「花山(唐沢寿明)さんは君が追いかけてくるのを待っている」と、常子(高畑充希)は五反田(及川光博)に説得される。
再び喫茶店を訪れ、ペンを折った真意を聞かせてほしいと迫る。
常子の熱意に心打たれる花山だが、編集の道には戻らないと誘いを断る。
立ち去る常子。
が、大切なはずの財布を店内に忘れてしまう。
捨てる訳にもいかず、花山は家まで届ける。
しかし、君子(木村多江)に天井の修理に来た大工と間違われてしまい…。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「とと姉ちゃん」第15週「常子、花山の過去を知る」 第87話
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
簡単に…本当に本当に簡単に。
8月15日について、静かに、やがて激しく語る花山。
貧しい母子家庭だった花山は母の苦労する顔を見て育ったという。
しかし、10歳になったある日、母の表情は明るくなった。
「元始 女性は太陽であった 真正の人であった」
平塚らいてうの「青鞜」が母を変えたのであった。
「女性は太陽であ」っても貧しさにには変わりない気がするし、そこの関わりはちょっとツッコみ所だが、飛ばさせていただいて…
とにかく。
ペンの力は人を変えると知った花山が、そこから選んだのが絵や言葉で人の心を動かす仕事である。
お国が勝てば全ての国民が幸せになれる。
それから、私は戦地で戦う友のため国のために尽くそうとペンを取り言葉を選んだ。
ポスターも書いた。
何の疑いもなく「一億一心」の旗を振って戦争に勝つ事だけを考えて仕事をしてきた。
だが 去年の8月15日…。
その時、初めて気付いたんだ。
小さい頃から何よりも正しくて優先して守るべき大事なものがあると言われていた事が実は間違っていたんじゃないかと。
そして、それまで言葉には人を救う力があるものだと思ってばかりいて言葉の力の持つ怖さの方に無自覚のままそれに関わってきてしまったのではないかとね。
例えば、焼夷弾では人は死なないから燃え広がらないようにとやった消火訓練。
それが、消火しようとして逃げ遅れた人々を殺したと花山は言う。
花山さん、安心してください。
そういう量の炎ではないんで~消そうとして逃げ遅れたわけではないです。
普通ーーに逃げていてもみんな死んでしまったし、避難した防空壕の中で亡くなった方も山ほどいらっしゃいましたから。
とは、思うけれども…まぁ…花山は自分の言葉に責任の一端を感じていたのだった。
「花子とアン」ではすっかり朝ドラ用にスルーされたけれども、村岡花子さんも「戦争は国家の意思である」と書いたし数多くの国策運動に協力している。
だから悪…なのではなくて、そういう時代だったのね。
もっとも、そういう慰めの言葉は、この時点ではまだ出てこなかったかも知れない。
でも、
あなたが悪かったわけではありません。
私も戦争が善か悪かなんて考えもしないで生きていました。
くらいは言ってあげてもいいんじゃね……
それどころか、花山さんが話し終わったら、即、
やっぱり諦められません。
花山さん。
私はどうしても女の人の役に立つ雑誌が作りたいんです。
と、「私」の話である。
恐ろしいよ…恐ろしいよ常子…。
言っている事はネガティブ過ぎると思うけれども、花山は実際に戦地へ行き友も失い、具体的な国策協力もバンバンしてしまっていた。
唐沢さんのセリフの上手さもあって、切々とトラウマを語る花山を痛々しいと心から思った。
……と同時に
「焼夷弾?ウチの周りには落ちてませんよ」状態のヒロインがいつ花山の語り中に「ところで、いつ編集長に…」と言い始めるかヒヤヒヤしたぜ…。ふぅ…。
コーヒーありがとうございました。
また来ます。
あれ……いつ御代は要らないよって言った……?言ったっけ…ボーー。
しかし、御代も出していないのに財布を忘れていく常子である。
これはもう確信犯だろ…。
ラストの表情はもう
「そろそろ届けに来てくれている頃かな、フフフ……」
としか見えなかったよ。恐ろしいよ恐ろしいよ常子。
そして、いやいや財布を届けてくれた花山を屋根修理の大工さんだと勘違いするこの母な。
基本的に…人の話を聞かない一家や…。
このままなし崩し的に編集長にさせられちゃうんですよね。
小橋家の犠牲者がまたここに…。
で、ヒロインの「これが成功したら大金持ち」妄想がまた物議を醸しているわけだが、こんな時代だし金に執着することは別にかまわない。
だったら、「女性のため」とか言ってないで、花山さんのことも「一緒にバンバン稼ぎましょう!」と誘えばいいんでないの…。
ファッションなんて特集してないで、本のタイトルは『銭の儲け』にすると良かろう。
大金持ちになるおまじないや、パワースポットを特集するんだ。
お…何か、売れそうな気がしてきた!!
よろしければ→【2016年7月期・夏クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表
※キャスト
小橋 常子 … 高畑充希(子役期:内田未来)
小橋 君子 … 木村多江
小橋 鞠子 … 相楽樹(子役期:須田琥珀)
小橋 美子 … 杉咲花(子役期:川上凛子、根岸姫奈)
小橋 鉄郎 … 向井理
小橋 竹蔵 … 西島秀俊
青柳 滝子 … 大地真央
隈井 栄太郎 … 片岡鶴太郎
青柳 清 … 大野拓朗
花山 伊佐次 … 唐沢寿明
五反田 一郎 … 及川光博
谷 誠治 … 山口智充
水田 正平 … 伊藤淳史
相田良輔 … 兒玉宣勝
富樫隆彦 … 笠原秀幸
花山三枝子 … 奥貫薫
関元 … 寺田農
村野(中田) 綾 … 阿部純子
田所 竜子 … 志田未来
銀太 … 中島広稀
三宅 … 有薗芳記
工藤せつ … 西尾まり
森田 まつ … 秋野暢子
森田 宗吉 … ピエール瀧
森田 照代 … 平岩紙
森田 富江 … 川栄李奈
長谷川哲典 … 浜野謙太
星野 武蔵 … 坂口健太郎
田畑 … 谷田部俊
根本 … 杉山裕之
下宿のおばさん … 大島蓉子
木戸 稔 … 白洲迅
早乙女 朱実 … 真野恵里菜
多田 かをる … 我妻三輪子
諸橋 道子 … 野村麻純
島田 早紀 … 菅野莉央
山岸 隆一 … 田口浩正
坂田 徳之助 … 斉藤暁
佃 博文 … 斉藤洋介
東堂 チヨ … 片桐はいり
玉置茂雄 … 大内田悠平
玉置正雄 … 加藤諒
玉置幹雄 … 藤野大輝
山田 … 田中幸太朗
杉野栄治 … 田山涼成
大迫博文 … ラサール石井
ナレーション(語り) … 檀ふみ
※スタッフ
脚本 … 西田征史
演出 … 大原拓、岡田健、藤並英樹、松園武大
プロデューサー … 盆子原誠
制作統括 … 落合将
音楽 … 遠藤浩二
衣装監修 … 黒澤和子
主題歌 … 宇多田ヒカル「花束を君に」
公式サイト http://www.nhk.or.jp/totone-chan/
とと姉ちゃん(part1) [ NHK出版 ] |
暮しの手帖 2016年4月号 【特集】 『暮しの手帖』を創ったしずこさん(連続テレビ小説 『と… |
【ポケット版】「暮しの手帖」とわたし NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ 大橋鎭子の… |
暮しの手帖別冊 しずこさん「暮しの手帖」を創った大橋鎭子 2016年 04月号 [雑誌] |
※「Twitter」やってますです。
【とと姉ちゃん】
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
31 32 33 34 35 36
37 38 39 40 41 42
43 44 45 46 47 48
49 50 51 52 53 54
55 56 57 58 59 60
61 62 63 64 65 66
67 68 69 70 71 72
73 74 75 76 77 78
79 80 81 82 83 84
85 86 87
コメント
SECRET: 0
PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
>つい先日、「お金持ちになったら~金歯でがはは」を鮮烈な映像で見たばかりだから
いまさら良さげなこといわれたって「なにいってんだ」ですよ。
本音で語ればいいんですよね。
「私は金持ちになりたい、家族みんなで楽したい、金歯入れてドレスで笑いたい、だから雑誌を売るのです」
だから雑誌はお金に関する雑誌にすればいいと思うんですよ。
「・こんな時代でも金になる!・今日からあなたも店主・闇市を有効に活用しよう!・大金持ちになる神社」
ステキ。売れそう!
SECRET: 0
PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
>今日の一番の感想は「ミッチー出なかったじゃん」の一言でした。
ああ、そういえば(笑)
個人的には前半は唐沢さんのおかげで密度の濃い回だったので気にならなくて。
>まあ、朝ドラの王道を行っているドラマなのでは…という気はします。
ヒロインのキャラが難なことや説明台詞が多いことや視聴者の脳内補完に頼り過ぎなところ等
色んな意味で。
確かに。
朝ドラってそういうもんですよね…。
たまに名作が出てきてしまうので、どうしてもソレと比較してぶつくさ言っちゃうんでしょうね。
私も本当は好きなのかも(笑)
SECRET: 0
PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
>8月15日以降の存在感と演技力は抜きん出ていますが、
この「暖簾に腕押し」ヒロインと脚本にどこまで持つ?
唐沢さんの存在感は申し分ないんですよね。
元々、映像はいいドラマだと思っていますので、花山のシーンだけ別のドラマみたい(苦笑)
>「純ちゃんの応援歌」
って全然記憶にないんですよね。
学生だったと思うので見ていなかったかも知れません。
>「ゲゲゲ」以降は時代モノ回帰が主流ですが、やはり「梅ちゃん先生」の成功で
懸念されたシリーズの空洞化があるように思います。
「梅子」は成功なんでしょうか^^;
視聴率的には良かったようですが、堀北さんもバトンタッチの時にずいぶん苦労が滲み出ていたようですし、視聴率の割には世間の評は辛かったのでは~。
「梅子と私は全く性格が違う」とスタジオパークで言っておられたし、私ゃ気の毒でもう……。
で、その「梅子」と比べても、本作の浅さは引けを取らないと思いますわ。
SECRET: 0
PASS: 67828959122547a7fddaab97d5e99e3c
お金を稼ぐのも、親孝行も、女のひとのために~も、
雑誌作りの動機としてはどれも本音だと思うのですが
つい先日、「お金持ちになったら~金歯でがはは」を鮮烈な映像で見たばかりだから
いまさら良さげなこといわれたって「なにいってんだ」ですよ。
おかしいと思わないのかな?
それとも常子も脚本も記憶を書き替え上書き保存するタイプ?
とと姉ちゃん 第87回
内容花山(唐沢寿明)が編集の道を辞めた過去を聞く常子(高畑充希)
敬称略
これ。。。。五反田が、アレコレ言ったところで。
基本的に、好感度が全く無い常子。
いや、不快感しか無く、高飛車な常子であることを考えれば。
。。。話を聞くというのでは、当然なく。
…
SECRET: 0
PASS: b61aced07306074f68ca106662fa9191
今日の一番の感想は「ミッチー出なかったじゃん」の一言でした。
なのにブログには長々と書いてしまう私って…
もしかして『とと姉ちゃん』のこと、好きなんでしょうか?
まあ、朝ドラの王道を行っているドラマなのでは…という気はします。
ヒロインのキャラが難なことや説明台詞が多いことや視聴者の脳内補完に頼り過ぎなところ等
色んな意味で。
とと姉ちゃん (第87回・7/13) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第15週『常子、花山の過去を知る』『第87回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
「花山(唐沢寿明)さんは君が追いかけてくるのを待っている」と、常子(高畑充希)は五反田(及川光博)に説得される。再び喫茶店を訪れ、ペンを折った真意を聞かせてほしいと迫る。常子の熱…
SECRET: 0
PASS: ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
8月15日以降の存在感と演技力は抜きん出ていますが、
この「暖簾に腕押し」ヒロインと脚本にどこまで持つ?
彼が朝ドラ初出演した80年代は制作側も終戦前後世代ですから
この時代の人々の心理をおちゃらけで済ますとか考えられなかったでしょう。
調べてみたら「純ちゃんの応援歌」の次回作が「青春家族」のヒットで
『そーゆーの、もう古くない?』なバブル期の流れみたいなものがあった模様。
「ゲゲゲ」以降は時代モノ回帰が主流ですが、やはり「梅ちゃん先生」の成功で
懸念されたシリーズの空洞化があるように思います。
あれはホリマキ主演な点など「三丁目の夕日」的な内容で
昭和の都合の良い所だけを見て『古き良き』に癒しを求めようという類。
便利な生活を追い求めて来て人間なんて勝手なモノと言えば、それまでですが。
言葉の力>『とと姉ちゃん』第87話
昨日の寺田農に続き今日は唐沢寿明に長台詞を強要する西田水田@伊藤淳史も控えているしそのうち闇市シーンで登場した勝俣州和まで長々と語らせられたりして?いっそTVドラマとしては…
言葉の力>『とと姉ちゃん』第87話
昨日の寺田農に続き
今日は唐沢寿明に長台詞を強要する西田
水田@伊藤淳史も控えているし
そのうち闇市シーンで登場した勝俣州和まで
長々と語らせられたりして?
いっそ
TVドラマとしてはこれで打ち切り
続きはラジオで!
ってならないかなあ(酷
「言葉の力の持つ怖さ」by花山
最初に細かいツッコミを―
昨日は
コーヒーを頼んだから私…