【西郷どん】第19回 「愛加那」 感想


とぅま(二階堂ふみ)は、ユタ(秋山菜津子)から告げられた「海の向こうから来る夫」が、菊池源吾と名乗る薩摩からの流人(鈴木亮平)だと分かり、心を揺さぶられていた。

そんなとき、砂糖隠しの嫌疑で、龍佐民(柄本明)が代官所に捕縛される。とぅまは激怒し島人たちと代官所に押しかけるが、そこに吉之助が現れる。

とぅまは「薩摩の人間は信じない!」と言い放つが、吉之助は予期せぬ行動に出る。

(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

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西郷どん 第19回 「愛加那」

やはり……

美しいロケーションと役者さんの演技が全て支えている大河ですよね……。

 

先週、描かれたように、薩摩藩は奄美大島で過酷な砂糖の取り立てを行った。砂糖を作らなければ砂糖以外の食料を得ることは出来ず、その砂糖を口にすれば罰せられ、貯蓄しようと隠せば死罪や遠島となる。

奄美大島のこの過酷な歴史を知ったら、甘いものを口にする時に有り難さと後ろめたさでいっぱいになるくらいである。

そういう意味では、ここを詳しく描いたこの大河、とても有意義だと思うの。(と、先週も書いたの)

 

まぁ、「身分の高低」という現代社会からは計り知れないものがあったわけで、つまり、それは取り立てる側からしたら「正当」だった。

米の飯はこん島では夢のようなご馳走です。
夢を見せるのはやめてくりしょり。

と、佐民おじは吉之助どんに言っていたけれども、こん島の人々でなくとも百姓という身分の人たちは米を作っていても米を食べられなかったよね。

でも、そこはドラマらしいセリフだとは言える。

 

しかしな……。

今日の話の流れは凄いぞ(笑)

 

島民が隠し砂糖を持っているという田中の絵に描いたような悪代官っぷり(笑)

一旦壺に隠して「ほら、あった」とか、どういう「暴れん坊将軍」展開……。
 田中

 

佐民おじまでが連れて行かれて拷問されちゃって、まぁ……龍家って、どちらかというと取り締まる側にいるはずの島の名家なんですけれど。

 

怒ったとぅまが駆けつけたら、「許してほしければわしのアンゴになれや」とか、どういう「大岡越前」(爆)

そして、遠山の金さんよろしく助ける西郷どん。もう何とも言えねぇ。

 

田中は西郷を牢にぶち込もうとしましたが、大久保の書簡という黄門さまの印籠が出て来たので、もう抗う事ができもうはん。

まさか、あん男が西郷……。
西郷吉之助ちゅう男は生きちょったとか。

 

薩摩の代官なら、そんくらい知ってて。
(ってか、いつから代官が恐れるほど西郷どんは偉くなったの?(笑))

 

今回のこの話は、『南洲翁謫所逸話』という逸話を元にして作られたと思われる。

砂糖の生産量が少ない島民に対して代官が捕縛して拷問を加えたりしていたのを、西郷どんが助けたという話。

国立国会図書館デジタルコレクション

こういう経緯があって、西郷どんと島民は親しい仲になっていき、島の名家である龍家の娘・とぅまが島妻として娶られた。

 

斉彬さまの側で動いていて、幕府から隠すために流された西郷が、「罪人」としてこの地にいたわけではない、ということは、こういう経緯からも察せられる。

西郷の立場がそこそこ重いからこそ名家である龍家が世話係に就き、娘が島妻になったわけで、ただの流人ならそんな風には扱われないだろうから。

そういう所をポンポンと飛ばして雑に描くから、ただの時代劇になってしまうのだよ……西郷の立場がそこそこ重いように描かれてこなかったから、田中の豹変に驚かなきゃならなくなるんだよ……。

 

ともあれ、色々とツッコみつつも、二階堂ふみさんの演技は素晴らしかった。

おじを助けに走った時の情熱的な様子、西郷どんにプロポーズした時の女性らしさ、名前を貰った時の可愛らしさ。ホレるよね、これは。
 segodon-19-愛

 

こんな経緯で島妻になったわけではなかろうが、愛加那さんが西郷どんと仲睦まじく生きていたことは事実らしく、西郷どんの血液型がB型だと分ったのはこの人が西郷の抜けた髪を大切に持っていたからだという。

 

許されたわずかな期間だけの妻。

髪の毛をずっと持っていたその気持ちを考えると、寂しく、切ない。

(それがドラマから感じ取れる内容であってほしいけれども……とりあえず、二階堂さんからはそういう情熱と愛を読み取れたわ。凄い女優だ。)

このドラマについてひと言ふた事書きたい方はぜひどうぞ。

https://dramarevue.cinemarev.net/2018-4/segodon/

2018年度NHK大河ドラマ【西郷どん】事前番外 西郷隆盛ってどんな人?BLなの?
西郷 隆盛(さいごう たかもり、旧字体: 西鄕隆盛、文政10年12月7日(1828年1月23日) - 明治10年(1877年)9月24日)は日本の武士(薩摩藩士)・軍人・政治家。 ー薩摩藩の下級武士であったが、藩主の島津斉彬の目にとまり抜擢...

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※キャスト

西郷吉之助(隆盛) … 鈴木亮平(子役期:渡邉蒼)

大久保一蔵(利通) … 瑛太(子役期:石川樹)
岩山糸 … 黒木華(子役期:渡邉このみ)

西郷吉兵衛 … 風間杜夫
西郷満佐子 … 松坂慶子
西郷琴 … 桜庭ななみ(子役期:栗本有規)
西郷吉二郎 … 渡部豪太(子役期:荒井雄斗)
西郷従道(信吾) … 錦戸亮
西郷龍右衛門 … 大村崑
西郷きみ … 水野久美
熊吉 … 塚地武雅

須賀 … 橋本愛

大久保次右衛門 … 平田満
大久保満寿 … ミムラ
大山格之助(綱良) … 北村有起哉(子役期:犬飼直紀)
有村俊斎(海江田信義) … 高橋光臣(子役期:池田優斗)
村田新八 … 堀井新太(子役期:加藤憲史郎)
有馬新七 … 増田修一朗(子役期:伊澤柾樹)

於一(篤姫) … 北川景子
幾島 … 南野陽子
由羅 … 小柳ルミ子
島津斉興 … 鹿賀丈史
島津斉彬 … 渡辺謙
島津久光 … 青木崇高
喜久 … 戸田菜穂
調所広郷 … 竜雷太
山田為久 … 徳井優
赤山靭負 … 沢村一樹
桂久武 … 井戸田潤
小松帯刀 … 町田啓太
木場伝内 … 谷田 歩

板垣与三次 … 岡本富士太

中村半次郎 … 中村瑠輝人
中村与左衛門 … 渡邉絃
中村貞 … 鍵和田花
半次郎の弟 … 藤沢元

月照 … 尾上菊之助
タマ … 田中道子
愛加那 … 二階堂ふみ
龍佐民 … 柄本 明
石千代 金 … 木内みどり
ユタ … 秋山菜津子
富堅 … 高橋 努
里千代金 … 里 アンナ
田中雄之介 … 近藤芳正
土持政照 … 斎藤嘉樹
土持 鶴 … 大島蓉子
川口雪篷 … 石橋蓮司
ふき … 高梨臨(子役期:柿原りんか)
おゆう … 内田有紀
虎 … 近藤春菜
ジョン万次郎 … 劇団ひとり

阿部正弘 … 藤木直人
徳川家定 … 又吉直樹
井伊直弼 … 佐野史郎
徳川斉昭 … 伊武雅刀
勝海舟 … 遠藤憲一
桂小五郎(木戸孝允) … 玉山鉄二
橋本左内 … 風間俊介
一橋(徳川)慶喜 … 松田翔太
本寿院 … 泉 ピン子
松平慶永(春嶽) … 津田寛治
近衛忠煕 … 国広富之
岩倉具視 … 笑福亭鶴瓶

語り … 西田敏行

※スタッフ

脚本 … 中園ミホ
原作 … 林真理子『西郷どん!』
音楽 … 富貴晴美
歌 … 里アンナ
題字 … メインビジュアル
制作統括 … 櫻井賢、櫻井壮一
プロデューサー … 小西千栄子、藤原敬久
演出 … 野田雄介、盆子原誠、岡田健
時代考証 … 原口泉、大石学、磯田道史
薩摩ことば指導 … 迫田孝也、田上晃吉

公式サイト

【西郷どん】
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コメント

  1. 昼寝の時間 より:

    西郷どん感想メモ 19話「愛加那」

    公式サイト 気がついたら週も半ばに。大河だけはほぼリアルタイムで見ているだけど、

  2. NHK大河ドラマ「西郷どん」第19回「愛加那」

    安政の大獄&斉興様復権で奈落の底に落とされた吉之助どん。愛する殿も仲間も亡くして、奄美の島で流人生活。荒れに荒れた心根が、大病をきっかけに少し立ち直って、加那も年ごろ島育ちのとぅまちゃんと仲直りで良いムードで今週に突入です。そんで今週のタイトルですよ!予告編ではとうとうアレをしでかしてたわけですが、果たして・・

  3. くう より:

    巨炎さん
    >「スマン、西郷は殿と共に死んだ。おいはこの島の民として生きる」
    という程の考えがあるようには見えない訳で。

    「この島の民として生きる」は愛加那を島妻に迎えた後で良かった気がしますが……とにかく色々とすっ飛ばしているので
    心情の変化も雑ですよね。

    >そもそも、そういうイベント真面目に描く気があるのか?
    江戸城無血開城だけやって上野戦争スルーとか、やりかねない気も。

    西南戦争もナレスルーになったりして(笑)

    というか、現段階でセットやロケが素晴らしすぎるので、戊辰戦争の予算が心配です(爆)

    >余談ですが今週、BSシネマで彰義隊を題材にした「合葬」という邦画が
    放映されますが脚本は渡辺あや氏なのですね。

    おおーー!BSで放映するのですか。

    あれは彰義隊の悲しさや必死さは切なく描かれているのですが、作品自体はホラーに近いものだと思っています。

    私は大好きですが世評はまちまちでした。未見でしたら、ぜひ。

  4. 巨炎 より:

    ステレオタイプの悪代官相手に、ひたすら感情に訴えていたら
    大久保どんが手を回してくれていて一件落着。
    次回は、その大久保の話?もう20/46話なんですが。

    この前まで「日本国の民を救うためにも薩摩は挙兵すべき!」とか言っていて
    大久保どんの「藩に復帰できるようにするから今は自重」という手紙を読んで
    西郷どんの頭の中は、どうなっているのでしょう?
    「スマン、西郷は殿と共に死んだ。おいはこの島の民として生きる」
    という程の考えがあるようには見えない訳で。
    最初の奥さんの時と一緒で周囲の人を物分りの良いキャラとして動かし
    一貫して主人公を目先の感情優先な「いい人」としか描いていない。

    上手くすれば西南戦争に向けての布石となる心理描写も描けたはずが…。
    そもそも、そういうイベント真面目に描く気があるのか?
    江戸城無血開城だけやって上野戦争スルーとか、やりかねない気も。
    余談ですが今週、BSシネマで彰義隊を題材にした「合葬」という邦画が
    放映されますが脚本は渡辺あや氏なのですね。

  5. 西郷どん 第19話「愛加那」

    大河ドラマ『西郷どん』のお時間です。 BSにて鑑賞。 第19回「愛加那」 あらすじ・・・・・・・

  6. 大河ドラマ「西郷どん」 #19 愛加那

    少しずつ島の暮らしに慣れてきている吉之助。

  7. 大河ドラマ『西郷どん』第十九回

    『愛加那』内容龍佐民(柄本明)から、とぅま(二階堂ふみ)により、命を救われたと知る吉之助(鈴木亮平)それからというもの、吉之助は、島の人たちに心を開きはじめる。そして少しでもと、島の人たちのために働きはじめる吉之助は、薩摩から送られてくる米で握り飯を振る舞う。だが、龍佐民は、その吉之助の行いを拒絶する。一方で、ユタ(秋山菜津子)に告げられていた“海の向こうから来る夫”が、“菊地源吾”だと感じ…

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