NHK朝ドラ【カムカムエヴリバディ】第20回　(第4週金曜日)　感想

2021年後期朝ドラ「カムカムエヴリバディ」感想

2021.11.26

稔さん……。

何だか冷静に受け止めている自分がいます。

少なくとも「突然」ではないからかな。

それでも、理不尽。

菓子作りに命を燃やした金太（甲本雅裕）。その突然の死を見守ったのは、おはぎを持ち逃げしようとした男の子でした。金太におはぎ売りを託された男の子は商いの楽しさを知り、新たな人生を歩みはじめます。そして戦後から３か月半。４年ぶりに「基礎英語講座」が復活しました。安子（上白石萌音）は、稔（松村北斗）の帰りを心待ちにしながら英語の勉強を再開。るいをあやしながら家事をしていると１人の復員兵の姿が現れ……
(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第4週「１９４３−１９４５」第20話
感想
夢を得た子
勇の帰還と稔の戦死
キャストとスタッフ
1. キャスト
2. スタッフ

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第4週「１９４３−１９４５」第20話

感想

明日死ぬなんて思わず亡くなった方は皆、理不尽な死を迎えたと言ってもいいと思う。

金太父さんも死ぬ気なんて無かった。

それでも奪われる。

戦争は虚無しか生まない。

夢を得た子

倒れた金太を見つけてくれたのは、あの子だった。

「おっちゃん。　おはぎのおっちゃん。」

戸の外から聞こえた声は幻ではなかった。

おっちゃんは戸を開けて「帰ってきたんか、算太」って。

そのあと急に倒れた。

そん中でおっちゃんは、ずっとうわごと言よおった。

「無事じゃったんか」とか「待ちょったんじゃ」とか……。

お父さんはお兄ちゃんに会えた。

安子はそう言ったけれど、それでは算太までが逝ってしまったようで。

まだ分からない。

算太はきっと生きている。

金太は「たちばな」を建て直そうという夢を持ってから突然死した。

ショックで心臓が弱っていたからという話だが、ほとんど食べてもいなかったからかも知れないし、それはよく分からない。

でも、夢を持った途端の死は理不尽だ。

ただ、金太は一つ夢を実現してから逝くことが出来た。

おはぎを食べた人に笑顔と夢を。

少なくとも、この子は「おはぎが売れて自分の頭で考えてお金を稼ぐことが楽しかった」と言う。

これは、金太の夢。

安子は少年の手に、稼いできたという金を戻した。

お仕事、ご苦労さまでした。
おなかいっぱい食べて。
それから、どねえなことでもええちょっとずつ商いを始めて。

しっかりと生きていかれえよ。

勇の帰還と稔の戦死

勇ちゃんが帰って来てくれたのは、雉真にとって何よりもありがたく幸せなこと。

小笠原じゃ。
穴掘りばあ、させらりょおった。

焼夷弾より暑さにやられて死ぬんじゃねえかと思よったとけえ、終戦の知らせが来たんじゃ。

小笠原といえば、あの硫黄島も小笠原諸島なわけだけれど、勇の様子からは兵力の90％近くを亡くした激戦地から帰って来た様子は窺えず。(『硫黄島からの手紙』感想)

内地での戦闘は無かったが、硫黄島のために物資食料を送り、兵が困窮に苦しんだ父島か母島にいたのかも知れないと考えられる。

POW研究会 POW Research Network Japan | 活動報告 | 学習会・講演会 | 父島事件　真相の一端

そりゃあ、よかったわ。

よかあねえ！
戦場にええことなんか一つもねえ！

あ……ごめん……母さん。

もう何も話さんでええ。
皆おめえが帰ってきたことを喜んどる。それだけじゃ。

次男が戻って来て、喜びに溢れていた雉真にもたらされた長男の戦死公報。

兄弟のうち、一人は帰ってきた。一人は亡くなった。

家も土地も残った雉真家が初めて失う大きな財産。

金も土地も家も失くしても、息子が帰ってきた方が良いに決まっている。

そして安子は本当に何もかも失ったことになる。

るいちゃんだけが遺された。

知らせを受けて外へ飛び出す。

回想シーンどころか声も聞こえない。

稔さん！
稔さん…！
稔さん！
稔さん！
稔さん…。

声も聞こえない……。

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✍ 稔さん《松村北斗》出演振り返り✨

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