NHK朝ドラ【あまちゃん】第124回 感想

自宅で種市（福士蒼汰）と二人っきりになったアキ（能年玲奈）。
いつもとは違う雰囲気にドキドキする中、北三陸にいる春子（小泉今日子）から電話が。
何も知らない春子を相手に、必死にごまかし取り繕うアキ。
そして二人は…？！　一方、映画のオーディションは二次審査が終わり、太巻（古田新太）
はアキを最終審査に残すかどうか迷っていた。
そのころ、アキの異変に気づいた春子が、水口（松田龍平）を自宅に走らせ…？！

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「あまちゃん」第124話「おらたちの大逆転」

　　　　　

 

今日ならいいど。ママもパパも家さいねえの。

 

↑を受けて、生唾飲む勢いで種市先輩の口から出た言葉。

５分待でるか！？

5分の間に何やってるんだろう…。
店はまだ閉店時間じゃないみたいだし。

大将に「今日はもう帰っていいですか？」と聞いて、緩そうだからすんなり許可。
大将に「ぐ…具合が悪くて…」と、仮病を使う。
大将に……

いずれにせよ…

おら的に、もう暴落に暴落を続けていた種市株がこの回で完全に地に潜ったわ。
海の底の底だよ。浮上できねえよ。

 

一方…。

アキの方は自分が吐いた言葉に自分自身で驚き興奮していた。

 

すっごくすんなり吐いたっぽい

「ママもパパも家さいねえの。」

は、アキにとってはかなり小洒落たセリフだったらしい。

「ママもパパも家さいねえの。」
「ママもパパも家さいねえの。」

繰り返すアキ。

恥ずかしすぎで3回も言っちまった！で、先輩は？家さ来るつもりだべか。
来るつもりだ！間違いねぐ！そして4回目。

ママもパパも家さいねえの。

確かにそのとおり邪魔するものは何もねえ。でもいいのか？この大事な時期に。しかも夏ばっぱが病気で入院してるっつうのに…。

ママもパパも家さいねえの。

 

はい。5回目……。

 

アキがこんな事やっている間に、ハートフルでは2次の結果選考中。
例によって、アキはまたピックアップされていない。

そして、例によって鈴鹿ひろ美のひと言。

あら？天野さんは？

今度はプロデューサーも声を揃える。

天野アキでしょ？俺、残したよあの子。良かったよね。
岩手のあの子、いいですよね。残しましょうよ。

困惑する河島。

黙り込む太巻。

太巻の頭の中には、オーディションの時に見た春子の亡霊がグルグル渦巻いているのだった。

「お母ちゃん…私、新助さんが好き。だから島を出ます！」
「好きにすりゃいいべ。さっさど行け」
「親不孝ばかりでごめんなさい！」

ちょっと待って!!!

思わず口から出てしまう。

驚く河島とプロデューサーたち。

 

え…あ…。うん…。
ああ…ええ…うん！確かに天野は素材としてはいいと思います。
ただヒロインは荷が重い。

例えば「伊豆の踊り子」の山口百恵。
「野菊の墓」の松田聖子。
全部…これのオリジナルの鈴鹿ひろ美さんしかり、アイドル映画はヒロインの鮮烈な
デビューによって記憶に残る。
そういうインパクトが、天野春子にはない！

 

ちょうど用事があって事務所に入ってきた水口の足が止まる。

天野春子にないものが、ほかの候補者にあるかといえば未知数です。
しかし、例えば小野寺薫子なんかは表現力こそ天野春子には及ばないが、
独特のムードがあります。年齢的にも若い。
天野はいくつだっけ？え～４０…何言ってるんだ？１８だよ。

「天野アキ」は…そうです。

え？

慎重に訂正する河島。

ず～っと。
「春子」。
って言ってるから。
ねえ。
ええ。

 

太巻を見つめてせせら笑う鈴鹿ひろ美。
いや、目ぇ笑ってねーよ。こえーー。

誰ぁれ？
「春子」
って。　

 

太巻…春子の亡霊にやられてるな…。

ってか…鈴鹿ひろ美のこの反応。

 

う～ん…正直、おらは今までずっと、

鈴鹿ひろ美は影武者の存在は知っていた。
けれども、それが誰だかは知らなかった。

もしくは、春子と無頼鮨で初対面の時に声を聞いて気付いた。

…と、思っていた。

まさか、ずっと知っていた。
昔から「天野春子」という女が影武者だと知っていた。
アキが娘だという事も知っていた。

って事は…ないよねぇ…。

どの時点で気づいたのかは知らないけれども…どうも、今の段階では完全に
解っているようだ。

 

何も事情を知らないからポッカーーーンなプロデューサーたちもアキを後押し。

残しましょうよ！せっかくだから。
何か入ってんですか？仕事。

空いてます！

すかさず話に飛び込んでくる水口である。

天野アキ担当のマネージャーです！
もちろん次も空けて待ってましたんで。
じゃそういう事で。
よろしくお願いします。

名刺を渡しながら強力アピール……。

こうして、ホワイトボードにまた「天野アキ」の名前が残った。

 

大人たちがそうやってアキに関して苦悩したり喜んだりしている時に…。

 

肝心のアキはマンションに種市先輩を引きこんで…あっ言い方悪いか。
連れ込んでいた。←あっ、同じか。

 

ここが事務所。

んだ！あっちがおらの部屋。

ふ～ん。生まれた時からここに？

いや、おらが８歳の時パパがローン組んで買ったそうです。
その前は団地です。
何か飲みますか？

ああ、じゃ、ビール。

じぇ！そうか。先輩もう二十歳か。

あ、その前にシャワー借りていいか？

じぇじぇ！

 

じぇじぇ…っ…だよ、ずぶん先輩…。

もう、破産だよ倒産だよ、おしまいだよ。
初めて入った女子の家で何つー図々しさ…。いや、ホテルじゃねーんだから…。
あっ、でも北三陸から来た人にとっては、このくらいの関わりは当然なのか？
(↑いい方に考える)
うん。垣根のない町・北三陸だからな。みんな家族だからな。ははは……。

あ、ごめん！
あのずうずうしいよな。
あの、最近、卵ずっと焼いてるからさ、汗かくんだよ。
シャワー浴びねえと気持ち悪くて…。

一応、言いわけ…。
そして、本当にシャワーに行っちゃったよ。

うわ～うわ～先輩！
いきなりお風呂って、もしかして先輩…。
うわ～もう「うわ～」しか出てこねえ…。

舞い上がる猫背のメスの猿・アキ。

 

そこへ…アキの肝が冷える電話がかかってくる。

 

もしもし。

ママだけど。

うわ～！

「うわ～」って？元気？

な…な、何の用だ？

あんたに用じゃないよ。事務所の留守電聞こうと思っただけ。

じゃ、出なきゃよかったのか？

もう遅いけどね。で…どうだったの？2次審査。

う～ん…まあまあかな。

そこへ、わざわざバスルームから上がってきて

「どっちがシャンプーでどっちがリンスだ」とベタな事を聞く種市先輩……。

泡が出ない方がリンスだ！

 

当然、春子から誰かいるのかと聞かれる。

うん…！水口さん。

ああ、そう。遅くまで御苦労さま～！

 

電話を切って…春子はしみじみと部屋を見渡す。

もう一度夏さんにこの風景を見せてあげなくちゃ。

…そう心に誓う春子…。
娘が東京で男を連れ込んでいるとも知らず…
太巻が自分が仕掛けた出来レースに翻弄されているとも知らず…。

 

ってか…春子自身は知らないけどね。
「天野春子」は東京のあちこちで今活躍中だった。

 

「雑談」…のあげく、先輩とキスしそうになるアキ…は、社長の椅子に女が座って
いるのを見る。

なすて？なすて先輩どいい感じの時にママの幽霊が？
いやいや幽霊じゃねえ、ママ生きてるし、実家さいるし。じゃ何？

パニックに陥るアキ。

見張られてるよ、あんた。

 

実際…見張られているんだよね。

 

再びの電話に出るアキ。

もしもし？だから出ないでよ！

ああ、ごめんごめん…。

水口君は？

ああ、えっと…トイレ？

あっそう。じゃ一旦切るからね。
で、すぐにかけるから出ないでよ！

は～い！

 

電話を切って、先輩に、自分もシャワーを浴びると言い始めるアキであった。
…これは…唐突だよね…。ないわ～～。
春子の幽霊、効いてないわ～…。

アキがシャワーを浴びている間に掛かってくる電話。

北三陸から留守電を聞くために春子がかけているのである。

 

そして、春子は1時間前に水口から入った留守電を聞くのだった。

「もしも～し。水口です。」
「後で携帯にもかけますが、アキちゃん最終選考に残りました！」
「という訳で今日は事務所に寄らずにそのまま帰りますね。ご報告でした！」

春子の顔色が変わったのは…言うまでもない。

 

ご機嫌で無頼鮨で寿司をつまんでいる水口の携帯に電話。

 

あ、もしもし！今ですか？
…いや、おすし食べてます。ちょっと何か気が大きくなっちゃって。フフフ！

え？えっ？何で？

 

いいから！事務所に戻って！今すぐ！お願い。

 

あ～～これは……。
アキはシャワーは浴びてないな。

北三陸からユイを家出させる時、海女カフェで春子からの電話を受けたアキは一目散に
家に帰って春子からの家電確認を逃れたのだった。

あの時と同じように……。

また、逃れる？

とりあえず、その先輩を早く部屋から出そう。

 

…そして、もうこっち方面はホントいいんで…。
「大逆転」見せて。

明日は金曜日だから…明日かな。

 

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※キャスト

天野アキ … 能年玲奈

水口琢磨 … 松田龍平
荒巻太一 … 古田新太
河島耕作 … マギー

【GМT47】
入間しおり … 松岡茉優(GMT埼玉)
遠藤真奈 … 大野いと(GMT福岡→佐賀)
宮下アユミ … 山下リオ(GMT徳島)
喜屋武エレン … 蔵下穂波(GMT沖縄)
小野寺薫子 … 優希美青(GMT宮城)
ベロニカ … 斎藤アリーナ(ブラジル)

【アメ横女学園芸能コース】
有馬めぐ … 足立梨花
高幡アリサ … 吉田里琴
成田りな … 水瀬いのり

鈴鹿ひろ美 … 薬師丸ひろ子

甲斐さん(純喫茶アイドル店長) … 松尾スズキ
梅頭(無頼鮨大将) … ピエール瀧
伊東(無頼鮨店員) … 日向丈
小野寺さとみ … 石田ひかり

 

天野春子 … 小泉今日子（若き日:有村架純）
天野夏 （語り）… 宮本信子（若き日:徳永えり）
天野忠兵衛 … 蟹江敬三
黒川正宗 … 尾美としのり（若き日：森岡龍）

足立ユイ … 橋本愛
足立功 … 平泉成
足立洋 … 小池徹平
足立よしえ … 八木亜希子
種市浩一 … 福士蒼汰

今野弥生 … 渡辺えり
今野あつし … 菅原大吉
長内かつ枝 … 木野花
長内六郎 … でんでん
熊谷美寿々 … 美保純
安部小百合 … 片桐はいり
大向大吉 … 杉本哲太（若き日：東出昌大）
吉田正義 … 荒川良々
菅原 保 … 吹越満（若き日：落合モトキ）
栗原しおり … 安藤玉恵
小田 勉 … 塩見三省
磯野心平 … 皆川猿時
花巻珠子 … 伊勢志摩
カマール … アベディン

ヒビ木一郎 … 村杉蝉之介
岩手こっちゃこいテレビD・池田 … 野間口徹

 

※スタッフ

脚本 … 宮藤官九郎
演出 … 井上 剛、吉田照幸、梶原登城、他
制作統括 … 訓覇 圭、菓子 浩
音楽 … 大友良英
アニメーション … 鉄拳

 

 

 

 

 

 

 

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