NHK朝ドラ【ごちそうさん】第118・119・120回 感想

『木』軍需工場で働く活男（西畑大吾）が、海軍の主計兵に志願してコックを目指すと言い出す。
断固許さないめ以子だが、工場で事故が起きる。
『金』悠太郎は活男の苦しさを感じ志願を許す気持ちになる。
め以子は料理をしたい活男に、ふ久と諸岡の結婚の内祝いの支度を手伝わせる。
『土』活男は兵隊のために料理し、国のために役立ちたいという。
め以子は、せめて無事に主計兵として働けるよう活男の料理の腕を鍛える。

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

 

連続テレビ小説「ごちそうさん」第118・119・120話「私の大豆な男の子」
　　　　　

※(注)楽しくご覧になった方は読まない方がええですよ。

基本的には、ほぼ簡単感想で。

 

第２０週後半。

ふ久「夜這い」結婚からのごち風戦時物語後半は活男くんの出征問題。

この週、神回～～とか号泣した方は、以下は絶対に読まない方がええですよ。
そんなあなたの気分を最悪にさせることしか書いてません。ごめんね。　

 

「木曜日」

お母ちゃん。
わし、志願する！海軍に志願する！

今日な、工場に海軍の偉い軍人さんが来はってな。
「主計課」いうんはコックがおるんや。
そこ入ったら船の上でコックの修業ができるんや。
すごいねんで。海軍の料理て。
明治の初めからフルコース作っててんて。
日本の洋食の草分けみたいなもんやねんて。
それでな、親の同意がいるねんて。
書いて。

 

可愛いよ無邪気だよ活男。

しかし、め以子は志願の書類をビリビリ破くのだった。

アホなんか。
ほんまもんのアホなんか、あんたは！

 

前線ちゃうねんで。
主計課いうんは厨房におるんやで。

どうせあと３年で徴兵される。
志願しなければ主計課には配属されない。

と、一生懸命に親を説得するも、当然、うんとは言わないめ以子。

ま…確かにホントに主計課に行けるかどうかは解らんし、いくら主計課だっていったって
兵隊に行く事には違いないし、軍艦が攻撃されて沈没する可能性だってあるし、
親だったら行かせたくないわな。

ましてや家族の人数が減って寂しくなったばかり。
末っ子はカワイイしね。

だからと言って、

あんたは…お母ちゃんを人殺しにするつもりか！

は、無いやろぉ……。
息子を兵隊に送った多くの当時のご家庭に失礼すぎるだろ。
傷を抉り出すセリフだろ。

 

そんなこんなの内に、活男が行っている軍需工場で爆発事故があり、活男は無事だったものの
小学校からの友達が亡くなってしまうのだった。

 

このまま好きでもない事毎日やって、それで事故とか空襲で死ぬんやったら、
せめて…好きな事やって死ぬ方がええ。
このままやと、わし…何のために生まれてきたんか分からん。

 

落ち込む活男くん。

 

あえて最悪の場合を考えてみました。
ここで活男の意を汲んで行かせて戦死した場合と、説き伏せて行きたくもない工場に
行かせて空襲で死んだ場合と。
…僕は後者の方が耐えられないと思いました。

 

そして、活男を行かせるのは自分だから、め以子は反対していてくれと言う悠太郎。

まるで太平洋戦争をすでに見て来て知っているかのような夫婦の会話…。

何も現状を知らずにコックになるために志願したいと言う活男のキラキラさだけが妙に
リアルだ…。

でも、平成にこの子がいたら簡単にキャッチセールスに引っかかりそうで不安でもある…。

 

「金曜日」

 

あんたはお母ちゃんを人殺しにするつもりか。

は、失言セリフだとしか思えないんですけど～。
アバンで繰り返すのでスタッフは気に入っているらしい…もうビックリ…。

そんなに行かせたくないんなら、海軍に乗り込んで行って毒入りのお茶でも
出せばいいんじゃない～？いつかみたいにぃ～…。

と、思うわけだが、ここはそんなドタバタコメディで誤魔化すつもりはないらしい。

実験くん＆作戦くんの主人公は「ふ久の内祝い」作戦を決行する。

家でも料理できるよって事を納得させれば活男があきらめるだろうと思ったらしい。

 

西門のお祝いのお膳は鯛にお赤飯にお吸い物。
それから杉玉に粕漬けやけど。
…今はこんだけ揃えるんは難しいやろな。

杉玉て大根で作った？

覚えてんの？

うん。お母ちゃんらのお祝いの時に食べたやつやろ？
きれいやな～って。

 

今さらだけど、あれはやっぱり「お母ちゃんらのお祝い」だったんやね…。
希子ちゃんが若いうちに希子ちゃんらだけのお祝いもやってくれ…。
食材？そんなもんは、ほら四次元ポ……(略)

この日も「海水」「ふぐ」「卵」などがどんどん出てくる素敵な西門家…。

 

(諸岡)ええんですか？内祝に僕までお邪魔して。
(め以子)別にあんたらのためのお祝いじゃないから。作戦の一環だから。

 

美しい卵の黄身の粕漬け。

 

(諸岡)こんな…行く前に、こんなうまいもん食べられるなんてありがとうてありがとうて(号泣)
(め以子)別にあんたのためじゃないから。作戦の一環だから。

 

しかし、この内祝いが終わって活男の気持ちはますます固まってしまう。

 

わしな、今までみんなが兵隊になりたい言うの全くピンと来えへんかってん。
けど今日初めてお国のために働きたい思うた。
諸岡さんが食べてくれるん見て、お国のために働きに行く人のために少しでも
おいしいもん作りたい。
作ってあげたいて。
わしの手はそのためについとるんちゃうかて思た。

お母ちゃんみたいになりたい。
わしは兵隊さんの「ごちそうさん」になりたい。

 

作戦の失敗を自覚し、息子は成長して巣立っていくんだ…と、納得する
主人公であった……。

ちょ…これでＯＫしちゃうんだ。

息子が「死ぬかもしれないから」反対していたわけでしょ～。
兵隊さんの「ごちそうさん」になれれば死んでもいいの～？

 

「土曜日」

 

東京の大五に、コックとして役立つ知識を手紙で訊ねるめ以子。

「戦場で一番求められるのは速さだ。とにかく包丁使いを鍛えろ」
「鍋振り、すりこぎ、裏ごし。とにかくコックは重労働だ。特に手首を使う」

 

まるで見てきたようだが…大五さん…いつ現地に……。

 

こうして家で主計兵としての修業を始める活男。

うま介でささやかな出征祝い。

 

今は人呼んで派手に出征祝やったら怒られるし。
共同炊事にかこつけるんが一番やろ。
源ちゃんも戻ってきたし。
ここ縁起ええしな。

そういえば…源ちゃんは回復したのに再徴兵されないのか…。

 

西門家の出征祝いは当日の朝。

ふ久も泰介も揃って、家族最後の食卓を囲む。

活男自身が作った豆乳入りのオムレツ。

最後に一枚残ったぬか漬けはトラさんの未練。

 

お母ちゃん、ごちそうさんでした。

お粗末さんでした。

ほな、行ってきます。

 

フラグでいっぱいですが…。

脚本家はTBS版「とんび」で散々、ヤスが生きてるか死んでるかをあざとく引っ張り続けた
人だから、たぶん活ちゃんも無事で帰ってくると思うよ。　
(あのドラマ自体は名作だと思うけれども、あのあざとさだけは好きになれなかったわ)

…んで、活男が「海軍カレー」の生みの親になって海軍の「ごちそうさん」になるんですね。
わかります…。
　　

 

…で…子どもが全員家を出た西門家で大変な事件が起きるらしい次週。

いや、実はネットでだいぶ前にネタバレを見ちゃってたんだけどさ…
あり得ないと思って書かなかったんだよね。

予告見た限りではまんまそうなりそうじゃん。

だって、その内容、悠太郎が頭でも狂わない限りあり得ない話なんですけど。

ネットでは「母の事があるからこそやってしまったのでしょう」とかいう話で
納まりそうだけど、母の事があるからこそそんな事やらないでしょ…。

ガソリン…ぇ…。　

 

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※キャスト

卯野 め以子 … 杏（幼少期：豊嶋花）

西門 悠太郎 … 東出昌大

西門 静 … 宮崎美子
西門 ふ久 … 松浦雅（少女期：原見朋花／乳児期：森山咲瑠）
西門 泰介 … 菅田将暉（少年期：三澤瑠斗）
西門 活男 … 西畑大吾（少年期：二宮輝生）
川久保希子(旧姓・西門) … 高畑充希
川久保啓司 … 茂山逸平

西門和枝 … キムラ緑子
西門正蔵/酉井捨蔵 … 近藤正臣

卯野大五 … 原田泰造
卯野イク … 財前直見
卯野トラ … 吉行和子(ナレーション)
卯野照生 … 井之脇海
泉 源太 … 和田正人
大村宋介 … 徳井優
藤井耕作 … 木本武宏
村井亜貴子 … 加藤あい

室井桜子(旧姓・堀之端) … 前田亜季
室井幸斎 … 山中崇
高木馬介 … 中村靖日
室井 文女 … 杉本瑛
竹元勇蔵 … ムロツヨシ

野川民子 … 宮嶋麻衣
近藤 学 … 石田卓也
安西真之介 … 古舘寛治

宮本先生 … 奥貫薫

※スタッフ

脚本 … 森下佳子
演出 … 木村隆文、小林大児
プロデューサー … 内田ゆき
制作統括 … 岡本幸江
フードコーディネーター … 飯島奈美
音楽 … 菅野よう子
主題歌 … ゆず「雨のち晴レルヤ」

 

 

 

 

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