NHK朝ドラ【あまちゃん】第145回 感想

アキ（能年玲奈）とユイ（橋本愛）を再びアイドルにしようと、水口（松田龍平）が
北三陸に戻ってきた。
しかし、ユイの心は固く閉ざされたまま。水口の話に全く聞く耳を持たない。
ユイは心に深い傷を抱えていた。
アキはユイを心配し、多くの思い出が詰まったお座敷列車を復活させようと考える。
一方、水口は、再び琥珀（こはく）堀りの勉（塩見三省）に弟子入りすることに。
そして意外な客が北三陸にやってきて？！

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「あまちゃん」第145話「おらたち、いつでも夢を」

　　　　　

 

日本中が台風台風でテレビ画面にも速報の青い枠が入った月曜日の「あまちゃん」である。
皆さま、だいじょうぶでしょうか。

 

「水口君とユイちゃん、実に１年半ぶりの再会でした」
「ユイちゃんにとっては今一番会いたくない人でした」

 

らしい…。

 

何でいるの？

先週終りのユイの無表情は、気まずさ？戸惑い？困惑？……

 

諦めきれなくて…。
もう一度、君とアキちゃんで潮騒のメモリーズ…。

やりません！

 

ミサンガをぶち撒けて走り去っていくユイであった。

 

ミズタクはスリーＪを辞めたわけではないらしい。
「辞表」も封筒だけだしね。

「梨明日」でヒロシに名刺を出すミズタク。

今日のカウンターは美寿々さんね。

 

「スリーＪ…北三陸支社長」？

ええ。むしろ出世しちゃった感じで…。
あっ、でも、歩合なんでアキちゃんとユイちゃんがメディアで取り上げられた時だけ
マネージメントする形で。

歩合制の支社長。せめて支部長に……。

 

でも、住所ここになってますよね。

合ってました？
こちらを窓口にさせて頂いて、基本的にはまた勉さんにお世話になるつもりで。

勉さんが許してくれたらの話だな。

と、吉田。

はい。
でも…新しい人生の出発点としてはこれ以上ふさわしい環境はありませんから。

勉さんは…。
あの時も力づけてくれたし。電話だけど。

 

それよりミズタク！
マサと春ちゃんが再婚するってのはリアルか？

リアルですね。

めでたい！…限りなくウーロン茶に近いウーロンハイ！

ホントは少し寂しいくせに。

春ちゃんにはマサが一番しっくり来るんだ。
よし！おらも新しい恋を探すべ！

 

…と、言ったところで、これも今日の「梨明日」当番らしい安部ちゃんが戻ってくる。

あ～疲れた！美寿々さん、ほら、ミサンガ。今日の分。

 

なすてこのタイミングで…。

茫然と安部ちゃんを見るカウンターの面々…。

…安部ちゃん。

…大吉っつぁん。

なんか、キラッキラした目で安部ちゃんを見つめる大吉っつぁんであった…。

 

いやいやいやいや…。

ここもヨリ戻しちゃう？

 

その頃、アキとユイは2人で北鉄の車庫へ。

 

そこは北三陸鉄道リアス線の車庫。
３月１１日以降、運行がストップして出番を失った車両が多く眠っています。

 

ねえ、ここ来た事ある？

種市先輩と…。

あの、お座敷列車運行の前。

アキは先輩と2人でここにきて…火を焚いて…。

 

そのあと映画でそういうシーンやったんでしょ？

ああ、やったね。

すごいよアキちゃん。夢かなえてるよ。

いやいや…。

私アキちゃんと友達でよかった。

え？

これからも仲良くしてね。

 

なになにこのワケの解らない会話。ってか、ユイの言葉。
今さらっていうか…乾いた笑顔で何か恐いす…。

 

重っ…。何か分かんないけど重っ！
うれしさよりも重圧感に息が詰まりそうなアキでした。

お座敷列車を見て懐かしむアキ。

やっぱりおら北鉄が好きだ。
ユイちゃんと初めて会ったのも北鉄だったし。
ウニ丼売ったりウニ丼食ったり…。

アキにとっては、お座敷列車はスタート地点。
懐かしい楽しい思い出でいっぱい。

 

駅でけんかしたりね。

ああ…お座敷列車の直前な。

あん時ごめんね。
…っていうか、私にとって青春の１ページになっちゃった。

 

重っ！どこから攻めても重っ！

 

ユイはお座敷列車を外だけ見て通りすぎ、「重っ！」の最上級である「あの日」の列車に乗り込む。

 

これ私が閉じ込められた車両。
あれから乗れなくなったの。北鉄。

震災から５日で走りだしたんだけど無理だった。
今はもう平気だけど。

 

あの日、北鉄の中で恐ろしい目に遭って。
そして、北鉄の外でもっと恐ろしい物を見て。

ユイの心は今、車庫から出られないこの車両と一緒。

もう、ずっとここにいてもいいと思っている。
もう線路を走らなくてもいいと思っている。

 

大吉っつぁんは水口に語る。

あん時のユイちゃんの表情、今も目に焼き付いてる。
何が起きたのか分からねえのにもう諦めてるような、何とも言えねえ顔だった。

そうだったんですか。

だからよ。
そのユイちゃんを引っ張り出してお座敷列車やろうなんてたやすい事じゃねえぞ。ミズタク。

んだ。

あのヌメッとしたテレビ局のディレクターですらどうにもなんねがったんだから。
それでもやるべって言うんだったら、青年部が全力でバックアップするべ。
なあ、足立君？

はい。最終的には兄として俺が説得しますよ。

できるのか。ヒロシ…説得…。

で、ヒロシと大吉っつぁんがミズタクの方を見ると…。

その一部始終をヌメ～ッと撮らせて頂きたいなあ。

「あのヌメッとしたテレビ局のディレクター」岩手こっちゃこいテレビＤ・池田が
カウンターにいっぞ…。

 

ユイはアキに言う。

地震の前はね。
アキちゃんがテレビ出ると消してた。
ＣＤも一回も聴いてないし映画も見てない。

ごめんね。
悔しかったし嫉妬してる自分も嫌いだった。
周りも私に気、遣ってたのかな。

でも今はもう悔しくないよ。
みんなも私に気ぃ遣わないし。

悔しいとか嫉妬とか、そういう感情が湧くのって元気な証拠なんだよね。

いやいや…テレビは見てたよね？
「見つけて壊そう」を「リアス」で見てたよね。

そういう嘘を言う時点で、何か拘りはあるんじゃないの…？

自分で「元気がない」って言っちゃったし。
つまり…元気がないって解ってほしいんじゃん。

これは…ＳＯＳなのだろうか。

しかし、そういう話をしているユイはいつも穏やかに微笑んでいるのだった。

 

「梨明日」も今、お座敷列車の話題で盛り上がっている。

いや…話題で盛り上がってるというよりも「思い出話」に浸って懐かしんでいる。

「潮騒のメモリー」を歌い、「懐かしい」と吉田が言いかけたその時。

懐かしんでる場合でねえべ！

あんなもんじゃねえ。
今のおらとユイちゃんが本気出したらあんなもんじゃねえよ！

 

突然のアキの勢った登場に驚くメンバー。

 

ユイちゃんいつからああなった？
昔はもっと腹黒くて自己中だったベ！

今は何か…何？しゃべっても作り笑いで、うなずくだけで何も返ってこねえ。
何か…そういう、ことわざあるよね！
暖簾に…暖簾に…押しずしみてえな！

 

腕押し！　

教育係・安部ちゃん。

 

「暖簾に腕押し」！

やるよ。おら！
お座敷列車ユイちゃんがやらなくても安部ちゃんと２人でもやるよ！

 

いやいやいやいや…！早すぎるべ！

 

「いやいやいや」って否定するの早すぎるべ！

あんた方にとっては懐かしい思い出かもしんねえが、おらにとっては大事なスタート地点だ！
海女カフェ復活に向けての大事なチャンスだ！
真剣にやってもらわないと困るんだ！

 

そう口走って、ふと「もっと腹黒くて自己中だった」ユイを思い出すアキ。

何かを本当に求めていたから…必死だったからこういう口調になってたのか…。

 

その頃。

ミズタクは琥珀の採掘洞窟に来ていた。

ここは崩れなかったんだね。
勉さんも琥珀は順調と言っていたし。

待っていると、向こうからラジカセ持って現れる勉さん。

流れてくるのは『地元へ帰ろう』。

ふふ…。
まるで自分の子が作った作品を大切に持ち歩いている父親みたい。

 

御無沙汰してます。お元気ですか？
あれから勉さんの教えを胸に原石を…アイドルの原石を磨いてきましたが…
何て言うか志半ばで断念して戻ってきました。
初心に返って今度こそ、今度こそ本気で琥珀と…。

 

勉さんは不機嫌そうな顔をミズタクに向ける。

うるせえな！

す…すいません。

…口じゃなくて、手ぇ動かせ。

え？

こん中にあるべ。道具。忘れたか？

 

指し示された工具小屋。
久しぶりに開けてみると、「水口」と書かれたヘルメットや作業着がちゃんと入っている。

　　

 

さて。
アキが家に帰ると、夏さんが何か変な電話を受けて困っているようだった。

 

はい。はい…だから、もう少し、ゆっくりしゃべって下さい～。

誰？

だから…その「で～じ」が分からないさ～。

じぇじぇ！ちょっと貸してけろ！

 

「で～じ」に反応するアキ。

 

喜屋武ちゃん！？

喜屋武ちゃんさ～。
夏ばっぱ、うちの事忘れてる。もう、で～じ悲しい。
海女カフェもさ、がれきの山だしさ。

 

喜屋武ちゃんは何と今、北三陸にいるのだった。

 

あっ、もしもし。天野？

ああ。ちっちゃい方の河島さん。

…うん。

 

(えっと…脚本家の宮藤官九郎さんやいっそん@皆川猿時さんやヒビキ@村杉蝉之介さんが
組んでいる大人計画のバンド「グループ魂」にローディ川島さんというスタッフ？なのか？、
あれ…が居ましてですね・・・・・・。)

 

実はさ、宮古で復興チャリティーコンサートがあって、そういえば天野の実家この辺さ～、
この辺たいね、っていう話になって足延ばしてみたんだけど。

じぇ。
じゃあ、みんないるの！？

 

北三陸の駅は、大変なことになっていた…。

 

駅長！駅長！た…大変！

慌てふためく吉田くんに振り返る怪訝そうな顔の大吉っつぁん。

ＧＨＱが来てます！

ＧＨＱ？

ベンチでお茶を飲んでいたじいちゃんが吹き出したじぇ……。
じいちゃん、大丈夫。マッカーサー来ないから。

 

ＧＨＱ？
何かしっくり来ないな…。
Ｇ…Ｇ…。

ＧＭＴ！？

イエス！ＧＭＴが来てます！

 

マッカーサーよろしくサングラスのリーダーしおりんを筆頭に駅構内にゾロゾロ入ってくる
全国区のアイドルメンバーたち。

どこからこんなに人が来たってくらい人が集まってくる。

 

それを恐い物でも見ているような顔で見つめるユイ…。

 

なんかね～…ユイが引きこもりの人みたいに見えた。

家出に失敗した後のユイは、部屋に引きこもってダラダラしていたけれども、
あれはただイジケてすねていただけ。

食べ物やお菓子を部屋に持ち込んで引きこもっている自分に酔っていただけ。

 

今のユイは、笑っているし喋るし働くし…何もおかしい所はないように見える。

でも、それは「北三陸」の中にいるからなんだ。

ユイは現在「北三陸という部屋」に引きこもっているのだ…と、気付いた。

だから、ユイは今、怯えている。

ミズタクが自分を部屋から無理やり出そうとしている。
異世界から派手なグループが北三陸に攻めてきた。

ここから出る気になるか、出れずに終わるのか。

 

それが、たぶん、北三陸が東京と…日本中と再び繋がる事が出来るかどうか…
という話、つまり「復興」とも繋がる。

ユイは、今やミス北鉄どころか、北鉄そのものになった。

 

ただの主人公の友達などではなくて、本当に…本当に重要な存在。

 

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※キャスト

天野アキ … 能年玲奈

天野夏 … 宮本信子（若き日:徳永えり）
天野忠兵衛 … 蟹江敬三
黒川正宗 … 尾美としのり（若き日：森岡龍）

天野春子（語り） … 小泉今日子（若き日:有村架純）

足立ユイ … 橋本愛
足立功 … 平泉成
足立洋 … 小池徹平
足立よしえ … 八木亜希子
種市浩一 … 福士蒼汰

今野弥生 … 渡辺えり
今野あつし … 菅原大吉
長内かつ枝 … 木野花
長内六郎 … でんでん
熊谷美寿々 … 美保純
安部小百合 … 片桐はいり
大向大吉 … 杉本哲太（若き日：東出昌大）
吉田正義 … 荒川良々
菅原 保 … 吹越満（若き日：落合モトキ）
栗原しおり … 安藤玉恵
小田 勉 … 塩見三省
磯野心平 … 皆川猿時
花巻珠子 … 伊勢志摩
カマール … アベディン

ヒビ木一郎 … 村杉蝉之介
岩手こっちゃこいテレビD・池田 … 野間口徹

水口琢磨 … 松田龍平
荒巻太一 … 古田新太
河島耕作 … マギー

【GМT47】
入間しおり … 松岡茉優(GMT埼玉)
遠藤真奈 … 大野いと(GMT福岡→佐賀)
宮下アユミ … 山下リオ(GMT徳島)
喜屋武エレン … 蔵下穂波(GMT沖縄)
小野寺薫子 … 優希美青(GMT宮城)
ベロニカ … 斎藤アリーナ(ブラジル)

【アメ横女学園芸能コース】
有馬めぐ … 足立梨花
高幡アリサ … 吉田里琴
成田りな … 水瀬いのり

鈴鹿ひろ美 … 薬師丸ひろ子

甲斐さん(純喫茶アイドル店長) … 松尾スズキ
梅頭(無頼鮨大将) … ピエール瀧
伊東(無頼鮨店員) … 日向丈
小野寺さとみ … 石田ひかり

 

 

※スタッフ

脚本 … 宮藤官九郎
演出 … 井上 剛、吉田照幸、梶原登城、他
制作統括 … 訓覇 圭、菓子 浩
音楽 … 大友良英
アニメーション … 鉄拳

 

 

 

 

 

 

 

※「Twitter」やってますです。

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