尾張に嫁いだ帰蝶(川口春奈)はついに夫となる織田信長(染谷将太)とはじめて対面。その風変わりだが、愛嬌のある不思議な人柄に魅かれ始める。いっぽう、帰蝶も駒(門脇麦)も去り、孤独となった光秀(長谷川博己)の前にも、幼馴染のひろこ(木村文乃)との再会が待っていた。…
(Yahoo!テレビより引用)
麒麟(きりん)がくる 第9回「信長の失敗」
開始30分以上、主人公が登場しない回である(笑)
しかし面白かったわ。
若く初々しい戦国夫婦を描きながらも、そこには親子の確執物語と明日の命もままならぬ残酷な背景があるのだった。
小早川じゃない浅利くん退場
天文18年に死去したといわれている松平広忠。実のところ、本当はいつ亡くなったのか死因は何だったのかハッキリ分かっていない。(病死説が濃厚だといわれています)
ここでは、尾張と美濃が姻戚関係を結んだことで戦支度を始めようとしている今川方として、織田に消されたような流れになっている。
大河では不憫な死を迎えがちな浅利くん、さようなら。
しかし、予告では見ていたものの、菊ちゃんは竹千代を守る松平方の草の者だったのね。
お大の方に「竹千代を頼む」と言われて頭を下げる菊ちゃん。岡村さん、ハマってます。
祝いの首桶
婚礼で夫に逃げられた帰蝶はご立腹だったものの、ニコニコと挨拶に現れた漁師姿の夫に気を抜かれた模様。
昨晩は、あまが池の化け物を捜しておったのじゃ。安食村の又左衛門という男が身の毛もよだつ黒い化け物を見たと言うて城下で大騒ぎになっておったのじゃ。
そんな化け物は信じていないが、民のために退治に行ったと言う信長。
村の者と同じ心を持つことじゃ。
村の者と同じになってやらねば化け物は見えぬ。
領民思いの、心の広そうな男を帰蝶は気に入った様子。
義理の父母……すなわち、昨日の敵は今日の味方?かもしれない?織田信秀と継室・土田御前である。
何と美しい土田御前。ああ、『平清盛』の璋ちゃんを思い出すよね~~。
道三自らが育てたという見事な松を贈られてご満悦な信秀。
しかし……
父上、この三郎からもめでたき引き出物がござります。
この尾張の繁栄には欠かせぬものにございます。
と、信長から贈られた桶の中身を見て顔色を変えるのだった……。
父上に褒めてもらいたくて取って来たとか、サイコパスだぞっ、信長くん。
げせませぬ。
広忠は今川に擦り寄り、この尾張に攻め込まんとしておった。その広忠を亡き者とし、我らは先手を取ったのです。
今、竹千代を擁する我らは三河の主を押さえたも同然。
何故お叱りになる!
信秀は、今、戦が始まっても勝てぬし、同盟を結んだと言っても道三は当てにならぬと言うのだった。
信長的には、帰蝶との婚姻含めて全て自分の手柄だったのにね……。
領民のために取って来た「化け物」とは敵の首だった。
確かに。
大意では国をおびやかす化け物と言える。
しかし、化け物にも子がいるのである。
よくよく考えれば、広忠の首を取ったのが信長だということは、この竹千代……未来の家康は信長に親も子も殺されるという事になるのよね。
しかし、それぞれ「父が好きで時々大嫌い」という点で一致した夫婦はとても微笑ましく、お似合い。
帰蝶にはこの腕白を受け入れる器がありそう。
煕子さま@文乃ちゃん来た!
微笑ましくも呪わしい縁は主人公サイドにも訪れる。
叔父の言いつけで妻木に米を持って行った十兵衛は、そこで幼馴染みの妻木の姫・煕子に会うのだった。
まぁ、計画的に会わされた見合いなんですけれどね。文乃かわいいよ文乃。
叔父は、
十兵衛がその気になってくれればめでたいのじゃが…。
わしも早う 十兵衛に身を固めてもらいたい。
と、その日を待つ好々爺の表情だが……。でもね。
この2人がいずれ一緒になって、子供たちを成し、仲良く明智を作っていったその先の結末が分かっているだけに。
どうしても、切なさが先に立ってしまうのである。
この歴史、変わればいいのに。
キャストとスタッフ
キャスト
明智光秀 – 長谷川博己
牧 – 石川さゆり
明智光安 – 西村まさ彦
藤田伝吾 – 徳重聡
煕子 – 木村文乃
斎藤道三/利政 – 本木雅弘
斎藤義龍/高政 – 伊藤英明
帰蝶(濃姫) – 川口春奈
深芳野 – 南果歩
土岐頼芸 – 尾美としのり
土岐頼純 – 矢野聖人
稲葉良通/一鉄 – 村田雄浩
菊丸 – 岡村隆史
織田信長 – 染谷将太
織田信秀 – 高橋克典
土田御前 – 檀れい
織田信勝 – 木村了
平手政秀 – 上杉祥三
藤吉郎 – 佐々木蔵之介
足利義輝 – 向井理
足利義昭 – 滝藤賢一
三淵藤英 – 谷原章介
細川藤孝/幽斎 – 眞島秀和
細川晴元 – 国広富之
三好長慶 – 山路和弘
駒 – 門脇麦
望月東庵 – 堺正章
松永久秀 – 吉田鋼太郎
伊呂波太夫 – 尾野真千子
今川義元 – 片岡愛之助
太原雪斎 – 伊吹吾郎
徳川家康 – 風間俊介(子役期:岩田琉聖)
松平広忠 – 浅利陽介
語り – 市川海老蔵
スタッフ
脚本 – 池端俊策、前川洋一、岩本真耶
原作 –
音楽 – ジョン・グラム
題字 – 中塚翠涛
時代考証 – 小和田哲男
制作統括 – 落合将、藤並英樹
プロデューサー – 中野亮平、佐々木享
演出 – 大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
麒麟がくる紀行語り – 桑子真帆
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