そうです。
たぶん私の気の弱さを含めて、今だからこそお二人に巡り会えたと思ってます。
普通に考えておかしくありませんか?
弟子も女房も一家族から同じ時期に求めるなんて、おかしいでしょ?
巡り会いってそういう神のいたずらのようなところがあるんじゃないかな。
おやじの背中 第7話 『よろしくな。息子』
渡辺謙さんといえば、私にとっては『独眼竜 政宗』である。
大河ドラマは子どもの頃からずっと祖母と一緒に見てきたが、あれほど
インパクトのある主人公に出会ったのは初めてだった気がする。
あの時から伊達政宗のイメージは今に至るまで謙さんだ。
急性骨髄性白血病の闘病生活をされているというニュースを見て本当に心配し、
それでも俳優活動を続けておられる姿勢を尊敬した。
そして、2000年。
クドカン×堤幸彦のタッグ『池袋ウエストゲートパーク』の中のダメ男刑事。
こんな役もこなされるのだと感動し…
柔らかな物腰や穏やかでも芯のある語りに惚れ…
とにかく、ホレているのである。
『ラスト サムライ』でアカデミー助演にノミネートされてからは、まさに世界の渡辺謙。
もう手の届かない存在…←元々だ。
時代劇の中にあって武士らしく、戦争ものの中にあって軍人らしく、現代劇の中では
現代のオヤジにちゃんと対応する。
今さらだけれど、素晴らしい俳優さんである。日本の誇りだ。
一番好きな作品…って思いつかないけど。
あ、でも大好きなイーストウッド監督作品だから『硫黄島からの手紙』の栗林忠道かな。
東出昌大さんは、前作朝ドラで時の人になって以来、CMに映画にと活躍中…
だけれども、私にとっては今だに『桐島、部活やめるってよ』の中の人なんだよね…。
あれがデビュー作らしいのだけれども、そうは見えなかった。
作品の中にピッタリはまりこんでいたし、堂々と演じていたし。
屋上のシーンの涙は忘れられない。
あれに釣られて泣いた。
個人的には…ウチの子どもの先輩なので(全く接触のない年代のOBだけど)
勝手に応援している。
…で、まぁ下世話な話ですが『ごちそうさん』中から主演の杏さんと噂になっている東出くん
ってことで、リアル義父子かと言われていた今作。
娘の婿になる男との義親子の話だと勝手に思い込んでいた。←現実と混同しすぎ。
見合い相手の息子と繋がるストーリーだったんだね。
高村は50代半ばまで独身で、孤独に暮らしてきた靴職人。
友人の紹介で見合いをしたが断られ、あきらめきれなくて、なぜか相手の
息子の職場であるコンビニに来てしまった。
まさにその時、コンビニ強盗が現れ…って言っても何の計画性も無さそうなおばさん
なんだけど~。
犯人もパニクって持っていた包丁を落としちゃうし、何も出来なかったと言う事で
警察にも連絡せず、金まで貸そうと言ってしまうその息子・祐介に高村は
惚れてしまうのだった。
そりゃぁ…ホレるよねぇ…。
犯人を前にして飄々とした態度。
警察警察はいいです。
何も なかった。
若いのに、相手を許す心の広さ。
高村は、自分の仕事の後を継いでほしいと祐介をスカウトするのだった。
私は…あんたを通して何とかなるなんて思ってない。
ただ、残念だという気持ちの始末がつかなくて、どんな息子かチラッと見てみよう
と思った。
それで隅にいたんですね。
隅に?
…だから、あの強盗は私一人だと思った。
そんなこと、今、よく考えるな。
そうですか。
俺をチラッと見に来ただけですか。
しかし違った。
あの強盗が出てきてお母さんのことは吹っ飛んだ。
吹っ飛んだんですか?
あんたに参った。あんたの裁きに…すっかり参った。
何ですか、それ…。
また会いたいと思った。
会ってどうするんですか?
どうするって…もう一度会いたいと思った。
乱暴なことを言えば…まったく乱暴なことを言うんだが、直感で…
自分の仕事を託せるような気がしたんだ。
セリフ運びがポンポンポン…ではなく、淡々とシッカリと1人ずつ。
山田太一節である。
セリフの出し方や抑揚、感情の強弱、身振り手振り、表情…。
たぶん、もの凄く演技力の必要な脚本だと思った。
高村は見合いで泰子に惚れ、断られて見に行った祐介に惚れ、母子に同時に
惚れてしまう。
そして、まず息子にプロポーズ。
続いて母親にプロポーズ。
そんな偶然……!
という話だが、人生はファンタジーの方が面白いのである。
3年経たずに勤めていた会社を辞めたという祐介。
嫌われたんだ。
誰に?
あるやつというか…やつらというか…。
辞めることない。立ち向かいなさい。
辞めるしかないときもある。
逃げることない。
ねばって解決する値打ちはない。
どうして分かる?
分かるよ。辞めてよかった。
辞めて自分を取り戻せたんだ。
周りの顔色を見ないで自分の判断で口がきけたんだ。
それがどんなにいい気持ちか分かったんだ。
コンビニは人生の途中だという祐介。
25歳。まだまだいっぱい途中があってもいいよね。
25歳だけではなく、50代の高村にも途中がある。
人生の途中にやっと運命の良縁に巡り合った人たちの物語だ。
高村と祐介、祐介と泰子、泰子と高村。
それぞれを丁寧に描きつつ、それぞれの仕事風景も人生も感じさせる
深い温かい作品だった。
普通に考えておかしくありませんか?
弟子も女房も一家族から同じ時期に求めるなんて、おかしいでしょ?
巡り会いってそういう神のいたずらのようなところがあるんじゃないかな。
人の運が変わる時ってこういう時なのかも知れないね。
こういう幸せに巡り合えると良いな…と見ている者にも思わせられる話。
お父さん。
どうか、よろしく。
ああ。
よろしくな。息子。
ラストの彼女紹介のシーンでは「相手が違うやろ…」の声多数。
ちなみに…
結構非難の声を浴びていた25歳男子の「ママ」だけど、
個人的には全然っOKだけど。
25の息子が離れて住んでいるのにいつも来てくれて、ママの分もアイス
出してきてくれて、テーブルの向かいであんなに喋ってくれて…。
すばらしいじゃないか!
男子の母としては理想すぎるほど理想だ。
孤独な靴職人の高村(渡辺謙)は深夜のコンビニで強盗(柴田理恵)に遭遇し、
警察を呼ぼうとした。
だが、若い店員の祐介(東出昌大)は「警察は要らない」と言い、強盗を説得し
退散させた。
その見事な解決に惚れ込んでしまった高村は後日彼を呼び出した。
そこで高村は告白する…。
自分は祐介の母親(余貴美子)と見合いをして振られた男だと。
だが、高村は彼女以上に祐介に惚れ込んでしまったと言い出して…。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
よろしければ→【2014年7月期・夏クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表
※キャスト
高村浩司 … 渡辺謙
戸川祐介 … 東出昌大
戸川泰子 … 余貴美子
藤沢由加 … 平田薫
大島 桂 … 柴田理恵
田島ゆみか
大方斐紗子
椎名泰三
東郷達郎 … 笹野高史
※スタッフ
脚本 … 山田太一
演出 … 清弘誠
プロデューサー … 八木康夫
公式サイト(終了) http://www.tbs.co.jp/
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コメント
おやじの背中(メモ感想) 第七話「よろしくな、息子」
公式サイト(終了) 脚本:山田太一/演出:清弘誠/プロデューサー:八木康夫、志村彰出演:
【おやじの背中】第7話プチ感想と視聴率「よろしくな。息子」
「よろしくな。息子」(脚本:山田太一) 第7話の視聴率は、前回(7.7%)より上
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>普通に考えておかしくありませんか?
弟子も女房も一家族から同じ時期に求めるなんて、おかしいでしょ?
ここのセリフが面白かったです(笑)
余さんは好きな女優さんでいつも艶っぽい役が多いですが、今回のサバサバしたお母さんもよかったです。
それでも「男の人、久しぶり」なんてセリフもあったりして余さんにぴったりの役でした。
母親の部屋で男の人が下着姿でいたらびっくりしますよね^^;
「お父さん」って呼ぶ練習するところなんか知らず知らずにやけてしまいました。
来週は大泉洋さん♡
絶対見ます!
家族狩り八話&おやじの背中七話感想
■家族狩り八話
確信にようやく迫った八話。ただね、一時まとまったと思われた内容が、またバラバラにあっちこっち飛ぶんで、それがなあ(苦笑)
ヤクザの家族の所、前回息子がぶん殴られて階段から落ち、それっきりだったけど、かなり重症だったよう。母親の水野美紀はブチ切れて、最終的にヤクザの旦那を刺しちゃうんだけど、その前にさっそうと登場した平岡裕太刑事が撃たれちゃったのはなぜ??その撃たれるシーン…
おやじの背中 第七話
「よろしくな。息子」
内容
コンビニでアルバイトをする戸川祐介(東出昌大)
ある日の深夜。マスクをつけた女性(柴田理恵)が、戸川に包丁を突きつける。
慌てふためく女性は、包丁を落としてしまう。
近くに居た客の高村浩司(渡辺謙)は、警察を呼ぼうとする。
だが…
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実は私も「ママ」でズコーとなったクチ。でもいかにも、という感じで逆にそれがよかった。
ひととひととの距離感が気持ちよくていままでで一番好きな回です。
親子のカクシツとかどなりあいとかはうへーという感じで食傷気味。このくらいの距離がいい。
それにしてもそれぞれの脚本家の考える「おやじ」と子ども感が毎回オモロイ。
性差云々ということをいうつもりはないけれど
男性脚本家が描く母、妻はそことなく理想が入っているのが興味深い。
あんな綺麗なもんちゃうよーと思うけれどちょっとフィルターが挟まっている。
ちょっとロマン?男のロマン入ってる?女性脚本家が描くオヤジも男性から見ると違うのかな?
この企画ドラマおもしろい。来週も楽しみです。
おやじの背中 第7話
戸川祐介(東出昌大)がアルバイトをしているコンビニに、深夜強盗が現れます。
挙動不審だった中年女性の桂(柴田理恵)は、ガムを持ってレジに行き、震える手で出刃包丁を突き出したのでした。
しかし、桂は気が動転してしまって「金を出せ」というセリフが飛んでいます。
その様子を見ていた唯一の客・高村浩司(渡辺謙)は、警察を呼ぶと言いますが、祐介は二度と強盗などをやらないと約束させて、…
おやじの背中 #07
『よろしくな。息子』
おやじの背中「よろしくな。息子」
脚本、山田太一、そして、親父役は、世界のケン・ワタナベこと、渡辺謙偶然の、コンビニ強盗に居合わせたことから始まった縁が、紆余曲折。孤独な男に、良き伴侶、良き跡継ぎをもたらすという、超・ハッピーエンドゆえ、オハナシが出来過ぎていて、好みは分かれそうですが、私は「ドラマだもん。こんな夢も見たっていいじゃない…」と、半ば、開き直り。後半。オトナな対応をする息子(東出昌大) や、ラストの、ほのぼの、…
おやじの背中 (第7話・8/24) 感想
TBSテレビ系『おやじの背中』(公式)
第7話『よろしくな。息子』(脚本:山田太一氏 / 演出:清弘誠氏)の感想。
深夜、祐介(東出昌大)が働くコンビニに強盗が現れる。強盗は中年の女性(柴田理恵)で、現場に居合わせた浩司(渡辺謙)は、事を荒立てずにその場を収めた祐介の対応に感心する。興味を抱いた浩司は、祐介を呼び出す。実は、浩司は祐介の母親・泰子(余貴美子)と見合いをして…