斉彬(渡辺謙)の「お庭方」となった吉之助(鈴木亮平)はヒー様(松田翔太)の正体を確かめるために磯田屋に行くが、福井から来た謎の蘭方医(風間俊介)と出会う。そんなとき、篤姫(北川景子)が薩摩藩邸から失踪。吉之助は秘密裏に篤姫を連れ戻すが、斉彬は「篤姫は将軍家に輿(こし)入れをする」と言い渡し、教育係の幾島(南野陽子)が現れる。
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)
西郷どん 第10回 「篤姫はどこへ」
水戸斉昭が自分からの書状を読んで破いたと聞いて、お笑いになる斉彬公である。
どうじゃ。一橋様と昵懇にはなれぬか?
ヒー様……あっ、一橋様とでございもすか?
頼むぞ。
自分が何の書状を持たされていたかも知らず、ただ使いっぱしりさせられているだけのお庭役ふぜいに若様と橋渡しせよとは無理難題すぎる斉彬公。
それほど西郷という人間を信頼しているのなら、せめて、お家の事情はちゃんと聞かせておいてあげないと(苦笑)
「懇意にせよ」と言われたら、とりあえず正体を確かめに、品川宿へヒーさま探しに出る吉之助。
ヒーさまは、案外あっさりと、
ああ。一橋慶喜だ。
こんないい男が世の中に2人もいる訳なかろう。
と名乗ってくれるのだった。
おおかた俺の事を調べろとか何とか、島津の殿から言われてきたんだろ?
俺は将軍になどならぬ!
いろいろ動かれて迷惑しているとそう伝えておけ。
ないの話でございもんそか?
俺の言った言葉をそのまま伝えればよい。
それがお前の役目だろ。
さすが、若殿。
そのくらいの役目しかできぬとよくお解りで。
しかし、どこもかしこもノーセキュリティってことで。
影で聞いている男が一人。
その時、唐突に飯盛女のおタマちゃんが倒れちゃって、さぁ大変。
南方せんせい!
南方先生はいらっしゃいませんか!!
そこへ助けに来たのが、その男。
JINせんせーじゃなかった。
そこの御方。
ちょっとその短刀を拝借したい。
と、わざわざ吉之助どんに言ったのは、短刀が島津の紋付きと見て取ったかららしい。
吉之助どんが戸惑ったので、俊斎の刀でおタマちゃんの腕を斬る。
これは「瀉血」という西洋の療法です。
その方、蘭方医か?
ちょっとヒーさま、言葉遣い言葉づかいぃぃ!
恐らくのぼせの類いでしょう。
しばらく静かに寝かせておけばじきに良くなります。
ちなみに、昔、西洋で行われていたというこの「瀉血」という治療は現代では限定された病の治療法としてしか使われていないので、安易に素人が行わないように。
※Twitterで「瀉血」を検索するだけで、なんか勘違いされて注意してくるから気を付けて……。
Twitterは利用者の皆さんをサポートできるよう、NPOパートナーにご協力をいただいています。ご自分やお知り合いが苦しんでいる時には、ひとりで抱え込まずに私たちのパートナー、東京自殺防止センター @tokyo9090 にお悩みを聞かせてください。https://t.co/GhKHSWRCWC
— Twitter Japan (@TwitterJP) 2017年12月12日
さて……
本日のサブタイ「篤姫はどこへ」って、大奥入り修行が嫌で逃げ出す話でも?と思ったら、今和泉島津の実父がなくなり、里心ついて家出(じゃないけど)する話であった。
殿の命で1人でお篤を探し回る吉之助どん。
途中で、粗末な町人の着物に着替えたことを知る。
(町人の真似事が好きなドラマだなーー!「暴れん坊将軍」を真似するのやめてぇぇ)
なぜかすぐに海辺の姫さまに辿り着くという雑展開……時間が足らない時代劇ですか。
今和泉の父が……亡くなった。
私の父上は殿じゃ!
そいは分かっておる。
じゃが、もう一度だけ……せめて、一目だけ、国元の父にお会いしたかった!
こん海は薩摩につながっておりもす。
情けなか話をしてしもうた。
悲しか時は泣いたらよか。
海に向かって父を呼びながら泣くお篤……。
ここ……
今まで全く出て来なかった今和泉の父上の話とか突然出されて、視聴者は泣けるのかしら~~。
少なくとも私の頭の中では長塚京三さんの笑顔がグルグル回っていたよ。
とりあえず、これを機会に「篤姫付用人」となった吉之助どんである。
今日の後半は幾島が出てきて、大奥入り修行が主な話。
「ひンかヲえよぉ」という変な発声で突然現れた教育係だが、唐突すぎるので一応説明しておくと、この人は斉彬さまのおばである島津の郁姫さま付上臈であった。
郁姫さまという方は京の公卿・近衛忠煕に嫁いでいたのだが40歳ほどで姫が亡くなり、その後出家して近衛家にいたものを、斉彬が教育係として呼び寄せたのである。
大河ドラマ『篤姫』では、薩摩の鶴丸城からお篤の教育に携わり、江戸には共に下向している。(これは確か宮尾登美子さんの『天璋院篤姫』でもそうだったはず)
近衛家とのかかわりは深く、篤姫も近衛の養女になってから大奥入りをしている。(今和泉島津の出では御台所として身分が低すぎることが懸念されたため)
そんなこんなで……
何の関わりもないのに突然沸いてきた女ではないのだった。
本当は斉藤由貴さんがキャスティングされていたというこの幾島。
そっちで見たかった気もするけれども、南野陽子さんも面白いよね。
もすもす もすもす もすもす………
性教育の邪魔だと言われて下がらせられた吉之助どんを待っていたのは、品川宿の蘭方医・南方せんせー……
ではなく、
僕は越前福井藩の藩医、橋本左内と申します。
ご心配下さるな。僕も西郷様と同じ。
我が主、松平越前守慶永よりの密命を受けて動いております。
藩医は表の顔で、そん実は殿の密偵っちこっか?
さよう。
本日は我が主よりの書状を内密に薩摩守様にお渡し頂きたく参上致しました。
「例の企て」の事でございます。
しかし、西郷どんは「例の企て」なんて丸っきりわからない、ただのパシリであった。
一橋慶喜様を次の将軍と成し奉るはかりごとでございますよ。
一橋様が……次の将軍…!?
じゃっどんないごて、篤姫様のお輿入れを進めちょっとに、一橋様が次なる将軍にち?
それは…。
篤姫様のお産みになるお世継ぎ様こそが次の将軍になっとじゃなかとな?
それは…。
お答えしますから下がって下さい。
近ぇょ………。
島津の殿から拝領した脇差しを持っていたから大人物だと思っていたのに、当てが外れて、馬鹿にしたように笑って去って行く左内であった……。
今した話は全て僕の妄想ゆえ、忘れてくれ。
風間くんの演技が、さすがです。
篤姫さまがお輿入れする公方様はお身体が弱い。
後継ぎはヒーさまに期待されていて、篤姫さまがお世継ぎを産んでも出番はない。
親藩・外様を問わず、有力な諸藩が力を合わせさまざまな意見を出し合って政を進めていくという希望に向かって計画を立てているんだとか、そういう大事な事を左内どのが一生懸命話してくれたのに、吉之助どんの心は篤姫ショックでいっぱいである。
殿、畏れながら……。
篤姫様のお輿入れの事で、どげんしてもお聞きしたかこっがございもす!
また、直で質問攻めしちゃう。
異国が度々押し寄せる今この日の本には一刻の猶予もない。
この国を守るため、異国と互角に渡り合える秀でた公方様にお代わり頂かねばならぬ。
そのために一橋様が必要なのじゃ。
そいなら篤姫様はないのためにお輿入れを?
篤姫様は公方様の御正室になられお世継ぎ様をお産みになる。
世にも羨ましか幸せをそん手につかまえっとでございもんそ。
於篤はな…。
於篤は不幸になる。
曲がったことが大嫌いで、猪突猛進……な感じなのはよく解るんだけど。
ちょっとこの西郷どん、人の話を聞いて無さすぎだよね(困惑)
ここまでアホの子みたいに描かなきゃならんのでしょうか……。
今年の主人公は脳筋以上に何か抜けてて心配ですっ。
しかし、幾島さまと西郷といったら、やっぱりあのお輿入れ道具揃えを思い出すなぁ……懐かしいなぁ「篤姫」。
(えっ、だって……この大河自体が「篤姫」で色々補填してね、って言って来るから仕方ない。)
※キャスト
西郷吉之助(隆盛) … 鈴木亮平(子役期:渡邉蒼)
大久保一蔵(利通) … 瑛太(子役期:石川樹)
岩山糸 … 黒木華(子役期:渡邉このみ)
西郷吉兵衛 … 風間杜夫
西郷満佐子 … 松坂慶子
西郷琴 … 桜庭ななみ(子役期:栗本有規)
西郷吉二郎 … 渡部豪太(子役期:荒井雄斗)
西郷従道(信吾) … 錦戸亮
西郷龍右衛門 … 大村崑
西郷きみ … 水野久美
熊吉 … 塚地武雅
須賀 … 橋本愛
大久保次右衛門 … 平田満
大久保満寿 … ミムラ
大山格之助(綱良) … 北村有起哉(子役期:犬飼直紀)
有村俊斎(海江田信義) … 高橋光臣(子役期:池田優斗)
村田新八 … 堀井新太(子役期:加藤憲史郎)
有馬新七 … 増田修一朗(子役期:伊澤柾樹)
於一(篤姫) … 北川景子
幾島 … 南野陽子
由羅 … 小柳ルミ子
島津斉興 … 鹿賀丈史
島津斉彬 … 渡辺謙
島津久光 … 青木崇高
喜久 … 戸田菜穂
調所広郷 … 竜雷太
山田為久 … 徳井優
赤山靭負 … 沢村一樹
桂久武 … 井戸田潤
小松帯刀 … 町田啓太
木場伝内 … 谷田 歩
板垣与三次 … 岡本富士太
中村半次郎 … 中村瑠輝人
中村与左衛門 … 渡邉絃
中村貞 … 鍵和田花
半次郎の弟 … 藤沢元
月照 … 尾上菊之助
タマ … 田中道子
愛加那 … 二階堂ふみ
龍佐民 … 柄本 明
石千代 金 … 木内みどり
ユタ … 秋山菜津子
富堅 … 高橋 努
里千代金 … 里 アンナ
田中雄之介 … 近藤芳正
土持政照 … 斎藤嘉樹
土持 鶴 … 大島蓉子
川口雪篷 … 石橋蓮司
ふき … 高梨臨(子役期:柿原りんか)
おゆう … 内田有紀
虎 … 近藤春菜
ジョン万次郎 … 劇団ひとり
阿部正弘 … 藤木直人
徳川家定 … 又吉直樹
井伊直弼 … 佐野史郎
徳川斉昭 … 伊武雅刀
勝海舟 … 遠藤憲一
桂小五郎(木戸孝允) … 玉山鉄二
橋本左内 … 風間俊介
一橋(徳川)慶喜 … 松田翔太
本寿院 … 泉 ピン子
松平慶永(春嶽) … 津田寛治
近衛忠煕 … 国広富之
岩倉具視 … 笑福亭鶴瓶
語り … 西田敏行
※スタッフ
脚本 … 中園ミホ
原作 … 林真理子『西郷どん!』
音楽 … 富貴晴美
歌 … 里アンナ
題字 … メインビジュアル
制作統括 … 櫻井賢、櫻井壮一
プロデューサー … 小西千栄子、藤原敬久
演出 … 野田雄介、盆子原誠、岡田健
時代考証 … 原口泉、大石学、磯田道史
薩摩ことば指導 … 迫田孝也、田上晃吉
コメント
巨炎さん
>昭和60年頃に佐久間良子主演のTVSPもあったそう
見ました。
大河の『篤姫』も一応『天璋院篤姫』が原作という事になっているのですが、佐久間さんのドラマの方がより原作に忠実です。
>他作品を見て深みが増す事と他作品に丸投げは違う気が…
ですよねーー。
今年はちょっとひどいですね^^;
『篤姫』を見ている事を前提として作っているように見えます(笑)
西郷どん 第10話「篤姫はどこへ」
大河ドラマ『西郷どん』のお時間です。 BSにて鑑賞。 第10回「篤姫はどこへ」 あらすじ・・・・・・・
>宮尾登美子さんの『天璋院篤姫』
昭和60年頃に佐久間良子主演のTVSPもあったそうですが映像は残っているか否かも不明。
前作の明智光秀もそうですが他作品を見て深みが増す事と他作品に丸投げは違う気が…。
「平清盛」終盤に頼朝が弁慶から若き清盛が神輿を射た事を聞かされ
当の清盛は南大門を焼き払った息子に「ようやった」と力なく呟いている。
実は、この台詞は「新・平家物語」で仲代清盛が射た時に父に言われた言葉。
力と勢いがある時には古い因習を蹴散らしていくのが痛快に思えるが
風向きが変われば伝統を重んじる人達を敵に回す改革の二面性が描かれていましたが。
NHK大河ドラマ「西郷どん」第10回「篤姫はどこへ」
もうあれから7年たちますか・・。大震災の時は流石にブログ更新どころではございませんでしたっけ。これまで経験したことの無い大きな揺れ、どんな映画でも見たことの無い津波の映像。そして原発・・ 電車が止まって、行くところもなくて、丘の上から東北の方角を眺めて、あの空が光ったらみんな死ぬんだって、ぼんやり考えていた無気力な日々。 本日の報道を拝見しますに、段々と復興も進んできた由。とは申せその歩みは遅くまだ途中だそうですけど、今宵はひとつ、平和を噛み締めつつ大河ドラマを楽しむ事といたしましょう…
大河ドラマ『西郷どん』第十回
「篤姫はどこへ」内容斉彬(渡辺謙)から“お庭方”を命じられた吉之助(鈴木亮平)は、水戸斉昭(伊武雅刀)の屋敷へ書状を持っていくよう言われる。だが、その書状を読むや、破り捨てた斉昭に吉之助は困惑し、激昂する。。すると、その行動で斉彬に意図は伝わると諭されてしまう。そこに。。。先日、“磯田屋”で会った“ヒー様”(松田翔太)が現れ、吉之助は面食らうのだった。屋敷に戻った吉之助は、子細を斉彬に報告。…