【おんな城主 直虎】第14回「徳政令の行方」 感想


直虎(柴咲コウ)が徳政令の約束を破ったことに腹を立てた甚兵衛(山本學)ら百姓たちは、蜂前神社の禰宜(ダンカン)を通して、今川に徳政令の発布を直訴する。
直虎の政策に家臣たちが異を唱える中、政次は徳政令の発布を命じる今川の書状を読み上げるが、直虎は驚くべき策でこれをはねのける。
徳政令を無効にされた甚兵衛たちは、ついに最終手段に打って出る。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

   

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おんな城主 直虎 第14話「徳政令の行方」

恐らく、今日のような話が好きかどうかがこの大河を好きになれるかどうかの分かれ道だと思うの。

 

歴史描写自体は大変面白くドラマティックに描くのだと、先週の第13話や、「桶狭間」を男たちを失った井伊谷の描写で見せた秀逸な第9話でよく解る。

元々各所に事細かく史料が残っている家では無く、元になっているのは家伝ばかり。伝承に近い。

大まかな史実だけを追っていたらあっという間に終わってしまう。
だから「井伊の谷のナオトラ」の物語はほぼオリジナル脚本に依る。

このオリジナルの物語が、どうも日本昔話的過ぎて……

はぁ…ってなっちゃうのである。汗.gif

そもそも「竜宮小僧」を受け入れられない時点で結構苦戦しているんだけど。。

朝ドラだったらこれでいいんじゃないってこの演出が楽しい視聴者はいいのだろうし、ゲッ「竜宮小僧」が居るわ……っとなる視聴者は、こういう回はちょっと迷子になるのである。

それでも、何となく先々どうなるのかは楽しみだから見ているけどね。

このドラマの「つまらない」部分を語るネット記事が色々と出てきているが、歴史的な描写に不足があるワケでも時代観がないワケでもなく、題材が悪いワケでも、もちろん役者が悪いワケでもない。

ちょっと少女漫画か童話か朝ドラかっていう演出に「好み」が出る。

つまらなさを感じるとしたら、そういう個人差だと思うわけですが何か。

 

さて。
本日は直虎が百姓たちの竜宮小僧になる話である。キタコレ…

 

今や直虎組唯一の幹部であるはずの中野直之と奥山六左衛門が、奥山二姉妹や新野の あやめと共に小野に着いてしまい…

困った直虎は策を練る。

 

瀬戸村と祝田村を返し方久を家臣の列から除く事。
それが成されぬのならば我らは直虎様をご領主とは認めぬ。

これは奥山・新野・中野の総意でござる!

と、詰め寄る直之にシャーシャーと、

徳政令を発布したいのはやまやまだが、方久が瀬戸・祝田の土地を龍潭寺に寄進してしまった。

と言う直虎。

寺領に関しては守護不入。
つまり今川は手出しできないのである。

 

意味が分かりませぬ。
なぜお沙汰をはねつけるのでございます!

 

あれを飲めば、結局、瀬戸も祝田も但馬の土地になるのじゃ。

但馬は返すと言っておったではないか!

政次が今までどのような事をしてきたか知らぬか!

 

それな。
この2人の父は…特に奥山は、但馬に井伊を奪われたくない一心で斬られてまでいるのだよ。

なのに、この2人は父親の遺志すら継いでいないのである。

次郎法師が政治に介入するくらいならば親の仇のはずの但馬にくれてやった方がいいと考える。

脳筋すぎて眩暈がする……。

脳筋でうっさいけれども、肉まんくんの演技は素晴らしい。ハート.gif
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「男というのは」とか「女のくせに」というのは女大河っぽいあざとさを感じるので個人的にはスルーして行きたい所存。(もちろんそういう面はあっただろうけどさ……)

 

蜂前神社の禰宜(ダンカン)から悪知恵を授けられた百姓たちは方久を攫って木に括りつけるという暴挙に出、一旦は徳政令を受け入れ政次に後見の座を譲ることを覚悟した直虎であったが。
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が出てきて こんにちわ。

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これは違うか。亀…。
我も違うと思う。

 

百姓たちはいくらストライキをしようが田植えの時期を逃して田んぼを殺してしまう事だけはしないに違いないと読んだ直虎。

これ以上、苗が育つと田に根づきにくうなり実りを損じる事にもなりかねませぬ。
それは百姓にとって悔やんでも悔やみきれぬ事。
ゆえに必ず逃げた百姓たちは出てきます。
そこを一気に捕らえるのです!

 

しかし、力で捕えるのではなく。

直虎組が百姓たちのために田植えをしてやっている所を見せて心を攫うというルパン方式。
 今はこれがせいいっぱい

 

目先の話ばかりするな!
確かに徳政が出されれば今ある借金は消えてのうなる。
じゃが、その後はどうじゃ?
人もおらぬし、いつ凶作になるとも限らぬ。

方久は欲深じゃ。借金を棒引きにはしてくれなんだ。
なれど村を任せば、そなたらが今より潤いおのずと借りが返せるような仕組みを作ると言うてくれた。

ならばその方が良くはないか?

我と禰宜と、どちらを信じる!

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「ほだされない」とか言っていたのにわずか数分でほだされる百姓たち……。

 

「清風払明月 明月払清風」

風と月はいさかうのではなく、一体であるという。
我も皆とそうありたいと思うておる。

我は皆とそんなふうに井伊を作っていきたいと思うておる。
皆も我とそんなふうにやっていきたいと思うてはくれぬだろうか。

 

めでたしめでたし……。

捕らえたのは村の心にございましたか。

はい。
あの方は百姓の心を盗んで行きました。

 

やっかいでございますぞ。ああいう手合いは。

 

知っておる。
……昔から。

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そうだね…
鶴は昔から知っている。

ずっと見てきたんだもの。

 

次週、ついに今川に呼び出される おとわを鶴はどうするのか。

呼び出された今までの井伊谷の人たちの運命と同じことにしないために。
たぶん、憎まれ役を買ってきた鶴だもんなぁ…。

2017年度NHK大河ドラマ【おんな城主 直虎】事前番外 井伊直虎ってどんな人?男だったの?
井伊 直虎(いい なおとら)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての遠江井伊谷の女性領主。 井伊直盛の娘。 同国の国衆・井伊氏の事実上の当主を務めて、徳政令などを行い、「女地頭」と呼ばれた。 (wikipedia-井伊直虎-より引用)    ...

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※キャスト

井伊直虎(おとわ)… 柴咲コウ(子役期:新井美羽)

井伊直盛 … 杉本哲太
千賀 … 財前直見
井伊直平 … 前田吟

井伊直満 … 宇梶剛士
井伊直親(亀之丞) … 三浦春馬(子役期:藤本哉汰)
しの … 貫地谷しほり
井伊直政(虎松) … 菅田将暉(子役期:寺田心)

中野直由 … 筧利夫
中野直之 … 矢本悠馬
今村藤七郎 … 芹澤興人
弥吉 … 藤本康文
たけ … 梅沢昌代

小野政直 … 吹越満
小野政次(鶴丸) … 高橋一生(子役期:小林颯)
小野玄蕃 … 井上芳雄
なつ … 山口紗弥加

奥山朝利 … でんでん
奥山孫一郎 … 平山祐介
奥山六左衛門 … 田中美央

新野左馬助 … 苅谷俊介
あやめ … 光浦靖子
桔梗 … 吉倉あおい
桜 … 真凛

鈴木重時 … 菅原大吉
近藤康用 … 橋本じゅん
菅沼忠久 … 阪田マサノブ
瀬戸方久 … ムロツヨシ

南渓和尚 … 小林薫
傑山 … 市原隼人
昊天 … 小松和重

甚兵衛 … 山本學
八助 … 山中崇
角太郎 … 前原滉
富助 … 木本武宏
福蔵 … 木下隆行

今川義元 … 春風亭昇太
今川氏真(龍王丸) … 尾上松也(子役期:中川翼)
寿桂尼 … 浅丘ルリ子
太原雪斎 … 佐野史郎
関口氏経 … 矢島健一
岩松 … 木村祐一
佐名 … 花總まり

徳川家康 … 阿部サダヲ
瀬名(築山殿) … 菜々緒(子役期:丹羽せいら)
竹千代 … 吉田海斗
石川数正 … 中村織央
松下常慶 … 和田正人

龍雲丸 … 柳楽優弥
モグラ … マキタスポーツ
力也 … 真壁刀義
カジ … 吉田健悟
ゴクウ … 前田航基
高瀬 … 髙橋ひかる

織田信長 … 市川海老蔵

語り … 中村梅雀

※スタッフ

脚本 … 森下佳子
音楽 … 菅野よう子
テーマ音楽 ピアノソロ … ラン・ラン
題字 … Maaya Wakasugi
制作統括 … 岡本幸江
プロデューサー … 松川博敬
演出 … 渡辺一貴、福井充広、藤並英樹
時代考証 … 小和田哲男

公式サイト http://www.nhk.or.jp/naotora/

【おんな城主 直虎】
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コメント

  1. 永禄九年、足利義昭越前国に入る(柴咲コウ)

    将軍候補となった足利義昭は・・・三好三人衆に追われて亡命を続ける。 その間にも・・・各国の諸将に・・・上洛を促している。 交戦中だった尾張国の織田信長と美濃国の斎藤龍興に対して永禄九年(1566年)四月、停戦を命じ・・・両者は応じて和議を結ぶ。 しかし・・・八月に信長が上洛のための兵をあげると・・・

  2. おんな城主直虎 第14回「徳政令の行方」も…

    こちらも昨日は殆ど見れなくて(^0^;;) さっきたたたっと録画を見たところです(^0^;;)申し訳ないくらい簡単感想ですが、書かせてくださいませm(__)mいやもう政次ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!…

  3. 大河ドラマ「おんな城主 直虎」生き残る為の決断14直虎は自ら田植えを行う事で百姓の心を捉え百姓たちと汗を流す事で問題を解決した

    大河ドラマ「おんな城主 直虎」第14話は直虎は徳政令を出せない事で約束を破った為に百姓たちの反乱に対処する事になった。徳政令を今川に願い出た百姓だったが、それは政次の策 …

  4. 昼寝の時間 より:

    おんな城主 直虎 14話「徳政令の行方」

    公式サイト 直虎(柴咲コウ)が徳政令の約束を破ったことに腹を立てた甚兵衛(山本學

  5. くう より:

    巨炎さん
    >本格派のハード大河でもない

    と、私は思っているのですが、世評は次々と井伊谷の男たちが首を取られていくから重い大河ってことみたいですね^^;

    うーーん、そういう事でもないと思いますね。
    小国の状況はよく描いていると思いますが、芯の部分が日本昔話ですよね^^;

    >直虎を領主として鍛えようとしつつも必要なら自ら掌握する

    私は鶴は鍛えようとしているのではなく、おとわのために成り代わろうとしているのだと思っています。

    小国の犠牲は自分が引き受ける覚悟かと。

    >B子は相変わらず面堂臭いですが、そもそも亀が側室ですらない幼馴染と最後まで二股男だった訳で。

    全くその通りなのですが、政治の邪魔だと考えると、どっか行って欲しいですよね(爆)

    女としては可哀想だけれども領民としては極めて不必要(笑)

  6. 大河ドラマ「おんな城主直虎」第14回感想

    鶴ちゃん(高橋一生)の愛が、すっかり憎しみへと変わってしまったかのように見えるのが切ない。傑山さんが沢山しゃべってくれたのでヒゲハゲ満足度5点満点で5★★★★★ <傑山さんのサービスショット> 悪い顔の鶴ちゃんの方が私は好きです。 まだまだ全ての愛が憎しみになったワケではないみたいですね。 最後の方にちらりと見せた笑顔には萌キュンでした。 <今回ほぼほぼ悪い…

  7. NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」第14回「徳政令の行方」

     徳政令の陳情を真に受けて、何とかしようとした直虎様。経済通の瀬戸方久様を家臣に取り立てて、窮乏する村と井伊家の財政立て直しを目指す直虎様に、家臣団は猛反発!ってな矢先に更なるバッドニュース!アレン!ミサイルが59発・・じゃなくて!瀬戸村&祝田村の皆の衆が神社を通して今川家に徳政令の陳情を出しました!井伊家を飛び越えて!って事は井伊家の面目丸つぶれ~~!だけではなく!  村民が今川を選ぶのなら、そこの支配者は誰になるかと方久様が問えば、小野但馬かあああ!要するにこれは民の訴えを隠れ蓑にし…

  8. おんな城主 直虎 第14回「徳政令の行方」

    大河ドラマ『おんな城主直虎』のお時間です。 BSにて鑑賞。 第十四回「徳政令の行方」 あらすじ・・・・・・・

  9. 巨炎 より:

    駄作のナンチャッテ大河ではないが本格派のハード大河でもない
    ちょっと、捉えどころのない印象だったでしょうか。
    小国の内政に焦点を当てた点は評価できますが。

    大河らしさは鶴が一人で保っていた気もします。
    直虎を領主として鍛えようとしつつも必要なら自ら掌握する、
    過去作品にも出演してきた高橋一生は
    静かな佇まいの中に複雑な思惑を見せていく感が出ていますが
    柴崎コウはキャンキャン喚ている印象が強いな…。
    杏やオノマチなら、もうちょいドスの効いた言い回しが出来そう。
    別に朝ドラ主人公対決を観たい訳でも無いのですが。

    B子は相変わらず面堂臭いですが、
    そもそも亀が側室ですらない幼馴染と最後まで二股男だった訳で。
    「恨むならアイツを恨め」結局、鶴の言い分が正しい。

  10. おんな城主直虎 第14回「徳政令の行方」

    前回からちょくちょく登場していた蜂前神社の禰宜。初めは演じているのがダンカンということもあり、おちゃらけた存在なのかと思っていたら、政次と通じて色々と暗躍する裏の一面をもった人物であることが分かり、意外な側面を見させていただきました。 今回はそんな瀬戸村と祝田村の百姓のお話で、最も活躍したのは主人公の直虎よりも瀬戸村の甚兵衛ではないでしょうか。百姓の苦労を見事ないぶし銀の演技で表現し、最後は直虎への感謝を気持ちいっぱいで表現してくれました。今回、直虎は目先の利益である徳政令よりも、中長期的に得する方…

  11. おんな城主 直虎「徳政令の行方」

    偶然だけど、土曜日は「ひよっこ」で稲刈りシーンが、日曜日は、この「おんな城主 直虎」で田植えシーンが… 続けて田んぼが舞台になりましたね。しかも、ヒロイン・直虎、苦境に立たされ、苦慮してる状態に、どこからともなく、亀が出てきて書状の上をのっしのっし… で、妙案を思いつき、って、これは、マンガか、ドラマですか。って大河ドラマですが、妙にウケてしまいました。きくところによると、かなり逆風が吹き始めてるみたいですね。このファンタジー要素がネックなのかな? それとも、パロディなサブタイトルが… って失礼いた…

  12. おんな城主直虎 第14回「徳政令の行方」

    第13回「城主はつらいよ」はこちら。前回の視聴率は13.1%とむしろ上昇している。わからないものだなあ。視聴率といえば、テレ朝の帯ドラマ「やすらぎの郷」が好調とか。倉本聰がお年寄り視聴者のために書き下ろした新作。石坂浩二と浅丘ルリ子の共演……おおお「2丁目3番地」ですか「3丁目4…

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