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NHK大河ドラマ【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】第7回「おかしな二人」感想


治五郎(役所広司)の口車にのせられて自費で渡航費を用意しなければならない四三(中村勘九郎)は、兄・実次(中村獅童)に藁(わら)にもすがる気持ちで援助を求める手紙を出す。いよいよオリンピックのエントリーフォームに名を連ねる四三と弥彦(生田斗真)。弥彦の豪邸で洋風のマナーを学びながら、四三は、三島家の冷めた親子関係を感じ取る。いっこうに兄からの便りがなく困り果てる四三。そんな時、目の前に現れたのはー
(あらすじは Yahoo!テレビより引用)

  2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」感想

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いだてん~東京オリムピック噺(ばなし) 第7回 「おかしな二人」

お金がない!(2週目)

先週に引き続き。
今週も四三も体育協会もお金がない。

兄も母も自分が走ることをよく思っていません。
それでなくとも1800円もの大金出せるわけがありません。

学校は休学します。
金は……ひとまず借金します。

兄から返事は来ない。
勇気を持って書いた手紙の返事は来ない。

しかし、四三は何としてもオリンピックには行くつもりであった。

尊敬する「とつけむにゃあ人」な嘉納先生が行けと言うのだから……。

 

その嘉納先生は、辛亥革命騒動の留学生学費肩代わりで、今や10万円の(借金がある)

ロト6で5億円(それは違う)
【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】第7回 10万の男

せめて旅費の500円だけでも……と考える可児先生である。……だが金は無い。

 

一方。
短距離の三島弥彦の方は「出ない」宣言を貫いていた。

弥太郎氏が許可せんでしょうな。
横浜正金銀行は弟の弥彦に任せ、本人は近々日銀総裁に就任するということだ。

金があるのに行けない三島に行けるのに金がない金栗か。

大変な計画倒れになりそうな状態の中、治五郎先生は確信を持って言うのだった。

 

三島君は行くよ。

三島君は行く

嘉納天狗には三島天狗を手の平で転がす術がある。

金栗君が自費でオリンピックに行きたいと言いだしてね……本人は実に謙虚なんだが、何せ世界記録だからね…~。

と、もう一人の候補を誉めまくっておき、

 

まあ記録がね……。

いや、確かに羽田の決勝では君が12秒で群を抜いておった。

しかし世界レコードが……あ~…10秒5分の4だもんな~。

君の優勝に異議を申し立てる抗議文が少なくなくてね。

「そもそも審判員の三島弥彦には出場権が与えられていない」「記録とて実に怪しい」「天狗か何か知らないがまぐれじゃないのか?」……

 

三島天狗は、こういうのに燃える男なのだった。

 

まずは、兄の前で土下座…………

 

じゃなくて、スタート&ゴーーーーーール!!

女中さんたちの連携がすげえ(笑)
【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】第7回 土下座スターター

 

こうして、家族の反対は無視!して、三島弥彦はストックホルム行きを決めた。

兄からの返事

前略。

四三よ、あっぱれ。
よくやってくれたぞ。

家中の者も皆喜んでおる。お前は家門の誉れだ。

お前が外国に行けるのは千載一遇の好機だ。行ってこい。行って力いっぱい走ってこい。

やはりお前は、とつけむにゃあ男ったい。

兄ちゃんは毎日陰膳を据えてお前の武運長久を祈っておる。

母さんも神棚に手を合わせて健闘ば祈っておる。

金のこつは案ずるな。
必ず俺がなんとかする。
お前は何も心配せんでよか。
たとえ田畑を売ってでも必ず外国へ行かせてやる。

お前にはそれだけの価値があるったい。

 

兄さん、なんつー優しさよ。

走る事を「くだらない」と言われて、あれから家に手紙を書かなかった四三。

四三の家族は、やはりただただ愛をくれる存在なんだねぇ。

可児さんも思わず貰い泣きする手紙ったい。

 

でも……

1800円も何とかなる?

ちなみに明治45年の1800円、米の値段から現代の1/3500と考えると630万くらいになる……大金だべよ。

コインの散歩道

テーブルマナー

金のことが一旦、一応解決して。

次なる難題が四三へ襲い掛かる。

安仁子先生のテーブルマナーである。

練習のための食事や場所は弥彦が三島家を提供してくれた。

 

せっかくのご馳走も楽しくない美味しくない緊張感はんぱない安仁子教室。
 【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】第7回 テーブルマナー

 

その上、三島の家はピリピリしていた。

兄は無視だし、御前様はおっかねえ。

ストックホルムに行くことを決心してから、きっと弥彦の毎日は針のむしろなんだろうなぁ。

しかし、四三にとってはそんな事はあまりどうでも良かった。

何せ、家の中で「たまたまサロンに来ていた乃木希典大将」と出会ってしまうほどの名家である。

金持ちの家は冷たくて恐い。

今は、その程度の認識しか持てない四三。

 

金栗さん、金栗さん。
あの、これ私たちが食べるものですけど、よかったら寮に帰ったら召し上がって下さい。

と、ほとんど食事がのどを通らなかった四三を気遣ってシマが持ってきてくれたシーン、すごく好き。

しかも、その気遣いは弥彦のものだと言う。

何もかんも違うな~。
ピアノ、写真機、乃木大将……。

こぎゃん裕福なうちの子じゃなきゃ出られんとですな、オリンピックは。

 

そうだね。
「自費で」と言われたら、この家の子しか出られないのが順当だね。

そもそもこの時代、海外へ行くということ自体、こんな家の子にしか許されない事なのだから。

しかし、四三は自力でその機会を手に入れた。
それは素晴らしいこと。

 

そして……

こんな家の子である弥彦は、今、ちっとも幸せではないのだった。

 

金の工面に困っているらしい四三の実家の話を弥彦は「羨ましい」と言う。

祝福されて激励されて走る方が心強いだろう。
うちは駄目だね~。
話が通じない。

「三島家の名を汚すつもいじゃったら親子の縁をば切りもす」とさ。

母は兄にしか関心がない。
兄は金にしか関心がない。

ばってん……
我が子に関心のなか親がおるでしょうかね?

 

そう。
そんな親はいないのよ、弥彦。

それは、まぁ、きっと来週の話。

治五郎先生に騙されてるかも知れないけれど……

なかなか届かない金に、不安しかない四三。

走る練習もしたいのに、マナーと英会話も死にそうだし……。

 

美川くんも、国の代表なのに自腹はおかしい、四三は騙されていると言う。

尊敬する治五郎先生に聞きに行くと……

 

私が海を渡って欧米視察へ行ったのは29の年だ。

その際、はなむけにと、ある人がこれを譲ってくれた。

誰だと思う?
勝 海舟だよ。

外へ四三を連れ出した治五郎さん、勝先生からいただいたコートを質に入れてくれた。

勝負の時にしか着んからね。
何しろ勝海舟の刺繍入りだ。
値打ちが下がらん。

これを持って三越へ行きたまえ。
ここに書いてあるとおりに言えば仕立ててくれる。

これは体協からではなく、私個人からのはなむけだ。
 【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】第7回 勝先生のコート

 

三越で仕立てた立派なフロックコートと背広。

騙されたような気もするけれども……治五郎さんはきちんと身を削ってくれるから良い。

口だけではないし、心から四三を応援してくれていることだけは本当だ。

治五郎先生が尊敬する先生からいただいたコートを質に入れて、治五郎先生を尊敬する四三にコートをくれる。

 

やる気は出る。

金はなくとも。

そして金は届く

ラストに(寅さんみたいな恰好で(笑))実次兄が金を持って現れたのには、ちょっと泣けた。

1800円(本当にあるのかな)……用立てることができたのは、恐らくスヤさんが許婚の元に頼んでくれたからよね。

たくさんの愛に支えられた四三。
しかし、これを受けたらスヤさんを手放すことになる……たぶん。

来週は金も愛も手に入れる。そんな話。

 

視聴率のことばかりネットニュースになっているけれども、ここまで7話。間違いなく1回も外さず面白い。

NHKさんは、ここまでの総集編を上手く繋いで(それがまた難しか)何回か流したらどうだろう。

こっちは楽しく見ているからどうでもいいけれど、このまま見ないで終わる人がたくさんいるのはもったいなか。

このドラマについてひと言ふた事書きたい方はぜひどうぞ。

https://dramarevue.cinemarev.net/revue/idaten/

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※キャスト

金栗四三 … 中村勘九郎
田畑政治 … 阿部サダヲ

嘉納治五郎 … 役所広司

永井道明 … 杉本哲太
大森兵蔵 … 竹野内豊
大森安仁子 … シャーロット・ケイト・フォックス

野口源三郎 … 永山絢斗
黒坂辛作 … ピエール瀧
可児徳 … 古舘寛治
田島錦治 … ベンガル
内田定槌 … 井上肇
岸清一 … 岩松了
武田千代三郎 … 永島敏行

春野スヤ … 綾瀬はるか
池部幾江 … 大竹しのぶ
金栗実次 … 中村獅童
金栗信彦 … 田口トモロヲ
金栗シエ … 宮崎美子
金栗スマ … 大方斐紗子
春野先生 … 佐戸井けん太
美川秀信 … 勝地涼
池部重行 … 髙橋洋

三島弥彦 … 生田斗真
シマ … 杉咲花
三島弥太郎 … 小澤征悦
三島和歌子 … 白石加代子
吉岡信敬 … 満島真之介
中沢臨川 … 近藤公園
押川春浪 … 武井壮
本庄 … 山本美月

美濃部孝蔵 … 森山未來
橘家圓喬 … 松尾スズキ
万朝 … 柄本時生
小梅 … 橋本愛
清さん … 峯田和伸

平沢和重 … 星野源
岩田幸彰 … 松坂桃李

東龍太郎 … 松重豊

古今亭志ん生 … ビートたけし
おりん … 池波志乃
美津子 … 小泉今日子
五りん … 神木隆之介

知恵 … 川栄李奈
今松 … 荒川良々

大隈重信 … 平泉成
田畑うら … 根岸季衣

噺 … ビートたけし

※スタッフ

脚本 … 宮藤官九郎
原作 …
音楽 … 大友良英
題字 … 横尾忠則
制作統括 … 訓覇圭、清水拓哉
プロデューサー … 岡本伸三、吉岡和彦
演出 … 井上剛、西村武五郎、一木正恵、大根仁
時代考証 … 古川隆久
スポーツ史考証 … 真田久、大林太朗
落語・江戸ことば指導 … 古今亭菊之丞

【いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)】
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コメント

  1. 昼寝の時間 より:

    いだてん〜東京オリムピック噺〜感想メモ 6〜7話

    公式サイト 遅くなってしまいましたが、短く感想。 外国人のために、今の価格で何億

  2. くう より:

    千早太夫さん
    >いだてん、モーレツに面白いです。特にOPが素晴らしく、あの曲が始まると嬉しくなります

    ですよね!私も大好きなOPです!後半になって東京オリンピックが舞台になり、サダヲが主役になったら、また変わるんだろうなぁ。

    >普通の大河なら主人公の父親とかが序盤の事実上の主人公ですが、この作品の場合は嘉納先生ですよ。

    私は前作の斉彬公をちょっと思い出します。あれも、こんな風に描いてあげればもっと無理なく柱となる殿さまになったのに……。

    スヤさんの嫁入りは……阻止かなぁ(笑)

  3. いだてん 第7回「おかしな二人」簡単です…

    ​​視聴率の低さばかりがニュースになっていますが、いやでも、面白いよ!!!例によって日曜日は8時を20分くらい回ってからしか、テレビの前に座れませんがちゃんと翌日こうして最…

  4. いだてん 第07回「おかしな二人」

    大河ドラマ『いだてん』のお時間です。 BSを録画にて鑑賞。 第7回「おかしな二人」 あらすじ・・・・・・・

  5. 千早太夫 より:

    くうさんにコメントするの久しぶりです。いつ以来か忘れました(笑)。

    いだてん、モーレツに面白いです。特にOPが素晴らしく、あの曲が始まると嬉しくなります。

    いずれ、前畑秀子さんとか人見絹枝さんとか、戦後にはフジヤマノトビウオとか出てくるかな…とか思うとワクワクします。

    それにしても、嘉納先生があんなエラい方だったとは全く知らなかったので、新鮮ですね。
    普通の大河なら主人公の父親とかが序盤の事実上の主人公ですが、この作品の場合は嘉納先生ですよ。

    そしてスヤさんの圧倒的ヒロイン力!でも、来週は嫁入りしてしまいそうですね。

  6. NHK大河ドラマ「いだてん」第7回「おかしな二人」

    なんですかトピックスになってる?最短記録更新ですって!やったね四三君!ついに…え、違うの?最短記録で視聴率が一桁台になった?いやあああ!ま、まままま、あんまり気にせず!なんたってケチケチケー!視聴率に一喜一憂せずに…あ、あれ?社をあげてテコ入れ!?経営陣は浮足立ってますなああ~(汗)。 ゲフン、、ききき、気を取り直して!おかしな二人!やってましたよねええ、12チャンネルで!正反対の凸凹コンビ、往年のっていうか後年の俺たちの朝とかにも通じる好対照でしたよねええ~。あ、いえあの、再放送再放送…

  7. 大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』第7回

    「おかしな二人」内容嘉納治五郎(役所広司)の口車に乗せられ、自費でオリンピック行きを宣言してしまった金栗四三(中村勘九郎)が、金が無く。兄・実次(中村獅童)に手紙を出すが、手紙は戻ってこない。それでも可児(古舘寛治)とともに練習を続ける四三。四三の気持ちを知り、可児は嘉納に、ナントカならないかと告げるも。先の借金で、嘉納も首が回らず。一方で、首を縦に振らない三島弥彦(生田斗真)に、嘉納は記録…

  8. 大河ドラマ「いだてん」 #07  「おかしな二人」

    四三は家族にオリンピックに行くことを認めてもらえるのでしょうか。 まさかの自費でって。

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