【お天気お姉さん】第9話 最終回 総括感想

古来、天候を制する者が世界を制すると言われてきた。

この物語は、人々の命と安全を守るため気象予報に人生をかけた
一人の天才お天気お姉さんの物語である。

 

お天気お姉さん　第9話

　

 

あらすじこみ感想で～。

 

なぜこんな事をしたんですか？
ミストスクリーンに岩下さんを映し出したのはあなたですね。

と、天川に言う晴子。

という事は、岩下さんを殺害したのも…？

豪太は晴子の言う事ならば何一つ疑わない。

 

刑事さん、よく考えてみなさい。
科学とは人類のためにあるものだよ。
私はその使命を担った科学者だ。
人の命を奪う事なぞありえない。

天川は、研究室で話を聞くと言う豪太に、研究室は神聖な場所だからと拒否した。

警察へ行こう。思う存分調べなさい。
私は逃げも隠れもしないから。

 

不敵な笑みを浮かべて晴子を見る天川。

ああ～…ミストスクリーンの幽霊は、最初からこれを狙った物だったのかな…。
晴子に犯行は自分の仕業だと疑わせる。
警察にも疑わせる。

しかし殺人の証拠は何一つないから、どうせ逮捕はできない。

自分を任意同行した警察の信用は失墜し、安倍晴子人気も地に落ちると…。

三雲君。キミのマドンナなかなかだね。
いやあ、実に面白かったよ。

笑いながら豪太と警察に向かう天川。

 

晴子と2人で帰り道を歩きながら、三雲は何となく納得いかない。

本当にあいつが殺したのかな。
天川は昔から常軌を逸したとこはあったけど…。

あの人は異端ですか？

そうですね。

私も異端ですか？

安倍さんの異端は美しき異端です。天川の異端とは違います。

今の大学三雲先生も通っていたんですか？
大学、楽しかったですか？

 

立ち止まって晴子をまじまじと見る三雲先生。
顔が感動で歪んでますよ。　

 

先生。変な顔してます。

…初めてここを歩いた時、安倍さんは予測出来ない事は嫌いだと言いました。
人の心にも興味がないって…。

でも、今、安倍さんは僕の大学生活に興味を持った。
その事に驚いて変な顔になってしまったのかもしれません。

…変な顔でした。

変なものをお見せしてすみませんでした。

星がきれいですね。

寒気が入り込んでいるので空気が澄んで星がきれいに見えるのでしょう。

そのとおりです。

どうも。

帰ります。

どうぞ。

 

一方…。

任意で天川を同行した豪太は亀さんに怒られる。

 

任意というには無理がありすぎる！

また安倍晴子か？
安倍晴子には接触するなと言ったはずだ。
組織の命令に背くという事はどういう事かお前は解ってない！

すいませんでした。
命令に背いた事は謝ります。
でも、あの男が岩下陽子さんを殺害した犯人です！

それも安倍晴子の入れ知恵か。

この事件は自分が解決します。

安倍晴子の力を借りずに解決出来るのか？

頑張ります！

気分でものを言うな！
もし天川が落ちなかったら、俺たちは全滅だ！
俺も、お前も、お前も、お前も！
警視庁にはいられない。

 

お前もお前も…と言われて、ちょー不安になる八木と遠藤。

俺の結婚…。

必ず落とします。

 

岩下陽子の失踪と死亡推定時期は一致している。
時期はほぼ1か月前。

岩下さんが研究室で確認された最後の日5月3日の夜、あなたはどこにいましたか？

ワシントン。

ワシントン！？
それ、どこのお店ですか！？

アメリカのワシントンＤ．Ｃ．だよ。

 

横文字なのは全部店ってわけではないぞ…さすが、ゆとり。　

 

その頃、天川は研究発表のために渡米しており、その内容は雑誌にまで掲載されていた。
「世界初の特異大気波動における分散性の数値解析についての記事」。

天川のアリバイは完璧だった。

遺体発見の10日前に近所のクリーニング店夫妻が岩下を見たと証言していたが、
八木と遠藤がガミガミ聞き込みしたせいで確証を得られず終わった。

ゆとり。
お前をこの捜査から外す。

えっ…。

安倍晴子に会ってはならないという命令に背き捜査の秘密を外部に漏らした。
さらに天川を誤認で連行した。

俺がどんなに庇っても、お前はもう警視庁捜査一課にはいられない。
処分が出るまで自宅謹慎だ。

捜査を外されちゃう上にクビ寸前の豪太…。・泣

 

翌朝も、天川は晴子の天気予報を見ながらほくそ笑んでいた。

気象予報士は…消える。

 

謹慎中なのにスーツに着替えて「蜜の味」に来ている豪太。
スーツじゃないと落ち着かないのだそうで…。制服みたいなもん？　

本当に岩下さんは１か月前に死んだんでしょうか。

はあ？君は僕の検視をなんだと思ってるんだ。

だってクリーニング店の夫婦が遺体発見の10日前に岩下さんらしき人を見たような
気がしないでもないと曖昧な証言をしてるんですよ。

見たような気がしないでもない？
何？ それ。

遺体発見の10日前まで生きていたなんて事はありえない。
10日で人間はミイラにはならない。
今回の場合でも最低1か月は必要だ。
そうですよね？安倍さんもそう思いますよね？

…ミイラの事はわかりません。

しかし、晴子には思う所があった。

天川の講義を聞きに行き、近い将来は人間が気象を全て操ると言われた晴子。

もし君が科学者なら、私が納得出来るように説明してもらいたいね。

私は科学者ではありません。
気象予報士です。

気象予報士の時代は終わる。
君はただのお天気お姉さんだ。

気象予報士です。

それなら最後の気象予報士として僕が殺人犯だという証拠を示したまえ。

 

謹慎中…のはずの豪太は、1人聞き込みを続けていた。

マンションの隣の住人の証言は変わらなかったが、その家の子どもから
つい最近まで物音がしていたと言う話が聞けた。

八木と遠藤が聞き込みに失敗したクリーニング屋は、豪太がきちんと話を聞くと
やはり岩下を10日前に見たと教えてくれた。

 

三雲は「ありえない」と繰り返す。

湯川先生が来ちゃうよ…。　

 

ありえない事がありえた場合、それを解明するのは科学の力です。

安倍さん、あなたまで天川みたいな事を…。

天川教授の講義を聞きました。

天川教授は間違っています。
私は…あの人を許しません。

10日でミイラになる事はありえない、と晴子にキッパリ言う三雲。

安倍さんは天才だ。
神だ。
しかし、おごってはいけません。

私は天才でも神でもありません。
でも… あの人は許しません。
天候を操るなどという事は絶対に許しません。

 

豪太は晴子の態度を不思議がった。

なんであんなに天候を操ろうとする人に腹を立てるんだろう。

それが晴ちゃんのルーツなのよ。

ルーツ？

トラウマでもあるな。

トラウマ？

神のお父ちゃんも神だったの。
晴ちゃんのお父ちゃんは、焼津の伝説の漁師だったの。

 

魚の群れが読め、天候を正確に読んだ伝説の漁師。
それが晴子の父だった。

 

天気を読み誤った事のないお父ちゃんが、あの日だけは勘が狂った。
東海沖を襲った爆弾低気圧でお父ちゃんの船は太平洋に沈んだわ。

それで気象予報士に…。

晴ちゃんには身寄りがなかったから施設に預けられたのだけど…。
誰にもなじめなくて気象の勉強するか空を見上げてた。

 

だから天候を利用して犯罪を犯したり、天候を操ろうとする人を許さないんだ。
心を閉ざして自分を守ってきたんだ。

 

そして、父との思い出を手繰り寄せる事で、晴子は真相に辿り着くのだった…。

 

これは、何か凄かったな～。

10日間でミイラを作る方法＝家で小あじの干物を作る方法。

ダンボールの箱の中に小あじをのせた網を置き、その網の下から乾燥機のホースで
熱い風を送ると数時間で干物が出来ます。
小あじの丸干しはワタを出さずそのまま乾かします。

数時間で出来るんですか？

小あじなら数時間です。
でも人間なら…。

 

岩下が発見される10日前。5月24日。
天川は、アリバイがないどころかマンションの廊下での目撃証言まで上がっていた。

最初から岩下を殺すつもりでマンションを借り、1か月間も生活していないように
音を立てさせないように隠していた天川。

岩下は天川の言う通りにした。
好きだったから。

ああそうさ。僕は天才だ。

僕を利用して安倍晴子と対決した。
人を試し科学をもてあそんだ。

僕は天才だ。
天才だ！天才だ！天才だ！
あいつが悪いんだ。
最初は従順で実験も身を粉にしてやってたからちょっと可愛がってやったら
どんどんまとわりついてきて。
しまいには彼女面して論文の間違いを指摘しやがった！

偉そうに… 天才のこの俺に。
仕方ないからとりあえず口止めのつもりで六本木のマンション借りてやったよ。

そこに閉じ込めたんですか！

今、妙な噂立ったらたまったもんじゃないからな。
当然だろ。俺は日本の宝だ。
日本の宝の名誉は守らなくちゃならないだろ！

 

結果、晴子に引っ叩かれる…。

引っ叩かれたくらいで更生するかな。
いや、しないんだろうな…。

こんな男と結婚まで考えていた岩下が哀れ。

天候を操るなんて 許されません。
私たち人間は 天候のもとに生かされているんです。
その事を忘れた者を神は許しません。

 

やっぱり、安倍晴子は神の申し子だったのかな…。

けれども、最後には驚いた。　
神の申し子も恋をする。

 

堂々と認めろ。
人を愛する事に照れるのは子供の証拠だ。

え…？

大人の男になって安倍さんの気持ちをどんと受け止めろ！

そうですか？
そうかなぁ？
じゃあ、そうしよっかな…。

ゆとりの恋は、やっぱりゆとりだった。　

 

「蜜の味」に帰ってきた晴子をじいーーーーーーーーーっっっっと見つめる豪太。

これが長くて長くて……こっちの息が止まりそうだったのに…。

豪太が晴子に言った一言は。

おかえりなさい。

 

ぉい…！

と思ったら、豪太をすり抜けて晴子が言う。

 

私…三雲先生が好きです。

 

そっちかーーーーーーーー！！！

 

おまけに、三雲先生はこれを拒否しちゃうのだった。

すみません…。
僕に神を愛する事は出来ません。

今、この瞬間を僕は一生忘れる事はないでしょう。
でも男として安倍さんを愛するには僕は平凡すぎる。
当たり前すぎる。歳も取りすぎてる。

そんなに重く受け止めなくてもいいんじゃないの？
ただ「好きだ」って言っただけなんだから。

いや、あなたの事は遠くから見つめていたいのです。
僕には…それしか出来ないのです。
それしか許されないのです！

 

…わかりました。 …寝ます。

 

3人とも一気に失恋した夜……。

 

そうして、命令違反で広報課に移動になった豪太。

相変わらずお天気コーナーを見ながら掲示板を見張っている三雲。

今日もお天気おねえさんを続ける晴子……。

 

で、爽やかに終わったのだった。

 

いやぁぁぁ、面白かったね。

2週に渡った最終エピソードはトリック自体も楽しめたんではないでしょうか。

もっとも、前から書いているけれども、この枠にそんなに大きな事は期待しない。
このドラマの魅力は何と言ってもキャラクターの掛け合いの楽しさだった。

 

武井咲さんは、無表情無口天然…なキャラを素晴らしく「らしく」演じてくれた。
ニコリともしないのに、今まで出ていたどのドラマや映画よりも可愛かった。

かなり武井さんの好感度が上がった、ずぶん……。

豪太を演じた大倉の天然ゆとりっぷりも良かった～。
最後はゆとりなりにずいぶん頑張ったよね。言いたい事を亀さんにちゃんと言ったし。
　　

 

ちゃんとした恋はまだまだ出来なそうだけど。　

そして、この2人の間を引っ張ってまとめたのが佐々木蔵之介さま。
今まで見たキャラのどれよりも好きかも。

この３人の掛け合いが本当に楽しくて楽しくて、毎週金曜11時が待ち遠しかった。

やはり、会話の楽しさは役者さんの力。
そして、脚本力だと思いました。さすがベテラン。

大石静さんの脚本ドラマの中で一番楽しかったかも。

 

事件はいくらでも作れるし、ぜひぜひ続編を見たいなぁ。
この3人、このままお別れじゃ寂しすぎる。

壇蜜さんの女優としての魅力も楽しませてもらったし…。

視聴率は無視で。

いい物見れて良かった。

役者さん、スタッフさま、お疲れ様でした。

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

行方不明だった女性が六本木のマンションでミイラ化した遺体となって発見された事件。
誰が彼女を殺したのか? どうしてミイラになってしまったのか?
女性の行方を捜して欲しいと、依頼してきた天才科学者（北村有起哉）の本当の目的とは!?
天才気象予報士・安倍晴子が、最後の事件の真相に挑む!!

(あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

よろしければ→【2013年7月期・夏クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

　　
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【キャスト】

安倍晴子 … 武井咲
青木豪太 … 大倉忠義

三雲三平 … 佐々木蔵之介

橋本 茜 … 佐々木希
原口 蘭 … 笛木優子
遠藤 … 丸山智己
八木 … 川島潤哉

亀岡 巧 … 高知東生
蜜代 … 壇蜜

古谷黄子 … 内藤理沙
土屋みどり … 野村麻純
加原 陽一郎 … 近江谷太朗
染谷 … 野間口徹
中島 … 鈴木伸之
澄乃 … 梅舟惟永
岩本 … 河野直樹
黒沢 … 西田奈津美

 

【スタッフ】

プロデュース … 中川慎子、山本喜彦
演出 … 片山修、植田尚、田村直己
脚本 … 大石静

公式サイト http://www.tv-asahi.co.jp/otenki/

 

 
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