双葉が帰ってこなくなり、三崎は夫婦で深見の元へ行った。
響子は何故か夫婦をもてなすようにバタバタ動いた。
じっと対峙している事は不可能に思えた。
深見さん、私たちは・・・。
私、もう深見じゃないんですよ。主人とは、離婚したんです。
あれから・・・15年た経ちますが・・・。
あれから?
息子が・・・事件を起こしてから。
事件・・・。
娘さんの命を・・・奪いました。
最初はね・・・最初は亀が風邪ひいたんです。
知ってました?亀って風邪ひくんです。
亜季が死んでね、誰も世話しなくなったから亀が風邪ひいちゃったんです。
亀をそっと放したら、川の水が冷たくて思い出しました。
娘の手が冷たかったこと。
手、握ろうとしたら冷たかったんです。
冷たくて、冷たくて。
申し訳ありません
私が、父親として責任を果たせなかったばかりに。
だからっ! ・・・そうじゃなくて!
響子は三崎に振り上げた拳を下ろした。
洋貴は聞く。
何で叩かなかったの?
叩いた方が良かったかなぁ。
丼のこと思い出しちゃったのよ。
お父さんあの人たちの家の前、車で通ったことがあったんだって。
雨の日で、玄関の前に出前で取ったラーメンの丼やギョーザのお皿が
積んであって雨水が溜まってたって。
お父さん、それ見て、あっちはあっちで色々あるんだなぁって。
「なに言うんだろう、この人。」って思ったけど。
あっちはあっちで、色々あるんだなぁって。
別に同情することないでしょ。
洋貴だって加害者の妹と仲良くしてるじゃない。
してないよ。
してないの?
仲良くしている、と言うのだろうか。
洋貴には答えが出せなかった。
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文哉は反省なんかしていなかった。
亜季ちゃんは天国に行ったんだ。
生まれてこないほうが良かったから。
双葉は自分と同じ空虚な15年を生きてきた洋貴と、兄との間で揺れていた。
私、昨日、兄に会いました。
それで?
それでって、まぁ、そういう感じです。
そうですか・・・
元々、立場違うし。僕と貴女は。
そういう関係じゃないし。僕と貴女は。
兄に、深見に会って反省したことを伝えてくれと言った。
しかし、兄は反省などしていなかった。
文哉は、たぶん「殺してあげた」と思っている。
文哉には、たぶんあの時、亜季を殺してあげた方が幸せに見えたのだろう。
たった2人きりの兄妹なのに。
双葉と文哉の間には、計り知れない壁があった。
双葉は、もうリンゴ飴が好きな少女ではなかった。
臼井紗歩は、初めから殺人の事で文哉を脅して金を取る目的でいた。
脅しは成功しなかったが、貯金通帳は見つけた。
しかし、引き出すことには成功しなかった。
人殺しから金を取って何が悪いんだ。
そうやって自分を正当化する事が臼井紗歩が自分を捨てるために必要な正義だった。
紗歩は真岐の前で全て暴露し、そして真岐は文哉から心を離した。
洋貴は、双葉に裏切られた気がしていた。
何を期待していたんだろう。
五月に言われた。
加害者のこと捜してるんでしょ?
何で 捜してるんですか?
自分の人生、取り戻そうと思ってるからでしょ。
何で探しているのかなど、言えるわけがない。
五月は、洋貴と自分は同じだと思っていた。
被害者家族という枠。
それが自分と洋貴を繋ぐものだと信じていた。
私、同じ境遇だから、深見さんの悲しみが分かります。
半分に分け合えます。
遠山さんは・・・あの人は、深見さんの悲しみを2倍にする人です。
この登場人物は、みんなおかしい。
みんな変だ。どこか狂ってる。
文哉には文哉が抱える闇がある。
こういう人は、少年院ではなくて病院に行かなくてはいけなかったんじゃないの?
お母さん。
ネロはどうして生まれてきたの?
生まれてこないほうが幸せだったんじゃないの?
たった7歳の亜季と文哉の心に共鳴するものが、何かあったと言うのだろうか。
亜季と自分が同じ枠にいると思い込んだ中学生の文哉の犯罪。
結局、みんな1人で
誰も同じ枠になんかいない。
自分と洋貴は同じだと思っているのも双葉の思い込み。
そして、洋貴の思い込み。
「同じ枠」から外れた文哉を見る真岐の恐怖に怯えた目。
みんな1人でみんな誰かと一緒になりたくて、みんなおかしい。
普通って何なんだろう。
人と同じ、普通って何だろう。
私だって普通じゃないし。
自分の意見を激しく主張して、他者を受け入れない多くの人たちも普通じゃないし。
しつこくネタを拾い集めては、どっかの会社を攻撃している人たちだって普通じゃないし。
そんな異常に寂しい世界を凝縮しているのがこのドラマなんだって
そんな気がした。
※キャスト
深見 洋貴 – 瑛太
遠山(三崎)双葉 – 満島ひかり
日垣(深見)耕平 – 田中圭
雨宮 健二(三崎文哉) – 風間俊介
草間 真岐 – 佐藤江梨子
遠山(三崎)灯里 – 福田麻由子
日垣 由佳 – 村川絵梨
藤村 五月 – 倉科カナ
臼井 紗歩 – 安藤サクラ
深見 達彦 – 柄本明
日垣 誠次 – 段田安則
草間 五郎 – 小野武彦
遠山(三崎)隆美 – 風吹ジュン
三崎 駿輔 – 時任三郎
野本(深見)響子 – 大竹しのぶ
※コメントレスが飛びとびに行われていますが意図はございません。レスし切れず、すいません~
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コメント
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> なにより文哉はあの時からまったく変わってないというのが
> 一番の驚きでした
>
> 反省というか、なんというか
> 誰も叱ってやれてない
私には、元々犯罪を犯したという意識が欠落している人のように見えました。
神戸の少年Aと同じで、彼にとって、それは「儀式」だったり「善行」だったり
する事なので反省の必要がないと思っている、と言うか・・・
彼は、草間真岐に向けられる憎悪の目で変わっていくような気がするのです。
> 自分の事を棚に上げて、そういう事をしてる人をみると
> なんだか悲しくなる今日このころです
世の中そういう人だらけだな、と私はネットの中にいるとよく感じますよ^^;
それもまた人間模様なので面白いと言えば面白いです。
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> 重いテーマを扱った作品ですけど、やっぱり続きが気になるし、どの役にも共感は出来ないけれど、その気持ちの一部は分かる気がします。
どの役にも共感できる部分と出来ない部分があります。
私の場合は響子寄りですが、私が響子だったら、あの人たちをもてなす事はないし
洋貴と若葉の交際も認めない。
> 同じとか、普通とか、自分の枠で考えるのはこの作品では難しそうですね。
人から見た誰かは、誰でもみんな普通じゃないんです。
そんな寂しさを感じる回でした。
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ハイ、文哉マジキチ確定いたしましたっ!!!あぁそう…
それでも、生きてゆく 第6話
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祖母の住んでいる老人ホームに、突然やってきた文哉(風間俊介)
それを見て、双葉(満島ひかり)は、驚くとともに、、、涙を流すのだった。
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その後、2人は動物園へ。
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「それでも、生きていく」 第6話 招かれざる客
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それでも、生きてゆく 第6話
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これは双葉の夢で、いつ醒めるかと思いながら見てたけど、現実でした。
なんで文哉って、体温が無さそうな冷めた印象なんだろうか・・・。
実体が無いよう…
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被害者家族と加害者家族
いざ、お互いに向き合った時にどうすればいいのか分からない
特に加害者家族は被害者家族が何を言っても謝るばかり
本当はそんなことがしてほしい訳じゃなく
だからといって何をしてもらえればよかったのか
自分でもよく分からない
なんだか、皆
15年前と変わってなくて
洋貴と響子、そして双葉がようやく変わろうとしてたようですが
なにより文哉はあの時からまったく変わってないというのが
一番の驚きでした
反省というか、なんというか
誰も叱ってやれてない
誰も彼に近づこうとしない
その辺に問題の一端はあるのかもしれません
一方で普通というか
過去の罪が今の人格をも自分の中で否定してしまうこと
そして
過去の罪がある人であれば
その人を傷つけても、自分は罪にならないような考え
そもそも罪を犯さない人なんているのだろうか?
と思いたくなるんですが
自分の事を棚に上げて、そういう事をしてる人をみると
なんだか悲しくなる今日このころです
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重いテーマを扱った作品ですけど、やっぱり続きが気になるし、どの役にも共感は出来ないけれど、その気持ちの一部は分かる気がします。
同じとか、普通とか、自分の枠で考えるのはこの作品では難しそうですね。
このドラマを見ると色々考えさせられるのも事実です。
ドラマ「それでも、生きてゆく」 第6話 感想「招かれざる客」
文哉登場---------------!!
久しぶりの再会で、今でも気を使う文哉に思わず涙してしまう双葉。
兄はやはりまだ昔と変わらずやさしい気遣いが出来る人。
「お兄ちゃん、お帰り----------」
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第1話 第2話 第3話 第4話 第5話
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それでも、生きてゆく 第6話:招かれざる客
反省してないって・・・ΣΣ(゚д゚lll)ガガーン!!
深見家の人達も三崎家の人達も、文哉が仕出かした事件のせいで
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