愛だの恋だの言ってる時世か?などと言う筋もあるんだろうなぁ……。と思うほど、時代は苦境へと落ちていく。
特に、たちばなにとっては辛いことばかり。
たぶん算太は帰って来るから。(という楽観論がせめてもの救い……)
姿を消していた算太(濱田岳)に召集令状が届き、久々に橘家に帰ってきたのもつかの間、算太は出征しました。人手も材料も乏しくなった「たちばな」は、次第に商いを縮小せざるを得なくなりました。一方、雉真繊維は戦争の勢いが増すにつれ軍への納入も増え、事業を拡大。稔(松村北斗)には、銀行の頭取の娘との縁談が上がっているようで…。そのことを知った勇(村上虹郎)は稔のもとを訪ね、複雑な思いをぶつけるのでした。…
(『カムカムエヴリバディ』上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第3週「1942−1943」第13話
感想
算太に召集令状が届くも、お父さんは頑なに算太を家から追い出す。
赤の他人がどねんなろうと知ったことじゃねえ。
意地っ張り。
これが後悔に繋がらなければいいけれど。
みんなで一緒にご飯を食べて送り出したかった小しず母さんも…また算太に会えると良いけれど……。
(算太の方は帰ってくると思うけれどね……)
たちばなでは丹原さんも黒さんも出征し、職人さんは誰も居なくなってしまった。
職人さんもいない。
砂糖もない。
小豆もない……。
そんな中で、何とか笑って生きて行こうとする。小せぇ商店街の小せぇ店の人たちの地獄のような戦時体験が始まる。
勇くんの怒り
一方、雉真繊維の方は軍需景気に乗って事業を拡大。軍服や国民服で大いに稼いでいた。
しかし息子たちは憂鬱。
兄は恋を失い、弟は野球を失いそう。
もっとも、親にとっては大した問題ではない。あれ以来、稔さんは実家に戻っていないらしい。が、父は縁談を進めるつもり。
久しぶりに帰って来て、それを知った弟は激怒した。
うそじゃろう?
あんこのこと、捨てたりせんよな!?
捨てた……とはだいぶ違うけれど、見通しが甘かったのは確か。
結果的には捨てるような形になってしまった。
ふざけんなよ!
ふざけんなよ!
兄さんじゃから諦めたんじゃ。
兄さんじゃから…わしは…。
泣きながら殴りかかって来る弟のパンチを避けもせず、床に転がって兄は言うのだった。
もう……
どうだってええんじゃ。
1942年
ラジオでは
「大本営海軍部発表。帝国海軍部隊は5日東太平洋の敵根拠地ミッドウェーに対し猛烈なる強襲を敢行甚大なる損害を与えたり…」
と言っていたけれど、実際には日本はこの海戦で大敗をし、ここから坂道を転がるように敗戦へ向かっていく。
戦争は庶民の当たり前の生活をさまざまな形でゆがめ、むしばんでいきました。世の中から外国語が消え大学野球でもその影響は色濃くなりました。
夏には少年たちの憧れだった甲子園球場までもが解体されました。
金属を回収し、武器を製造するためでした。
ジャズなど米英の楽曲は演奏が禁止され、個人所有のレコードまでもが供出させられました。
わずかなスポーツ用品や、家庭用品までも供出させるそんな国が勝てるはずなどなく。
食料もない状態の国民も供出されるかのように戦地に狩りだされて行く。
ニュースを申し上げます。東條首相自らによる放送で発表されましたとおり、国内必勝体制強化のため政府は学徒をして直接戦争遂行に参与せしむることに方針を決定。これにより全国の大学高等学校・高等専門学校在学中の大正12年11月末生まれ以上の理工・医系以外の学生の徴兵猶予は停止……
もう、長男だから取られないとか、大学生だから取られないとか、そういう時代ではなくなっていく。
稔さんから取られて行くのは20歳になっている子供だから。
勇くんも来年には……。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
キャストとスタッフ
キャスト
橘安子 – 上白石萌音
雉真るい – 深津絵里
ひなた – 川栄李奈
橘金太 – 甲本雅裕
橘小しず – 西田尚美
橘算太 – 濱田岳
橘杵太 – 鷲尾真知子
雉真千吉 – 段田安則
雉真美都里 – YOU
雉真稔 – 松村北斗
雉真勇 – 村上虹郎
村野タミ – 西川かの子
雪衣 – 岡田結実
水田きぬ – 小野花梨
水田卯平 – 浅越ゴエ
水田花子 – 小牧芽美
赤螺吉兵衛 – 堀部圭亮
赤螺清子 – 宮嶋麻衣
赤螺吉右衛門 – 中川聖一朗
柳沢定一 – 世良公則
柳沢健一 – 前野朋哉
平川唯一 – さだまさし
ロバート・ローズウッド – 村雨辰剛
小川澄子 – 紺野まひる
こわもての田中 – 徳井優
小椋くま – 若井みどり
村野タミ – 西川かの子
神田猛 – 武井壮
大月錠一郎 – オダギリジョー
女子大生 – 市川実日子
トミー – 早乙女太一
竹村平助 – 村田雄浩
竹村和子 – 濱田マリ
片桐春彦 – 風間俊介
笹川奈々 – 佐々木希
木暮洋輔 – 近藤芳正
西山太 – 笑福亭笑瓶
磯村吟 – 浜村淳
エンタツ – 中川剛
アチャコ – 中川礼二
桃山剣之介 – 尾上菊之助
語り – 城田優
スタッフ
◆制作統括 : 堀之内礼二郎、櫻井賢
◆プロデューサー : 葛西勇也、橋本果奈、
齋藤明日香
◆演出 : 安達もじり、橋爪紳一朗、
松岡一史
◆脚本 : 藤本有紀
◆音楽 : 金子隆博
◆主題歌 : AI「アルデバラン」
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