たとえ父ちゃんが何もかも全部忘れちゃったとしても。
大丈夫。
美雨が全部覚えといてあげる。
父ちゃんが美雨のことを忘れちゃっても美雨は父ちゃんのことを忘れないから。
そしたら父ちゃんは、いつまでも美雨の父ちゃんでいられるでしょ?
「ビューティフルレイン」第12話
周りのみんなに助けられて美雨と2人で出来る所まで暮らして行こうと決心した圭介。
そんな中、中村産業の人々は町内のお祭りのための準備に余念がない。
最終回だからと言って、特別にエピソードを急いだり大きな事件を起こしたりしない。
ストーリーは今日も優しく穏やかに進んでいきます。
父ちゃんの夢って何?
父ちゃんが、父ちゃんのためにしてみたいこととかない?
と、美雨に訊ねられる圭介。
1日考えて、圭介は答えます。
父ちゃんの夢は美雨と旅行に行くことにする。
どうしても美雨に見せたいものがあるんだ。
父ちゃんの夢、かなえてくれるか?
うん。
行先は箱根。
会社の人たちは当然ちょっと困惑します。
細かく予定表も作って旅先からマメに連絡を入れますんで。
お願い。父ちゃんと2人で行かせて。
2人に頭を下げられて、社長はOKしました。
祭りの準備で盛り上がる中村産業に古賀医師が訪ねてきます。
古賀先生はこの時、もうアメリカに行く決心を固めているんですね。
でも、「被験者については考えさせてください」と向こうの病院に返答しています。
当然、その話をしに来たのかと思ったんだけど……。
古賀先生は、ただアメリカのアルツハイマー研究チームに参加する事だけを伝えます。
それを伝えるためにわざわざ?
実は気になってたんです。
木下さんと美雨ちゃんが、皆さんとどんなふうに暮らしてるのか。
正直、親戚でもない人たちと同居すると聞いたときは少し驚きました。
ですが、ここに来て分かりました。
中村産業の皆さんは木下さんにとって本当に家族同然だったんですね。
古賀医師の兄はアルツハイマーだったのだそうです。
自分もこんな風に前向きに兄を支えてあげればよかった、と先生は語りました。
木下さんのように頑張ってる人を1人でも多く救うために、アメリカで頑張ってきます。
新しい薬の開発に成功したら、真っ先に連絡しますから。
先生はそう言って帰って行きます。
中村産業の人たちが圭介を支えてくれる善意の他人だとしたら、この古賀医師も
医療の面から圭介を支え続けてくれた善意の人でした。
最後まで圭介に一番良いようにアドバイスしつつ見守ってくれた。
圭介は深々と頭を下げます。
旅立つ日。
会社のみんなは揃って見送ってくれました。
必ず連絡を入れるように念押しして、いつものように冗談など軽口をたたいて、
笑って手を振って見送ってくれるみんな…。
2人でお喋りしながら電車に乗って旅行を楽しむ親子。
しかし、順調にばかりはいきません。
飲み物の自動販売機の前で圭介は立ちすくみます。
どうしたの?
これ…どうやって買うんだっけ。
美雨は少し戸惑いますが、すぐに
お金貸して。
と、圭介から小銭を受け取ります。
ここにお金を入れて…。
オレンジジュースのボタンを押す。
ほらね。
おいしい。父ちゃんも飲む?
おう。ありがとう。
もう、騒いだり「忘れちゃったの?」とか言わない美雨。
絶望感で落ち込んだりしない圭介。
だって、こんな事はこれからいくらでも起こるんだもの。
全て話し合い理解しあったからこそ、こうして一緒に居られるのです。
旅館では一緒にお風呂に入って、ご飯を食べていっぱい話をして…
父ちゃんのもう一つの夢。美雨の花嫁姿を見る事。
2人で花嫁と花嫁の父ごっこ。
翌朝、圭介は芦ノ湖に向かう事を美雨に告げ、会社の奥さんにも電話で報告します。
しかし、バス停に向かう途中で、予定をメモした大切な手帳が川に落ちてしまうのです。
探しても見つからない手帳。
頼りにしている物を失くしたショックで、圭介の中にブランクが生まれます。
美雨…
父ちゃん、どこ行くって言ってた?
芦ノ湖だよ。
芦ノ湖に行くんだよ。
芦ノ湖行って何するって言ってた?
美雨に見せたいものがあるんだよ。
見せたいもの…。
芦ノ湖まで行けば、きっと思い出すよ。
次のバスまで1時間。
美雨と圭介は歩き始めました。
山道で、疲れた美雨をおんぶして歩いている時、急に天気雨が降ってきます。
そのキラキラした輝きを見つめている内に、圭介は亡くなった妻を思い出すのです。
思い出した。父ちゃんの夢。
何?
美雨と一緒に美雨の生まれた場所に行くんだ。
美雨が生まれた場所?
うん。
それは、奇跡の雨でした。
美雨が生まれた日にも降っていた雨。
雨は圭介の記憶を呼び起こす…。
芦ノ湖について、圭介は美雨に語ります。
父ちゃんがママちゃんにプロポーズした場所なんだ。
プロポーズ?
父ちゃんとママちゃんがずっと一緒にいようって約束した場所を
どうしても美雨に見せたかったんだ。
それがここ?
父ちゃんはママちゃんが大好きだったからずっと一緒にいたいと思った。
ママちゃんも父ちゃんのことを好きになってくれて。
だから美雨が生まれた。
美雨を自分たちがどんなに愛し、美雨の母の分も思いを込めて育ててきたか。
美雨は静かに圭介の話を聞きます。
美雨は父ちゃんとママちゃんの愛の結晶だ。
誰よりも愛されて生まれて今まで育ってきたことを忘れないでほしいんだ。
これから先、悩んだり苦しんだり、時には泣きたくなるぐらい
悲しい気持ちになることもあるかもしれない。
そんなときは、ここに来て思い出してほしいんだ。
美雨は1人じゃないってことを。
世界で一番愛されて生まれてきたってことを。
それさえ思い出せば、美雨はきっとまた頑張れる。
前を向いて歩いていける。
美雨は圭介を見つめて、ハッキリと言うのでした。
たとえ父ちゃんが何もかも全部忘れちゃったとしても。
大丈夫。
美雨が全部覚えといてあげる。
父ちゃんが美雨のことを忘れちゃっても美雨は父ちゃんのことを忘れないから。
そしたら父ちゃんは、いつまでも美雨の父ちゃんでいられるでしょ?
抱き合う美雨と圭介。
最後は、町内のお祭りのシーンで終わりました。
中村産業の人たちも、みんな笑顔。
近所のみんなも笑顔。
圭介もみんなに慕われて焼きそば屋台を受け持ち、アカネの手伝いを受けて
朗らかにお祭りに参加します。
みんなが支えてくれているから…
これからも、きっとずっとこういう日が続く。
前向きな良いラストでした。
辛い病気がテーマで、泣かせるシーンばかり作ってお涙頂戴物語を作るのだろうか、と
不安になった事もありましたが、物語はそういう方向には行かなかった。
最初はね、愛菜ちゃんの泣きのシーンが多すぎて、ちょっとうんざりしてたんだよね。
でも、きっと病気の事を知ってシッカリしていくんだろう……と予想はしていたんだけど…。
そうなってくれて良かった。
闘病ものっていうのは見るのが辛い一面もありますが、これは闘病ものというよりも
親子の成長物語であり、人と人を繋ぐ物語でもあった。
温かい人たちの言葉はいつも心に沁みました。
こんな事、実際はありえない、ファンタジーかも知れない。
でも、こんな世界がきっとある…
そういう希望は持たせてくれる、そんなドラマでした。
「20歳の美雨へ」
「美雨 誕生日おめでとう」
「大人になって初めての誕生日父ちゃんからのプレゼントは受け取ってくれましたか?
もしちゃんと受け取ってくれたら、それが おそらく父ちゃんから美雨への
最後のプレゼントになると思います」
「美雨。初めて自転車の乗り方を練習したときのこと覚えてますか?
小学校2年生だった美雨は、転んでも転んでも頑張って立ち上がり
練習を続けましたね」
「あのとき父ちゃんが言った言葉を覚えてますか?
何か困ったことがあったとき、どうしていいか分からなくなったとき…
下を向いてばかりじゃ何も解決しません」
「立派な人にならなくていい。
お金持ちにならなくてもいい。
今日も1日、精いっぱい頑張ったなと思えるような、明日が来るのが
楽しみだと思えるような、そんな毎日を生きてください」
「もしも、この世の中に神様がいるとしたら…
父ちゃんは たった一つだけ。
美雨を幸せにしてやってくださいとお願いします」
ラストの言葉…。
今日も1日、精いっぱい頑張ったなと思えるような、明日が来るのが 楽しみだと
思えるような、そんな毎日を生きてほしい。
全ての親が我が子に願う事。
素敵な言葉で溢れたドラマだったなぁ、と思います。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
木下圭介(豊川悦司)は、未来の美雨(芦田愛菜)のためにプレゼントを用意し、
ボイスレコーダーに彼女へのメッセージを録音する。
そんなある朝、美雨は、父ちゃんの夢は何なのか、と圭介に問いかける。
美雨が毎日元気に楽しく大きくなってくれること、と答える圭介。
すると美雨は、父ちゃんが父ちゃんのためにしてみたいことはないのか、と返す。
もし何かしたいことがあるなら、自分が叶えてあげたいのだという。
美雨は、返答に困っている圭介に、今日中に考えておいてほしい、と告げた。
同じころ、中村家では、富美夫(蟹江敬三)と妻の千恵子(丘みつ子)がケンカをしていた。
急病で入院してしまったお祭りの実行委員長の代役を、富美夫が勝手に引き受けて
しまったのだ。
千恵子は、ことしはバザーの当番なのだから飲食屋台を仕切ることになる実行委員長はできない、
と主張する。
しかし富美夫は、一度引き受けたものを断るわけにはいかない、と引かなかった。
結局、富美夫は実行委員長を、千恵子はバザー当番を担当し、娘のアカネ(中谷美紀)が
両方を手伝うということで何とか落ち着く。
そんな中、圭介は、一緒に旅行に行くことが夢だ、と美雨に話す。
箱根で、どうしても美雨に見せたいものがあるらしい。
圭介は、その話を富美夫らに伝え、もし可能なら今度の三連休に行きたいと相談する。
富美夫や千恵子は、不安を抱きながらも、それを了承した。
(上記あらすじはYahoo!TVより引用)
よろしければ→【2012年10月期・秋クールドラマ何見ます?】ラインナップ一覧とキャスト表
【キャスト】
木下 圭介 – 豊川悦司
木下 美雨 – 芦田愛菜
西脇アカネ – 中谷美紀
中村富美夫 – 蟹江敬三
中村千恵子 – 丘みつ子
勝田秋生 – 三浦翔平
宗田清 – でんでん
新井春子 – 国生さゆり
新井小太郎 – 高木星来
古賀豊 – 安田顕
立花健太 – 君嶋麻耶
松山菜子 – 吉田里琴
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【ビューティフルレイン】第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話
第8話 第9話 第10話 第11話 第12話(最終回)
コメント
ビューティフルレイン 最終回
意外にも「泣かせてやろう」演出は控え目で、むしろ、キレイに終わってる、との評判。おそるおそる… 最終回だけ見たクチ (^^;)ゞ
やはり、日曜の夜は、ハード過ぎない、ほんわか…
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終わっちゃったね。いいドラマだったわ。
>でも、この先何年かして単発でいいから続きが見たいなぁ
父としての圭介はどうなっていくのか
成長していく美雨はどうやって父ちゃんを支えるのか
中村興業のみんなはどう関わっていったのか
病状がそんなに進行していない段階ならいいかも…
でも、これ以上進行した姿を見せるのはこのドラマには合わない気がするので…
ファンタジーじゃいられなくなっちゃうからね~。
見ない方がいいのかも^^;
良い所で切ったな、と私は思ったの^^
ビューティフルレイン【第12回(最終回)】フジ日9
私が全部おぼえているよ
「大丈夫。美雨が全部、覚えといてあげる。父ちゃんが美雨のことを忘れちゃっても、美雨は父ちゃんのことを忘れないから。そしたら、父ちゃんはいつまで
【ビューティフルレイン】最終回視聴率と感想
【最終回の視聴率は、9/18(火)夕方頃、追加予定】「私が全部おぼえているよ」最終回、お涙頂戴的な演出になるのではないかと予想してましたが、意外と普通だったので、良かったで…
スプラウト十話&ビューティフルレイン最終回感想
■スプラウト十話
うあ~・・。熱でて、ちょっとブログ書けなかった。。
楢橋草平は走りに走った。自転車を漕ぎ、いけない場所は自転車を捨てて・・。同じサッカー部のアラタとタ
いってきマンモス!(芦田愛菜)お祭り、娘と二人旅、そしてビューティフルレインへ(豊川悦司)
今週末はお彼岸である。 暑さ寒さも彼岸までですから~、そろそろお願いします。 最近の連続ドラマとしては全12回は長い方である。 淡々とよどみなく展開してフィニッシュ。 申し分の…
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終わっちゃったね
でも、この先何年かして単発でいいから続きが見たいなぁ
父としての圭介はどうなっていくのか
成長していく美雨はどうやって父ちゃんを支えるのか
中村興業のみんなはどう関わっていったのか
そのままの配役でみたいなぁと思ったよ
ビューティフルレイン 第11話(最終話)「私が全部おぼえているよ」
第11話(最終話)「私が全部おぼえているよ」
JUGEMテーマ:エンターテイメント
ビューティフルレイン 第12話(最終話)
story「私が全部おぼえているよ」2012.9.16 sun.on-air 木下圭介(豊川悦司)は、未来の美雨(芦田愛菜)のためにプレゼントを用意し、ボイスレコーダーに彼女へのメッセージを録音する。
SECRET: 0
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>私もどんどん引き込まれてみてしまいました。
後半は本当毎回泣いてた(^^;)
私は何だかんだ言いながら前半から毎回泣いてたかな^^;
トヨエツ・圭介がとにかく切なくて…
しかし、芦田愛菜ちゃんも素晴らしい女優さんでした。
泣かせに使うのはもったいない。
この最終回は子役に一回も泣かせなかった事を本当に大きく評価したいですよ~。
良いお話でした(;_:)
ビューティフルレイン 第12話(最終回)
『私が全部おぼえているよ』
内容
ある日のこと、
美雨(芦田愛菜)から“したいことはないか”と問われる圭介(豊川悦司)
叶えてあげる。。。。という。
同じ頃、中村(蟹江敬三
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
これ、テーマはあくまで親子愛であって、アルツハイマーではないんですよね。
だからこそ周りの皆の暖かさなんかにぐっとこさされたんだろうなぁと。
私もどんどん引き込まれてみてしまいました。
後半は本当毎回泣いてた(^^;)
いいお話でしたね!!
ドラマ「ビューティフル・レイン」 第12話(最終回) あらすじ感想「私が全部おぼえているよ」
美雨が全部おぼえてるよ-----------!!
あったかい優しさに包まれ、周りのみんなの気持ちに支えられ生きていることを教えてくれた。
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ビューティフルレイン (第12話 最終回・9/16) 感想
フジ系ドラマ『ビューティフルレイン』(公式)の最終回『私が全部おぼえているよ』の感想。
明るくスッキリまとまったと思う…
如何せん先週が、私が描くべきだと思った“圭…
ビューティフルレイン #12 最終回
『私が全部おぼえているよ』