一審判決に不満を持つ昭子(真木よう子)は暴走し、週刊誌に弓成との
赤裸々な告白手記を発表する。
それは嘘と誇張、悪意に溢れたものだった。
弓成を見る周囲の目は手のひらを返したように侮蔑に変わり、夫を信じようと
懸命に耐えてきた由里子(松たか子)は絶望的な気分になる。
由里子の様子を見かねた鯉沼(長谷川博己)は弓成に抗議する。
女の執念が逆転有罪へ導くのか…!?
(上記あらすじ「Yahoo!TV」より引用)
「運命の人」第7話
無罪判決を受けて、弓成の周りは一気にお祝いムードに盛り上がった。
三木被告の有罪判決には到底承服できません。
彼女は政府の密約を広く国民に知らしめた功労者であり、当然、無罪であるべきでした。
三木の有罪判決について、弓成はそう述べた。
弓成無罪が不服というのは、控訴の理由にはなりません。
と言う坂元弁護士に対して、三木は、
よく分かりましたわ。
私は、私のやり方で戦い続けます。
と言って去っていく。
対する弓成の家庭は、やっと落ち着きを取り戻した。
ありがとう。
君に喜んでもらえたことが何より嬉しい。
と、妻・由里子に心からの礼を述べる弓成。
私だって、この結果をずっと待ち望んでいたんです。
由里子は嬉し泣きしながら笑った。
新婚旅行で行った日光に子供たちも連れて行こう。
その旅行を新しい門出にしよう。
そんな約束を由里子とした。
会社でも、みんなから祝福され、記者への復帰も果たせそうだった。
前途は洋々に思えた。
しかし、そんな時、「週刊潮流」に三木昭子の手記が掲載された。
そこには、弓成に騙された経緯、弓成に脅された自分がどんな苦しい日を
送って来たか…そんな嘘が書きたてられていた。
「まるで人生がすべてを運び去ったかのような2年間でした。
もし、私がこの事件に巻き込まれていなかったなら、今なお外務省で
働いていただろうと思うと無念でなりません。
一方、弓成記者は無罪となり、今も英雄気取りです。
だからこそ私には、彼の真実を語る責任があります。」
このような出だしで始まった告白手記は、弓成への憎悪に満ちていた。
記事は、由里子も目にした。
「弓成記者に極秘電信文を渡したのは、6月10日でした。
私が毎朝新聞社前から電話すると、弓成記者は機密文書欲しさに勇んで出てきました。
すると、そこにいそいそとやってくる女性がいました。
話の内容から奥さんだと分かりました。
食事する約束だったらしく、華やかに着飾っていましたが、弓成記者は
急用だと言い訳して奥さんを追い返しました。
私は奥さんに後ろめたい気持でいっぱいでした。
だって、弓成記者は機密文書を受け取った後、きっとまた私を抱くのでしょうから。
そして、弓成記者は予想どおり私を強引に抱きました。」
由里子は思い出した。
ランチを約束した日、6月10日。
弓成は、これから大切な仕事相手と会うと言って由里子を帰した…。
こうして、弓成との関係が気まずくなったまま、由里子は実家の父の看病に行った。
この記事を切っ掛けに、周囲の空気は一気に弓成を侮蔑する空気へと変わった。
毎朝新聞は、弓成の休職を解かず、延長する事を決定。
そして、検察はこの追い風に乗って、弓成の控訴を決定した。
山部が言うには、佐橋前総理は、着々とノーベル賞受賞に向けて準備しているようだった。
沖縄返還の真相を書けるのはお前しかいない。
新聞に書けないなら本を出すって手もあるぞ。
返還の裏で佐橋前総理が何をしたのか、記者であり続けるためにも
お前は書かなきゃいけないんだよ。
弓成は実家に帰って原稿を書き、由里子は父の看病を続ける日々。
久々に家に戻ると由里子と子供たちは鯉沼と楽しげに出かける所だった。
再び実家に帰ると、母から、記者をあきらめて弓成青果を継がないかと言われる。
口には出さないが、父は肝臓の具合が悪いらしかった。
しかし、記者をあきらめられない弓成…。
夫婦の危機はお互いに感じていた。
由里子は仕事を探すが、職歴なしで38歳の身では、なかなか見つからない。
家に帰ると、弓成も戻ってきていた。
随分勝手な父親ですね。
半年も家に帰らないで。
俺もようやく決心がつきそうだ。
子供達のためにも俺達は別れた方がいいと思う。
君も、今なら別の生き方が見つかるだろう。
由里子は笑った。
泣きながら笑った。
あなたからそれを言い出すんですか。
私がずっと我慢して何度も何度も飲み込んできた言葉を
あなたが言い出すんですか。
分かってますか?
あなたのせいでこうなってるんですよ。
巻き込まれた私は、たった一人で国家権力と戦う新聞記者を支えていく道を選んだの。
それを今さら別の生き方って…。
じゃあ、私の2年間は何だったんですか?
いじめられてもパパは立派な新聞記者だと信じて生きてきた
子供達の2年間は何だったんですか!
別れる別れないを決める権利ぐらい、私にあっていいんじゃないでしょうか。
やがて、佐橋はついにノーベル平和賞を受賞した。
この汚れきった沖縄返還の功績で。
そして、それから間もなく亡くなったのだった。
戦う相手を失くした状態で、弓成の控訴審の日がやってきた。
検察側は、三木との関係と密約書について相変わらず突き続ける。
そして、弓成側は相変わらず、政府の責任を追及するばかり。
弓成に、懲役4ヵ月、執行猶予1年の判決が下った。
有罪である。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
ちょっと頭を整理して…
そもそも、この裁判が何の裁判なのか。
弓成は誰から何の罪で起訴されているのか考えてみましょう。
私、第3話のレビューで
『しかし、人間、「正義」のためならば何をやってもいいのかという問題に突き当たる。
これの場合は「正義」のために国家機密を漏えいしたという話なわけだが、
「正義」のために泥棒をした、と置き換えたらどうだろう。
いや、それも甘ければ、例えば「正義」のために人を殺した。という事だったら?
それはそれで別の罪だろう…と誰でも考えられるでしょう。』
『刑事の尋問を受けて、弓成は
これは沖縄密約事件であり、追及されるべきは私や三木事務官ではなくて
佐橋総理であるはずだ!
と言い、刑事から
難しいことをおっしゃられても私にはよく分かりません。
と言われているわけだが、これはまさにその通り。
刑事は現在この「泥棒」の部分で弓成を追及しているわけで、元の問題は
この場合、どうでもいいんだよね。』
…と書いているわけなのですが、結局はここに突き当たるのではないでしょうか。
この裁判では、弓成くんは「国家機密を漏えいした」罪で起訴されているわけで、
この点において「政府が悪いから泥棒したんだよ」というのは、言い訳としては
お粗末な気がする・・・。
掴った泥棒が
「政治が悪いから貧乏で泥棒したんだよ」
と、言っているのと同じことのような気がするのです。
この点では、三木さんサイドの戦い方の方が正しかったわけで…
「男に身体で言う事を無理やりきかされて、脅されたので泥棒しました」
と言うのは、立派な言い訳になるもんね。
いや、別に三木昭子が正しいと言っているわけではありませんよ。
それどころか、嘘八百並び立てた記事やマスゴミ対応にムカムカしてました。
ではなくて、裁判の戦い方として、この場合は通用する戦法という事。
それに対して、弓成の方は、これは政府のせいだ総理のせいだと言いたてるばかり…。
本来だったら、三木昭子の申し立てを否定し、あっちが誘って来たことを
一生懸命弁明するべきだろ。
つまり、弓成が無罪になるためには、
「三木昭子が誘って来たから寝ただけで、密約書欲しさにやったわけじゃない」
事を申し述べ続けなければならなかったわけですよ。
まさに「どちらが先にパンツを脱いだか」が勝敗の行く末だったわけで・・・。
この裁判に「政府のせい」は通用しないのです。
弁護団も、正義を主張したい弓成の気持ちを尊重ばかりしてないでさーーー
さっさとネクタイ出せっつーーの!!
三木昭子が「巻き込まれた巻き込まれた」と言っていたけれども、あんたは自業自得
なわけで、本当に巻き込まれたのは、まさしく弓成の家族なんだよね。
食事の約束をすっぽかされた日に、夫は女と寝ていた…
この事実は密約書のためであろうがなかろうが変わらない。
由里子さんのショックを考えると泣けてくるよ。
本当に・・・自分の事しか考えてない勝手な男、弓成。
そして、自分が不幸なら他の女も不幸にしてやろうという粘着女、三木。
こいつらの犠牲になった由里子さんが、一体どういう決断を下すのか…。
今後の弓成がどうなるかよりも、そっちの方が気になるよ。・泣
【関連サイト】
※このドラマのネタ元である「西山事件」(沖縄密約事件)の概要。読むとかなりネタバレします。
「西山事件」by Wikipedia
※キャスト
弓成亮太 … 本木雅弘
弓成由里子 … 松たか子
三木昭子 … 真木よう子
山部一雄 … 大森南朋
佐橋慶作 … 北大路欣也
司修一 … 松重豊
清原了 … 北村有起哉
金田満 … 遠藤雄弥
萩野孝和 … 梶原善
恵比寿史朗 … でんでん
荒木繁 … 杉本哲太
社長 大館智文 … 錦引勝彦
主筆 久留 … 吉田鋼太郎
安西傑 … 石橋凌
吉田孫六 … 升毅
山本勇 … 小松和重
林外務次官 … 石丸謙二郎
弓成正助 … 橋爪功
弓成しづ … 吉村実子
弓成洋一 … 今井悠貴
弓成純二 … 山崎竜太郎
八雲泰造 … 山本圭
八雲加世 … 高林由紀子
青山芙佐子 … 柴本幸
鯉沼玲 … 長谷川博己
三木琢也 … 原田泰造
大野木正 … 柳葉敏郎
高槻 … 伏見哲夫
坂元勲 … 吹越満
鳥井裕三 … 斎藤歩
松中雄也 … 眞島秀和
横溝宏 … 市川亀治郎
愛川輝一 … 大和田伸也
曽根川靖弘 … 本田博太郎
田淵角造 … 不破万作
福出赳雄 … 笹野高史
小平正良 … 柄本明
十時正春 … 伊武雅刀
井口捜査二課班長 … 小市慢太郎
森靖之 … 浅野和之
坂元千恵子 … 黒沢あすか
枝川清美 … ふせえり
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コメント
運命の人【第8回】TBS日9
逆転判決!?暴走する女の執念
「まるで人生が全てを運び去ったかのような、2年間でした。もし私がこの事件に巻き込まれていなかったなら、今なお、外務省で働いていただろうと思うと、無念でなりません。一方、弓成記者は、無罪となり、今も英雄気取りです。だからこ?…
運命の人 第8話
第8話「逆転判決!?暴走する女の執念」2012年3月4日 自分自身だけでなく、三木昭子(真木よう子)の無罪をも勝ち取らなければ本当の勝利とはいえない、と言い続けてきた弓成(本木雅弘)。しかし「弓成無罪、昭子有罪」という判決は明暗を分ける形となった。マスコミは「…
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由里子に肩入れしまくって見てます。
ネクタイ出せよ!ってすごく思いました。。もう密約がうんぬんの裁判ではないですよね。
なぜ、三木の嘘に対抗しないのか、謎すぎます・・・。
由里子と息子たちだけ、救われてほしいですね。
「運命の人」沖縄問題を考える8有罪を受けた昭子は亮太の復讐のために嘘の涙の演技で世論を味方につけて亮太を有罪にする復讐を果たした
「運命の人」第8話は亮太には無罪、昭子には懲役6か月の判決が下った。しかしこれに納得しない昭子は自らのやり方で亮太を有罪にする執念が生まれ、週刊誌に亮太との事を嘘を膨張 …
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ほんと由里子さんが気の毒でたまんないわー。
こんな出来た奥さんいないよー。
息子達が今なおパパを尊敬して、いじめに耐えてるのも
由里子さんの教育のおかげなのに・・・
本当に悪いのは政府や佐橋かもしんないけど、やっぱ
この展開を見るに・・・
弓成、記者としても男としても調子こいて足元すくわれたねって
同情する気にもなんないわー。
せめて昭子と男女の関係になってなければ・・・
と、一番そう思ってるのは弓成だろうけど(笑)。
最後から二番目の恋八話&運命の人八話&ラッキーセブン八話感想
まとめて3つぶんいきます・・。
■最後から二番目の恋八話
中井貴一から坂口憲二の病気のことを聞く小泉今日子。彼は、再発したら命に関わる体だった。だから、自分がいついなくなってもいいように、そういうように生きていたのだ・・。自分が運転中にそうなったら、自…
運命の人 第8話:逆転判決!?暴走する女の執念
これで満足?(;¬д¬)ジーー
昭子の嘘っぱちの手記や、ワイドショーでの涙の告白作戦が功を成したのか
弓成にも有罪判決が・・・
てか、その判決が出る以前でも、有罪の昭子はむしろイケイケで罪人とは思えない活躍で
マスコミからは引っ張りだこ(笑)。
で、無罪が下?…
運命の人「逆転判決!?暴走する女の執念」
なまじ、執行猶予がついているとはいえ、昭子(真木よう子)は懲役6ヶ月、そして弓成(本木雅弘)は、無罪になったばかりに、昭子メラメラ! 憎悪の塊になり、「同じ苦しみを味あわせてやる~ぅ」とばかり、復讐攻撃が始まりました。
週刊誌で、テレビで、弓成イメー…
理想と現実の間 ~運命の人・第8話感想~
第一審が終わって、安堵もつかの間、三木は週刊誌に自分の手記として、弓成への悪罵に満ちた文章を書く。
そこから世論は弓成に対して軽蔑の眼差しをむけていく。
ほんとねちこいなあ。
あげく家庭での醒め…
理想と現実の間 ~運命の人・第8話感想~
第一審が終わって、安堵もつかの間、三木は週刊誌に自分の手記として、弓成の悪罵に満ちた文章を書く。
そこから世論は弓成に対して軽蔑の眼差しをむけていく。
ほんとねちこいなあ。
あげく家庭での醒めた…
運命の人 第八話
『逆転判決!?暴走する女の執念』
内容
ついに判決の日がやって来る。
執行猶予がついているとはいえ、昭子(真木よう子)は懲役6ヶ月。
そして弓成(本木雅弘)は、無罪だった。
ひと安心したが、弓成としては、昭子も無罪であるべきと考え、
記者会見において、その…