長州藩の重臣・椋梨藤太(内藤剛志)が高杉晋作(高良健吾)の行方を追っていることを奥御殿で知った美和(井上真央)。危険を晋作に伝えたいと思うが、うまくいかない。そこで次期藩主・毛利元徳(三浦貴大)と正室・銀姫(田中麗奈)の仲を取り持つため、銀姫にようかん作りを指南することを申し出る。果たして美和は同じ品物を杉家に届ける許しをもらい、包みに手紙をしのばせようとするが、杉家に突然、役人が乗り込んできて…
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)
花燃ゆ 第三十話「お世継ぎ騒動!」
さて…
ここで現在の長州藩の立場を振り返ってみましょう~~~。
周布さまたちが実権を握り、松陰せんせーの弟子であった久坂らが藩主さまお墨付きで京であれこれと攘夷活動し、最終的には朝敵となるどころか外国船にまで攻められて恐くなり、やっぱり幕府に恭順の意を示そーー許されるまでおとなしく謹慎しよーよーー…という椋梨派が実権を握っている……
のが長州の現状でございます。
長州の殿さまは現在謹慎中なわけです。
官位も剥奪されています。
謹慎…というのは反省して言動を慎みおとなしくすること…をいいます、ワカリマスカ~。
おそらく、奥の方々も殿のお立場・お家のお立場を鑑み、行事なども謹んで緊張状態で
お過ごしだった事でしょう。
なのにさ……
この毛利「大奥」とやらの緊張感のなさは一体何なのでございましょう。
先週も書きましたが(その前も書いたかもしれませぬが)長州藩は今やいつ潰されるかという
ドキドキな状態なのでございます。
椋梨藤太は確かに多くの「正義派」の人たちを投獄、粛清していきました。
この大河はそれを暗黒魔王みたいに描くけれどもさ、この行いだって椋梨にとっては
幕府に刃向う者を始末して見せて恭順の意を示すという彼なりの義があるんだよね。
お家を救いたい気持ちは誰しも同じ。
時勢が何に味方し、結果現在どうなっているか…それが歴史の「正義」なのでございます。
さて…
そういうご時勢も読まず、この奥では今日も「お世継ぎのためのおはぎ作り行事」などが
賑やかに行われているのでした。
そして、早速「握りならあたしにまかせてーー」とばかりの活躍を見せる美和さん。
そんな中、美和さんは同僚の鞠さんから義兄の伊之助さまが取り調べを受け、
高杉の身も危ないということを知らされるのでした。
どうして、この人がこんなことを……
まぁ、朝ドラにはよく解らないヒロインの味方がちょいちょい現れるので…
そういう人なんでしょう。きっと。
ぇ、朝ドラじゃない?そうだっけ……ボーーー
何とかそれを高杉に知らせなければと美和さんは焦りますがお城の外には出して
貰えそうもありません。
そこへ椋梨の奥方である美鶴さまが現れます。
椋梨は今、高杉晋作様に関わる者を見張っているのです。
では私も見張られていると?
それも10月27日までの事。
何でまたこの人が教えてくれるのかサッパリ解りませんが、こう教えれば主人公が
何か動きを見せるだろうという策略のようです。
10月27日というのは皆の師である松陰せんせーの命日なのでした。
切羽詰まったヒロインは恐れ多くも銀姫さまに事の次第を打ち明けます。
高杉様が椋梨様にお命を狙われております。
恐らくは10月27日…兄・松陰の命日に。
何としても危険をお伝えし命を助けたいんです!
お力をお貸し下さい!
ええぇぇぇぇ……ちょ…
えっと先ほども書きましたが現在お城の…藩の総意は「幕府への恭順」です。
お殿様は謹慎中です。銀姫さまはその奥方様です。高杉は倒幕派です。
こんな事で銀姫さまがこの人に手を貸すとかありえないんですけど。
私はお前が嫌いじゃ。
懸命になれば思いは必ず通じると信じておる。
子のない私はここでは人ではない。
この中にいる限り我らには誰ひとり救う事はできぬ。
いやいや姫様、今、引っかからなきゃならないのはそこじゃなくてだな……。
ってか、この段階でこんな危険な女中は引っ立てられても仕方ないレベル。
結局、菓子作りに自信があるヒロインの
せんだって御萩をこしらえました折、元徳様より大層お褒めのお言葉を頂きました。
ですが、元徳様は銀姫様がお作りになられたものを召し上がりたいと。
ここは姫様の手で新しき菓子などを作ってさしあげれば…。
お話も弾みご夫婦の仲もなお一層深まりましょう。
遠からずお世継ぎも。
という、お世継ぎを得るためにも美味しいお菓子で若殿の心を虜にしよう…みたいな
策略に乗る銀姫さまでありました。
それより何より、一介のお女中であるヒロインの「元徳さま」連発にめっさ違和感……。
上手く羊羹作りを指南して誉められたヒロインは、その褒美にと松陰の墓前に羊羹を
供えたいと願い出ます。つくづくしみじみ図々しい女中です。
そして、そのついでに銀姫さまの名義で高杉の妻・雅さんにも贈ったのでした。
杉家に届いた羊羹は役人の汚い手でガッツリ掴まれましたが、銀姫さまのお名で贈った
高杉家の羊羹はお調べなく無事……。
高杉さんは自分の危機を知って逃げる事が出来ましたとさ…
全てヒロインのおかげさま。
ってか長州の役人、ボンクラすぎるだろ……。
野山獄の伊之助さまの所に平気で辿り着いている高杉を誰も見つけられないとか
ありえなくね……命日なんだから行くでしょ、弟子。
さて、奥の者が高杉逃亡に手を貸したと御前様に申し出る椋梨。
はたと思いついた御前様は美和さんを問い詰めます。
身に覚えはありませぬ。
しかし、現に高杉は追っ手を逃れ萩からも脱したという。
鞠!
奥勤めにて守るよう言われた事を申してみよ!
と、鞠に問いただす園山さま。
でもさ……元々、この怪しい者の素性を知っていて雇ったのは園山さまじゃんーー。
みんな、何を今さらそんなに怒ってるんだろ~~ボーーー…
「奥向きの事は何事によらず外へ漏らしてはならぬ」
その戒めを破った者を捨て置く訳にはいかぬ。
お前は奥より下がるがよい。
しかし、そこに銀姫さまが自分の女中に暇をださないでくれと止めに入り、
御前様。
子ができました。
えっ…。
無事おのこがお生まれになればお世継ぎにございます。
これから先は人手がいります。
私は江戸育ちゆえ萩育ちの者がいると心強うございます。
つまらぬ事でお世継ぎ誕生に障る事がございませぬよう平にお願いする次第にございます!
喜びに溢れる奥御殿~~~……みたいな顛末で~~
オールOK、うやむや~~~……
えっ…おいおいおい……
藩の意向に逆らうテロリストの仲間みたいな者が中にいる(って設定ですよね現在)のに、
うやむやでいいのかよ……。
こわい…こわいよ、お菓子の力!!!!
お菓子と朝ドラヒロインはフランスと輪島塗を繋ぎ、幕末の日本を救うのだった……どんだけ…
別にさ、大河は史実通りに描かなきゃならないってワケじゃないのかも知れないよ。
けれども、どんな方向から描くにしたってその時代の思想や緊張感や空気が伝わらなきゃ
意味ないよね、それってもうただ舞台を幕末にしてみましたってだけだよね。
NHK大河の立ち位置とは……
が、今、真剣に問われてもいい事態だと思います。
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※キャスト
杉文 … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
小田村伊之助 … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大
杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉梅太郎 … 原田泰造(子役期:石津侑輝)
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔
杉豊 … 信太真妃(子役期:梅崎音羽)
吉田小太郎 … 中野遥斗
久坂久米次郎 … 大西統眞(幼少:太田琉星)
毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子
銀姫 … 田中麗奈
園山 … 銀粉蝶
潮 … 鷲尾真知子
鞠 … 石橋杏奈
日出 … 江口のりこ
志乃 … 高橋由美子
国島 … 白石加代子
桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一
山県太華 … 藤田宗久
来島又兵衛 … 山下真司
内藤一馬 … 田中仁
来原良蔵 … 松本実
福原越後 … 西岡秀記
井上聞多 … 石井正則
白石正一郎 … 山本譲二
中原復亮 … 堀井新太
毛利元徳 … 三浦貴大
高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
松浦松洞 … 内野謙太
入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
吉田イク … 芳本美代子
梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜
小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
辰路 … 鈴木杏
金子重輔 … 泉澤祐希
間部詮勝 … 堀部圭亮
石谷穆清 … 橋本じゅん
沖田総司 … 賀来賢人
近藤勇 … 中村昌也
金太郎 … 大河内浩
黒川嘉兵衛 … おかやまはじめ
長野主膳 … 祖父江進
山田浅右衛門 … 松本真司
井伊昌子 … 吉沢梨絵
徳川慶喜 … 森慎太郎
徳川家茂 …
井伊直弼 … 高橋英樹
西郷吉之助 … 宅間孝行
阿久根 … 山崎潤
島津久光 … 江口直人
三条実美 … 上杉祥三
尾崎三良 … 緋田康人
鷹司輔熙 … 小須田康人
三条西季知 … 大槻修治
近衛忠熙 … 瀬川菊之丞
坂本龍馬 … 伊原剛志
梅田雲浜 … きたろう
沼崎吉五郎 … 佐藤二朗
幾松 … 雛形あきこ
宮部鼎蔵 … ビビる大木
平六 … 春風亭昇太
吉川経幹 … 寺十吾
古高俊太郎 … 小久保寿人
スポールディング … クリス・ダーバル
ウィリアムズ … マーク・チネリー
タウンゼント・ハリス … リー・ロングショー
ヒュースケン … ヨヒアム・ヨンケーレ
トーマス・グラバー … ジョン・オオクマ
語り … 池田秀一
※スタッフ
脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創
公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/
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※トラバが一発でお返しできないブログさまがあります。
何度か試して不可能な場合はあきらめています。無視ではありません。ご了承を~
※「Twitter」ID「kukucoo」です。
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コメント
珍大河『花燃ゆ』と史実◆30回「お世継ぎ騒動!」
珍大河『花燃ゆ』と史実◆29回「女たちの園」の続きです。
花燃ゆ 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)クリエーター情報なしNHK出版
もう、ですね。普通に見てて、あまりにつまらなすぎて集中できず、内容が頭の中に入ってきません。
今回、ありえへん奥の行事で…
「花燃ゆ」感想 第三十回「お世継ぎ騒動!」
「だんだん銀姫がこれがこれでアリに見えてきたwww」
「祝・放送三十回!」ですね。
はい…おめでとうございます…。
いまだかつて三十回も放送している作品の感想なんて書いたことがないのですが、なんでしょうかね。
この書いても書いても満たされない感じ(笑)
いえ、皆様のおかげで当ブログのアクセス数という意味では、大いに貢献してくれているシリーズではありますが…。
…
大河ドラマ「花燃ゆ」 #30 お世継ぎ騒動!
長州征伐が行われようとしています。
椋梨は幕府への恭順を決める・・・。
【花燃ゆ】第30回感想と視聴率「お世継ぎ騒動!」
【第30回の視聴率は7/27(月)か7/28(火)追加予定】 副題「お世継ぎ騒動
花燃ゆ #30「お世継ぎ騒動!」
公式サイト 長州藩の重臣・椋梨藤太(内藤剛志)が高杉晋作(高良健吾)の行方を追っ
花燃ゆ 第30回「お世継ぎ騒動!」〜「懸命に思えば、思いは通じる」と信じている美和が嫌いだった銀姫
銀姫(田中麗奈)の人物造型が面白い。
美和(井上真央)の<ようかん作戦>に荷担した銀姫は楽しそうに言う。
「さすがに私の名を使えば、誰もあらためることをせぬ」
銀姫はこういう悪戯っぽいことが大好きなんですね。
なぜ彼女がそういうことをするかという…
控えよ!天下御免の桜吹雪・・・姫様のご懐妊じゃ!(田中麗奈)
長州藩最後の藩主・毛利元徳の長男・興丸(毛利元昭)が誕生するのは元治二年(1865年)二月七日である。 少なくとも元治元年の秋には懐妊が明らかになっていただろう。 動乱の最中である。 そもそも・・・長州藩の藩祖は毛利元就の孫である毛利輝元だった。 輝元の直系は四代吉広まで続く。 しかし、五代目からは
花燃ゆ 第三十回
『お世継ぎ騒動!
「お世継ぎ騒動!奥御殿の危機に意外な秘策」
内容
実権を取り戻した椋梨(内藤剛志)は、幕府へ恭順を示すため、
改革派の粛清を行いはじめる。
桂小五郎(東山紀之)や高杉晋作(高良健吾)の行方を追うため、
伊之助(大沢たかお)を問い正すが。。…
花燃ゆ 第30回「お世継ぎ騒動!」
大河ドラマ『花燃ゆ』 のお時間です。
第30回「お世継ぎ騒動!」 あらすじ・・・・・
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第30回「お世継ぎ騒動!」
普通お世継ぎ騒動と聞いたら、お世継ぎ候補同士の確執とか、お世継ぎ様を亡き者にして腹違いの弟を擁立しようと言う陰謀とか、そういう事を想像してしまうんですけど、正室に子供が出来るか出来ないかが騒動になるんでしょうねえ、きっと~。歴史的には物凄いことになってて、それどこじゃないだろうとついつい思ってしまってさあ大変。それにしても、ビックリマーク・・・。