私は、ウサギです。
自分はすごいって証明したいんですよ。
ほんとは自信がないから。
どうしたら自分と仲良くなれるんですか?
【僕らは奇跡でできている】第7話
「自分はすごい」と、証明したい……と思う事は、決して悪い事ではないと思う。
だって、人は誰だって誉めてもらうと嬉しい。
誉めてもらいたくて頑張る。
それもまたモチベーションのひとつ。
だから、育実先生には自分が載った雑誌をグシャグシャにはしないで欲しかった。
それも、また勲章だよ。
そもそもウサギは別に悪くない
このドラマは「ウサギは悪い」とは全く言っていない。
「自由で周りを気にしない亀は偉い」とも言っていない。
ただ、一輝くんはウサギが苦手なのかもしれない。
彼は自分が「負けたくない」と思っていた過去を悔いているからだ。
僕を馬鹿にした人たちのことも見返してやりたいとも思いました。
最初は楽しかったです。
でも……
生き物のことだけは絶対に負けたくないって思っているうちに……。
すごいことをやらなきゃって思うようになりました。
「すごいことをやらなきゃ」って思うようになったら、楽しくなくなった。」
というのは一輝くんのことであって、みんなも止めた方がいいよ、という事ではない。
僕の祖父は、やりたいならやればいい。やらなきゃって思うならやめればいいって言いました。
笑って言いました。
理科ができても できなくても僕は居てもいいんだなって思いました。
要するに、自由なんだよね。
「やりたいならやればいい。」の中には、キチッとしたければすればいい、一番になりたければ続ければいい、勝ちたければ勝てばいい……も含まれていて、決して否定はされていないのだ。
ただ「凄い事をやろう」というプレッシャーに負けてしまうくらいなら、やらなきゃいいという話で。
一輝先生はウサギを上手く使う
ウサギの人は「凄い事をやろう」と思ってくれることを一輝先生は知っている。
森には育実先生も樫野木先生も連れていった。
彼らは橋作りに協力し、屋根も上手く作った。
あっちの世界と こっちの世界がつながりました。
ものすごくうれしいです!
は、カメとウサギが一緒に行動して成功した喜びかも知れない。
そもそも、イソップの「ウサギとカメ」のカメは、カメがマイペースにウサギを気にせず歩いたら勝った話ではない。
カメは勝つ気満々で、こっそりウサギを追い越し、下り坂は丸まって転げ下りるという技まで使っているのだ。
派生の童話ではカメがウサギを騙してウサギが走りづらい環境を作った上で勝負するものもあるくらい。
カメは甲羅に隠れて結構したたかにやっていってるのよ。
一輝くんの樫野木先生に対する態度など見ていると、そういう意味でカメだと思う。
虹一くんのお母さん
子どもの成長が「遅れている」と親が不安がるのは仕方がない気がする。
一体、何に比べて「遅れている」のか。といったら、それは、「他の同年代の子ども」以外の何物でもない。
「比較をするな」というのも分るが、恐らく太古から人類は他のものと比べて「痩せている」「太っている」「痩せてきた」「小さい」「行動が違う」などによって病気を見つけたりしてきたのだと思う。
現代だって、「成長が遅い」ことから見つかる病気もあるわけで。
親が子どもを他と比べて不安がるのは本能に近い思考なのかも知れない。
もっとも、確かに虹一くんのお母さんは、ちょっと神経質の度が過ぎたと感じられる。
でも、ここでちょっと考えてみて……
新庄くんの
「ちょっと待って。
ありのままの尾崎ってどっちだよ。」
と、同じことだ。
虹一くんのお母さんは、誰と比べて神経質なのでしょうか。
虹一くんのお母さんは、誰と比べてヒドイのですか。
虹一くんのお母さんは、誰と比べて毒なのでしょうか。
心配性なのも虹一くんのお母さんの個性で、自由ですよね。
「ダメなのは私でした。」という自己結論づけは可哀想だった。
障がいでもアスペルガーでもない
虹一くんは多動性障害なのかとお母さんは思っていたフシがある。(視聴者もそう思っている人が多い気がする)
けれども、結論は、
虹一の まばたきのことで目の検査をしてきました。
光に対する感受性が強くて文字を読むときにストレスがかかることがわかりました。
文字を読もうとすると頭が痛くなっていたのは、それが原因でした。
だった。
一輝くんが言っていた、
教科書を読んでると頭が痛くなったりまばたきをしたりします。
のおかげで、症状が見つかったのだ。
でも、
絵を描くときはしてません。
やりたくないからですよ。
は、一輝くんの思い込みに近い話だった。
つまり、一輝くんの言葉に癒されるドラマだけれども、「一輝くんの言っていることが正しい」とは言っていないドラマなのだった。
正しさとは
正解のない一輝くんの授業は楽しい。
正解がハッキリしている問題もある。
「キチっとしていること」「正しさを求めること」が間違っているとも、「比較すること」が間違っているとも、「やる気を出すこと」も「頑張ること」も間違っているとも言っていない。
正解を求めない話なのだ。ちょっと哲学的。
だから、みんな夢中になるのかも。
誉められることは嬉しいことです
ひとつハッキリしているのは、褒められることは嬉しいという事。
水本先生のすごいところも100個 言えます。
えっ?
時間を守ります。
歯の治療をします。
歯をきれいにします。
クリニックの院長です。
子供たちに歯の勉強会をします。
紙芝居を作れます。
リスの橋を作るのを手伝ってくれます。
作業が丁寧です。
歩くのが速いです。
ギョーザの形をそろえられます。
よく食べます。
箸を上手に使えます。
会ったとき「こんにちは」って言ってくれます。
ちょっと待ってください。
それって誰でもできることなんじゃないんですか?
誰でもできることは、できても凄くないんですか?
誰でもできることでも、(この「誰でも」も比較だけれどね)誉めてあげる。
誰でもできることでも感謝する。
この回は、ここに感じ入った。
「お母さんなら当たり前」だと言われそうなことの数々を「いいところ」として誉められて、幸せそうな虹一くんのお母さんの表情に泣いた。
そういう人間関係を早くから築いてきた人たちは幸せだ。
子どもが小さい頃に、見たかったなぁ、このドラマ。
山田さんの過去
これは気づかなかったわ。
面白ホッコリ枠として自然に見ていたので。
そうかぁ……だから「部屋に入れる家族」なのか。
個人的には、最後まで謎の家政婦さんでいて欲しかったんだけど。
そういうところ「キチッと」してしまう脚本なんだよね……知ってた。
でも楽しみにしておく。
今までの短感は『みるはち』の方へ。
仮病で学校を休んだ虹一(川口和空)が、家を抜け出して一輝(高橋一生)の大学を訪ねてきた。母親にずる休みがバレ、大切なスケッチブックを取り上げられたのだ。一輝は、「家にいたくない」と言う虹一を自宅へ連れて帰る。虹一の居場所を母・涼子(松本若菜)に伝えるため、育実(榮倉奈々)のクリニックへ向かった一輝。そこで、虹一の家出に慌てふためく涼子と遭遇する。
育実と相河家を訪れた涼子は、虹一を連れて帰ろうとするが、自分を“ダメ”呼ばわりする母に、虹一は帰宅を拒む。育実は、虹一のことで周囲の目を気にする涼子に、自信がないゆえ周囲を気にしていた、かつての自分を重ね合わせる。
翌日、一輝は虹一と森へ。念願だった森を訪れて笑顔になった虹一が相河家に戻ると、涼子が待ち構えていた。虹一が学校で悪目立ちし、恥ずかしいと嘆く涼子に、一輝は自分の少年時代について話す。その意外な過去に、育実は驚いて…。
大学では、一輝に熱をあげる琴音(矢作穂香)が、新庄(西畑大吾)、桜(北香那)、須田(広田亮平)を連れ、一輝の研究室に現れる。琴音は「話がある」と、鮫島(小林薫)を呼び出し…。
数日後、再び相河家を訪れた育実。山田(戸田恵子)は口実を作って外出し、一輝と2人きりに。育実が帰った後、一輝が山田に真意を問うと、密かに2人の結婚式を想像していると告白。
すると、そんな山田に、一輝が思いもよらない質問を投げかけて!?
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
※キャスト
相河一輝 – 高橋一生(子役期:岩田琉聖)
水本育実 – 榮倉奈々
樫野木聡 – 要潤
沼袋順平 – 児嶋一哉
新庄龍太郎 – 西畑大吾
青山琴音 – 矢作穂香
尾崎桜 – 北香那
須田巧 – 広田亮平
熊野久志 – 阿南健治
鮫島瞬 – 小林薫
丹沢あかり – トリンドル玲奈
坂下祥子 – 玄覺悠子
宮本虹一 – 川口和空
宮本涼子 – 松本若菜
鳥飼雅也 – 和田琢磨
新庄徹 – 髙橋洋
新庄京子 – 阿南敦子
山田妙子 – 戸田恵子
相河義高 – 田中泯
※スタッフ
脚本 … 橋部敦子
プロデュース … 豊福陽子、千葉行利、宮川晶
演出 … 河野圭太、星野和成、坂本栄隆
音楽 … 兼松衆、田渕夏海、中村巴奈重、櫻井美希
主題歌 … SUPER BEAVER「予感」
オープニングテーマ … Shiggy Jr.「ピュアなソルジャー」
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コメント
僕らは奇跡でできている #07
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