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大河ドラマ【べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~】感想 第33回 「丈右衛門だった男」

天明7年、江戸で打ちこわしが発生する。新之助(井之脇海)たちは、米の売り惜しみをした米屋を次々に襲撃する。報を受けて混乱する老中たちに対し、冷静かつ的確に提言する意次(渡辺謙)。そんな中、蔦重(横浜流星)が、意次のもとを訪れ、米の代わりに金を配り、追々米を買えるようにする策を進言する。一方、一橋邸では治済(生田斗真)が、定信(井上祐貴)に、大奥が反対を取り下げ、正式に老中就任が決まると告げるが……

(『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』上記あらすじは「G guide番組表」より引用)
2025年大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」感想
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大河ドラマ べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜33 『打壊演太女功徳』 感想

新さんの最期もショックではあったけれど、やっと恋女房と坊やの元に行けたんだなぁ、と考えてしまう。むしろ幸せだったのかもしれないと。

それより、「丈右衛門」以外に名も持たず、家も分からず、思想も持たず。

ただ「誰か」によって命を絶たれるゲームの駒のような名無しの男の生涯はどうよ。

墓も建てられなきゃ、誰も忍んでくれすらしない。

この男の孤独を思うと……。

Twitter(X)ドラマ実況感想

「実況」とは、ドラマを見ながらオンタイムでその時の感想を瞬間的につぶやくことでござんす。なので基本的には文にはなっておりやせん。思い付きのたわごとだと思っておくんなまし。誤字もありんす。お許しを。


「丈右衛門だった男」と炎上屋

「丈右衛門だった男」は、始めにそう名乗ったからそう呼ばれている。

もちろん本名ではない。

「丈右衛門」と名乗ったのは第16話で、源内先生を陥れた時だった。

「丈右衛門だった男」は源内先生に旗本屋敷の図面引きを依頼してきた。もちろん、そんな屋敷は存在しない。

少しずつ源内先生に麻薬を盛って狂い死にさせた。

一刺しで殺すよりも残酷な方法。

佐野政言の時は、上様のお供の狩りで献上する獲物を隠し、田沼意知のせいにした。

意知に対する佐野の不信感はどんどん募り、最終的には殿中で意知に刀を振り下ろすことになる。

その意知の葬儀では、葬送列の棺に石を投げ、民衆の「田沼憎し」を煽った。意知を討った佐野を佐野大明神として祀り上げ、田沼の評判を下げるように操った。

そして米騒動では「すべては田沼政治のせい」という印象操作を行い続ける。

十二分に追い落としたかったが、城では田沼がしつこく、町では蔦重がとことん邪魔してきた。

蔦重を始末しようとしたのは、計画だったとは思えない。

「銀が降る」を見て頭に血が上っちゃったのかもね。

この男には珍しい杜撰な行動で刺そうとしたので、目的の蔦重ではなく、彼を庇って間に入った新之助を殺してしまった。

そして直後には自分自身が御先手組弓頭の長谷川平蔵に射られてしまう。

誰にも名前を知られぬ哀れな最期。

大河ドラマ【べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~】感想 第33回 「丈右衛門だった男」

平蔵がカッコ良く見えたのは確かだけれど、蔦重を守るために意次がよこしたのか、出すぎた「丈右衛門」を始末するために治済がよこしたのかは分からない。

二度と誰にも思い出してもらえることもないだろう。

彼はたぶん、忍びのようなものなのだと思う。

X(Twitter)ではよく『鎌倉殿』の善児と比較している方がおられるけれど、善児と「丈右衛門」はだいぶ違うと思う。

善児は命令されるがままに人を消すだけだ。心に興味はない。善児は肉体を消すだけであって、人の心は殺さない。

対して「丈右衛門」は、ターゲットの心をかき乱す。肉体を始末する前に、その精神を貶める。

このやり方は、治済のお好みそのもの。

悪趣味なアサシンだった。

そして、哀れ。

新之助の最期

新さんが埋められた土饅頭の前で泣き続ける蔦重に歌は言う。

やっと解放されたという気持ちはあったかも知れない。

恋女房のおふくさんと豊坊をあんな姿にされて、明確に犯人がいるにも関わらず「世のせい」にしなければやっていられなくて。

2人を失くしてから、のめり込むように打ち壊しに向って行った。

そこには、最期に本人も言っていたように「おふくと坊のことも守れず…」という気持ちが大きかっただろうと思う。

新さんが飛び切り良い顔で死んでいったとしたら、それは、

この思いを抱えて逝くことができたからだと思う。

本当に波乱万丈の人生……。

それでも、「丈右衛門」は最期まで呪いに満ち、新さんは最期まで呪いを吐くことはなかった。

きっと、極楽へ行けるのは新さんだけだよ。

お疲れさまでした……。

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べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ キャスト(相関図式)とスタッフ

べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ キャスト (相関図式)

蔦屋重三郎 – 横浜流星(子役期:高木波瑠)【蔦重】

駿河屋と蔦屋

駿河屋市右衛門 – 高橋克実【養父】
ふじ – 飯島直子【養母】
次郎兵衛 – 中村蒼【義兄】
唐丸 – 渡邉斗翔【蔦重の育て子】
→捨吉 → 喜多川歌麿 – 染谷将太

丁稚 – 石塚陸翔
留四郎 – 水沢林太郎

吉原 茶屋・女郎

松葉屋

花の井 – 小芝風花(子役期:前田花)【五代目瀬川】
松葉屋半左衛門 – 正名僕蔵
いね – 水野美紀
うつせみ – 小野花梨
松の井 – 久保田紗友
とよしま – 珠城りょう
まさ – 山下容莉枝
さくら – 金子莉彩
あやめ – 吉田帆乃華
はなぞの – 平尾菜々花
はなさと – 齋藤さくら
松崎 – 新井美羽

大文字屋

大文字屋市兵衛 – 伊藤淳史
二代目大文字屋市兵衛 – 伊藤淳史

誰袖(かをり) – 福原遥(子役期:稲垣来泉)

志げ- 山村紅葉

二文字屋

きく – かたせ梨乃
朝顔 – 愛希れいか
ちどり – 中島瑠菜
春風 – 青山美郷
音羽 – 大田路
歌浦 – 馬渡綾

大黒屋

りつ – 安達祐実

扇屋

扇屋宇右衛門 – 山路和弘

半次郎 – 六平直政

若木屋与八 – 本宮泰風

島英臣(丁子屋)
千葉清次郎(長崎屋)
キンタカオ(桐屋
会田泰弘(伊勢屋)
岡山和之(玉屋)
岡けんじ(万字屋)
車邦秀(泉屋)
佐藤政之(井筒屋)
真木仁(山口巴屋)
吉高寧々
藤かんな
与田りん

てい – 橋本愛

江戸 絵師・文人・学者など

朱楽菅江 – 浜中文一
礒田湖龍斎 – 鉄拳
鱗形屋長兵衛 – 三浦獠太
鱗形屋孫兵衛 – 片岡愛之助
大崎 – 映美くらら
大田南畝 / 四方赤良 – 桐谷健太
勝川春章 – 前野朋哉
北尾重政 – 橋本淳
北尾政演/ 山東京伝 – 古川雄大
喜多川歌麿 – 染谷将太
倉橋格/ 恋川春町 – 岡山天音
小泉忠五郎 – 芹澤興人
しげ – 山村紅葉
志津山 – 東野絢香

杉田玄白 – 山中聡
須原屋市兵衛 – 里見浩太朗

鶴屋喜右衛門 – 風間俊介

藤八 – 徳井優
唐来三和 – 山口森広
富本午之助 – 寛一郎
留四郎 – 水沢林太郎
鳥山検校 – 市原隼人
鳥山石燕 – 片岡鶴太郎
西村屋与八 – 西村まさ彦
平沢常富/ 朋誠堂喜三二 – 尾美としのり
平秩東作 – 木村了
和泉屋三郎兵衛 – 田山涼成
八五郎 – 阿部亮平
吉原の客 – 山根和馬
小田新之助 – 井之脇海

平賀源内 – 安田顕

長谷川平蔵宣以 – 中村隼人
磯八 – 山口祥行
仙太 – 岩男海史

江戸幕府

徳川家治 – 眞島秀和【第十代将軍】
知保の方 – 高梨臨【家治の側室】
徳川家基 – 奥智哉【家治の子 生母はお知保の方】
徳川家斉 – 【第十一代将軍】
徳川宗武 –  【八代将軍・吉宗の子】
宝蓮院 – 花總まり【徳川宗武の側室】

一橋治済 – 生田斗真【第十一代将軍家斉の実父 八代将軍・吉宗の孫】

田安賢丸(松平定信) – 寺田心【八代将軍・吉宗の孫】
清水重好(徳川重好) – 落合モトキ【家治の弟。八代将軍・吉宗の孫】

高岳 – 冨永愛【老女】

田沼意次 – 渡辺謙

田沼意知 – 宮沢氷魚【意次の嫡男】
田沼意致 – 宮尾俊太郎

松平武元 – 石坂浩二
松平康福 – 相島一之
松平輝高 – 松下哲

佐野政言 – 矢本悠馬

松本秀持 – 吉沢悠
三浦庄司 – 原田泰造


土山宗次郎 – 栁俊太郎


下女 – 景井ひな
丈右衛門だった男 – 矢野聖人


語り:綾瀬はるか(九郎助稲荷)

べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ スタッフ

  • 放送期間 : 2025年1月5日~12月 日(全 回)
  • 制作 : NHK
  • 平均視聴率 :  %
  • 制作統括 : 藤並英樹
  • プロデューサー : 石村将太,松田恭典
  • 演出 : 大原拓,深川貴志,小谷高義,新田真三
  • 脚本 : 森下佳子
  • 原作 :
  • 音楽 : ジョン・グラム
  • 衣装デザイン:伊藤佐智子
  • インティマシーコーディネーター:浅田智穂
  • 語り :綾瀬はるか

『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』各回リンク

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