【西郷どん】第23回 「寺田屋騒動」 感想


吉之助(鈴木亮平)は、有馬新七(増田修一朗)たちを思いとどまらせようと力を尽くすが、下関を勝手に離れたことに激怒した島津久光(青木崇高)は、吉之助に切腹を命じる。兄に下された不条理な沙汰に戸惑う信吾(錦戸亮)は有馬らと合流。他藩の浪士たちと寺田屋に集結し、いよいよ事を起こそうとしていた。

その動きを察知した久光は、大山(北村有起哉)を寺田屋に向かわせる。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

   segodon-op

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西郷どん 第23回 「寺田屋騒動」

西郷どんが捕縛されて、あの お虎がコロコロ転がりながら追いかけてきて(泣くとこかあれは)島流しになっちゃう。西郷どーーん……

という段階で今日の放送は終りだと思い込み。え、これがこの大河の寺田屋騒動寺田屋の顛末はまさかの「紀行」

と、思っていたのだけれど、さすがにそんな事はなくて良かった(笑)

 

文久2年4月10日。

西郷は(この段階では大島どんなんだけど、誰も呼んでねぇーー……忘れられてるぅ)国父・久光の命により捕縛された。

まず、下関で待っててという待機命令を破ったので罰せられるのは当然。

しかし、それ以上に久光を怒らせたのは堀次郎と海江田信義の報告である。

西郷が他藩の志士をも集めて先導しているというこの報告は当然許し難い話となった。

 

ドラマ上では、

吉之助さぁ許してくいやんせ!
みんなおいのせいじゃ!
おいのせいで吉之助さぁが腹を切らされる!

おいがうかつなこつをしたばっかいに、らっきょうを怒らせてしもて~!

みたいなウッカリ設定になっていたけれども、実際には海江田とはこれが原因で気まずい関係になるほどの出来事だったわけで……。

どうしてここでこんなウッカリ設定にしたり、緊迫するはずのこのシーンで腹を鳴らせてギャグっぽくしたのかというと、やはり後々のために「郷中の仲間の思い出絆」を作っておきたかったのかなと。

 

ここでこれが必要なのか……と思わずブツブツ言っちゃう「何かの大河のおにぎり」みたいな楽しい うなぎ獲りシーン。
 segodon-23-うなぎとり

 

これもみんな寺田屋事件の悲劇へと盛り上げるためのエピ。

 

4月23日。

奈良原喜八郎、大山格之助ら、久光から派遣された8名は有馬新七らが集まる寺田屋へ入る。

実際には奈良原が説得リーダー格だったけれども、ドラマ上では大山。これも郷中の絆を強調するためだと思われ。

 

有馬が

おいごと突け!おいごと突け~~!

と叫んだというのは史実。
 segodon-23-有馬

 

信吾はその場には居なかったらしいが、郷中の仲間が仲間を粛清する……その様子を成す術なく血まみれになりながら目撃する信吾をここに配したのも良かった。
 segodon-23-信吾

 

仲間を斬った刀を拭いた懐紙を大久保の懐に無言で突っ込む大山。

ほら……郷中の絆が断たれた。俺が断った。お前も覚えておけ。そう言っているように見えた。
 

緊張感があって、切なくて、素晴らしい演出の寺田屋事件だった。
 segodon-23-大久保

 

いつも、主人公が居ない方がいいドラマになるんだよね……不思議大河じや、ホント。

 

大久保が西郷さぁと刺し違えると言い出すシーンも、赤に染まった京の町が印象的で美しいシーンだった。この大河、以前から書いているように演出も映像もとても良い。
 segodon-23-差し違え

 

小松帯刀と西郷の関係とか、どうしていつから突然、久光の傍にいるのかとか……登場人物のバックの描き方が薄いのが残念の始まりなのよね。
 segodon-23-帯刀

 

ホームドラマやパルピを削って、そういうところを丁寧に描いてくれていれば、みんなで うなぎ獲りなんかしなくても、充分に胸かきむしる切ないシーンになったはずだと思うのだった。

 

でも、大山@有起哉さんも、有馬@増田修一朗さんも素晴らしかったよ。(もちろん、鈴木亮平さんも素晴らしいんだよ)
 segodon-23-有馬と大山

 

映像力と役者さんの力量で支えられている大河だなぁ……と、どうしても思ってしまう。今のところ。

このドラマについてひと言ふた事書きたい方はぜひどうぞ。

https://dramarevue.cinemarev.net/2018-4/segodon/

2018年度NHK大河ドラマ【西郷どん】事前番外 西郷隆盛ってどんな人?BLなの?
西郷 隆盛(さいごう たかもり、旧字体: 西鄕隆盛、文政10年12月7日(1828年1月23日) - 明治10年(1877年)9月24日)は日本の武士(薩摩藩士)・軍人・政治家。 ー薩摩藩の下級武士であったが、藩主の島津斉彬の目にとまり抜擢...

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※キャスト

西郷吉之助(隆盛) … 鈴木亮平(子役期:渡邉蒼)

大久保一蔵(利通) … 瑛太(子役期:石川樹)
岩山糸 … 黒木華(子役期:渡邉このみ)

西郷吉兵衛 … 風間杜夫
西郷満佐子 … 松坂慶子
西郷琴 … 桜庭ななみ(子役期:栗本有規)
西郷吉二郎 … 渡部豪太(子役期:荒井雄斗)
西郷従道(信吾) … 錦戸亮
西郷龍右衛門 … 大村崑
西郷きみ … 水野久美
熊吉 … 塚地武雅

須賀 … 橋本愛

大久保次右衛門 … 平田満
大久保満寿 … ミムラ
大山格之助(綱良) … 北村有起哉(子役期:犬飼直紀)
有村俊斎(海江田信義) … 高橋光臣(子役期:池田優斗)
村田新八 … 堀井新太(子役期:加藤憲史郎)
有馬新七 … 増田修一朗(子役期:伊澤柾樹)

於一(篤姫) … 北川景子
幾島 … 南野陽子
由羅 … 小柳ルミ子
島津斉興 … 鹿賀丈史
島津斉彬 … 渡辺謙
島津久光 … 青木崇高
喜久 … 戸田菜穂
調所広郷 … 竜雷太
山田為久 … 徳井優
赤山靭負 … 沢村一樹
桂久武 … 井戸田潤
小松帯刀 … 町田啓太
木場伝内 … 谷田 歩

板垣与三次 … 岡本富士太

中村半次郎 … 中村瑠輝人
中村与左衛門 … 渡邉絃
中村貞 … 鍵和田花
半次郎の弟 … 藤沢元

月照 … 尾上菊之助
タマ … 田中道子
愛加那 … 二階堂ふみ
龍佐民 … 柄本 明
石千代 金 … 木内みどり
ユタ … 秋山菜津子
富堅 … 高橋 努
里千代金 … 里 アンナ
田中雄之介 … 近藤芳正
土持政照 … 斎藤嘉樹
土持 鶴 … 大島蓉子
川口雪篷 … 石橋蓮司
ふき … 高梨臨(子役期:柿原りんか)
おゆう … 内田有紀
虎 … 近藤春菜
ジョン万次郎 … 劇団ひとり

阿部正弘 … 藤木直人
徳川家定 … 又吉直樹
井伊直弼 … 佐野史郎
徳川斉昭 … 伊武雅刀
勝海舟 … 遠藤憲一
桂小五郎(木戸孝允) … 玉山鉄二
橋本左内 … 風間俊介
一橋(徳川)慶喜 … 松田翔太
本寿院 … 泉 ピン子
松平慶永(春嶽) … 津田寛治
近衛忠煕 … 国広富之
岩倉具視 … 笑福亭鶴瓶

語り … 西田敏行

※スタッフ

脚本 … 中園ミホ
原作 … 林真理子『西郷どん!』
音楽 … 富貴晴美
歌 … 里アンナ
題字 … メインビジュアル
制作統括 … 櫻井賢、櫻井壮一
プロデューサー … 小西千栄子、藤原敬久
演出 … 野田雄介、盆子原誠、岡田健
時代考証 … 原口泉、大石学、磯田道史
薩摩ことば指導 … 迫田孝也、田上晃吉

公式サイト

【西郷どん】
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コメント

  1. 『西郷どん』、寺田屋の描写はよかったが…(第21~25回)

    皆さんこんばんは。今回は今年の大河ドラマ『西郷どん』第21~25回の感想です。まずはあらすじ。愛加那(二階堂ふみ)との間に男児をもうけ、島の生活に馴染んでいた西郷吉之助(鈴木亮平)。しかし、親友大久保正助改め一蔵(瑛太)の尽力により、薩摩に戻ることが許された

  2. くう より:

    紫花浜匙さん
    >『西郷隆盛の愛の部分を描きます。』と番宣で刷り込み

    あまり番宣は見ない方なのですが、それは聞いた気もします。(BLだとか……(笑))

    寺田屋はこの大河にしては映像的にものすごく頑張っていたと思っています。ここで終わってもいいくらい~。

    >西郷と大久保の最期なんて号泣しそうだ・・・・

    歴史オタの間では「西南戦争やらないんじゃね……」と噂されている西郷どんです(笑)

    島ロケの素晴らしさに予算かけすぎた(笑)

  3. 紫花浜匙 より:

    今年の大河は『西郷隆盛の愛の部分を描きます。』と番宣で刷り込みされてたので
    許容出来てるというか、これで楽しめてる『西郷どん』です。
    その前振りがなかったら、何だこれ!?と今回の寺田屋騒動もだけど、思っていたかな?
    泣けました寺田屋騒動。此処に来るまで、何度も止めていたのにね。
    この時代の歴史を変えようとした男の人は、命一つしかないのに・・・・。
    西郷と大久保の最期なんて号泣しそうだ・・・・・。

  4. 昼寝の時間 より:

    西郷どん感想メモ 23話「寺田屋騒動」

    公式サイト 幕末史の中でも、最も陰惨な事件のひとつとされる「寺田屋事件」を、何だ

  5. くう より:

    -d-さん
    >血染めの懐紙を擦違いざま大久保の懐にねじ込んだのは北村さんのアドリブらしいです。

    そうだったのですか!いやぁ……本当に、アドリブにまで心情背景を助けられてるぅぅ……。

    >翔ぶが如く(後の動画で観たのですが)も女性脚本家だがとても硬派な作りで

    小山内先生の書かれる脚本は骨太で、むしろ女性なのに嫋やかさのようなものが見えない作風ですよね(笑)BS再放送は『翔ぶが如く』にしていただきたかったなぁ。私、ちゃんと全部見てないんですよねーー。見たいです。

  6. 大河ドラマ「西郷どん」 #23 寺田屋騒動

    幕末の薩摩藩の最大の悲劇。

  7. 大河ドラマ『西郷どん』第二十三回

    『寺田屋騒動』内容血気にはやる有馬新七(増田修一朗)らを止めようと、吉之助(鈴木亮平)は、久光(青木崇高)に無断で下関を離れ、村田新八(堀井新太)らとともに京へと向かう。弟・信吾(錦戸亮)や、有馬、他藩の浪士たちの説得に当たる吉之助。そこに、久光の命を受けた一蔵(瑛太)が現れる。“国父”久光は激怒しているという。遅れてやって来た海江田武次(高橋光臣)大山格之助(北村有起哉)によると、吉之助に…

  8. -d- より:

    血染めの懐紙を擦違いざま大久保の懐にねじ込んだのは北村さんのアドリブらしいです。
    ほんと役者・演出に助けられてますね 脚本。

    翔ぶが如く(後の動画で観たのですが)も女性脚本家だがとても硬派な作りで
    寺田屋では特に蟹江恵三さんの大山がもの凄かったですよね。
    有馬が何を目指して譲れなかったのか、きちんと状況や台詞で分かるし
    幼馴染シーンが無くても、それ以前のキャラ確立と闘争現場で
    凄惨さ哀しさががっつり伝わってきました。

    ≻でも、有起哉さんも、増田修一朗さんも素晴らしかったよ。(もちろん、鈴木亮平さんも
    映像力と役者さんの力量で支えられている大河だなぁ……と、どうしても思ってしまう。

    同意です。

  9. NHK大河ドラマ「西郷どん」第23回「寺田屋騒動」

    今回のタイトルはどストレートのフォーシーム!歴史的な大事件ですよねええ。ないごて薩摩んもん同士で血を流さんなならんのかあああっ!悲劇じゃああああっ!

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