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【おんな城主 直虎】第9回「桶狭間に死す」 感想


今川義元(春風亭昇太)に従い、尾張の織田攻めへと向かった直盛(杉本哲太)。
父の無事を祈る次郎法師(柴咲コウ)の元に思わぬ悲報がとびこむ。
桶狭間で今川軍が大敗し、直盛も討ち取られたというのだ。
負傷兵たちの手当てに次郎法師が奮闘する中、供をしていた奥山孫一郎(平山祐介)から直盛の最期の様子が語られる。
一方、松平元康(阿部サダヲ)は空になった古巣の岡崎城に入城し、ついに今川家からの独立を果たす。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

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おんな城主 直虎 第9話「桶狭間に死す」

北三陸をなんとかすっぺ!!
通称()K3RNSP
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終了の日である。
 
じゃなくて……。

「永禄3年5月。

今川義元は軍勢を率いて尾張に攻め込んだ。
その数2万5千。

直盛をはじめ、誰もが今川の勝利を信じて疑わぬ戦でござった。
織田制圧も目前となっておった。」

世に言う「桶狭間の戦」である。

 

尾張の桶狭間とやらで今川の軍勢が大敗を喫したと!

雨上がりに奇襲をかけられ義元公も討ち死にされたとの事です。

 

って事で、太守さま、セリフもほとんどないままアバンで終了である……
さようなら。太守さま。…

 

もっとも、この大河では戦シーンはガッツリやらないだろうなぁ、というのは元から予想はしていた。

「主人公が見ていない部分は特に描かない」というのは近年の大河のモットーのようなもんで、女主人公の大河だと当然自らが戦うという事は八重さんくらいしかほぼほぼないのでお金が掛からな……ぃゃ、えっと戦闘は削られることが多い。

戦シーンを描かずにその時々の人々の行動や心の動きを創作で描くというのは、脚本次第ということで…

下手をしたら、オニギリみたいな事になってしまうわけです…ぃゃ、こっちの話です…。。

 

そういう意味では、この大河にとって最重要な要の回であった。
だって、主人公の身に降りかかる大きな最初の悲劇なのだから。

少なくとも、先週みたいなことにだけはなってほしくない(祈り)
…という危惧とは裏腹に

とても面白い回だった。
この大河始まって以来、初めて泣かされたし、ドキドキもした。

 

織田軍と対峙したこの戦で、井伊は先鋒に立たされた。
楽な戦のはずだった。

井伊の兵も、井伊谷で男たちの帰りを待つ女たちも、共にそれほど緊迫した空気がないのが感じられる。

しかし、勝敗はまさに時の運。

直盛は、奥山孫一郎に連れられて井伊に帰ってくる事となった。首で。

これからわしは自らの命を絶つ。
どうせ死ぬなら織田の輩の手柄ではなく、井伊の役に立ちたい。
わしの首を掲げ、お前は織田のふりをし戦場を抜けよ。
そうすれば井伊の武者の一人は助かるではないか。

ならば…ならば、それがしの首を殿が掲げ…。

お前たちはまだまだこれからじゃ!

 

というやり取りがなされていたが、これは立派な殿というよりも、跡取り候補も数少なく不確かな井伊で殿が死んだら家は崩れるだろうに変な話じゃないと思うわけだが……

実際に直盛は切腹し、奥山孫一郎が介錯したと井伊家伝に伝えられているらしいので、切腹は間違いないのだろう。

こんなやり取りがあったとはちょっと思えないので、すでに瀕死の重傷だったので敵方に首を取られないように家臣に持ち帰らせたというのが真実なのではないかなぁ…と言ってみたりする。

それは、ともかく…

殿。
お働き、まことご苦労さまでございました。
おひげを整えましょうね…。

 

と、優しく直盛の首に語りかけ、愛おしそうに手を添える千賀さまにやられた。…

長年連れ添った人の肉体を亡くす喪失感が財前さんの演技からしっかり感じ取れて泣いた。
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なんと気丈な戦国の女と、千賀さんを尊敬もした。

立派な殿は立派な奥方が作り上げる。
戦国の強靭な夫婦の姿を見た気がしたわ。

ヒロインの悲しみは解るし貰い泣きもしたけれども、次郎さまにはここで静かに経を上げて欲しかったよね。

この立派な夫妻の娘なのだから。
それこそが出家した意味だろう。

 

ヒロインはともかく。

このシーンで面白かったのが、弟を失った悲しみも手伝ってか今にも涙をこぼしそうに狼狽した鶴の表情と、無表情な亀の対比である。
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オレ、このシーン、デジャヴーーー…とか言い出さなくて良かった。。
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首だけで井伊に戻ってきた父の事を思い出しているのだろうと思わせられる亀の表情。

色々とサイコパスに感じられる亀だけれども、あの日からもうずっと心が壊れていたのかもね。

 

弟の玄蕃と、家中で唯一自分を庇ってくれた殿を失って、悲しみと孤独でいっぱいな鶴は仕事に没頭しようと頑張って井伊の戦後処理をするわけだが…

玄蕃の義父であったはずの奥山朝利は、憑りつかれたように政次に敵意を燃やし始める。

但馬は殿亡きあと、混乱に乗じて再び乗っ取りを始めるつもりなのじゃ。

 

玄蕃に嫁いだ娘の なつと、孫の亥之助が人質に取られるという妄想に捕らわれ、ついに鶴を呼び出す朝利。

 

しかし、何度もお伝えしておりますように、なつ自身が小野に留まりたいと申しておりまして。

嫌がってもそなたが戻れと言えば済む話ではないか。

亡き殿が結んで下さった玄蕃となつ殿とのご縁にてございます。
大切にしていきたいと存じております。

 

亥之助がこちらに来てしまえば、そちが人質を取られた格好になるからか?
図星じゃろ。

いえ。
…さような事は毛筋ほども考えておりませなんだが…

裏を返せば、奥山に戻せば奥山殿は亥之助の事をそのようにお考えになられるという事にございますか?

あ!?

 

つまり、亥之助は小野から取った人質であると。

その考えをお方様がお知りになったらさぞかしお悲しみになる事にございましょうな!

新野様も中野様も、かような大事の時に奥山殿は寝床の中で己が家の事ばかり考えておられると失望なされましょう!

 

立て板に水のようにスラスラと言い返す政次が、老害をやりこめているようで、スッキリとしつつも不安でもあったのよね。

鶴としては、大切な弟と殿の想いが穢されたな気持ちにもなったのだろうね。
それで、つい思った通りにスラスラとやり込めてしまった。

結果…

でんでん!!
ここでボディを透明にするのは駄目だからぁぁぁぁ!!
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政次!いかがしたのじゃ!
何があった!

 

奥山殿を…
奥山殿を… 

斬ってしまった。
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父の代わりに僕がやり返してみた……。

『冷たい熱帯魚』しょせん46億年後に終わる命
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身内を亡くした女たちへの気遣いで自分は泣く事も出来なかった千賀さまが、直親と(あの怒2.gif)しののご懐妊報告を受けてやっと泣く事ができたシーンとか、先週の変なエピが無ければホッコリできたのによ(怒)怒2.gifと思いつつも「良かったね、千賀さま…」と貰い泣きしたり…

 

瀬名姫の「出る時は前に出ねば好機をつかみ損ねまする」のおかげで岡崎に出ることができた元康が将来的に瀬名姫をどうしたらああなるのか、とか……

 

そんな風に色々と感慨深く見ていたのが、ラストで吹っ飛んだ(爆)

でんでんは恐いし、ボディは透明になっても仕方ないよね……。

怯えるような表情の鶴が可哀想過ぎて、もう…。…

 

というか、この大河って、鶴可哀想物語だよね。
今のところ。

いろんな一生の表情を堪能できて、一生のファンとしては、いいぞもっとやr………。

2017年度NHK大河ドラマ【おんな城主 直虎】事前番外 井伊直虎ってどんな人?男だったの?
井伊 直虎(いい なおとら)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての遠江井伊谷の女性領主。 井伊直盛の娘。 同国の国衆・井伊氏の事実上の当主を務めて、徳政令などを行い、「女地頭」と呼ばれた。 (wikipedia-井伊直虎-より引用)    ...

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※キャスト

井伊直虎(おとわ)… 柴咲コウ(子役期:新井美羽)

井伊直盛 … 杉本哲太
千賀 … 財前直見
井伊直平 … 前田吟

井伊直満 … 宇梶剛士
井伊直親(亀之丞) … 三浦春馬(子役期:藤本哉汰)
しの … 貫地谷しほり
井伊直政(虎松) … 菅田将暉(子役期:寺田心)
佐名 … 花總まり

中野直由 … 筧利夫
中野直之 … 矢本悠馬
今村藤七郎 … 芹澤興人
弥吉 … 藤本康文
たけ … 梅沢昌代

小野政直 … 吹越満
小野政次(鶴丸) … 高橋一生(子役期:小林颯)
小野玄蕃 … 井上芳雄
なつ … 山口紗弥加

奥山朝利 … でんでん
奥山孫一郎 … 平山祐介
奥山六左衛門 … 田中美央

南渓和尚 … 小林薫
傑山 … 市原隼人
昊天 … 小松和重

甚兵衛 … 山本學
八助 … 山中崇
角太郎 … 前原滉
富助 … 木本武宏
福蔵 … 木下隆行

今川義元 … 春風亭昇太
今川氏真(龍王丸) … 尾上松也(子役期:中川翼)
寿桂尼 … 浅丘ルリ子
太原雪斎 … 佐野史郎
新野左馬助 … 苅谷俊介
関口氏経 … 矢島健一
あやめ … 光浦靖子
岩松 … 木村祐一

徳川家康 … 阿部サダヲ
瀬名(築山殿) … 菜々緒(子役期:丹羽せいら)

龍雲丸 … 柳楽優弥
瀬戸方久 … ムロツヨシ
高瀬 … 髙橋ひかる
松下常慶 … 和田正人

語り … 中村梅雀

※スタッフ

脚本 … 森下佳子
音楽 … 菅野よう子
テーマ音楽 ピアノソロ … ラン・ラン
題字 … Maaya Wakasugi
制作統括 … 岡本幸江
プロデューサー … 松川博敬
演出 … 渡辺一貴、福井充広、藤並英樹
時代考証 … 小和田哲男

公式サイト http://www.nhk.or.jp/naotora/

【おんな城主 直虎】
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コメント

  1. くう より:

    saboさん
    >たとえ今川と井伊が仲良しという設定にしようとも、もうこの桶狭間によって今川に他人を顧みる余裕は無く、方や井伊もまともに戦える人はほぼ全滅だったと

    そうですねぇ。
    史料本で「井伊の男たちの半数を失った」と読んでも「はぁ、そうなのか」で終わるところが、映像ですごくよく語られていたと思いましたよ。

    戦を直接描かない戦国ものとして秀逸な桶狭間でしたね。

    >政次は直盛を純粋に慕ってたんだろうな。その後の仕事っぷりは尊敬する人と弟の死の悲しみを紛らわすためにしか思えない。

    直盛が小野を見直す切っ掛けになったのは鶴の純粋さと聡明さでしたもんね。
    信頼感があったんですね。幼馴染みとその父として。

    これらを失ってますます一生の苦渋の表情が増えそうな。
    私にとっては「竜宮小僧の友 政次」でOKな大河っす(笑)

  2. sabo より:

    これまでの今川と井伊の不仲も、検地ごまかしも伏線にならないほど桶狭間での敗退は衝撃だったんですね。たとえ今川と井伊が仲良しという設定にしようとも、もうこの桶狭間によって今川に他人を顧みる余裕は無く、方や井伊もまともに戦える人はほぼ全滅だったと。

    直盛はもっと瀕死って描写の方が良かったですよね。奥山殿が歩けない状態でも井伊谷へ帰還したのを見習ってほしいと思ってしまう。それに井伊衆は脳筋描写ばかり目立っていたのにあんまり強くみえなくて可哀想(笑

    千賀様は完璧すぎてもう『おんな城主千賀様』で良い気がする(笑

    政次は直盛を純粋に慕ってたんだろうな。その後の仕事っぷりは尊敬する人と弟の死の悲しみを紛らわすためにしか思えない。……それを見つめる直親(切り替えのプロ)の視線がこええ(笑

    しかし高橋一生の怯え顔いい(笑
    可愛そうな目にあうほど良さが出てる
    政次の地獄はまだまだ深いのだ……こんなものではない、もっとだ。もっと政次に苦難を
    大河スタッフの「本当の地獄みせたろか」という声が聞こえる(笑

  3. おんな城主 直虎 第9回「桶狭間に死す」 …

    ​​ちょっと遅い時間になっちゃいました。急いで本日の感想って・・・いやもう 政次ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・(泣)もう彼が何か言って信じてもらえると思う相手は次郎しかいな…

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