【空飛ぶ広報室】第7話 感想

このインタビューが実際番組に使えるかどうかは分からん。

だが、お前が誰かの物語を知ることで、違う形でもいい。
その思いを伝えられるのなら意味はあるんじゃないのか。

 

空飛ぶ広報室　第7話

　

 

あらすじ追いながらの簡単感想で。

空自の広報活動の１つで毎年行っているPV撮影に同行するために広報室へ行くリカ。

プロモーションビデオまで作ってると思いませんでした。

ビデオといっても３０秒の短いコマーシャル。
毎年、陸・海・空の三幕それぞれが、イメージアップと隊員募集のために作ってんの。

 

そういえば、自衛隊のCMって時々やっているよね～。
あまり印象には残っていないけど…。

思わず実際に航空自衛隊で作っているPVを見に行っちゃいましたよ。
これはカッコいい。

　　　
「空飛ぶ広報室」第7話

 

ドラマの中で作っていたPVとは全然イメージが違う～。

 

考えてみれば広報活動すること自体が不謹慎だっていう批判はないんですか？
何か商品を売るような企業とは違って皆さんの場合売り上げとか関係ないし、
たとえ世間からのイメージが悪かったとしても職務には直接関係ありませんよね。

と言ってしまうリカ。

俺らの仕事、全否定…。

うなだれる広報室のみんな。

 

なかなかいい目のつけどころだと思うよ。

と、鷺坂室長。

もし嫌われたくないっていう気持ちだけの問題なら、そこまで広報に力を入れる必要は
ないのかもしれない。

ならどうして…。

有事の際、例えば災害派遣ひとつとっても全国の皆様のご理解があればこそ
我々は迅速に 有効に働くことができる。
より多くの命を救えることにもつながる。

…ということを以前痛感しました。

 

災害派遣に出られたことが？

平成7年。岐阜基地にいたときにね。

室長の顔が心なしか硬く見える。
そう。平成7年に岐阜。
それは阪神淡路大震災を表していた。

リカはこの時は気づかなかったけど。

 

あっ!レスキューどうですか？空自が誇るレスキュー部隊・航空救難団！

と、空井くんが思いつく。

救難団？

警察・消防・海上保安庁といったあらゆるレスキューが対応できない状況において
出動を要請されるのが我が航空救難団。
はるか遠洋から雪山まで夜間や悪天候下においても出動要請さえあらばできうる限りの
救助を行う日本唯一の…

全天候型レスキュー部隊。
その救難員を通称…メディック！…と呼ぶ。

一同ハモり。
いつもながら良いチームワークっぷり。

メディック…。

 

こうしてPVには緊急時に出動するメディックという設定で片山の絵コンテに従って
演技協力してもらう事になった。

救難ヘリの「ＵＨ－６０Ｊ」とこれは…「Ｕ－１２５Ａ」捜索機です。
救難ヘリより早く現地に到着して、要救助者の捜索を行います。
人体の熱を感知する赤外線暗視システムや捜索用レーダーも搭載しています。

説明してくれる百里救難隊メディックの佐伯さん。
とても人当たりが良い感じで素敵な人だ。

大柄で筋肉隆々。頼りがいがありそう。

基地では新人がしごかれている。
ちょっと眉をしかめるリカ。

訓練生の方達ですか？

あ、まだその手前の志願者です。
養成課程に入るにも選抜試験を通らなきゃいけないんで。

年間７～８人の狭き門です。

それに受かればメディックに？

いえ、その後１年間、空挺課程、潜水訓練、雪山訓練といった訓練課程をクリアした者のみが
メディックになれます。

厳しいんですね…。

じゃないと現場に出たとき死んじゃうんで。

ニカっと笑いながら「死んじゃう」言う佐伯。

 

訓練の厳しさは陸・海・空合わせても自衛隊随一っていわれてます。

そういう厳しさをＰＶでアピールする…

 

…と思っていたのに、片山が作った絵コンテはオシャレなダーツバーの図。

厳しいとこアピールしても暑苦しいだけでしょ。
コンセプトは親しみやすさです。
こうした日常の空間でダーツを楽しむ若者達が実はメディックだったというストーリー。

 

しれっとそういう片山。さすが。

しかし、出来上がったPVは上官たちの眉間にシワを作らせた。

やれ、これは飲酒運転にならないか。とか、
酒場である必要はないんじゃないか。とか…

いや、うっせーとは思うけれども、確かにそういうクレームが実際に来ちゃうんでしょうね。
大変だわ。こういうお仕事は。

 

撮影の間にリカと空井くんはなぜかダーツ対決させられ、デートの行方が結果で
決まる事になっていた。

リカが勝ったらが勝ったら空井と珠輝がデートする。
空井が勝ったらリカが空井に酒をおごる。

空井は外れてしまい、リカは勝った。

しかし、実際に珠輝とデートしてみると、まったく話は盛り上がらず、
空井は例によって戦闘機の話ばかりしたよう。

 

槙にデートに誘われて固まって逃げてきた柚木と2人で飲みに行くリカ。

 

飲みに誘ったら２人では嫌だと断られ、好みのタイプは私とは真逆だと言われ、
心が折れました。

そりゃあ折れるわ。

なのでダーツを決めて後輩にフライパスしました。

…恋愛にはガツガツいけないか。

相手が空井だという事も初めて知って、同情する柚木。

 

自衛隊の異動は3年ごと。
付き合っている女性は遠距離恋愛覚悟が結婚するしかない。

 

稲葉は仕事辞める気ないんでしょ？

ないですけど。

うちら転勤ばっかだし、いざというとき居ないしね。

いない？

自衛官は有事のときは現場に駆けつけなきゃならない。
つまり自分の大切な人のところには行けないってこと。

室長の奥さんの話聞いた？

亡くなったんですよね。

うん。
ずっと入院してて病気で亡くなったんだけど、死に目には会えなかったって。
危篤のとき室長は災害対応で身動きとれなかった。

災害…

１９９５年、阪神淡路大震災。

 

結局使われない事になったダーツバー撮影のPVをDVDに焼いて、空井とリカはメディックに届けに行った。

あの、家内に見せます。
普段かっこいいところ見せてあげられないんで。

と、微笑む佐伯。

佐伯には子どもも1人いるらしい。
見せてもらった写真のケースには、一緒に飛行神社のお守り。
奥さんが毎年わざわざ京都まで行って買ってきてくれるのだそうで。

 

思わず聞いてしまうリカ。

佐伯さん達はもっとも過酷な状況に送り出されることが多いんですよね。

そうですね。

ご自身の命が危険にさらされることも…。

多いと思います。

大切な家族を残して自分が死んでしまうかもしれない、その可能性は考えませんか？

ちょっと考えてから微笑んで答えてくれた佐伯。

 

死なないために厳しい訓練を重ねてます。
どうやったら要救助者を助けられるか、どうやったら生き抜けるか、
それだけを考えます。

そして、もう1つお守りがあると言って手紙を見せてくれた。
それは以前悪天候でドクターヘリが飛ばなかったときに代わりに出動して運んだ
女性の子どもから貰った感謝の手紙。

いや、キツイこともたくさんありますけど、これ見たら頑張らないわけにはいかないでしょう。

佐伯は微笑んでそう言うのだった。

 

自分、パイロットだったとき、自分達が表に出ないなんて当然だと思ってました。
前に稲葉さんが言ってたみたいに広報なんかしなくても任務は任務だし一般の人に
どう思われてようが関係ないと思ってた。

でも、今、広報官である自分は、すごくすごく伝えたい。
現場で働いている隊員達の思いをもっともっと知ってほしい。

 

空井のその言葉を受けて、リカは決心する。
鷺坂室長にインタビューすることを。

妻の臨終よりも災害救助を優先させた、その時の気持ちを。

 

うーーん…こういうのベタだーーと思いつつ泣いちゃう。

だって、この他人の事なんか無関心な日本でね、自分の家族よりも自分の身よりも
救助のために尽くす人たちの熱い気持ちが有り難すぎるから。

メディックの訓練が凄く厳しそうで、それでもそうしないと「死んじゃうから」と言うのも
命を捨てて飛びこんでいくわけではなくて、自分の命も他人の命も救うための訓練なんだって
納得できる佐伯さんの穏やかな説明。

ニコニコしていて決して熱苦しくないけれども、気持ちは熱い。

私たちはこういう人たちに感謝して生きていかなくてはいけないと思った。
税金払っているんだから、とかそういう問題ではないのよね。

そのための広報。
どういう活動をしているのか、きちんと伝えるための広報活動は、どんどんやって欲しい。

 

妻は１人で。たった１人で死んでいく覚悟、その覚悟はしていたと思います。
でも、ホントに幸せだったのかなって。
妻よりも、言ってしまえば見ず知らずの人を助けることを選んだ自分は、自衛官としては…
自衛官としては正しい選択です。

でも、夫として正しかったのかどうか…。

妻の臨終に立ち会えなかった事を涙を流しながら語る鷺坂室長。

それでも、妻は今も応援してくれているだろう、と締めくくったインタビュー。

 

こういう人へのインタビューは野次馬的なのではないかと。
自分のしている事は人の傷を抉る事なんじゃないかと悩むリカ。

ガツガツしてない。成長したね。

 

阿久津は言ってくれる。

このインタビューが実際番組に使えるかどうかは分からん。

だが、お前が誰かの物語を知ることで、違う形でもいい。
その思いを伝えられるのなら意味はあるんじゃないのか。

 

そして、リカは広報室担当として、最大の広報活動を行った。

山での遭難者を救助したヘリがメディックの物だと報道番組に正確に伝える事ができた。

 

「なお、山岳救助ヘリとお伝えしていましたが、正しくは航空自衛隊所属の航空救難団が
遭難者の救助にあたっていました」
「本日１７時４０分ごろ滑落したと思われる遭難者の救出に百里救難隊があたりました救難員、
通称メディックが救助用ホイストで降下、捜索機が発見した遭難ポイントまで下り、担架に
遭難者を乗せて岩場を登って戻るというすさまじい救助風景が見られました…」

メディックの訓練内容にまで及ぶリポーターの詳しい実況に、顔を輝かせる空井くん。

稲葉さんじゃないですか……？

 

私も、今までは何処のヘリが救助したとか誰がとか、そういう事を全く気にしないで
こういうニュースを聞いていた。

これからは、ちゃんとそういう所も注意して聞こう。

ましてや…きちんと伝えてもらえることで、こんなに喜んでいる人たちがいるのだから。

 

絶対稲葉さんですよ！

飛んで帰って、そのままリカを飲みに誘いに行く。

稲ぴょん！
い～な～ぴょ～ん！

嬉しそうな叫び声。

グダグダ考えんのやめにしました！
僕が稲葉さんと飲みたいから誘います。ダメですか？

いえ、全然…。

じゃあ行きましょう！

 

そうだよぉ。
彼氏がいるからって遠慮して、ワケの解らない断り方なんかしないでさ。

自分に素直に行動する気になった空井くんが輝いてる～。

第一、イケメンアナウンサー藤枝は別に彼氏じゃないしね。

 

お仕事ドラマ部分に泣かせてもらって、自衛隊の人たちの仕事に感動して、
恋愛面でも清々しく終わった今回。

あ～～本当～に良かった！

言いたい事を素直に表情豊かに伝える空井くん。
綾野くんが本当に本当に生き生きしていて、やっぱり前時間の「八重の桜」を思いだす。

こんな風に笑わせてあげたかった…容保さま。

 

…でも、来週は元カノ来ちゃうのかな…。
そういうのは要らないんだけど～。

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

リカ（新垣結衣）は空幕広報室で毎年作成しているPV撮影に同行し、救難隊（メディック）の
活動を取材することになる。

過酷な状況のなか、自分の命を危険にさらして救助活動を行うことも多い彼らに「大切な家族を
残して自分が死んでしまうかもしれない、と考えることはないのか？」と尋ねるリカに対し、
メディックの一人・佐伯（鈴木亮平）は「死なないために厳しい訓練を重ねています」と
明るく答える。
鷺坂（柴田恭兵）が、95年の阪神・淡路大震災の際に、災害派遣に出ていて、病気の妻の最期を
看取れなかったということを知ったリカは、空井（綾野剛）とともに、その話を聞くために鷺坂の
自宅を訪れる。
カメラの前で「妻よりも見ず知らずの人を助ける方を選んだ私は自衛官としては正しかったと思うが、
夫としては正しかったのだろうか？」と語る鷺坂。
リカは、阿久津（生瀬勝久）に、インタビューや取材の難しさを相談する。

そんなある日、突然、同期のともみ（三倉茉奈）からリカに電話がある。
偶然災害救助の現場に居合わせているが、どこのヘリだかわからない、と慌てるともみに、リカは
限られた状況下で正しい情報を探ろうとするが…

(あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

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【キャスト】

稲葉リカ … 新垣結衣
空井大祐 … 綾野剛

柚木典子 … 水野美紀
片山和宣 … 要潤
槙博巳 … 高橋努
比嘉哲広 … ムロツヨシ
藤枝敏生 … 桐山漣
坂手はじめ … 渋川清彦
香塚ともみ … 三倉茉奈
大津裕一 … 前野朋哉
佐藤珠輝 … 大川藍

峰永圭介 … 阿部丈二
村瀬勝彦 … 池内博之
阿久津守 … 生瀬勝久
鷺坂正司 … 柴田恭兵

桐谷隆史（キリー） … 桐谷健太（特別出演）

【スタッフ】

プロデュース … 土井裕泰、磯山晶
演出 … 土井裕泰、山室大輔、福田亮介
脚本 … 野木亜紀子

公式サイト http://www.tbs.co.jp/soratobu-tbs/

 

 
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