【 花燃ゆ 】第22回 「妻と奇兵隊」感想


久坂玄瑞(東出昌大)らによってじょういが決行されたが、アメリカ・フランス艦の
報復攻撃により、長州は壊滅的な打撃を受ける。
文(井上真央)は、異国からの攻撃に備えるための土塁の工事が人手不足で
進んでいないことを知り、女たちの力で作り上げようと考える。
その頃、藩主の毛利敬親(北大路欣也)は迫り来る危機を前に出家していた
高杉晋作(高良健吾)を呼び戻す。
晋作は身分を問わず志ある者を集め「奇兵隊」を結成する!
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)

    花燃ゆ大

 

花燃ゆ 第二十二話「妻と奇兵隊」

 

簡単感想で。

商人・白石正一郎役で山本譲二キターーーー………。

この人は長州の人だったのか。なんか勝手に北の方の人だと思っていた…
サブちゃんの弟子だから~~。

文久3年(1863年)5月10日。
ついに攘夷が決行され、久坂らは馬関海峡…今の関門海峡ね、で外国船を砲撃。
幕府からも藩の上からも進んで撃てとは言われていなかったのに仕掛けちゃったんですよね。

 

我が物顔でわしらの海を行き来する異国船をよくぞ打ち払うて下された!
久坂玄瑞様こそは長州の英雄じゃ!

と、ウキウキ英雄扱いの久坂…。
しかし、久坂のピークはここまでであった。

あんなもんに砲撃仕掛けてやり返されたらどうなるか考えもしないのが日本人の
可愛い所…。

あっという間に倍返し以上にやられまくり怪我人も死者も出て、この前持ち上げた人々から
「お前のせいだ」と言われ、窮地に陥る久坂。

いや~ね~…人間って。

しかし…最初にに長州が砲撃したのは一般人が乗った商船であり、ドラマでは
ニホンジン ヤラレタ ガイコクセンハ キチク チョウシュウノ ヒゲキ…
みたいに描写されていたけれども、あっちにしてみれば何で撃たれたのかも
解らないまさに悲劇の状態だったのである。

つまり…倍返しは当然の報復なのだ。
国際法も何もないからね。
鎖国していた日本は野蛮な国だよ~~。

 

山口でお握り握っていた文さんも戦場になったからには女にできる事はないと言われて
萩へ帰らされるのだった。

萩へ戻ると父や兄は海岸に沿って土塁を築いていた。
そんなもんで砲弾が防げるかっっと今の時代に生きているから思えるわけだが、
その時代の人たちはそう思っていません。

防げると思っているから戦争を仕掛けるわけで、まぁ…日本ってそういう甘い事を
色々とやってきた上で今があるという事は御承知の通り。

そういう意味では、今日のノンキにしか見えない萩の女台場は当時の人たちが
精一ぱい藩のため、愛する人のため…と考えた結果なので馬鹿には出来ない。

できないけれども……

一昨年、同じ時間に藩のためにと薙刀の稽古をしていた会津の女たちが
描かれていたことを思い出すと…

どうしても、何なの、この人たち…と思ってしまう自分がいます。

 

付け焼き刃の軍艦、大砲の増強では西洋のそれにはとても追いつきませぬ。
今までの戦い方では到底異国にはかないませぬ。

正面からは勝てぬ相手。ならば奇策をもって戦う兵を作ります。
名付けて「奇兵隊」。

ってことで、奇兵隊キターーーー…

 

百姓、町人、身分を問わずに兵を集め、隊を作る。
もはや武士だけでは勝てない、と踏んだ高杉は、奇兵隊を発案し、自ら総督と
なった高杉。

まぁ、元々は松陰せんせーの思想だったんだが…そこはスルーであった。

 

では、久坂たちの援軍になって下さったのですね。

と言う脳天気な主人公は、高杉の妻・雅に

援軍?
こたびの無残な負け。
久坂様にもはや戦は任せられんから、代わりに大将を務めるために行かれたんじゃ
ありませんか!

と言われて現実を知る…。

突然、藩の上の人々のお覚え目出度くなった高杉にお株を奪われ、久坂は
腐っていた。

しかし、文さんは優等生のヒロインなので腐ってなどいられません。

で、父たちの手伝いとして申し出る「女台場」である。

 

旦那様にも言われました。女にできる事なんぞないと。
下関で私は何も…。
何も旦那様の助けになれず帰ってきたんです。
私はやります。
誰にどねな事を言われようと。

 

主人公らが一生懸命土塁を作るので周りに女たちが集まってきて、椋梨の奥方・美鶴さま
までもが参加し、毛利家奥御殿の老女・園山までもがやってきて働き出す。

…が、実情は、滅多に外に出られない武家の奥方たちのファッションショー化されている
という面もあったらしい。

「藩のため」「家のため」…といいつつ、

着物はおなごたちの好きなよう、お許し頂きとう存じます。

だもの……。

こんな話ね…

あ~…質素倹約の一昨年の大河の女たちは…良かったな…。
って、つい思っちゃうのね…史実だとしてもさ。

戦の役には立たないと思い込んでいた百姓や商人が。そして女たちが。
共に頑張った…という所をリンクさせたかったのだろうが、どうしても緊張感が
ないように見えてしまうんだよね。

 

「男なら」を歌いながら台場を築く女たちをニコニコと見つめながら主人公は言う。

一緒に戦はできんけど、旦那様がお帰りになった時誇りに思って頂きたい。
この町は豊かだと。

 

そんなヒロインの脳天…純粋さをプレッシャーに感じるのか、外国船倍返しの責めを
負わされて腐っていた久坂は、ついに1人で京へ行くと言い出した。

 

朝廷に説き、弱腰の幕府を動かし、今度こそ日本国君臣一体となって
攘夷を実行させる。

 

今、京で動くんは危険です。
下関の惨敗に力を得て攘夷反対派が力を増しとる。
久坂さんが行けば命を狙われる危険もあります。

 

構わん。
俺が天子様を攘夷祈願にお連れ申し長州だけやなく、幕府も攘夷を実行
するようお命じ頂く。

そう上手もういくもんか。
異国にあれだけの大敗を喫した今他藩は動かん。
捨て駒となって朝廷を動かそうとするより、今は長州を強うするんが先じゃ。

それはお前がやりゃあええ。

 

もう藩のためでも国のためでも未来のためでも何でもなく、不名誉を挽回して出世を
焦っているようにしか見えないのだった。

 

現実を見ろ!認めんか!
お前は異国に負けたんじゃ。

 

ああ…負けた。
大砲は壊され船は沈められ町が焼かれた!
何人も無残に死んだ!
長州の者が殺された…。
俺は負けたんじゃ。完膚なきまでに!

お前こそ、寄せ集めの百姓・町人数十人ぽっちで何ができる!?どう守る!?
どう勝つんじゃ!?

やらんにゃいけんじゃろ!
無謀じゃろうと見込みがなかろうと捨て駒になろうと!
この命、なげうって国を動かさんにゃならんじゃろ!

俺は京へ行く。

 

死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし!
生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。

松陰先生はそう言われた。久坂!

俺はこの奇兵隊で必ずや大業をなす。
俺は死なんぞ。

 

死ぬなよ…。

 

このシーンの久坂の焦燥感溢れる感じのセリフと余裕の高杉の見送りは好きだ。

…だけど…

私は充分に高良健吾という俳優が良い俳優だと思っているはずなんだけどね。

やっぱり伊勢谷×大沢 対峙シーンは素晴らしかったよな…と思ってしまった。

松陰せんせーが居なくなったらこのドラマ平気かーーと…松陰センセー処刑前に
思っていた事が、そのまんま形になって出てきてしまっている気がする、今。

 

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※キャスト

杉文 … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
小田村伊之助 … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大

杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉梅太郎 … 原田泰造
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔

毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子
桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一

高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
松浦松洞 … 内野謙太
梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜

小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
金子重輔 … 泉澤祐希
三条実美 … 上杉祥三
辰路 … 鈴木杏

井伊直弼 … 高橋英樹

 

語り … 池田秀一

※スタッフ

脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/

 

 

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コメント

  1. 「花燃ゆ」感想 第二十二回「妻たちと奇兵隊」

    「このドラマでも久坂は高杉の当て馬役なのか…」

    いい加減久坂が哀れになってきました。
    久坂、良いところなしじゃないですか\(^o^)/

    まさか主人公の夫ポジションの久坂がこんな扱いになるなんて放送前は思ってもいませんでしたよ。
    このドラマ、もう1863年夏なので、彼は本当にこのまま不甲斐ないままお泣くなりになりそうですね。

    まだ京を追っ払われて翌年に民衆を巻き込んで京を…

  2. 「花燃ゆ」 第22回、妻と奇兵隊

    大河ドラマ「花燃ゆ」。第22回、妻と奇兵隊。
    高杉晋作による奇兵隊の結成。
    そして、女たちは萩の海岸線に後に女台場と呼ばれる土塁作りを手伝う。

  3. 男ならお槍担いでお中間となって付いて行きたや下関(井上真央)

    総力戦というものはあらゆるものが戦力であるということだ。 吉田松陰が描き、行くところまで行った近代戦争の結末は大日本帝国滅亡の時であった。 東は太平洋、西はアジア大陸・・・帝国はついに地球規模と言うべき領土・・・戦線を拡大していた。 そして・・・沖縄では上陸戦、東京では大空襲、広島、長崎と原爆が投下

  4. 花燃ゆ 第二十二回

    『妻と奇兵隊』
    「妻と奇兵隊〜前代未聞の作戦で反撃に出る民衆力!」

    内容
    文久三年五月、久坂(東出昌大)らにより、下関において攘夷が決行された。
    だが翌月、アメリカ、フランスの艦隊が報復。砲台が壊滅するだけで無く、
    多くの負傷者を出し、下関は壊滅的な打撃…

  5. NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第22回「妻と奇兵隊」

    ヒゲがほころぶムギバタケ?ではなく?麦ではなく妻でしたか~。何かでもパロディっぽいタイトルですねええ。ってか、いよいよ散切りの三味線の我らが高杉晋作誕生~!
    にしてもしかし、この事態になってもしっかり手を組もうとしない久坂&高杉の両巨頭にちょっと私、イラっとしちゃいます。世界滅亡の危機にあったら、ロケット団だってピカチュウに味方するもんじゃないですか!ウソでもイイからそういう展開がみたいな…

  6. 昼寝の時間 より:

    花燃ゆ #22「妻と奇兵隊」

    公式サイト 久坂玄瑞(東出昌大)らによってじょういが決行されたが、アメリカ・フラ

  7. 花燃ゆ 第22回「妻と奇兵隊」〜完全に好戦的。攘夷を批判する視点はどこにいった?

    「このまま異国が黙っとるわけがない」

     そうなんですよね、戦争はやったら、やり返される。
     相手の軍事力が強ければ倍返しされる。
     ここんとこ、安倍さん、しっかり考えてね。
     あなたの?戦争法案?はそうなる可能性が大いにあるんだからね。
     って、今回は安倍首…

  8. 大河ドラマ「花燃ゆ」 #22 妻と奇兵隊

    長州の攘夷決行。
    皆は喜んでいます。
    しかし、一人高杉が危機感を強めます。
    そして、四国艦隊による報復・・・。

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