八重の桜 「敗戦の責任」【番外編】他大河ドラマ比較
2013年5月26日、『八重の桜』第21回「敗戦の責任」では、「鳥羽・伏見の戦い」で圧倒的に数が
勝っているはずの幕府軍が大敗し、徳川慶喜が会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬らと共に
大阪を密かに脱出し江戸へ帰るという有名、かつ慶喜の評価の分れるシーンが放送されました。
ここで、はぁ?なんで兵を放り出して勝手に帰るの?いみふーー!!
…と、叫んだ方は多いはず。
一体、どうして慶喜はこんな行動に出、容保さまは付いて行ってしまったのか。
元々こんな戦は乗り気じゃなかった慶喜が「錦の御旗」が薩摩軍に現れたのを知り、完全に戦意を
喪失し、朝敵となる事に恐れをなして逃げてしまったとも、江戸に戻れば形勢を立て直せると
本気で信じていたとも、国を二分する戦をこれ以上激化させないための英断とも…
様々に見られているこの一件、過去に放映された大河ドラマでは一体どのように描かれているのか。
それを振り返ってみよう……
という、単なる好奇心から出た番外記事です。
また、当方は特に「~派」でも「~派」でもありません。
見る方向が違えば描き方も変わるのが歴史題材の創作物の面白いところ…だと思っております。
慶喜さんが江戸へ帰ってしまうシーンでは、多くの方々が劇中でポカーンとしています。
このポカーン (;゚〇゚) っぷりを比較していきましょう。
『八重の桜』2013年
2013年5月26日放送の第21回「敗戦の責任」で会津藩のみなさんがポカーンとします。
ここでは当然ですが会津目線で描かれているので、会津にとことん同情が集まる描かれ方です。
対する慶喜は自分の保身しか考えていない冷血漢、先の事は読み誤ってばかりの愚君、会津の
「ご家訓」を良いことに会津をいいように使い回す暴君…に近い描かれ方をしています。
まず、慶喜に呼び出された容保公が慶喜に江戸に戻ると言われポカーンとします。
「兵は置いていく。
我らが城を出る事、家臣たちにも口外無用。」
と、クールに言い放つ慶喜に容保は兵は絶対に置いていけないと抵抗しますが、慶喜は
「そなたがここにいては会津兵がいつまでたっても戦をやめぬ!
偽物とはいえ錦旗が揚がった上は…兵を引かねば徳川は朝敵となるのだぞ!
会津の家訓に徳川を朝敵にせよとの一条があるのか?」
と、自分も兵たちに戦を推奨したクセに会津が勝手に戦を始めて迷惑しているような
言い方を叩きつけ、「ご家訓」で脅し、最終的には「兵を助けるため」となだめ、
「神保修理がこうしろって言ったんだよ」と嘘をついて容保公を連れて行ってしまうのでした。
残されてポカーンとなる会津藩の皆さんと船を奪われた榎本釜次郎…。
『西郷どん』2018年
2018年9月23日放送の第36回「慶喜の首」で薩摩藩のみなさんがポカーンとします。
この大河は薩摩藩目線なので「ありえん!ポカーーン」というよりは、どちらかと「えっ!マヂ!?逃げたの?やったーー!!」という感覚です。
さまざまな大河ドラマで自分が大阪を去って行く理由をあれこれ演説ぶってから去って行く慶喜さまですが、ここでは演説も何もなく。
籠城を勧める容保さまや定敬さまへ、
相分かった!
そなたらの忠義の心身にしみて嬉しく思うぞ。
余は戦う!
余についてこい!
と、涼やかに笑いかけ……
次の瞬間には、すげーー勢いで夜逃げしているよっしー……。
慶喜公が消えた!?
夜逃げか…。
御一同!
おいたちの勝利じゃ。閧を上げっど!
エイ エイ……オ~~!
みたいな反応だったのでした。
よっしーは、この後、お江戸で勝さんに説得されて即改心、恭順の姿勢に入ります。
https://dramablog.cinemarev.net/segodon-36.html
『花燃ゆ』2015年
この大河では、2015年9月13日放送の第37回 「夫の忘れがたみ」で……えっと……事後報告されます。
えっ、はい。鳥羽・伏見の戦い自体が事後報告です。ほら、だって、鳥羽伏見の回のサブタイが『夫の忘れがたみ』だもん(爆)
私もこの回の感想には「久坂の息子役が五十嵐陽向くんで嬉しい」「カワイイは正義」とかしか書いてません~~。
あ、一応、ヒロインは京には行くんですよ(しかも女1人でな……)、そして忘れ形見を探し回って帰ってきます。戦中だよ……。
どうも、この大河では長州藩は戦に参加していなかったようです。すごいな……やっぱ最強。(いや、愛人と隠し子で戦よりも頭がいっぱいなんですよね……やっぱ最強。)
『新選組!』2004年
このドラマは会津藩預かりの新選組目線で描かれているので、『八重の桜』と同じような
感じになるのですが、意外な事に会津藩の方々はあまり登場しません。
主に登場するのは取次をしていた広沢富次郎(矢島健一)、秋月悌次郎(堀部圭亮)くらい。
「新選組!」では容保公(筒井道隆)と『八重』ではほとんど登場しない局長・近藤勇(香取慎吾)
との繋がりがとても深く、容保公は新選組を最後まで信頼し、局長も容保公を慕って数々の
助言を行っています。
鳥羽伏見の戦いからその後の流れは、第45回『源さん、死す』で描かれます。
(この頃はまだブログやっていなかったので感想記事はないのです~。
当時やっていたHPの簡単な日記コーナーを探してみたら「源さんーー!」とだけ書いてあった……)
まず、大目付・永井尚志から上様と殿が消えてしまった事を聞きポカーーンとなる局長。
【注】田中土佐ではありません。
その前に、局長自らが慶喜(今井朋彦)と容保公(筒井道隆)に戦いを続けようと説得しているシーンも
あり、寝耳に水の状態です。
その後、局長は新選組メンバーに話をします。
ポカーーンとなる新選組の面々…。
「ご城内では大騒ぎだそうだ」程度にしかみんな状況を把握していません。
しかし、みんな意外と冷静~。
原田左之助なんて「そりゃ逃げたくもなるよぉ」とか言っちゃってます。
そして、アッサリと江戸へ下るという話に納まるのでした。
「新選組!」では慶喜さんは『八重』慶喜よりももう少し情けない感じです。
容保公は、温厚で良い人だけど見通しが甘すぎる感じ。
この後、江戸で容保公は「新選組もいるから絶対に勝てる」などとまだ言っています。
『篤姫』2008年
このドラマでは鳥羽伏見は第46回『慶喜救出』で描かれます。
と言っても、この大河は天璋院篤姫を主役としたもので、あくまでも大奥主役なので
都方面の描写はほとんど行われません。
この回で、慶喜(平岳大)は、錦の御旗に驚いて兵を置き去りに江戸へ戻り、
勝に諭されて篤姫(宮﨑あおい)に助けを求めに行きます。
助けを求めると言っても「どうせオレが死ねばいいんでしょ」的やさぐれた態度の慶喜を天璋院が
「生きて貰います。あなたを信じ、従った者達への償いのために。」
と叱責し、また
「あなたは家族だから助けます。」
と慰めるという大変女性主役らしいストーリーに納まっております。
『翔ぶが如く』1990年
主役は西郷隆盛(西田敏行)と大久保利通(鹿賀丈史)なので、思いっきり薩摩目線の大河です。
大河ドラマは子どもの頃からほとんど欠かさず見ているのですが、これに関しては丸っきり
記憶にありません!
で、今回はこの部分だけレンタルしてきました。
見ても、全く記憶が蘇りません。
鳥羽伏見は第28回『江戸開城』で描かれています。
まず鳥羽伏見の描かれ方からして今まで見た事もないくらい薩摩側が悲劇的に描かれています。
もっともこの戦、幕府軍15000、薩摩軍5000で始めたのですから、薩摩の方が決死の思いで
いた事は間違いないと思います。普通に考えて圧倒的に幕府軍の方が勝っていたはずです。
時代的に古い大河なので、戦闘シーンは映像としてはハッキリ言ってショボイです。
しかし、役者さんの演技の迫力だけでも充分見ごたえあるものでした。
何で見てなかったんだろ、自分…。
戦の方は本当に酷いもんで、それまではどんどんやられていた薩摩軍が錦の御旗が出た途端に
あっと言う間に強くなります。
というか、幕軍が旗が出た途端にウヨウヨ逃げてしまうのです。これは酷すぎ。
慶喜(三田村邦彦)は、
錦の御旗に手向かう事畏れ多し。
これより江戸へ帰る。
関東に帰って事を決める。
と、側近に語ります。
これがまた、誰だかサッパリ解らないのですが、たぶん容保公(若松武)と桑名公(真崎理)。
え、だって、私これ役名は検索して記入したのですが、OPのキャストには全く流れていないのです。
容保さまはこの大河に置いてその程度の扱い?
側近(誰だか解らない)があくまでも戦を続けることを主張すると、上様は
「なるほど討って出ればよい。
しかし、西郷吉之助に匹敵する者が我が陣営におろうか。」
と言います。さすが、西郷主役大河。
「大阪に居ては何もできぬ。
だが関東に戻ればどのようにも策が建てられようぞ。」
と上様が言うと、2人は「私もお供いたしまするーー!」と、アッサリ
江戸へ帰る事を承諾…いや、承諾どころか進んで付いてっちゃいます。
ぇ…あんたらの兵を残したままだって事には何の抵抗も?
ここでは、誰がポカーーンとするかというと、新門辰五郎(三木のり平)たちです。
てぇへんだ、てぇへんだぁ~。
慌てるな。上様のご命令となればいつでも出陣できるぜぇ。
それが、上様の姿が消えちまったんでぇ。
夕べの内に夜逃げなさったようで、今ご城内はハチの巣をつついたような騒ぎでさぁ。
なにぃぃぃ。
みたいな事になっています。
会津の「あ」の字もないのかよぉ。と思って見ていると、その名は江戸へ戻ってから
勝先生(林隆三)と側近とのやりとりでやっと出てくるのでした。
会津様には。
御国許へ追放なされた。
追放?
会津は新選組に、あまりに多くの勤皇の志士を斬らせておる。
上様が恭順を示されるにあたって、お側に置くには会津はあまりにも血で汚れておる。
相変わらずお手前方のお考えは、邪魔となった物は切り捨て延命策を測るだけでござるな!
こんな感じです…。
ううう…容保さま…。
あんなに進んで江戸について来たのにこんな目に。・泣
『徳川慶喜』1998年
さて…いよいよある意味一番興味深い徳川慶喜が描かれた大河です。
これはガッツリ見ていたはずなのに、内容は全く頭から抜けているのでした。
この当時はまだパソコンも持っていないし感想はもちろん書いていません。
主役の慶喜はモックン(本木雅弘)。イケメン慶喜です。
鳥羽伏見の戦いは第47回『朝敵』で描かれます。
この大河では、元々慶喜はこんな戦は反対していたのに側近が勝手に始めた。
好きにせい!
みたいな感じで始まった事になっています。
錦の御旗が出て不利になり駆けつけた容保公と桑名公を諭す慶喜さま。
これも、どっちがどっちだかサッパリ解らぬお扱い…。
もうよいではないか。
そちたちは武士の誇りのために出陣したのじゃ。
勝負けは時の運じゃ。
この辺りで踏みとどまるのが武士の節度じゃ。
このままでは死にきれませぬ。
ぜひ今一度ご下命を。
と、しつこく出陣の命令を促す容保公(たぶん)を諭し続ける上さま。
正義の戦いは終わったのじゃ。そうであろう。
上様は兵を誤解しておいででありまする。
兵は誰一人、生きて帰ろうとは思っておりませぬ。
ここで、『八重の桜』第21回と同じ言葉が全く違うシチュエーションで展開されます。
その方がこの大阪から消えてもか?
はっ?
もし藩主が消えてしまえば、家臣は藩主を疑い気力を失うであろう。
逃げたと知れば卑怯者と思うであろう。
それでも戦うと思うか。
それがしは逃げたりいたしませぬ!
それがしも兄と同じでございまする。
その方たちは今夜、余と共にこの大阪を発つのじゃ。
上様…お断りいたしまする。
兵を捨てて、立ち去る事など出来ませぬ。
余の命に従うのじゃ!
それ以外に幕軍を救う道はない。
戦は終わった。
みな家に帰るのじゃ。
後の事は余が責任を取る。
他の者に咎めはない。
余が先頭に立ちこの戦を戦えば諸外国がだまっていまい。
戦はもう終わらせるのじゃ。
余が朝敵となって罰を受ける。
すげーーすげーー威厳のある慶喜公です。
この上様のためなら付いて行っちゃいそうです。
同じセリフでも響きが全く違います。
全く無関係ですが、私はこの大河の天璋院篤姫がとても好きでした。
冷たく美しい演技が素晴らしかった深津絵里さん。
この大河で一番印象に残ってたのはこの人と和宮の対面シーンだったという…。
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誰が主人公でどっちの立場から描かれているかで、同じものが全く違う描かれ方になる…。
歴史って、歴史ものって、大河って、本当に面白いですね。
…という『番外編』でした。では、また本編で。
※キャスト
山本八重(新島八重)… 綾瀬はるか(少女期:鈴木梨央)
山本覚馬… 西島秀俊
山本佐久… 風吹ジュン
山本権八… 松重豊
山本うら… 長谷川京子
山本三郎… 工藤阿須加
お吉… 山野海
徳造… 戸田昌宏
川崎尚之助… 長谷川博己
新島襄(七五三太→襄)… オダギリジョー
松平容保… 綾野剛(幼少時:山下哲平)
照姫… 稲森いずみ
松平容敬… 中村梅之助
敏姫… 中西美帆
西郷頼母… 西田敏行
西郷千恵… 宮崎美子
山川大蔵(与七郎)… 玉山鉄二
山川二葉… 市川実日子
山川兵衛… 山本圭
山川艶… 秋吉久美子
山川登勢… 白羽ゆり
山川健次郎… 勝地涼
山川捨松(咲→捨松→大山捨松)… 水原希子
山川美和… 澤田汐音
山川常盤… 信太真妃
神保修理… 斎藤工
神保雪子… 芦名星
神保内蔵助… 津嘉山正種
佐川官兵衛… 中村獅童
萱野権兵衛… 柳沢慎吾
田中土佐… 佐藤B作
林権助… 風間杜夫
横山主税… 国広富之
梶原平馬… 池内博之
秋月悌次郎… 北村有起哉
広沢富次郎… 岡田義徳
梁瀬三左衛門… 山野史人
黒河内伝五郎… 六平直政
古川春英… 小市慢太郎
竹村幸之進… 東武志
小出鉄之助… 白石朋也
中野竹子… 黒木メイサ
日向ユキ… 剛力彩芽
高木時尾… 貫地谷しほり
高木澄江… 宮下順子
徳川慶喜(一橋慶喜)… 小泉孝太郎
徳川慶恕(徳川慶勝… 金子賢
徳川斉昭… 伊吹吾郎
徳川慶篤… 杉浦太陽
松平春嶽… 村上弘明
井伊直弼… 榎木孝明
松平定敬… 中村隼人
久世大和守… 津村和幸
勝麟太郎(勝海舟)… 生瀬勝久
榎本釜次郎(榎本武揚)… 山口馬木也
孝明天皇… 市川染五郎
岩倉具視… 小堺一機
三条実美… 篠井英介
近衛忠煕… 若松武史
中川宮… 小須田康人
西郷吉之助(西郷隆盛)… 吉川晃司
大山弥助(大山厳)… 反町隆史
島津斉彬… 林与一
大久保一蔵… 徳重聡
吉田寅次郎(吉田松陰)… 小栗旬
桂小五郎(木戸孝允)… 及川光博
久坂玄瑞… 須賀貴匡
槇村正直… 高嶋政宏
板垣退助… 加藤雅也
大垣屋清八… 松方弘樹
小田時栄… 谷村美月
斎藤一… 降谷建志
近藤勇… 神尾佑
土方歳三… 村上淳
沖田総司… 鈴木信二
永倉新八… 水野直
藤堂平助… 住吉晃典
佐久間象山… 奥田瑛二
宮部鼎蔵… 宮内敦士
真木和泉… 嶋田久作
ナレーション… 草笛光子
※スタッフ
制作統括… 内藤愼介
脚本… 山本むつみ
演出… 加藤拓
音楽… 中島ノブユキ
テーマ… 坂本龍一
題字… 赤松陽構造
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コメント
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ありがとうございます~。
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◆逃亡劇概略
①6日正午
慶喜から老中・若年寄らと共に東帰を告げられる。
②6日22時
『付いて参れ』と言われ、外庭から其のまま城の後門から脱出。
天満八軒屋から苫船に乗り、天保山沖(大坂湾)に出て、開陽丸を探すが見つからず、アメリカ艦に一泊する。
③翌日7日朝、開陽丸乗船。
後追いの慶喜御側衆・侍医らも乗船。
この時、大坂城内は大騒動!
④7日正午
開陽丸出航。
⑤11日品川沖に着く。
其のまま鑑内に一泊。
⑥12日早朝、
上陸。浜御殿に入る。其の後、
出迎えの山岡鉄舟先導で御一行、騎馬で江戸城・西の丸に入る。
会津藩主・桑名藩主・老中ら数名と共に脱出逃亡。
途中シケに遇い、殆ど飲まず食わずの御一行逃亡劇でした(苦笑)。
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【参照】
「もし一朝事起こりて、朝廷と幕府に弓矢に及ばるるがごときことにあらんか、我らは例え幕府には反くとも、朝廷に向かいて弓引くと居るべからず。これは義公(2代徳川光圀)以来の家訓なり。ゆめゆめ忘るることなかれ」
現にこの家訓、慶喜の兄・池田慶徳(鳥取藩主)も認めています。彼も、弟の岡山藩主も【錦旗】が出た途端、官軍に寝返っております(苦笑)。
因みにこの水戸徳川家訓の真意は【国体の維持】です。
又、容保の兄・徳川義勝(元尾張藩主)の尾張藩にも同じ様な家訓が存在します。此方は初代藩主から代々の家訓です。尾張藩も官軍に寝返りました(苦笑)。
NHKでドラマにもなりました。
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家康から水戸徳川家への遺訓(密命)~徳川家生き残り作戦?
光圀が隠居して綱条(つなえだ)に藩主の座を譲ろうとした時、将軍徳川綱吉の側近牧野成貞が綱条に苦言を呈した所「我が水戸家は尾張・紀州の両家とは違い、一朝ある時は将軍の名代として采配を振るう事を許されている家柄。この神君以来の格式は綱条の代になっても変わらない」堂々と本人に向かって直接言っている。更に「水戸家にとって主君は天皇家であって徳川将軍家は親戚の中の長に過ぎない」という様な言葉も残している。
然も此れらの言葉が徳川250年の間、批判される事も無く、抹消される事も無く、堂々と残っているので其処に誰も手を出せない特別扱いがあったという事であろう。勿論其の特別扱いをした張本人は御三家を作った家康で神君家康公の特別扱いだから誰も手を出せないのである。
確かに家康は長期にわたる徳川家の安泰を願ってはいたが、正か本当に300年間もの長きにわたって徳川が将軍の座に着き続けるとは、開幕の直後には思っていなかった筈。用意周到な家康が「生き残り作戦」を見逃す筈は無い。つまり、将来天下分け目の戦いがあった時、二股をかける為の分家が水戸家ではなかったのか?
徳川光圀の時代から主君は天皇家と言って憚らなかった水戸家…まして慶喜は其の母も有栖川宮吉子という皇族。水戸家から将軍継承の家柄である一橋家に養子として入った為に15代将軍となってしまった慶喜。
もし、本当に家康が正かの時に本家とは別の道を選ぶ保険として水戸家を特別扱いにしたのなら慶喜は見事其の期待に答えた事になる。只、本人=水戸徳川家の出身の人間が其の時の将軍だった事の方が家康の想定の範囲外だった(笑)。
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>ははは(^0^) 面白い~! 視点が変われば、ここまで変わるんですね。
ですよね~!
みんな主役サイドを良く描くのは当然ですが、比較してみるとなかなか面白いのでした^^
>それと、もっくん主演の慶喜! かっこいいですね~♪
すごい威厳です!
「ああどうしよう」って感じが全くないですもん。
これならみんな付いていくよなぁ。
いや、合わせて今これ再放送した方がいいですわ。
新選組!も~^^
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ははは(^0^) 面白い~! 視点が変われば、ここまで変わるんですね。 それにしても、 みんなポッカーんの表情上手いですよね♪
それと、もっくん主演の慶喜! かっこいいですね~♪ やっていることは同じなのに、この人なら、例え 見捨てられても悔いはないって思える 将軍ぶり^^
この人の大河を見れば、慶喜嫌いも少しは治るでしょうかね?
SECRET: 0
いやぁ、大好きでガッツリ見てた「新選組!」でさえ記憶から抜けてるシーンでしたから
(何せここは源さんーーいやぁぁぁぁぁ!の回だから(;_:))
見直して良かったですわ。
と言っても、特に江戸に帰っちゃう部分は描かれてなかったんですけどね^^;
>それにしても私、組!の容保公が筒井くんだったこと、今読んで朧気ながら思い出しましたf^_^;
おおー!私にとってはこの大河が始まるまでは容保公はずっと筒井くんでした。
この大河が終わったらまた筒井くんに戻るかも^^;
それくらいイメージ付いちゃっててもう…ああ懐かしい。
『八重』は今週はますます辛かったですねぇ…。
どうしてこんな風になっちゃうのかと思うと…あとは見守るのも忍耐ですね。
でも、泣きながら見ちゃう~(ノ_-。)
SECRET: 0
くうさん、こんばんは(・∀・)ノ
「慶喜、鳥羽伏見の戦いやめたんだってよ」に関する多方面からの考察、わざわざありがとうございます☆
私も気になってました!
ここ10年ほど、大河は新撰組!ぐらいしか見ず仕舞い。
ちょいちょい見ていた頃は子供過ぎてストーリー展開を追うのみ。
だったので、興味深く拝読しました。
このシーンは・・本当に描くのに苦労しそう(^^;)というか、苦労の跡が伺えますねぇ。
まぁ、どこサイドから描くかで表現をなんとか変えているって感じでしょうか。
こうやって比較して楽しめるところが、まさに歴史物の面白さですね(^^)
それにしても私、組!の容保公が筒井くんだったこと、今読んで朧気ながら思い出しましたf^_^;
なんだかよく聞く名前だなーとは思ってたけど、会津のこと(だけではなく、大政奉還の経緯)はほんとに無知だったなぁ。
うん、他サイドからの描き方も改めて調べてみよぅ♪
今週の大河は主人公に歴史の波がじわりと確実に押し寄せてきて、いよいよ・・と緊迫感を覚えました。
近代国家誕生の痛みをあの人たちが背負わなければならなかった理由。
これからしかと見守ろうと思います。