櫻井がついに危篤に陥った。
盟は九鬼に何度も電話した。
しかし、連絡は全く着かなかった。
花市にやって来た颯から知らせを聞き、
病院に駆け付ける九鬼。
櫻井さんは、本当は九鬼忠彦さんとおっしゃるんだ。
キミの父親なんだ。本当の。
櫻井さんは父親なんだ。
櫻井は息を引き取った。
中に入れよ。
父親なんだ。手ぐらい握ってやれ。
父親なら手は握らない。
もしそうなら・・・来る必要はなかった。
そのまま病院を去っていく九鬼。
市場に戻ると、颯が店番をしていた。
九鬼は店を畳んで帰り支度を始める。
櫻井から最後に手渡された手帳を投げる九鬼。
颯は、手帳を拾い、九鬼に渡した。
捨てちゃダメですよ。
私の父は何も残してくれなかった。寂しかった。
今でも寂しいから。
泣き崩れる九鬼を颯は受け止めた。
俺は不器用だ。側にいる者を幸せに出来ない。
里子さんを死なせたから?
どうして里子さんをお兄ちゃんに近づけさせたの?
里子は、借金を抱えて、どうにもならない状態の中で、
自分たちは不幸だから上手く人生を渡っている誰かに
助けてもらおうと考えた。
そして、盟と出会う。
あの若い医者にぶら下がってみよう。
少し、幸せを分けて貰おう。
里子はそう言った。
俺は投げやりで、里子には少し希望があった。
その希望が里子を殺した。
悔しいのは、俺の中にも里子と同じ希望があったって事なんだ。
俺は醜い。
・・・でも、私が帰ったら寂しいでしょう?
盟は、帰ってこない颯を探していた。
理事長の娘・春奈から900万を借り、
それを持って花畑へ行った。
颯は、九鬼とそこにいた。
900万ある。受け取れ。
その代わり、颯は返して貰うよ。
今後、妹に手を出すな。
無理矢理、颯を車に乗せ、九鬼から離す盟。
行き先は、寄見。
櫻井のお骨を届けるためだった。
幸せになれると思うか。
九鬼が本当にお前の事を好きになると思うか。
わかんない。
俺は幸せになれると思えない。
それは、その時、考える。
お兄ちゃんには心配かけさせない。
颯は言った。
たくさんの駅を花でいっぱいにしたい。
そのためには、畑を増やしたい。
お金を貯めて、畑を買う。
九鬼と一緒に花を育てる。
こういう時の妹は、僕より希望に満ちている。
そうして、何度ぼくの前からいなくなったことだろう。
子供の頃、妹は、よく行方知らずになった。
盟は、必死にその姿を探した。
でも・・・
妹はいつも何処かにいた。
本当に居なくなることはなかった。
最期の時に、櫻井が父親だと知って、
事実を受け止める事に戸惑う九鬼。
元気だったら。。。
言ってやりたい事はいくらでもあったはず。
九鬼の痛みをそのまま受け止めた颯。
颯は寂しいのだろうか。
そして、盟もまた寂しいのだろうか。
今、また自分の手の届かない所へ
1人で行ってしまう妹の後ろ姿を見送って
子供の頃のように、いつかまた自分の見つけられる所に
戻ってきてくれるのか、と不安を隠せない兄の姿があった。
キャスト
江上盟…オダギリジョー
江上颯…長澤まさみ
九鬼研次…千原ジュニア
桐原里子…ともさかりえ
瀬川欽也…田中哲司
大河原龍三…若林豪
櫻井忠治…大滝秀治
コメント
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>最初の頃の弁護士さんを見てる時の目と
>九鬼を見てる時の目が全然違うのが印象的ですね。
弁護士は便利だから使っていたと言う印象もありますね。
ただ温かい家庭に憧れていただけと言うか。。。
そう言えば、奥さん最近出てきませんね^^;
>というか
>誰かと一緒になるっていう事って
>
>それが希望であり
>
>その人から幸せを分けてもらえる
>
>っていうのが、とってもいい言葉に見えてきました。
そうですね~。
このドラマには寂しさを埋めようとして必死に生きている
人たちの姿が見える気がします。
>そんな中でチョコンと
>取り残されるお兄ちゃんが可哀相ながらも
>このドラマでは温水さんみたいないじられキャラなので
>なんとも可愛く見えてきます ̄▽ ̄ゞ
そう。盟は滑稽なのよね。。。
娘を溺愛する父親や兄弟なんて、そんなモンなのかも知れません。
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最初の頃の弁護士さんを見てる時の目と
九鬼を見てる時の目が全然違うのが印象的ですね。
本当に彼の事が好きなんだなぁって感じがします。
人相は悪いですが、前のDV野郎と違って
とってもいい人みたいだから安心です ̄▽ ̄
というか
誰かと一緒になるっていう事って
それが希望であり
その人から幸せを分けてもらえる
っていうのが、とってもいい言葉に見えてきました。
そんな中でチョコンと
取り残されるお兄ちゃんが可哀相ながらも
このドラマでは温水さんみたいないじられキャラなので
なんとも可愛く見えてきます ̄▽ ̄ゞ