【ATARU】第11話 最終回 統括感想

能力と障がいと病気、分けることに意味はない。
あなた、そう言いましたね。

それをちゃんと分けて名前をつけて、それで初めて対処の仕方が分かり、
救われる人がいるんです。

ATARU(アタル)第11話「最終回」

     主任。
なぜ、父にあんなことを聞いたんです?

主任は母の名前も知ってましたよね。
母の亡くなった現場の様子まで…。

蛯名は、沢が父に当時の仕事の内容を聞いたことが気になっていた。
母の死と父に何か関連性があるのか。

まだ…新米のキソウだった。

沢は初めて、若い頃に蛯名の母の事件に関わった事を明かした。

事故は居眠り運転か覚悟の自殺。「捨て山」として片づけられ、解剖もされなかった。

キソウがあの手の現場で捜査できるのは2時間が限度だ。

転落する直前にあったオービス。300メートル手前にあったNシステム。
そのカメラの映像を確認したら、とても自殺するような顔には見えなかった。

沢は、この事件の事がずっと気になっていたのだった。

その現場にいたこと、なぜ黙ってたんです?

負い目があったのかもしれない。

負い目?

自殺するように見えなかった。
でも警察は自殺にした。

その時、チョコザイが

「目、開けてた」「居眠り運転」「ブレーキ踏まなかった」

と、つぶやき始める。

沢は捜査を止めさせようとしたが、チョコザイは自らそれを拒否。
蛯名の事件に積極的に口を出し始めた。

父に預けた隙に、昇の大学まで行き、真理子の墓に行きたいと言いだす。

仕方なくチョコザイを母の墓に連れて行く昇。
連絡をもらった蛯名もそこへ駆けつけた。

チョコザイ君、なんでお墓に…。

この花を供えたかったのかも。

遺影…持ってきちゃったの?

きっと全部覚えちゃったんだね。この1ヵ月、僕達と生活するうちに。

母さんの名前が真理子だってことも…
母さんの顔も。
死んだのが15年前だってことも。自殺で処理されたことも。

チョコザイさんみたいな人の中には、忘れるって作業がとても難しい人がいるんだ。
その記憶がどんなにつらく悲しいことでもね。

嫌なことを忘れられるから人は生きてけるんだとしたら、覚えてることしかできない
チョコザイさんの人生ってつらいだろうね…。

姉弟がそんな話をしている内に、いつの間にか墓石を持ち上げ、蓋を開け始めたチョコザイ。

止めようとしても、嫌がって止めてくれない。

骨が、骨があります。

そりゃあるわよ。お墓だもん。

骨があります。

母さんの事件のなにかヒント…。

骨壺から骨を出して1つずつ並べ始めるチョコザイ。

そこへ、昇から連絡を貰った父が駆けつけてきた。

何してるんだ!?

父さん落ち着いて!チョコザイさんに悪気は…。

なんでこんなことするんだ!

チョコザイ君のしてることだから、きっとなにか意味があるはず。

ありません。

ありません?えッ?
意味ないの!?

とにかく、すぐ遺骨を…!

必死で止めようとする父。

骨を指さすチョコザイ。

ありません。

ありません?ないって、何がないの?

その時、父が叫んだのだ。

やめてくれ…
もうやめてくれ!

父さん、大丈夫。僕が元に戻すから…。

やめてくれー!

ありません。

私が殺した!
私が真理子を殺したんだ!

凍りつく姉弟……。

その頃、沢は10年前に居酒屋で隣の男から事故車の特性を聞いたと言う
同じ事故車を使って殺人を犯した女に再び接見し、蛯名達夫…つまり
蛯名の父の写真を見せていた。

この人です。間違いありません。

と、女は言う。

それを見ながら、野崎は自分が口にした「捨て山が捨て山を作った」という言葉を思い出していた。

違う。捨て山が犯罪をつくったんや。

署内に蛯名とチョコザイが来ていた。

この指。この指ありません。

と言うチョコザイ。

沢は墓地から行方不明になった達夫を探す手配をした。

私…ダメだね。
人の捨て山は平気で調べてたのに、自分の捨て山を調べるのが怖い…。

勝手だけど、ホントに怖くなった。

そう言う蛯名の頭をチョコザイはなでる。

ねえねえ。
泣いたら前が見えないよ。
泣くのは見なくていいときだけだよ。

チョコザイ君はいつもそうだったね。
だからきっとチョコザイ君は強いんだね。

どんなに傷ついても真実に向かっていく。

泣いたら前が見えないよ。

そうね。
前を見なきゃね。

父は、母の事故現場にいた。

すぐ先にこの白い花が咲いてる。
景色のキレイな丘があるんです。真理子がとっても好きだったもんだから…。

そこでプロポーズして、そのまま その先にある宝石店で指輪を買って…

そして…
同じ花が咲いてるここで死なれました。

それも私がつくった車で。

ブレーキ痕がなかった。直前の映像でも居眠りはしてなかった。
だから自殺の可能性が高い。

そう言われて…あッ、そうかもしれないって。
真理子は知ってるんだ。ガソリンがあそこから漏れるのを。
だから、わざと運転席の窓を開けて…。

でも、母さんに自殺の動機なんてない…!

あるんだよ!

事故の前日、達夫は真理子と言い争いしていた。
真理子は、仕事ばかりで家庭を顧みない達夫を責めていた。

それが真理子が自殺する前の晩だ。
私が殺したんだ。

私が妻を…。

沢が署に戻るとラリーが来ていた。

蛯名舞子。
アタルは彼女のために捜査してるのかもしれません。
興味深いデータになりそうです。15年前の捨て山…。

アンタは自分の25年間をムダにしたくないだけだ。

沢さん私はね、アタルという人間の人生を障がい者ではなく天才として歩ませたいんです。

天才?

アタルにはそれだけの能力があります。

能力か…
俺も色んな能力を持つ人に会ったよ。
みんな想像を絶するほどの苦しみを味わってた。
それを知って思うんだ。

能力、病気、障がい。それを分けることに一体どんな意味があるんだって。
とてもやっかいな… でも愛すべき個性じゃダメなのか。

天才も同じだ。天才じゃなきゃダメなのか?

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

結局、チョコザイが頭蓋骨の裏の出血を発見し、真理子は運転中に脳出血を
起こした可能性があった事が分かった。

身体が麻痺し、外にその事を知らせたくて窓を開け…
動く右手を窓の外に出し、対向車に右手の中指を持って行かれた。

指の骨が無かったのは、そのせい。

左半身が麻痺していたのでブレーキを踏めず、サイドブレーキも掛けられず、
窓が開いていたせいでガソリンが車内に漏れて焼死した。

自殺ではなかった…。

当時、警察がきちんと遺体を解剖していれば、苦しまないで済んだ家族がいたのに。

捜査中、死に際の母の気持ちと同化して倒れてしまうチョコザイ。

あなたのせいです。

と、ラリーは言う。

あなたの母への思いと重なったんです。きっとアタルの母への思いが。

人のために何かをしたい。

あるのかもしれません。アタルにもそんな感情が。

ありましたよ。チョコザイ君にもそういう気持ち。
例え、事件と関係なくても、人のために役に立ちたいっていう気持ち。

蛯名は知っている。
ラリーが知らないチョコザイの姿を。

だとしたら、アタルは変わったのかもしれない。
あなた方と会って。

真理子は、死ぬ前に宝石店でファミリーリングを注文していた。

届けた宝石店の店主役でタモリさんが登場。

箱の表に書かれた文字は「REBORN」
リボーン。再生。

真理子さんは、家族を再生させたかったんだね。

あの朝、蛯名と昇に言っていた「いい事あるから」は、この事だった。

家族を再生させたくて注文したリングを取に行く途中の事故。
何て、切ない……。

でも、同じ苦しみを抱え続けて一緒に生きてきて、真実を知って、家族は再生する。

15年かかった。

真理子さんも、きっと今は安らかな気持で眠れるはず。

自殺も事故も警察にとっては「捨て山」であるわけで、深く捜査する義務はない。

でも、亡くなった人が自殺か事故かで人生が大きく変わってしまう人たちがいる。

その事に気づき、自分が何をするか気付いた蛯名は辞表を出す。

本格的に捨て山のハイエナになんのか。

ほな、どうせまたすぐに会うな。
事件番で忙しなかったら協力ぐらいしたるわ。

と、言ってくれた野崎。

この人も大きく変わったよね…。(そしていつの間にか関西弁になってるし)

蛯名は、この先、公原@平岡祐太の所にでも行くのかな。
事件か事故かには関わりなく、きちんととことん捜査する所。

チョコザイは、一緒に暮らしたいという父母の元を去って、ラリーと共に
アメリカへ帰る。

自分自身で選んだ道。

能力と障がいと病気分けることに意味はない。あなたそう言いましたね。

今でも そう思ってるよ。

それをちゃんと分けて、名前をつけて、それで初めて対処の仕方が分かり、
救われる人がいるんです。

ラリーだけは今でも本音を言ってるのかどうか今いち信用できないんだけど…

チョコザイはラリーと行く。

ラリーもチョコザイがロボットではないと日本に来て理解した…はず…だと思いたい。

「障がい」と呼ばれるものを才能に変える。
この考え方と、それを生かせるだけの機関があればありがたい事だ。

障がいを抱える多くの人が苦しみながらも向き合い、前を見て生きている。
この辺のテーマは「SPEC」と重なる所がある。

能力を持つ苦しみと乗り越えて進む力。

チョコザイは、ただ使われる人ではなく、自ら使う人になった。

蛯名と沢に会ったから。

空港で沢と蛯名がチョコザイを見送るシーンは切なかったけれども、
希望も感じられるものだった。

良い最終回だったと思う。

小ネタを散りばめてセリフのやり取りの妙で笑わせつつも、持って行く所は持って行く。

事件自体は警察の元の捜査がいい加減すぎるから…という物も多かったけれども、
それを解き明かしていく過程にワクワクしたり、ドキドキしたりし、結末に切なくなる。

しかし、お涙頂戴には決して陥らない櫻井武晴のスタイリッシュな脚本。

私は「相棒」は再放送で時々見る程度なんだけど…
「リーガル・ハイ」といい、「ATARU」といい、「相棒」の脚本家、恐るべし。

中居くんは役者としては…という不安を抱えながら見始めたけれども、
39歳のチョコザイ@中居正広、マスコット的に可愛かった。
見ている内に、どんどん可愛く思えてくるから不思議だわ。

主役は、私的には蛯名@栗山千明沢@北村一輝だと思ってる。

チョコザイと名付けたネズミを飼いはじめた沢の家でチョコザイに話しかける蛯名を見る
沢のラストの笑顔が何とも…北村さん、やっぱりステキです。

爽やかな余韻が残る良いラストだったなぁ。

これは、スペシャルでも何でも、必ず続きがある…
また、このメンバーに会える。

そう思っていてもいいよね。

※最終回レビューも盛りだくさん過ぎて渥見と犬飼を入れられなかったのね~。
渥見が犬飼と話すシーンは不器用ながらもカッコ良かったのね。
そして、渥見のおかげで「のね~」がクセになりそうなのね~!
犬飼は無事に復帰できて良かった。

よろしければ→【2012年7月期・夏クールドラマ何見ます?】ラインナップ一覧とキャスト表と展望

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【キャスト】

チョコザイ … 中居正広
沢 俊一 … 北村一輝
蛯名舞子 … 栗山千明

蛯名 昇 … 玉森裕太
蛯名達夫 … 利重剛
蛯名真理子 … 奥貫薫

中津川 洋治 … 嶋田久作
渥見怜志 … 田中哲司
野崎蓮生 … 千原せいじ
犬飼甲子郎 … 中村靖日

松島光輝 … 庄野崎謙
石川 唯 … 光宗薫
黒木永正 … 中村昌也
玉倉 孝 … 三好博道

猪口誠 … 市村正親
猪口ゆり子 … 原日出子
ラリー井上 … 村上弘明

【CASE11 ゲストキャスト】

タモリ

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「まぁ、お茶でも」さん