おまんは捨てたがじゃ。
ほんなら振り返りな。
やはり、タキさんは分かっていて言ってるんだなぁ。
演説会に参加し、収監されてしまった万太郎(神木隆之介)。厳しい取り調べを受けている逸馬(宮野真守)のもとに連れていかれ、仲間だと認めろと問い詰められるが・・・。一方、竹雄(志尊淳)から話を聞いたタキ(松坂慶子)らは、万太郎を助けるべく高知の警察署へと向かう…
あらすじ は Yahoo!テレビ より引用
連続テレビ小説「らんまん」第5週「キツネノカミソリ」第22話
感想
結局、やはり、峰屋の当主は峰屋のコネで助けられるんだよ。
ぼんぼんであることは正解。
そして、ぼんぼんであることは身を救う。
生まれの良さは捨てられない……。
ねじ伏せられる
警察に逮捕され、「結社の一味じゃろうが!?」と痛い目にあう万太郎である。
否定しても一切取り合ってもらえない。
佐川の豪商、峰屋の当主・槙野万太郎。
こいつがおまんらあ声明社に金を出しちょったがじゃろう?
峰屋は酒でようけもうけてきた。
おまんらあこそ、甘い汁吸うて肥え太ってきたがじゃろうが!?
権力という組織がこういう風に決めつけたら、もうそういう役回りにされてしまうんだよね。
しかし、ドラマなので、ここは逸馬さんが否定してくれたことで、拷問を受けずに救われる万太郎である。
おまんらあ、無能じゃのう。
あきれて言葉が出てこんかったわ。
そいつは、ただあの場にいてまぬけな顔しちょったきえい金づるやと引っ張り上げただけや。
おまんらあの言うとおりそいつは 甘い汁吸うて肥えちゅうだけの世間知らずじゃきちいと持ち上げてやって……金吸い上げちゃるつもりじゃったきのう!
自分は拷問に遭っても、夢を持つ自由の同志を救う。逸馬さん、漢だねぇ……。
昨日までの楽しかった弁舌を、お開きにして万太郎を解放してくれた。
「仲間じゃない」と否定してくれる思いやりを受け取るしかない無力な万太郎……。
そして、牢から解き放ってくれたのは「不自由」だと思っていた自分の「家」と祖母である。
女、やられっぱなしではない。
おまんのような能なし猿が一番タチが悪いがじゃ。
と孫をけなす警官にガツンと言ってやる。
失礼ですけんど、「能なし猿」とは結構な。
聞くとこによるとそちら様は孫を政治結社の一味と間違えたとか?
能なし猿を一味と見なすとはそちら様も大した眼力をお持ちじゃのう。
よう詮議もせんとお縄にするとは、警察ゆうがは随分と楽な仕事ですのう!
孫を「能なし」呼ばわりしたら許さんぞね!
まぁ……
ばば馬鹿ではあるよね。
優しいな。
集まって演説会をしよっただけ
タキと一緒に迎えに来てくれた市蔵。
心の臓がいくつあったち、足りません!
若旦那が牢屋に入ったらご病気になります。
牢らあゆうところは、丈夫なお人が行くとこですき。
ちょっと冗談を言って和ませてくれる。
いい人だよね。この人も。
その牢屋からみんなあ出られん。
もしかしたら何年も……。
と、深刻な顔の万太郎に、
けんど、集まって演説会をしよっただけですよね?
火をつけたわけでも人を襲ったわけでもない。
大した罪にはなりませんでしょう?
と言う市蔵である。
誰だってそう思うよね。
火をつけたわけでもないのに投獄され、拷問を受け、国を転覆しようとしたと言われる。
(初の総理大臣・伊藤博文は公使館焼き討ちしたり暗殺に参加したりしてっぞ……)
戊辰戦争を終えて、「言葉」と民衆の恐さを権力側は熟知しているし、いずれはもっともっと弾圧するようになる。
人を殺していなくても火をつけていなくても、権力に反対した「だけ」で、「反対しそうになっただけ」で、あるいは外国人だっただけで……多くの人が命を奪われる。
本当の意味で、自由は遠い……。
逸馬たちを置いてきたことを悔いるような万太郎に、おばあちゃんは言うのだった。
ほんならどうする?牢に戻るか?
おまんが政治の土俵で生きちゅうがなら命を取られても曲げられんもんがあるじゃろう。
けんどそうではないなら、めそめそしゆうがはお門違いじゃ。
おまんは捨てたがじゃ。
ほんなら振り返りな。
代わりに何をするかじゃろ?
人は全てを持つことらあできん。
何かを選ぶことは何かを捨てることじゃ。
もしかしたら、峰屋を捨てろと言ってくれている……?
牧野記念庭園 行ってきた
練馬区の牧野記念庭園に行ってきた。(聖地巡礼的な~~)
ここは、牧野富太郎博士の邸宅跡。
住宅地の中にポツンとある、緑がいっぱいの小さなお庭という風情。
もちろん、普通の家の庭ではないので小さくはないのだけれど、「植物園行くぜ!!」のノリで行くと「違う!」となるかも……。
こじんまりとした佇まいに癒される。
5月の初旬、本当に緑、緑、緑だらけ。花はほぼ無い。
デザインされた凄いお庭!ではなく、本当に「草」を楽しく観察されていたのだろう博士の様子が偲ばれて、ドラマの万太郎と重なって笑ってしまう。
そう。名のない草など無い。雑草と言う名の草はない。豪華な花も道端の緑も同じ。
それが、まんま伝わるお庭。
特設会場は牧野博士の記録スケッチが並び、美術館のように見応えがある。
またぜひ違う季節に行ってみたい。
西武池袋線大泉学園駅南口から徒歩5分の近さでアクセスが良い。
位置的には「大泉自動車教習所」を目指すと分かりやすいかと。
お車の方は、駐車場は無いし、庭園の前の道は本当に狭くてご近所にもきっと迷惑なので、ちょっと離れた有料駐車場を調べてからお出かけ下さい。
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らんまん キャストとスタッフ
キャスト
槙野万太郎 – 神木隆之介(子役期:森優理斗、9歳 – 12歳:小林優仁)
竹雄 – 志尊淳
槙野綾 – 佐久間由衣
幸吉 – 笠松将
たま – 中村里帆
楠野喜江 – 島崎和歌子
池田蘭光 – 寺脇康文
槙野ヒサ – 広末涼子
槙野タキ – 松坂慶子
槙野豊治 – 菅原大吉
槙野伸治 – 坂口涼太郎
槙野紀平 – 清水伸
西村寿恵子 – 浜辺美波
西村まつ – 牧瀬里穂
笠崎みえ – 宮澤エマ
阿部文太 – 池内万作
倉木隼人 – 大東駿介
倉木えい – 成海璃子
及川福治 – 池田鉄洋
江口りん – 安藤玉恵
宇佐見ゆう – 山谷花純
広瀬佑一郎 – 中村蒼
野田基善 – 田辺誠一
里中芳生 – いとうせいこう
天狗(坂本龍馬) – ディーン・フジオカ
早川逸馬 – 宮野真守
中濱万次郎 – 宇崎竜童
浜村義兵衛 – 三山ひろし
田邊彰久 – 要潤
徳永政市 – 田中哲司
大畑義平 – 奥田瑛二
大畑イチ – 鶴田真由
語り – 宮崎あおい
らんまん スタッフ
◆制作統括 : 松川博敬
◆プロデューサー : 板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
◆演出 : 渡邊良雄、津田温子、深川貴志
◆脚本 : 長田育恵
◆音楽 : 阿部海太郎
◆主題歌 : あいみょん「愛の花」
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