【おんな城主 直虎】第20回「第三の女」 感想


亡き直親(三浦春馬)の娘と名乗って井伊谷にやってきた少女・高瀬(高橋ひかる)。
元許婚の隠し子発覚にショックを隠し切れない直虎(柴咲コウ)だが、井伊家の当主として、その真偽がわかるまで高瀬を屋敷で預かることを決める。
噂を聞きつけた直親の元妻・しの(貫地谷しほり)は高瀬のもとに乗り込むが、その対応は意外なものだった。
一方政次(高橋一生)は、高瀬は武田が井伊に送り込んだスパイなのではないかと疑う。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

   naotora-op.jpg

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おんな城主 直虎 第20話「第三の女」

井伊直親が父・直満の死に際して井伊から逃亡していた時。

落ち延びた先は信濃国伊那郡の松源寺だったといわれている。
http://www.ja-mis.iijan.or.jp/gotominami/hometown/2016/10/12.php

ここは武田領だった。
だから直親の娘が実子であろうがなかろうが武田の間者であっても何の不思議もない。

この時代だから慰めに女をあてがわれるのは珍しいことではないし、隠し子だの愛人だのと騒ぐ必要もなく、直親が井伊に戻ってきた時点で妻子の話が出ないのはむしろ違和感があった。

ああ…そう。
ドラマ的にね。こう使いたかったのか。

で、今回は『第三の女』の娘、である。

井伊に「直親の娘」を名乗る女子がやってきた。
名を「高瀬」という。
 naotora20高瀬

 

母御が亡くなる間際に父は「井伊の亀之丞」という男と聞いたそうでな…。
身寄りが亡くなったのでその話を頼りに出てきた…のじゃったな?

へぇ。
おっかあの名はユキと。
ユキと申しやして。

井伊の者は誰も話を聞いていないと言うと、出て行こうとする娘。

 

これにておいとま致しやす。

なれど、そなた、行く当てなどあるのですか?

たかが身一つ、いかようにもなります。

なれど母御ももうおらぬのでしょう?

親のおらん者など、いくらでもおるしない。

 

嫉妬で顔が歪んでいた直虎、これにほだされる。

娘は、とりあえず井伊に置くことになった。

 

あの、ひょっとしたら直親様もご存じなかったのではございませぬか?

さよう。
松岡様が哀れに思われて、たまたま誰かをあてがわれただけの事かもしれませぬしな。

と、みんな直虎の心中を推し量って慰めムード。

さぞかし取り乱すだろうと想像した しのりんは、

そなたが直親様の娘なら私の息子とは姉弟になります。
そうなれば新野のお屋敷にも顔を出すとよい。

と、なぜか冷静。

どうして冷静だったのかというと、

おいたわしや直虎様。

私とは結ばれるずっと前の事なれど直虎様にすれば。
直虎様はご出家までされたのに、その間に直親様はどこぞの女子とよろしゅうなされておったという事にございましょう?
直虎様が厳しいご修行中にどこぞの女子の前でも笛を吹き甘ったるいお言葉をかけられ子までなし…。

と、直虎を憐れんでいるのだった。

我はさような事みじんも気にしてはおらぬ。

あの子がまことの娘ならば虎松にも姉上ができようし。
娘が増えれば調略もできよう!
直親は井伊に宝をよこしてくれたとさえ思うておる!

 

あーあ…この時代に、やっぱり愛だ恋だ隠し子だのの話になるんだね…と思ったら。

恐れながら。
その者武田の里より参ったとの事。
武田の間者という事はございませぬか?

先ほどお見かけ致しましたが、あのくらいになれば十分に働きもできる事かと。

井伊の皆様のお耳にもさすがに入る頃かと存じますが…
今川と武田に争う兆しがございます。

武田よりの間者が井伊に入っても何ら不思議はございませぬ。
何とぞよくお考えのほどを。

 naotora20-鶴

 

と、ちゃんと緊張感のある話にしてくれる鶴である。

もっとも、これは直虎が娘を追い出しやすくするための画策でもあったらしいけど。

 

間者だと考えると、まず、おばば様に可愛い顔を見せて落とすのは上手い手だし。

お父の得意だった曲を口ずさんで「これぞ殿の忘れ形見!!」と思わせるのもお手の物だと思うんだけどね。

何と、鶴までこれに落とされる。
 naotora20-歌

 

結局、この回は、亀之丞という男がどんだけスケコマシイケメンだったかを語って女2人が結託するというクズ回想の日だったのである。

三浦春馬……イキロ。
naotora20-直親

 

この亀之丞なら女は第三どころじゃなく居るかもね。

 

常慶が来た時に高瀬の目が光っていたので、間者だという見立ては間違いでもない感じ。

けれども、女が生んだ子など誰の種だか女にしか解らぬ。
調略の道具も増えるし井伊は人手不足だからいいじゃないか。
とりあえず様子見~~というスタンスで高瀬は井伊の姫となった。
 naotora20-宴

 

さて。武田では永禄8年に義信事件が起こり、我らが勝頼殿が四男にして跡取りと定められ、織田の姫との婚儀が進んでいる。

武田は今川との同盟を破れば確かに南に敵を抱える事になります。
しかし、織田と結べば武田は西に味方を得る事になり更に松平を封じる事ができる。

松平を封じる?

松平の望みは三河・遠江を抑え、いずれは駿府に入る事にございますが、南の海に出たい武田としてはそれも面白くなかった。

だが織田と結べば織田の盟友である松平は武田を差し置いて好き勝手できなくなる。
織田はそこにつけ込み、自らの東の憂いを封じたのです。

とは常慶の説明。

この先、武田は徳川と組み、また別れ、北条は今川と組み、また上杉と組み、また武田も上杉と和睦し……と、戦国の世はゲームのように複雑に同盟と破局を繰り返していきます。

鶴の退場ももう…あまり日がないと思うんだけどなーーー…
「気賀」ですかぁ~……。汗2.gif

2017年度NHK大河ドラマ【おんな城主 直虎】事前番外 井伊直虎ってどんな人?男だったの?
井伊 直虎(いい なおとら)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての遠江井伊谷の女性領主。 井伊直盛の娘。 同国の国衆・井伊氏の事実上の当主を務めて、徳政令などを行い、「女地頭」と呼ばれた。 (wikipedia-井伊直虎-より引用)    ...

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※キャスト

井伊直虎(おとわ)… 柴咲コウ(子役期:新井美羽)

井伊直盛 … 杉本哲太
千賀 … 財前直見
井伊直平 … 前田吟

井伊直満 … 宇梶剛士
井伊直親(亀之丞) … 三浦春馬(子役期:藤本哉汰)
しの … 貫地谷しほり
井伊直政(虎松) … 菅田将暉(子役期:寺田心)

中野直由 … 筧利夫
中野直之 … 矢本悠馬
今村藤七郎 … 芹澤興人
弥吉 … 藤本康文
たけ … 梅沢昌代

小野政直 … 吹越満
小野政次(鶴丸) … 高橋一生(子役期:小林颯)
小野玄蕃 … 井上芳雄
なつ … 山口紗弥加

奥山朝利 … でんでん
奥山孫一郎 … 平山祐介
奥山六左衛門 … 田中美央

新野左馬助 … 苅谷俊介
あやめ … 光浦靖子
桔梗 … 吉倉あおい
桜 … 真凛
高瀬姫 … 高橋ひかる

鈴木重時 … 菅原大吉
近藤康用 … 橋本じゅん
菅沼忠久 … 阪田マサノブ
瀬戸方久 … ムロツヨシ

南渓和尚 … 小林薫
傑山 … 市原隼人
昊天 … 小松和重

甚兵衛 … 山本學
八助 … 山中崇
角太郎 … 前原滉
富助 … 木本武宏
福蔵 … 木下隆行

今川義元 … 春風亭昇太
今川氏真(龍王丸) … 尾上松也(子役期:中川翼)
寿桂尼 … 浅丘ルリ子
太原雪斎 … 佐野史郎
関口氏経 … 矢島健一
岩松 … 木村祐一
佐名 … 花總まり

徳川家康 … 阿部サダヲ
瀬名(築山殿) … 菜々緒(子役期:丹羽せいら)
竹千代 … 吉田海斗
石川数正 … 中村織央
松下常慶 … 和田正人

龍雲丸 … 柳楽優弥
モグラ … マキタスポーツ
力也 … 真壁刀義
カジ … 吉田健悟
ゴクウ … 前田航基

織田信長 … 市川海老蔵

語り … 中村梅雀

※スタッフ

脚本 … 森下佳子
音楽 … 菅野よう子
テーマ音楽 ピアノソロ … ラン・ラン
題字 … Maaya Wakasugi
制作統括 … 岡本幸江
プロデューサー … 松川博敬
演出 … 渡辺一貴、福井充広、藤並英樹
時代考証 … 小和田哲男

公式サイト http://www.nhk.or.jp/naotora/

【おんな城主 直虎】
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コメント

  1. くう より:

    巨炎さん
    >亀の扱いは、その辺りのオマージュから来ているのでしょうか

    タイトルも毎回何かしらオマージュされている感じはありますよね。
    亀の扱いは「三角関係乙ゲー大河かよ」と言われていたこの大河のオチをつけた感じでなかなか笑えました(笑)

    主役はなかなか成長しないかも知れません。
    あの朝ドラの主役もあまり成長した感じじゃなかったし(笑)

    >叔父を斬首して以降の「平清盛」か、松陰センセー退場後の「花燃ゆ」か

    どうしても「清盛」になる気はしませんが^^;
    「花も」にだけはなってほしくない……

  2. おんな城主直虎 第20回「第三の女」簡単で…

    ​​(ちょっと付け足し)こちらの本も読みました!​​ ちょっとは史実の方の直虎も覚えたかな?(^^) 目下、こちらのドラマ もうかなりハマっていて ノベライズ本買おうか真剣…

  3. 巨炎 より:

    洋画「第三の男」は死んだと思っていた親友が実は悪党で…という
    演出は控えめながらスリリングで面白い映画であり、
    亀の扱いは、その辺りのオマージュから来ているのでしょうか。

    まー、生前から男の煩悩を正直にオープン化してれば良いモノを
    爽やかそうに見せて二枚舌の腹黒というのは、ちゃんと描かれていた訳で
    頭が切れ、義妹や甥の前でだけ誠実な素を見せる鶴との対照性とか、
    当初はバラバラだった新生井伊も少しずつ纏まってきた所とか
    脚本の力量はそれなりに感じます。主役の成長「だけ」は微妙だが…。

    結局は政次までいなくなった後でしょうね。
    叔父を斬首して以降の「平清盛」か、松陰センセー退場後の「花燃ゆ」か、
    どっちつかずで、そもそも主役をどんなキャラにしたかったのかの「官兵衛」か。

  4. おんな城主直虎 第20回 第三の女

    第19回「罪と罰」はこちら。前回の視聴率は13.6%と意外にしぶとかった。で、先週がお休みの回なら今週はコントの回。だいじょうぶか(笑)。直親(三浦春馬)の子と称する娘が登場。演ずるはオスカーの期待の星、髙橋ひかる。どことなく三浦に似ているあたりが周到。こういう騒ぎは昔は多かったろう。最も有名なのは徳川吉宗における天一坊事件。わたしは子どものとき、柴田錬三郎原作の「男は度胸」(NHK)でこの事件を知り、浜畑賢吉演ずる吉宗が、確か三田佳子との間にできた本当の子である天一坊(志垣太郎)を死に追いやり、た…

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    公式サイト 亡き直親(三浦春馬)の娘と名乗って井伊谷にやってきた少女・高瀬(髙橋

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    それにしても、三浦春馬。ちょっとサプライズな感じで、お子さんをもうける役が多いなぁ、と感じてしまったのは、私だけ?さて、今は亡き直親(三浦春馬)の娘を名乗る少女・高瀬(高橋ひかる)が、龍潭寺に現れたと母・祐椿尼(財前直見)から聞き、直虎(柴咲コウ)は動揺。すぐに龍潭寺に向かった直虎は、祐椿尼、南溪(小林薫)と一緒に話を聞きます。その真偽がわかるまで高瀬を屋敷で預かることを決めます。意外にも、直親の元妻・しの(貫地谷しほり)は高瀬のもとに乗り込むが冷静。むしろ、兄妹ができてヨイのでは、と大らかまた、政…

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