柴田泰樹(草刈正雄)に連れられ、なつ(粟野咲莉)は帯広の闇市にやってきた。そこで泰樹は、両親を亡くし戦後の東京で必死に生き抜き、きょうだいと離れ北海道にやってきたなつの境遇を知る。
そして二人が向かったのは菓子屋・雪月。出迎えた雪月のとよ(高畑淳子)は泰樹が孫の夕見子(荒川梨杏)を連れてきたと勘違い。
息子で菓子職人の雪之助(安田顕)と妻の妙子(仙道敦子)も出てきてどんどん話が膨らんでしまい…
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「なつぞら」第1週「なつよ、ここが十勝だ」 第4話
夫婦の再会 in ほかいどーーーー……(やっぱり九度山ではなかった)。
小畑家は帯広で和菓子屋を営む一家らしい。
ありがとうありがとう真田。
本日は、なぜ なつをここに連れて来たのか夕見子に語る剛男。
他の兄弟は今、何をしているのかおんじに語る なつ……
という答え合わせの回。
あの子をここに連れてきたのは夕見子がいたからだよ。
父さんは戦地にいて夕見子のことを思わない日は一日もなかった。いや、片ときもなかった。
それはあの子のお父さんも同じだと思うんだ。
その人は亡くなって 父さんは生き残った。
でも、その人と父さんが反対になっていても全然おかしくはないんだわ。
そんなことは分かってるさ。
だから、かわいそうだとは思ってる。
かわいそうに思えって言ってるわけじゃないんだ。
父さんはなっちゃんを見てどうしようもなく夕見子のことを思ってしまったんだ。
可哀想だと思ってほしいのではなく、自分が夕見子を思うあまりに自己満足で なつをここに連れてきたと説明する剛男に、
それって、私のせいってこと?
と、意地悪に聞くわけでも怒りながら聞くわけでもなく、恐る恐る聞く夕見子がとても、イイ!!
そして、
私があの子の人生を変えることもできるってことかい?
と聞きなおすのも、とても、イイ。
「悪夢ちゃん」の脚本家は、やはり子どもを描くのが素晴らしく上手い。
そして、剛男も素直な人間性がとても良いよね。
ちょっとダメ親父な所があろうが、人間的にとても良い。これは安心して子どもを預けられる環境。
さて……なつの方は。
おんじがなつを連れて行ったのはドナドナで売られるわけでもなく、ロッテンマイヤーさんがいる家でもなかった。
連れて行かれたのは帯広の闇市。
当時の北海道は自給自足で何でも手に入るんじゃないの?
と、つい思いがちだけれども、農林畜産業を営む者もいれば、別の産業で暮らす者もいる。
工場もあれば店もある…ということで、帯広にもヤミ市は存在したということ。
「なつは少し東京を懐かしく思ったようです。」
なつは、闇市で靴磨きをしていたのだという。靴磨きならば妹を連れて出来るから。そして、お兄ちゃんは……。
闇市で盗みでもしてたか。
盗みはしません!
盗む子はいっぱいいたけど、それだけは止めようって。
新聞を売っていました。
新聞?
新聞の会社に行って10銭で買った新聞を20銭で売るんです。それにお兄ちゃんは楽しい人なので…。
あの兄は進駐軍相手に歌ったり踊ったりの見世物をして小銭を稼いでもいたらしい。
……そのキャラで岡田くんが来るとなると……。『告白』のウェルテルが来るのかな……。
妹のことが語られないのが心配だったけれども、妹は5歳で親戚に貰われて行ったとか。ああ……良かったよ。せつこみたいな事になってなくて(泣)
話にほだされたか、おんじはやっぱり優しい人。
和菓子屋に連れて行ったら小畑ではみんなが夕見子だと勘違いする。
夕見子はここに連れて来てもらったことがない……。
なつの頑張りは認められた。
いや……
しかし、認められようとしなくてもいいと泰樹じいは言う。
ちゃんと働けば、必ずいつか報われる日が来る。
報われなければ働き方が悪いか働かせる者が悪いんだ。
そんなとこはとっとと逃げ出しゃいいんだ。
だが、一番悪いのは人が何とかしてくれると思って生きることじゃ。
人は人を当てにする者を助けたりはせん。
逆に自分の力を信じて働いていれば、きっと誰かが助けてくれるもんじゃ。
お前はこの数日、本当によく働いた。
そのアイスクリームはお前の力で得たものだ。
お前なら大丈夫だ。
だからもう無理に笑うことはない。
謝ることもない。
お前は堂々としてろ。
堂々とここで生きろ。
「アカの他人」の開拓者として北海道に来て。
とにかく自分の力で働いて、真面目に生きて、そしてここに根付いている泰樹じいの言葉だから、重く、そして正しくて、そして温かい。
なつがこぼした涙は富士子に抱きついて泣いた時とは全く違って「あざとさ」を落とす涙だった。
もう、あざとく生きなくてもいいのだと、そう言ってくれる人がいる家。
私の心のナレがウッチャンの声で語るのである。
「よかったな。よかったな、なつ。」
今のところ、脚本力の素晴らしさを堪能している。4話。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
※キャスト
奥原なつ – 広瀬すず(子役期:粟野咲莉)
奥原 咲太郎 – 岡田将生(子役期:渡邉蒼)
奥原千遥 – 田中乃愛
柴田泰樹 – 草刈正雄
柴田 富士子 – 松嶋菜々子
柴田剛男 – 藤木直人
柴田照男 – 清原翔(子役期:岡島遼太郎)
柴田 夕見子 – 福地桃子(子役期:荒川梨杏)
柴田明美 – 平尾菜々花(子役期:吉田萌果)
戸村悠吉 – 小林隆
戸村菊介 – 音尾琢真
小畑 雪之助 – 安田顕
小畑とよ – 高畑淳子
小畑妙子 – 仙道敦子
小畑 雪次郎 – 山田裕貴
山田正治 – 戸次重幸
山田タミ – 小林綾子
山田天陽 – 吉沢亮(子役期:荒井雄斗)
山田陽平 – 犬飼貴丈(子役期:市村涼風)
阿川 弥市郎 – 中原丈雄
阿川砂良 – 北乃きい
居村良子 – 富田望生
倉田隆一 – 柄本佑
岸川 亜矢美 – 山口智子
前島光子 – 比嘉愛未
野上健也 – 近藤芳正
茂木一貞 – リリー・フランキー
煙 カスミ – 戸田恵子
亀山蘭子 – 鈴木杏樹
三橋 佐知子 – 水谷果穂
佐々岡 信哉 – 工藤阿須加(子役期:三谷麟太郎)
仲 努 – 井浦新
大沢麻子 – 貫地谷しほり
坂場一久 – 中川大志
神地航也 – 染谷将太
三村 茜 – 渡辺麻友
森田桃代 – 伊原六花
下山克己 – 川島明
井戸原 昇 – 小手伸也
露木重彦 – 木下ほうか
大杉 満 – 角野卓造
語り… 内村光良
※スタッフ
脚本 – 大森寿美男
制作統括 – 磯智明、福岡利武
プロデューサー – 村山峻平
演出 – 木村隆文、田中正、渡辺哲也、田中健二
音楽 – 橋本由香利
アニメーション時代考証 – 小田部羊一
アニメーション監修 – 舘野仁美
アニメーション制作 – ササユリ、東映アニメーション
【なつぞら】
1(史実のモデルの話など前知識込み) 2 3 3
コメント
連続テレビ小説『なつぞら』第4回
内容ある日、なつ(粟野咲莉)は、泰樹(草刈正雄)に連れられ、帯広の闇市へ。買い物をしながら、なつから東京での生活を聞いた泰樹は、その苦労を知る。そして、泰樹は、なつを馴染みの菓子屋“雪月”へ連れて行くのだが。。。一方、剛男(藤木直人)は、夕見子(荒川梨杏)に、なつを連れてきた理由を伝える。敬称略こういうトコロは、ほんと上手いんだよね。菓子屋のやりとりも。。。だけど。それ以上に、主人公の東京で…
なつぞら (第4回・2019/4/4) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』(公式サイト) 第1週『なつよ、ここが十勝だ』の 『第4回』の感想。 ※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。 ※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。 柴田泰樹(草刈正雄)に連れられ、なつ(粟野咲莉)は帯広の闇市にやってきた。そこで泰樹は…
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泰樹さん、デレる(笑) つーか、ただ本当の顔を見せたってところだけどね。 寡黙なのではなく、寧ろ思ったことは口にする主義 裏表なく アンのお喋りに耳傾けるマシュー@『赤毛のアン』 無邪気なハイジを見つめるアルムおんじ@『アルプスの少女ハイジ』 …等と形は似せているけど こちらは なつ自身が泰樹さんの言葉に救われた ってところ? …