的には止めていただきたく…(惑)

    >しかし政次中心の最近は面白いですが視聴率は下がっていますね。

    先週の降下は何だったんでしょうね。やっと!!面白かったのに(笑)
    今週はちょい上げの12%。

    お盆は視聴率が下がりがちなので、それでも上がるという所はさすが大河です。

    >面白い程、視聴率が下がると「平清盛」を思い出しますが

    「清盛」は個人的には大傑作で大名作ですが、時代設定的にも(幕末と戦国が視聴率圧勝するのが大河なので)構成が緻密すぎたところも、演出にリアリティ持たせすぎたところも、従来ファンが逃げたのは仕方ないと思っております。

    言ってみれば「清盛」の視聴率不振は「戦国・幕末じゃなかったから」という言い訳が立派に立つ事案なので、直虎の方はそれが出来ないだけに辛い部分はあるかもー。

  5. おんな城主 直虎 第32回「復活の火」

    大河ドラマ『おんな城主直虎』のお時間です。 BSにて鑑賞。 第三十二回「復活の火」 あらすじ・・・・・・・

  6. おんな城主直虎 第32回~政次の歓喜の瞬間、 「井伊と小野はふたつでひとつであった!」

     今回は政次(高橋一生)にとって、永年の苦労が報われた最高の時だっただろう。  今川の呪縛から解き放たれ、誰にも遠慮せず、井伊と小野が手を携える時代が来たからだ。  もはや政次は悪役を演じなくてもいいし、日の光のもとで直虎と堂々と碁を打てる。  直虎(柴…

  7. NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」第32回「復活の火」

    さああって今週のタイトルさんは~?殺人ウイルスや核戦争から逃げて逃げて逃げ延びて目指す南極、復活の日!ですか~。小松大先生の傑作SF。草刈パパ上様が大活躍でしたねえ。まあまさか虎松様があんななりで井伊谷に帰ってくるわけでは、ないんでしょうけどねええ~~。 一つの名も無き命と引き換えに井伊谷を手に入れられた政次様。井伊家伝記では本気で乗っ取ったとされてますが、今作的にはあくまでも見せかけの嘘コの乗っ取り計画ですが、この嘘がホントに手の平返しで悲劇を呼ぶんではないかという予感が日に日に濃くな…

  8. 巨炎 より:

    「復活の日」というと真田の父上が若い頃に出ていた…。

    女二人相手にしても二枚舌の亀とはエライ差の鶴ですが死亡フラグ感が半端無い。
    しかし政次中心の最近は面白いですが視聴率は下がっていますね。
    (ダイジェストストーリーを良く流しているのは足掻き?)
    面白い程、視聴率が下がると「平清盛」を思い出しますが
    あれはオリンピックイヤーでとことん数字に縁が無かった訳で。
    政次退場以後はどうなるでしょうか。

  9. おんな城主「復活の火」

    今回は、ことに政次(高橋一生)が素晴らしかったです。妻との碁で交わした会話も、しみじみ…直虎を、「おとわ」と呼んでたのも印象に残りました。一見、憎まれ役をひきうけながら、井伊家を復活を願う戦略が、どうぞ成功しますように。      (ストーリー)武田信玄(松平健)と徳川家康(阿部サダヲ)による今川攻めが避けられない状況になる中、政次(高橋一生)は今川氏真(尾上松也)の信頼を得ることに成功。政次と裏で手を結ぶ直虎(柴咲コウ)は家康に書状を送り、徳川の遠江侵攻に協力する代わりに井伊家を復活し家臣の列に加…

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