【まほろ駅前番外地】 第10話 (と、9話ちょっと) 感想

園子、見てる？

さみしいよぉ。
さみしい。さみしいよ。

見てたら連絡ちょうだい。
大丈夫だよ。
みんな園子の味方だから。

まほろ駅前番外地　第9・10話「まほろJKの友情、つながせてもらいます」

　　　
　

9話10話で前後編だったので、一括で…。　
ちなみに第8話はサボらせていただきました。

まずは、第9話のあらすじからササっと…。

 

まほろで殺人事件が起き、TVで報道されているのを見る多田と行天。

父親が殺され、高校生の娘は行方不明とのこと。

居なくなった娘の同級生が顔を隠した状態でインタビューされている映像。

「(A子)見てる？さみしいよ。さみしい。さみしいよ。」
「見てたら連絡ちょうだい。大丈夫だよ。みんな(A子)の味方だから。」

 

そこへ、以前からの多田の知り合い、危ないお仕事をされている星くん(高良健吾)が、
1人のJKを連れてやって来るのでした。

 

まほろギャングの星くんだ。
悪い事いっぱいやってるのに、頭がいいからギリギリのところで
捕まらないんだよね。

と、ニヤニヤする行天。

物騒なことはやってない。俺は青年実業家だ。

 

なんでも、ワイドショーでインタビューされていたのが、この子・清海。
顔は隠されていたものの、ホルダーがついたバッグなどをガッツリ映されていたせいで
マスコミから追いかけられることになっちゃって大変なのだそうで…。

彼女を当分この事務所に匿ってほしい、という依頼なのだった。

 

こんな事務所でJKなんか預かれないと多田は断るが、なんせ金が無くて困っている状態なので
札をヒラヒラ見せられると弱い。

かくして、晴海は多田便利軒で匿われる事になるのだった。

星くんは、多田だけ別の要件があるから、と呼び出す。

依頼内容は、父親を殺して失踪した女子高生・芦原園子を警察よりも先に探し出して
星に差し出す事。

園子は星が経営している「女子高生カフェ」で雇っていたが、そこの客相手に勝手に
売春をしていて、携帯の中に危ない顧客データを抱えているらしい。

 

俺たちがその携帯を処分しないと、もっとヤバイ連中が動くことになる。

早く探し出さないと最悪殺される、と美しい無表情な顔で星は言うのだった。

ヤバイ仕事はしたくない多田は断ろうとするが、札を突きつけられると何も言えない。

こうして、多田は行天にも秘密で1人で園子探しに動き出すことになる。

 

一方、行天は例の「安心して。俺たちゲイだから」で、すっかり晴海を安心させ、
緊張を解いていった。

晴海は、中学の時に仲が良かっただけで、今は園子と仲良くはないと言う。

しかし、あの事件の日、実は晴海は久しぶりに園子と会っていた。

カラオケで…顔にあざを作った園子とほとんど話らしい話もせず。
園子は、晴海の財布を盗んで消えた。
中には30万の貯金が入った銀行のキャッシュカード。

今は付き合いがないと言いながら、晴海は、スマホで残額を確認している。
残金は変わっていない。園子はお金をおろしていない。

園子から受け取ったメール1通。

「希望の光　まだあるよね」

 

晴海を預かって、多田便利軒の生活も少し変わった。

朝から2人で小突きあいながらご飯を作る多田と行天。
「ゲイ」だと言われても納得の風景…。

ん～！超おいしい！

大げさだよ！

だってさ、朝起きたら誰かがご飯作ってくれてるなんて超感激だ。

晴海の母はほったらかしでご飯も作らないらしい。

 

10代の女の子にはちゃんと朝ご飯食べてほしいなって思ってさ。

優しい！

俺が惚れた理由もわかるでしょ。

うん。調教されてよかったね。

ヘタな女より男のほうが通じ合うんだよね。

 

多田は、依頼されている犬の散歩を行天に任せて、今日も園子探しに行く。

行天にくっついて犬の散歩をする晴海。
犬の散歩ぐらい自分ですればいいのに、と怒り出す。

忙しいんじゃない？

何それ、最低だよ。そんなヤツ、ペット飼うなよ。
むかつく！マジ許せない。
おいで。

と、預かり物の犬を抱く晴海。

よしよし！
さみしいの？
さみしいよねぇ。

黙ってその様子を見ている行天。

 

多田は星に言われて、吉村を脅し、園子の家を探る。

園子が働いて家計を支えとったみたいじゃね。

と、吉村は言う。

しかも実の父親じゃのうて、再婚相手の義理の父親じゃ。
母親に貢がせて娘にも貢がせてひどい男じゃ。

母親は昨年病気で亡くなり、入院費で借金もあったらしい。
自分は働かず娘を働かせ、DVまではたらいていた男…。

殺されてもしかたないような男だな。

 

事務所に帰ってから、晴海が取材で言っていた「さみしいよ。さみしい。さみしい。」
を繰り返す行天に晴海は怒りだした。

あんた、しつこい！

あれホント？
あれだけ「さみしいさみしい」言ってるわりにはケロっとしてんじゃん？

心配してるよ。ずっと。ほら。

スマホでネット銀行の画面を行天に見せる晴海。

 

何？

園子がキャッシュカードでお金下ろすかもと思ってチェックしてんだよ。
心配してんだよ ちゃんと。

でも暗証番号知らないじゃん。

そうだけど…。

何か言いたそうで言わない晴海。

 

あっ、そういうことか。
なんか変だと思ってたんだよね。

何が？

「さみしい・さみしい」って あれ。えっと…。「3 3 4 1」。
キャッシュカードの暗証番号。

これを伝えたかったんでしょ？
アンタはさ、園子ちゃんにお金を使ってもらいたかったんだよね？
でも伝え方がわかんなくて。
だからテレビであんなこと言ったんでしょ？

あれはさ、出てきてくれってことじゃなくて、逃げてくれっていうメッセージでしょ。

 

多田は、園子の部屋を出た足で星の所へ向かった。

この仕事、おります。

 

は？俺の依頼をキャンセルするのか。いい度胸してるな。

迫力のある目で睨む星…。

引き受けたのが間違ってました。
やっぱり、これは俺の仕事じゃありません。

今さら、やっぱりできませんで済むと思ってんのか。
ダメだなお前は。
…まあいい。
便利屋を教育してやるほど俺は暇じゃない。帰れ。

睨んでいた割には、アッサリと解放してくれる。

 

清海の世話は続けてくれよな。

はい。それは。

愛想笑いする多田。

 

事務所に戻って、多田は行天と晴海に今まで星の依頼で動いていた事を打ち明けた。

園子、やっぱりなんかヤバいことやってたの？

俺は、彼女は被害者だと思う。…いろんな意味で。

で、園子は見つかったの？

いや全然。でもこのまま逃げてると、たぶんそのうち警察か星君か、あとその…。
誰かに捕まると思うけど…。

その前に清海ちゃんに会いたいと思ってる。…と思う。

 

晴海は思い出す。
中学の時からずっと、園子と心が通じていた事。
楽しい思い出。

 

私…園子がお父さんから暴力を受けてるってこと知ってた。
なんかヤバいバイトしてることも。

園子が苦しんでるのわかってたのに…。
わかってたのに助けてあげられなかった。

私、最低。
だから、せめて捕まらずに逃げてと思ってお金だけでもと思って暗証番号伝えてたのに…。
園子、なんでお金おろさないんだろう。

わからないの？
園子ちゃんが欲しいのはお金じゃないよ。
清海ちゃんどこか心当たりある？
連れてって。

 

晴海が多田たちを連れてきたのは廃校になっている中学校の体育倉庫。

そこで、2人は授業をサボった。

マットに2人で転がって、窓から差し込む光に手をかざした。

ほら、透けてる。

ホントだ。きれいだね。

これは、希望の光？

アハハなに？ 寒くね？

いいじゃん！

これは、希望の光？

 

園子は体育倉庫の隅で震えていた。
晴海は園子を抱きしめた。

私、殺そうと思って殺したわけじゃないんだよ。

わかってるよ。当たり前じゃん。
大丈夫だよ。…私が全部わかってるから！

2人で泣いた。

 

多田と行天が外で待っていると、晴海と園子が出てきた。

そのまま逃がそうとしている所に星がやって来た。

ケータイを預かる。

園子の携帯からSDカードを抜く星。
そして、多田に向かって言う。

ご苦労さん。これで組のヤツらに恩を売れる。

どういうこと？

お前らに清海を預ければこうなるんじゃないかと思った。

最低！
なんでよ！なんでよ！

星に殴り掛かっていく晴海と、簡単にそれをかわす星。

星は、園子に向かって言った。

このまま裏社会で生きるか？
だったら俺のとこに来い。
生まれ変わりたいなら便利屋に世話になれ。

 

園子は晴海に言った。

ついてきてくれるよね？

うん。行くよ！
ずっと園子と一緒にいる。

 

星は笑って去って行った。

便利屋。
たまには役に立つな。

 

翌朝。
手をつないで警察に向かうJKを多田と行天は見送った。

 

うう～…泣いたよ。すごく泣いた。
何か、すごい…郷愁感…。

学生時代は友達が大好きで大切で、ずっと一緒に居たくて、親も教師も
どうでも良くて…友達が世界の全てだった。

世界が終わる日が来たら、一緒にいたいのは友達だった。

 

そういう気持ち、たまらなく思い出した。

犬にも「さみしいね」と言っていた晴海。

晴海は生活に困ってはいなかったけれども、孤独だった。
園子も孤独な生活をずっと送っていた。

2人は孤独を抱えた「さみしい」者同士だった。

だからこそ、作った暗証番号。「3341」。

口には出さなくても解りあえていた番号だったのかも知れない。

 

星くんが持って行ったのがデータだけで良かった。
晴海や多田たちがいなかったら、園子もどうなっていたか解らないけど…。

だから、晴海は園子を救ったんだよね。

親父は居なくなって当然のクズだった。
明るい希望の光の下で2人が生きていけますように。

 

便利屋は良い仕事してる。

そして、星くんにも、ちゃんと「義」がある。

 

いい話だった。

こういう話には…ホント、必要以上に弱い。

友情の思い出は、何よりも輝いていて一生の宝物だから。

 

【関連記事】
・まほろ駅前多田便利軒 感想 「映画@見取り八段」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

まほろで女子高生が義父を殺して行方不明になる事件が起きた。
テレビのワイドショーは連日その話題で持ちきりとなり、女子高生の友人の
インタビューが再三流れている。
そんな中、星（高良健吾）が1人の女子高生・清海（刈谷友衣子）を連れてきて、
かくまってくれという。
多田（瑛太）はきな臭い依頼だと思いつつも、多田便利軒の内情はガスが止められて
しまうほど火の車のため、その依頼を引き受けることにする。(第9話)

まほろで起きた女子高生による義父殺人事件。
多田（瑛太）と行天（松田龍平）は、星（高良健吾）の依頼で、事件後、行方不明に
なっている園子（山本舞香）の友人・清海（刈谷友衣子）をかくまうことになり、
共同生活を始めた。
そんな中、多田は行天に星の所で雑用があると告げ、外出する。
実は行天や清海に内緒で、多田は星から園子を捜し出すよう依頼されていたのだ。
その日、多田は手掛かりを求め、園子の家を訪れる。(第10話)

(あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

よろしければ→【2013年1月期・冬クールドラマ何見ます？】ラインナップ一覧とキャスト表と展望

　　
にほんブログ村

　　　
　　

 

【キャスト】

多田啓介…瑛太
行天春彦…松田龍平
　
来夢来人のママ…渡辺真起子

山田…大森南朋
シンちゃん…松尾スズキ

 

・第1話ゲスト

スタンガン西村…永澤俊矢
瀧…宇梶剛士
西村悦子…坂井真紀
実況アナウンサー…矢野武

・第2話ゲスト

滑川…夏目慎也
上田…野間口徹
土井…大河内浩
玉さん…小林健一
女…風祭ゆき
女(娘)…篠原友希子

・第3話ゲスト

吉村刑事…三浦誠己
看板持ち・ビラ配りの男…三島ゆたか
佐藤春美…川村ゆきえ

・第4話ゲスト

逸見亀十郎…正名僕蔵
和楠蠢道…麿赤兒
麻生久代…大方斐紗子

・第5話ゲスト

北村周一…新井浩文
木村大輔…野中隆光
木村妙子…宮下順子
女優…安藤サクラ

・第6話ゲスト

美咲…臼田あさ美
ヒロくん…加藤賢崇

・第7話ゲスト

渋川…渋川清彦
早坂…岸部一徳

・第8話ゲスト

宮本由香里…黒木華
武内小夜…高部あい
彼氏…中台あきお

・第9話・10話ゲスト

新村清海…刈谷友衣子
芦原園子…山本舞香
星…高良健吾

芦原源一…信太昌之
山崎…宇野祥平
斉藤…遠藤雅
逃げるサラリーマン…中村無何有
キャスター…占部房子
女子高生A…河原真悠子
ガス作業員…前野朋哉
星の部下1…渡邉達也
星の部下2…青木健
星の部下3…松崎裕
リポーター…鈴木晋介

 

【スタッフ】

監督 … 大根仁
脚本 … 大根仁、黒住光

 

 

 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
※FC2にトラックバックが飛ばないブログ＆サイトさま記事リンク(お申し出下さい)
・
・

【 まほろ駅前番外地 】第1話　第2話　第3話　第4話　第5話　第6話　第7話　第8話　第9・10話