【花燃ゆ】第42回 「世界に賭ける糸」感想


群馬の地にやってきた美和(井上真央)たち。しかし県庁は勧業課長の阿久沢が牛耳っており、県令として着任した楫取(大沢たかお)は、その手腕を発揮できずにいた。美和は病気がちな姉・寿(優香)に代わって楫取の助けになろうと懸命になるが、土地の人々からはよそ者扱いされ、阿久沢の妻・せい(三田佳子)も一筋縄ではいかない相手だった。そんな折、美和のもとに、萩から弟の敏三郎(森永悠希)が危篤との知らせが入り…。
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)

    花燃ゆ大

 

花燃ゆ 四十二話「世界に賭ける糸」

 

先週の記事萩の乱スルーについてくどくどくどくどと書きましたが(どーも、しぃーませんでしたぁ)、何と来週ガッツリやるらしい!!←ホントかよホントかよ…。

どーしてスルーだと思ったのかというと、萩の乱の勃発は1876年10月。カトリーの群馬就任が9月…。ってことで本来だったらやるかも~と思う所だが、この大河では主人公が居ない場所で起きた事はナレスルーされるのが恒例なのでもうやらないだろ…と思ったからさ。

いや~どこでもドアの存在を忘れていたね。
どこでもドアを使えば1分でグンマーから長州へ帰れちゃうからね…。
今日も帰れちゃったからね。

ちなみに美和子の弟・敏三郎が聾唖であったのは史実。
容貌が松陰に似ていたといわれ、松陰もこの弟の行く末をいつも気にかけていたようだ。
1876年死没も史実。死因は解っていない。

 

…と言いつつ、敏三郎の臨終シーンにはちょっとウルっとした。
この人の人柄が本当に癒し系なので。
森永悠希くん、お疲れ様でした。いい役者さんになったね。・泣

二条窪に敏三郎の描いた図面を基に用水路が引かれる事が決まったらしい。
これは完全なフィクションである。

けれどもいいじゃないか。
身体の具合が悪くてどこでもドアでもミワーと一緒に帰れなかった寿さんが、この報告で弟のために涙できたのだから。

 

本日の半分はグンマーですっかりカトリーのパートナーになっているミワー無双物語である。

やっと大奥編が終わったはずなのに、県令屋敷に行くと乃木坂48…よりもだいぶトウが立ったBA…あ、失礼、奥方がズラッと寿さんを出迎える。
  花燃ゆ42-1

 

先頭に立つのは勧業課長・阿久沢の妻、せい。
あの道の真ん中で三文芝居の大立ち回り見せてくれた姐さんどす。

大奥か。大奥なのか。
いや……極妻か極妻なのか

 

私は妹の美和でございます。
このたびは姉の手伝いのため、共に…。

と、自己紹介すると、

ああ、では、お手伝いさん。

と、何かにつけて女中扱いされる美和であった。

妹だと言っているのに何で女中にされるのかよう解らん。
ミワーよ、ここはハッキリ女中ではないと言ってやれ。女中じゃなくて妾だと……ぇ…。

県令ご就任の祝いを一軒ずつ突っ返すミワーも新県令カトリーもグンマーの洗礼を受けてグッタリ。

しかし、寿さんは、

二条窪も本当に大変でした。
いきなりお百姓の暮らしですから。
クワから何からそろえねばならず…。

ですが、ここではこねなお屋敷まで用意して下さって感謝せねば罰が当たるくらいです。
せわぁない。

と、笑う。

カトリーの妻として、県令夫人として、ビクともしない大らかさと度胸、その上、女としてのしなやかさも見せる寿さん…優香さんの存在感が本当に嫋やかで素晴らしい。

先々週あたりの記事にも書いたけれども、寿さんは二条窪でも群馬でも真宗の教えを説き、開教事業を行い、夫のために群馬のために尽くしている。別に寝てばかりいたわけじゃないし。

そういう寿さんの偉業をこのドラマでは全部ヒロインが持って行っちゃうんですね。恐ろしい。

 

姉上は二条窪で暮らされてから一段と強うなられました。
兄上の事を何より大事に思うておるからですね。
ここに来る時も「旦那様のおそばを離れとうない。どこまでも一緒についていきたい」と。
年月を共に過ごすからこそ互いを思い合って…。
それが夫婦なんですね。
羨ましい。

 

とか正妻を羨ましがる妾モード全開のヒロインと、陰でそれを聞いている姉。

寿さんが、妹に夫を託すフラグがガッツリ立った気がします。

 

さて。
グンマー描写はともかく、富岡製糸場見学会はなかなか楽しかった。
  花燃ゆ42

 

で、水沼村興しで製糸所を作り、後には日本初の生糸直輸出を実行した星野長太郎と、弟の新井領一郎に出会ったカトリー。(この新井領一郎の孫娘が後々「日本とアメリカの架け橋」として人気のライシャワーさんの妻になるんだね)

 

どうしても弟をアメリカに行かし、現地で会社を作らしたいんです。
渡航費用もまだまだ足りませんが、いずれ私はアメリカに乗り込む覚悟です。

 

どうしてそこまで…。

 

日本は西洋諸国と対等に渡り合える国に生まれ変わらなければならないんじゃないでしょうか。
そのために新たな販路を切り開きたい。
無理と言われようと少しでも可能性があるならかけてみたいんです。
上州は生糸で潤ってきましたが、もっと…もっと豊かになれるはずです。
それに私はアメリカっつう国に大いに興味があるんです。
生まれや身分に関わりなく志を抱き、夢を見る事ができる。
アメリカに行き、もっと学びたいんです。

 

まぁ…この頃、アメリカっつう国にも肌の色などによる迫害や差別が満ち溢れていますが…
そして、身分は農民でもこの兄弟の実家は苗字帯刀すら許されたとんでもない豪農ですが…

 

兄上と同じですね。

ああ。
日本を豊かな国にする。同じ志じゃ。

それに寅兄さまとも。
寅兄さまも黒船に乗り、アメリカに行こうとしていました。
アメリカという国を自分の目で見てみたいと。

 

これも何かの巡り合わせじゃ。
何としても力になってやろう。

 

しかし、いけ好かない新県令に誰も力を貸してくれない。

で、地元の有力者である悪沢……あ、違った、阿久沢の所へ乗り込んで玄関前に居座るカトリー。たまたま来たミワーも一緒に頭を下げ、ミワー力に押し切られて、「予算の話は会議室じゃない!現場でこっそり起きてるんだ!」方式で新井領一郎の渡航を県は推すことになったのだった。

なんだか凄いぞミワー力。

 

さて。
ミワーは母から敏の形見にと一本の脇差しを貰って来ていた。

 

これは私たちの兄の形見の品です。
兄の魂が宿っております。
これを持って一緒に海を越えアメリカに兄を連れていってあげて下さい。
弟もそれを望んどるはずです。

 

新井領一郎に短刀を託す寿姉。

密航してでも海を渡りたかった寅兄の思いと、教育に携わりたかったのに志半ばで世を去った弟の思いはこうして海を渡ったのだった。

 

「民間で初めて洋式器械を導入した水沼製糸所。
創設者、星野長太郎と弟の新井領一郎は生糸の直輸出に乗り出し、楫取はこれを強力に後押ししました。

新井の孫娘・ハルはその著書で、楫取の妻・寿から吉田松陰の短刀が新井に贈られたと記しています。」

と、紀行でも言っていた通り、これは史実である。
でもここに到るまでのお手柄が全部ミワーのおかげさまになっちゃったよね……。

せめて短刀を新井さんに託したのが寿姉で良かったよ。・泣
これまでミワーがやった事にされたら、もう暴動が起きるところ………

 

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※キャスト

杉文(美和) … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
楫取素彦(小田村伊之助) … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大

杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉民治(梅太郎) … 原田泰造(子役期:石津侑輝)
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔
杉豊 … 信太真妃(子役期:梅崎音羽)
吉田小太郎 … 中野遥斗
久坂久米次郎 … 大西統眞(幼少:太田琉星)
秀次郎 … 五十嵐陽向

毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子

銀姫 … 田中麗奈
園山 … 銀粉蝶
潮 … 鷲尾真知子
鞠 … 石橋杏奈
日出 … 江口のりこ
志乃 … 高橋由美子
国島 … 白石加代子

桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一
山県太華 … 藤田宗久
来島又兵衛 … 山下真司
内藤一馬 … 田中仁
来原良蔵 … 松本実
福原越後 … 西岡秀記
井上聞多 … 石井正則
白石正一郎 … 山本譲二
中原復亮 … 堀井新太

毛利元徳 … 三浦貴大

高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
山縣有朋 … 永岡佑
松浦松洞 … 内野謙太
雲仙 … 浜田学
村上恒久 … 須賀貴匡
松原誠一 … 川岡大次郎

入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
吉田イク … 芳本美代子

梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜
小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
辰路 … 鈴木杏
金子重輔 … 泉澤祐希
野村望東尼 … 真行寺君枝

間部詮勝 … 堀部圭亮
石谷穆清 … 橋本じゅん
沖田総司 … 賀来賢人
近藤勇 … 中村昌也

金太郎 … 大河内浩
黒川嘉兵衛 … おかやまはじめ
長野主膳 … 祖父江進
山田浅右衛門 … 松本真司
井伊昌子 … 吉沢梨絵
徳川慶喜 … 森慎太郎
徳川家茂 …

井伊直弼 … 高橋英樹

西郷吉之助 … 宅間孝行
阿久根 … 山崎潤
島津久光 … 江口直人

三条実美 … 上杉祥三
尾崎三良 … 緋田康人
鷹司輔熙 … 小須田康人
三条西季知 … 大槻修治
近衛忠熙 … 瀬川菊之丞

坂本龍馬 … 伊原剛志
梅田雲浜 … きたろう
沼崎吉五郎 … 佐藤二朗
幾松 … 雛形あきこ
宮部鼎蔵 … ビビる大木
平六 … 春風亭昇太
吉川経幹 … 寺十吾
古高俊太郎 … 小久保寿人

阿久沢せい … 三田佳子
阿久沢権蔵 … 江守徹
星野長太郎 … 大東駿介
新井領一郎 … 細田善彦
鈴木栄太郎 … 相島一之
工藤長次郎 … 尾上寛之
トメ … 宮地雅子
船津伝次平 … 石原良純
津田梅子 … 知花くらら

スポールディング … クリス・ダーバル
ウィリアムズ … マーク・チネリー
タウンゼント・ハリス … リー・ロングショー
ヒュースケン … ヨヒアム・ヨンケーレ
トーマス・グラバー … ジョン・オオクマ

 

語り … 池田秀一

※スタッフ

脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ、小松江里子
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/

 

 

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コメント

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    群馬に来た楫取、そして美和たち。

  3. 花燃ゆ 第四十二回

    『世界に賭ける糸』
    「世界に賭ける糸〜名もなき者らが日本を変えていく希望の息吹!」

    内容
    群馬の県令として赴任してきた素彦(大沢たかお)
    妻・寿(優香)だけでなく、美和(井上真央)もまた群馬へ。
    早速、せい(三田佳子)らに圧倒される美和たち。

    一方で、素…

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    大河ドラマ「花燃ゆ」第42話は群馬に赴任して早々素彦らはよそ者の洗礼を受ける。県令就任早々この土地の難しさを痛感した素彦だったが、美和も同様の仕打ちを受けていた。そん …

  5. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    「天地人」もあらゆる歴史人の所に兼続さんがワープしてましたからねぇ…江もそうだけど。

    >最も酷いのが他人の業績の分捕り。
    本作では桂の仕事の大半をカトリ―の功績のように描き
    寿姉の功績はミワーと…本当に最低馬鹿ップル。

    ご本人がドラマになるほどのエピを持っていないので一体どう描くのか全視聴者が危惧していたところの結果がこれですわ。
    脚本の方々も苦労されたのではないでしょうか。

    史実の改変は本当にやったらダメだと思います。
    (全て史実だと信じておられる視聴者の多さにツイやブログを巡らせていただくと驚愕します^^;)

    悪いのは企画そのものですね。

  6. 昼寝の時間 より:

    花燃ゆ #42「世界に賭ける糸」

    公式サイト 群馬の地にやってきた美和(井上真央)たち。しかし県庁は勧業課長の阿久

  7. 巨炎 より:

    SECRET: 0
    PASS: ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
    「官兵衛」では大した事をしていない主人公を
    周囲がマンセーしていましたが、そんなものは可愛い部類。

    業績の創造(今で言えば書類上の水増し)は酷いもので
    最も酷いのが他人の業績の分捕り。
    本作では桂の仕事の大半をカトリ―の功績のように描き
    寿姉の功績はミワーと…本当に最低馬鹿ップル。

    「平清盛」が懐かしいです。忠清を処分しようとした47話で
    気が付けば清盛はこれだけの事をしたのかと思った直後に
    それが全否定されてしまう。泣けた。

  8. 人民ノ凶害ヲ予防シ安寧ヲ保全スルニアリ・・・明治八年行政警察規則布告(優香)

    神奈川県令だった陸奥宗光は「地租改正」を提唱し、地租改正局長に転身する。 地租改正は新政府の財源確保のために絞れるところから絞る重税策だった。 幕藩体制ですでに搾取の構造が成立しており、新政府はこれを改良して利用するしかなかった。 土地所有を人民に認めるという開放政策でありながら、搾取階級である地主

  9. 花燃ゆ 第42回「世界に賭ける糸」〜地方創生と志ある、新しい日本人をアメリカに送り出した美和

     富国強兵の時代である。
     富国という点では、富岡製紙工場は官営、上からの、国策の産業振興。
     一方、下からの民間から出て来るものもある。
     星野長太郎(大東駿介)の水沼製糸所がそうだ。
     資本主義の萌芽ですね。

     一方、リスクを嫌う行政は、星野のような新…

  10. NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第42回「世界に賭ける糸」

    ちゃちゃ~んっちゃちゃちゃっちゃっちゃっちゃ~~・・てのは違いましたか?それは戦場に架ける橋?あらま!じゃあじゃあこちらのは、やっぱりの富岡製糸場!生糸をまとめて横浜に送りーの、海外に輸出ーの、文明開化の殖産興業~~~!
    にしてどうやら今週敏ちゃん敏三郎様のアレもあるようですので、先週のエピは明治6年から8年あたりのパラレル時空だったんでしょうねええ~。群馬以前の楫取様の任地もないことにな…

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