仇を……討ちとうございます。米の値、蝦夷。
愚息山城守が手をかけ、生きておれば必ずや成し遂げたであろうことがございます。
この上は、やつに成り代わり見事それを成し遂げ上様の御名と共に山城の名を後世に残し、永遠の命を授けとう存じます。
城中で意知(宮沢氷魚)が佐野政言(矢本悠馬)に斬られ、志半ばで命を落とし、政言も切腹する。後日、市中を進む意知の葬列を蔦重(横浜流星)たちが見守る中、突如石が投げ込まれ、場が騒然となり、誰袖(福原遥)は棺を庇い駆け出す…。憔悴しきった誰袖を前に、蔦重は亡き意知の無念を晴らす術を考え始める。そんな中、政演(古川雄大)が見せた一枚の絵をきっかけに、仇討ちを題材にした新たな黄表紙の企画を実行する……
(『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』上記あらすじは「G guide番組表」より引用)

大河ドラマ べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜28 『佐野世直大明神』 感想
ああ、分かってはいたけれど、本当につらい辛い、悲しい悔しい回だった。
意知は何ひとつ悪いことはしていない。
ついでに言えば、佐野政言だって何も悪いことはしていないのだ。
操るのが上手い巨悪な手によって、一人は稀代の悪人に、一人は大明神に祀り上げられてしまった。
混沌の時代、人の悪意をなめていると、いつどんな目に遭うか分からないのは令和も同じ……。
Twitter(X)ドラマ実況感想

「実況」とは、ドラマを見ながらオンタイムでその時の感想を瞬間的につぶやくことでござんす。なので基本的には文にはなっておりやせん。思い付きのたわごとだと思っておくんなまし。誤字もありんす。お許しを。
治済 傀儡師
治済以外は誰も悪くはなかった。
意知、佐野政言ももちろん、直接手を下している「名無しの男・丈右衛門」ですら、ただ治済の言うとおりに動いているだけ。
結局、治済の壮大な嫌がらせや悪戯に皆が巻き込まれているだけ。
それも八代将軍・吉宗の孫の一人でありながら将軍には手が届かなかった、どこか屈折した思いが為していることなのかもしれないけれど……。
人の命を使う遊びは厭らしさしかない。
罰が当たればいいのに!と思うけれど、この人、強引な力で出世を我が手にしていき、結構な長生きをして畳の上で死ぬ人生だよね。
こういう人間が存在し、失脚するべきではない人が失脚していってしまうのだから、本当にこの世には神も仏も居ないな、とよく思う。
呪いもね……。
しかし、こうして見ていると、陥れられる人はセキュリティが甘いので、やはりどんな時代も奢らず油断せず生きることが大事なのだと思わせられる。
陰謀って、この時代でもあちこちにあるものね。
田沼意知が本当に賢い善人だったかどうかは分からないけれど、このドラマの意知は「生きて政治を行うべき人」だった。
宮沢氷魚さんが醸し出す清潔な透明感が意知に華を添えた。
もう会えないことは寂しい……。
NHKアーカイブス 手拭い 粋なデザイン
「江戸っ子が遊び心を表現する日用品」として、2009年度『美の壺』で山東京伝や松平雪川の手ぬぐい図案が紹介されています。
これが誰袖さんの心を救うことになるのかねぇ……。これから辛いことが多いこの世界。少しでも笑ってほしい。
ところで「みるはち」では、あなたのベスト大河ドラマ投票所 をリニューアル。よろしければぜひ。

このドラマへのレビューをどうぞ


べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ キャスト(相関図式)とスタッフ
べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ キャスト (相関図式)
蔦屋重三郎 – 横浜流星(子役期:高木波瑠)【蔦重】
駿河屋と蔦屋
駿河屋市右衛門 – 高橋克実【養父】
ふじ – 飯島直子【養母】
次郎兵衛 – 中村蒼【義兄】
唐丸 – 渡邉斗翔【蔦重の育て子】
→捨吉 → 喜多川歌麿 – 染谷将太
丁稚 – 石塚陸翔
留四郎 – 水沢林太郎
吉原 茶屋・女郎
松葉屋
花の井 – 小芝風花(子役期:前田花)【五代目瀬川】
松葉屋半左衛門 – 正名僕蔵
いね – 水野美紀
うつせみ – 小野花梨
松の井 – 久保田紗友
とよしま – 珠城りょう
まさ – 山下容莉枝
さくら – 金子莉彩
あやめ – 吉田帆乃華
はなぞの – 平尾菜々花
はなさと – 齋藤さくら
松崎 – 新井美羽
大文字屋
大文字屋市兵衛 – 伊藤淳史
二代目大文字屋市兵衛 – 伊藤淳史
誰袖(かをり) – 福原遥(子役期:稲垣来泉)
志げ- 山村紅葉
二文字屋
きく – かたせ梨乃
朝顔 – 愛希れいか
ちどり – 中島瑠菜
春風 – 青山美郷
音羽 – 大田路
歌浦 – 馬渡綾
大黒屋
りつ – 安達祐実
扇屋
扇屋宇右衛門 – 山路和弘
他
半次郎 – 六平直政
若木屋与八 – 本宮泰風
島英臣(丁子屋)
千葉清次郎(長崎屋)
キンタカオ(桐屋
会田泰弘(伊勢屋)
岡山和之(玉屋)
岡けんじ(万字屋)
車邦秀(泉屋)
佐藤政之(井筒屋)
真木仁(山口巴屋)
吉高寧々
藤かんな
与田りん
てい – 橋本愛
江戸 絵師・文人・学者など
朱楽菅江 – 浜中文一
礒田湖龍斎 – 鉄拳
鱗形屋長兵衛 – 三浦獠太
鱗形屋孫兵衛 – 片岡愛之助
大崎 – 映美くらら
大田南畝 / 四方赤良 – 桐谷健太
勝川春章 – 前野朋哉
北尾重政 – 橋本淳
北尾政演/ 山東京伝 – 古川雄大
喜多川歌麿 – 染谷将太
倉橋格/ 恋川春町 – 岡山天音
小泉忠五郎 – 芹澤興人
しげ – 山村紅葉
志津山 – 東野絢香
杉田玄白 – 山中聡
須原屋市兵衛 – 里見浩太朗
鶴屋喜右衛門 – 風間俊介
藤八 – 徳井優
唐来三和 – 山口森広
富本午之助 – 寛一郎
留四郎 – 水沢林太郎
鳥山検校 – 市原隼人
鳥山石燕 – 片岡鶴太郎
西村屋与八 – 西村まさ彦
平沢常富/ 朋誠堂喜三二 – 尾美としのり
平秩東作 – 木村了
和泉屋三郎兵衛 – 田山涼成
八五郎 – 阿部亮平
吉原の客 – 山根和馬
小田新之助 – 井之脇海
平賀源内 – 安田顕
長谷川平蔵宣以 – 中村隼人
磯八 – 山口祥行
仙太 – 岩男海史
江戸幕府
徳川家治 – 眞島秀和【第十代将軍】
知保の方 – 高梨臨【家治の側室】
徳川家基 – 奥智哉【家治の子 生母はお知保の方】
徳川家斉 – 【第十一代将軍】
徳川宗武 – 【八代将軍・吉宗の子】
宝蓮院 – 花總まり【徳川宗武の側室】
一橋治済 – 生田斗真【第十一代将軍家斉の実父 八代将軍・吉宗の孫】
田安賢丸(松平定信) – 寺田心【八代将軍・吉宗の孫】
清水重好(徳川重好) – 落合モトキ【家治の弟。八代将軍・吉宗の孫】
高岳 – 冨永愛【老女】
田沼意次 – 渡辺謙
田沼意知 – 宮沢氷魚【意次の嫡男】
田沼意致 – 宮尾俊太郎
松平武元 – 石坂浩二
松平康福 – 相島一之
松平輝高 – 松下哲
佐野政言 – 矢本悠馬
松本秀持 – 吉沢悠
三浦庄司 – 原田泰造
土山宗次郎 – 栁俊太郎
下女 – 景井ひな
語り:綾瀬はるか(九郎助稲荷)
べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ スタッフ
- 放送期間 : 2025年1月5日~12月 日(全 回)
- 制作 : NHK
- 平均視聴率 : %
- 制作統括 : 藤並英樹
- プロデューサー : 石村将太,松田恭典
- 演出 : 大原拓,深川貴志,小谷高義,新田真三
- 脚本 : 森下佳子
- 原作 :
- 音楽 : ジョン・グラム
- 衣装デザイン:伊藤佐智子
- インティマシーコーディネーター:浅田智穂
- 語り :綾瀬はるか
大河ドラマ館は2025年2月1日 ~ 2026年1月12日 台東区民会館9階ホール
『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』各回リンク
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