名を文から改め、正式に奥勤めを許された美和(井上真央)。そして城が山口から萩に移されることが決まると、部屋不足を解消するため、解雇する女中の選定を任される。だが新参者がリストラを断行することに女中たちは猛反発。そこで美和はベテラン女中の国島(白石加代子)に協力を仰ぐが…。一方、藩の重臣の椋梨藤太(内藤剛志)は改革派を追いやり実権を掌握。再び保守の道をたどり、粛清の嵐で高杉たちにも命の危険が迫る…。
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)
花燃ゆ 第二十九話「女たちの園」
何だよ、この
『花燃ゆ(29)「女たちの園」奥御殿~秘密と欲望のリストラ』
ってサブタイはよ……ぃゃ、サブサブタイか…。
ってやつである。
もうNHK大河ドラマという枠は「何か」捨てようとしているらしい。
おまけに本日のゲストは乃木坂46である。
ツイッターのタグ先もその人たちの画像ツイ拡散ばかりです。
こんな事で視聴率が上がって嬉しいのでしょうか。
1864年(元治元年)、長州藩自身の砲撃への報復として行われた下関戦争。
そして京を火の海にするテロ防止として行われた池田屋事件…に続く禁門の変など
まぁ危険分子への当然の措置として敬親・元徳親子は幕府から謹慎処分を食らいます。
で、恭順の意を見せるため、藩主たちはごっそり萩城へ引っ越す事になったのでした。
実は少々難儀な事があってな。部屋が足りぬのじゃ。
都美姫様も銀姫様も、元もとは江戸のお住まい。
萩城には殿様のお世話をする者だけで、到底お二方がお住まいになるだけのゆとりは…。
では、一体どうされるおつもりで…。
お付きの者を減らす。
女中にいとま乞いを?
お前たちがそれを計らえ。
園山どのに呼び出され、人事部リストラ課臨時リストラ係を申し渡される鞠どのと
文・改め美和さん。
当然、奥のみなさまは納得がいきません。
萩への城移りにあたり、女中を減らされるというのはまことでございますか?
その差配をなぜ美和様がされるのです。
我ら、この話、承る事はできませんのであしからず。
とか、皆様に言われる始末。
そもそも、つい最近になって何の後ろ盾もないのにネジ込み式で無理やり城勤めを始め、昔お握り握ってやったよしみで危ういところも逃がされて講和の衣装を渡してきた功績でお半下からお部屋子に出世し、奥のことも人も全く知らないこの新人にリストラを仕切られるという……まずあんたが一番に出て行けよと誰もが思うところでございます。
しかし、図々しく入ってきたからには図々しく居座る他はございません。
美和さんは、毛利家の奥で50年以上も御蔵番を務める国島という老女に目を付け、
朝ドラヒロイン力で取りこむのでした。
城移りの次第が整ったと。
はっ。おおかた整いましてございます。
述べてみよ。
その前に一つお願いがございます。
お納戸にございます御前様、銀姫様のお道具、これをできる限りお売り払い頂きたいので
ございます。
御前様方にお道具を売れとは何という無礼な女だと当然皆さま気色ばむわけですが、
不要な物を売り払ってその金子を病人や年寄りなど出ていくものたちに分け与えたいと
力説するいかにも賢そうなヒロイン。
しかも、御蔵番である国島はすでにたらし込み済み。
手厚くもてなされた者らは生涯お家に尽くしましょう。
使われんかった品々も日の下でまた大勢の者の目を楽しませましょう。
真心を尽くしまことを貫けば、必ずや人の心は動きます。
お家の繁栄は至誠の先にあるとそう信じるものにございます。
これに心動かされた銀姫さまが自分のお付きを下がらせてリストラに協力しよう
と言い出し、御前様もそれに倣うという美しい流れ……。
何だかね……イイ話だよ美しいセリフだよ、でもさ……と、思っちゃったわ。
お道具を売りたくないというお嬢様育ちで現状に対応しようとしない馬鹿な奥方たちを
清く正しく賢いヒロインが正してお城が変わっていく…みたいな…。
ガチで朝ドラみたいな、全部ヒロインのおかげさまだ!みたいな流れになっておりまする…
解ってたけど、いいのか、こんなキャラで。毛利家の方々~~!!
これが現代の会社組織で部下が上司に説教…とか、そんなんならまだ解るけれども、
奥方様と女中の関係は上司と部下ではないのでございます。
主人は主人であって口ごたえや説教が出来る存在ではございません。
ましてや、昔から傍にいる親のような存在のお年寄とは違うのです。
新人女中っすよ、新人……そこんとこ、よろしく。
しかも、実際に萩城へ行ってみると、そこにはセンターを取るための総選挙の後選抜された
十福神と呼ばれる10人の若い女たちが着飾り、待っていたのでした。
つまり、リストラは萩が狭くてお部屋がないのではなくて、御前様が用意したこの
側室候補10人を入れるためのリストラだったのでした…。
自分が「イイ話」みたいに行ったリストラのせいで自分の主人である銀姫が
苦しむことになったと知って驚愕するしかない美和さんでありました。
我らが何のために萩に参ったと思う。
この長州の危機を生き延びるためじゃ。
表ではこの毛利家を残すために日々政がなされ、殿や多くの家臣が身を削り、
働いておる。
我らもまた同じ。
お世継ぎを産み育て、毛利家を守らねばならぬ。
それこそが我らの誇り。
心せよ!
まぁ…確かにお世継ぎがなければ藩の存続はない…けれども、長州藩は現在、
お世継ぎがなくても潰されそうな状況なんですが、そこ、この奥は理解してる?
この大奥編(だから大奥じゃねーって…)が始まってから面白いという声もあるようですが、
いくら違う目線から描くのがイイと言ってもノンキが過ぎるでしょう。
お道具がお衣裳が側室が…とか言ってる場合じゃない長州の現状。
その緊張感が全く伝わらないこの奥の女模様を見ていて幕末、感じます?
この時代、側室なんていて当たり前なんだから…とかいうツッコミ以前の…
もう、どうしようもない何かで胸がいっぱいでございます。
ちなみに銀姫はこの時21歳。
元徳公に嫁いで8年ほど経っており、側室は作られても文句言えない状況でございます。
来週、子のない苦しみを美和と語るような予告がありましたが、ちゃんとこの後いっぱい産むんで
心配御無用だっつーの…
子を持てなかった悲しみで同調する美和…みたいな流れなのだろうが、この頃、京では
久坂の息子が生まれているのだった。
子どもを抱きながら、
文さん…いわはりましたな。久坂さんの奥さん。
今頃どうしておいやすやろ。
何や、この子ぉに繋がるお人が他にもいるんやな思たら、頼もしいような
懐かしいような…。会うた事もないのに。
とか言うお辰に妙~~にハラが立ちましたわ。
久坂の遺児を産むことができた女の、正妻に対する上から目線発言…
と、取られても仕方ないと思うわけですわ。ことにこの時代。
もっとも、美和さんは後にこの子に会い、本当に心から久坂の子が残された事を
喜んだという話ですから、まぁ良かったわけですが。
さて…大奥(だから「大奥」じゃne……略)にツッコんでいるせいで、表が大変なことに
なっているのにちっとも集中できないのでした。
長州ではこの頃、椋梨ら「恭順派」(佐幕派)が実権を握っていたのでした。
「恭順派」とは字のごとく幕府に恭順の姿勢を示す。
従来通り幕府統制下の一藩としてやりすごそうよ、って派閥ですな。
対する周布政之助は「幕府があるから政敵とか言われちゃうわけで倒しちゃえばいいじゃん」
という「倒幕派」(高杉言うところの正義派)で、この時は幕府に追われる長州を作って
しまったということで、立場が弱かった。
ある夜、黒い羽が庭に舞い降り、周布さまのもとに椋梨が現れます。
何なの…この羽演出は。
リューク?リュークなの?
皆が長州を潰しにかかっておる。
我らが今 生き延びる道はただ一つ。
藩を固く一つに結び立ち向かう事。
何を今更。
そのためには礎が要る。
これまでの全ての責めを負い、己をなげうってくれる者が。
周布殿。
今日の訪れをはなむけと思うては下さらぬか。
これ言われただけで翌日死んじゃう周布さまでありました……。
全てはデスノートのせいだ!!
ちなみに恭順派に襲われた井上聞多は斬られながらも一命を取り留めました。
たぶん…ノートに名前を書き間違えたのでございましょう……。
さて、来週も大奥は続くよどこまでも……。
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※キャスト
杉文 … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
小田村伊之助 … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大
杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉梅太郎 … 原田泰造(子役期:石津侑輝)
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔
杉豊 … 信太真妃(子役期:梅崎音羽)
吉田小太郎 … 中野遥斗
久坂久米次郎 … 大西統眞(幼少:太田琉星)
毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子
銀姫 … 田中麗奈
園山 … 銀粉蝶
潮 … 鷲尾真知子
鞠 … 石橋杏奈
日出 … 江口のりこ
志乃 … 高橋由美子
国島 … 白石加代子
桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一
山県太華 … 藤田宗久
来島又兵衛 … 山下真司
内藤一馬 … 田中仁
来原良蔵 … 松本実
福原越後 … 西岡秀記
井上聞多 … 石井正則
白石正一郎 … 山本譲二
中原復亮 … 堀井新太
毛利元徳 … 三浦貴大
高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
松浦松洞 … 内野謙太
入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
吉田イク … 芳本美代子
梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜
小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
辰路 … 鈴木杏
金子重輔 … 泉澤祐希
間部詮勝 … 堀部圭亮
石谷穆清 … 橋本じゅん
沖田総司 … 賀来賢人
近藤勇 … 中村昌也
金太郎 … 大河内浩
黒川嘉兵衛 … おかやまはじめ
長野主膳 … 祖父江進
山田浅右衛門 … 松本真司
井伊昌子 … 吉沢梨絵
徳川慶喜 … 森慎太郎
徳川家茂 …
井伊直弼 … 高橋英樹
西郷吉之助 … 宅間孝行
阿久根 … 山崎潤
島津久光 … 江口直人
三条実美 … 上杉祥三
尾崎三良 … 緋田康人
鷹司輔熙 … 小須田康人
三条西季知 … 大槻修治
近衛忠熙 … 瀬川菊之丞
坂本龍馬 … 伊原剛志
梅田雲浜 … きたろう
沼崎吉五郎 … 佐藤二朗
幾松 … 雛形あきこ
宮部鼎蔵 … ビビる大木
平六 … 春風亭昇太
吉川経幹 … 寺十吾
古高俊太郎 … 小久保寿人
スポールディング … クリス・ダーバル
ウィリアムズ … マーク・チネリー
タウンゼント・ハリス … リー・ロングショー
ヒュースケン … ヨヒアム・ヨンケーレ
トーマス・グラバー … ジョン・オオクマ
語り … 池田秀一
※スタッフ
脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創
公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/
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※トラバが一発でお返しできないブログさまがあります。
何度か試して不可能な場合はあきらめています。無視ではありません。ご了承を~
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【花燃ゆ】第29回感想と視聴率「女たちの園」
副題「女たちの園」 新聞ラテ「女たちの園~奥御殿には秘密がいっぱい!」 第29回
珍大河『花燃ゆ』と史実◆29回「女たちの園」
珍大河『花燃ゆ』と史実◆28回「泣かない女」の続きです。
見出し絵は、楊洲周延の「千代田之大奥 おたち退」3枚組の一部です。
江戸城火災時、大奥の避難の様子を描いたようですが、幕府が滅びて久しい明治になっての作品ですし、私にはなんとなく、大奥の最後…
「花燃ゆ」感想 第二十九回「女たちの園」
「畏れながら!と至誠は魔法の言葉」
このドラマはいったいどこに向かおうとしているのでしょうか。
先週から唐突に始まった大奥編ですが、わかってはいましたが今までのドラマの積み重ね(と言ってもまあ…アレですが)を公式でぶっ壊していくスタイルが斬新だなと思いました。
むしろ、もう寅次郎とかいなくても良かったんじゃないのかというレベルですからね。
完全に元からこれは文の大奥の物語です…
花燃ゆ #29「女たちの園」
公式サイト 名を文から改め、正式に奥勤めを許された美和(井上真央)。そして城が山
大河ドラマ「花燃ゆ」吉田松陰の妹29美和は女中を減らすよう告げられるも最大限の配慮で女中を減らす事に成功したもののそれは罠だと知って責任を痛感した
大河ドラマ「花燃ゆ」第29話は奥勤めを始めた美和はそこで激しい藩主の妻・都美姫、次期藩主の妻・銀姫の抗争に巻き込まれていく。そんな中椋梨が都美姫と接触して藩の拠点を萩 …
大河ドラマ「花燃ゆ」 #29 女たちの園
都美姫と銀姫はバチバチ。
そんなところに入った美和に、
いきなりリストラを敢行せよとの命が。
乃木坂ちゃんが大河ドラマ「花燃ゆ」に出演!〜生駒里奈は世が世ならお姫様?
大河ドラマ『花燃ゆ』に乃木坂ちゃんが出演!
おおっ、テロップに名前が!
こうやって見ると、優雅な名前が多いね。
出番は後半。
毛利家の世継ぎを生ませる10人の側女の役!
?生ませる?なんて書くと、現代では男尊女卑とクレイムが来そうですが、お…
花燃ゆ 第29回「女たちの園」〜お世継ぎを産み育て、毛利家を守らねばならぬ。それこそが我らの誇り!
大奥のリストラ。
文(井上真央)が考えた策は次のようなものだった。
蔵にあるお道具を売って、お金にする。
そのお金を使って、いとまごいをされた者への手当とする。
なるほど。
これだと、ただ単純にリストラするよりは有効ですよね。
蔵の中に仕舞わ…
花燃ゆ 第二十九回
『女たちの園』
「女たちの園〜奥御殿には秘密がいっぱい!」
内容
高杉(高良健吾)の交渉により、異国との講和がまとまる中、
幕府による長州征討が決定される。
そんななか、文(井上真央)は名を文から美和と改め、奥御殿で働きはじめる。
そんななか、美和と鞠(…
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第29回「女たちの園」
ドキッ!女だらけの・・・ではないですからねっ!シンプルにただただ、女だけの園!いろいろ期待をされたとしても、周りを見れば大ベテラン様ばかりですからね!ざ~んね~~ん♪
って、それはそれとして、ストーリーブックでは先週が「女たちの園」で、今週分は「泣かない女」と、逆だったんですよねえ。内容を考えれば先週は旅先の下関に重みがかかってましたし、今週の方が「園」って感じにぴったりそぐわれそうに思わ…
きみがためつくせやつくせおのがこのいのちひとつをなきものにして(生田絵梨花)
元治元年(1864年)十一月十一日。 徳山藩預かりとなっていた益田親施、国司親相の両家老が切腹を命じられる。 益田氏は長州藩永代家老の家柄である。禁門の変の敗軍の将となった親施は益田家の第三十三代であった。 国司親相は高洲氏の出自で五千六百石の国司迪徳の養子となった。長井雅楽の切腹検視役正使を務めた