【僕の歩く道】第11話 最終回と統括感想

走るのは楽しいだけじゃない
辛い事もある。

風を感じ、空を感じ 大地を感じながら辛さを乗り越えた時、

そこにはどんな世界が待ってると思う?

それは、ロードバイクに乗る者だけが知ることが出来る世界なんだ。

 

亀田さんから貰った言葉。

そして、都古から貰ったハガキ。

 

そして

 

輝明にとってレースに出るのが夢だとしたら、オレは羨ましい。

 

と、輝明をレースに出す事に決めた兄や、家族の応援。

 

それから、輝明を新しい世界に送り出す決心がついた母の愛

 

それらを胸に押し抱いて輝明は走る。

 

最終回を見て、母の気持ちに何度も涙した。
33才になった息子だって、可愛いだろう。心配だろう。

寝顔をそっと覗く。

 

机に飾られた幼い頃のテルの写真を見て泣く母の姿に
胸が張り裂けそうだった。

 

でも、外へ、新しい世界へ出してあげなくてはいけないんだよね。
それが彼が自立していくための道だから。

 

園長も、皆の気持ちに推されて本社へ戻る決心がついた。

 

人は、居心地の良い場所にばかりいるわけにはいかない。

 

風を感じ、空を感じ 大地を感じながら辛さを乗り越えた時、そこにはどんな世界が待っているんだろう。

 

輝明の新しい世界には、どんな事が待っているんだろう。

 

母は見守る。
母は待つ。

コースを外れても、必ず子供は戻ってくる事を信じて待つ。

子供はちゃんと考えているから。 

 

走り終わって、


僕、グループホームに行く。

 

と言い切った輝明「はい」と肯く母。

 

この人の温かい手の中で守られて育った33年が、この時終わったのである。

 

毎回毎回、何かしら感じる事があって泣かされるドラマだった。
このドラマの中でテルはどんどん成長して行ったが、テルを囲む周りの人々もテルの言葉や存在によって成長していった。

 

前にも書いたけれども、このドラマの中では輝明は魔法使いのようだった。

彼がいる事で、みんな心に抱える色々な氷が溶かされていった。

 

都古とは、これから先があるけれども、ここでは一緒になる事はない、と言う

曖昧な終わり方が賛否両論を呼ぶかも知れないが、私はこの終わり方に満足。

 

一緒になってしまったら、あまりにも現実感がないから。。。

 

ファンタジックな作りの中にも、現実的なテーマもたくさん盛り込まれたストーリーだった。

 

それぞれに考えさせられた。

 

人は1人では生きていけない。

誰かと関わって、助け助けられながら生きていく。

 

でも、自分の力で出来る範囲で生きる力は必要なのだ。

最終回は、その「自立」をテーマにした物だった。

 

 

テルは母から自立し、母もテルを守らなくてはならないと言う鎖から解かれた。

それは寂しい事ではあるが、喜ばなくてはならない事でもある。

 

子供が自閉症でなくとも、いつか必ず離れていく、
放さなくてはならない親子の鎖。

 

男の子の親だからこそ、ちょっと泣けたストーリーだった。

 

輝明は、この後も、きっと周りを変えていきながら何とかやっていくのだろう。

 

1人、空を悠々と飛ぶトビのように。

 

【キャスト】
大竹輝明…草なぎ剛 河原都古…香里奈  大竹秀治…佐々木蔵之介  大竹りな…本仮屋ユイカ  堀田丈二…加藤浩次  大石千晶…MEGUMI  大竹真樹…森口瑤子  大竹幸太郎…須賀健太  河原雅也…葛山信吾  亀田達彦…浅野和之  三浦広之…田中圭  古賀年雄…小日向文世  久保良介…大杉漣  大竹里江…長山藍子

【スタッフ】
脚本…橋部敦子 演出…星護、三宅喜重、河野圭太 音楽…本間勇輔 主題歌…SMAP「ありがとう」

コメント

  1. スポーツマン より:

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    第10話は、感動しました!!。

  2. しんじろう より:

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    くうさん、はじめまして。

    最終回の録画時間を通常の時間と思って間違えました。

    今まで時間を間違えずに録画してきたのに最後の最後で間違えるなんてあり得ない。ショックです。

    結局テルのレース途中で砂嵐となりました。

    >母は見守る。

    母は待つ。

    コースを外れても、必ず子供は戻ってくる事を信じて待つ。

    子供はちゃんと考えているから。

    走り終わって、

    僕、グループホームに行く。

    と言い切った輝明に「はい」と肯く母。

    この人の温かい手の中で守られて育った33年が、この時終わったのである。

    最後は感動だったんでしょうねぇ。

    でも久しぶりに良いドラマを見ました。

  3. mari より:

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    くうさん、こんばんは。

    毎回胸の中に落ちる涙でした。

    これだけ、他人を思いやることが出来るだろうか?

    と突きつけられた気がしました。

    やさしいから、動物も受け入れてくれたのでしょうね。独立していくテルが、頼もしく思えて、良い旅だちでした。

  4. SECRET: 0
    PASS:
    さすがはくうふうさんです!

    私もね、テルの家族や周りの人たちの変化も、とても丁寧に描かれていたように思いました。実際、そうだと思うから…。でも、一番心に響いたのは、やっぱりこのお母さんの気持ちですね。

    たとえ離れても、お母さんの息子についての心配はなくなるわけじゃないと思うけど、でもこうしてしっかり自立していこうとする息子をきちんと見送れるお母さんは立派だと思います。

    私もそうなりたい☆

  5. まこ より:

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    あたしもこの終わり方には大満足!

    今後の都古ちゃんとの未来や、家族や職場の人達との関わりやグループホームでの生活の様子。

    映像として見せてはもらえなかったけど

    そこは個々の頭の中で、色んな物語を想像していけば

    いいんですもんね~♪

    33年間、テルにつきっきりで歩いてきたお母さん。

    本当なら、とっくに親離れしてる年齢だけど、

    長い期間、二人三脚で子供と歩けた事は

    ある意味幸せな事なんだろうなぁ~と・・・

  6. 瑛蘭 より:

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    ・・そうなんです!いつかはこういう時がくるんだな。って感じですかね。でも何歳になっても「子」には変わらないんですよね。

    私の日記にも書きましたが、テルのゼッケンの番号気がつきましたか(笑)

  7. honey より:

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    くうさん、こんにちは。

    初回から最終回まで毎回静かな感動をもらえる

    いいドラマでした。

    もちろん現実はそんなに甘くないということはありますが

    それをさしひいても、みんなよかったなあ。

    感動をより際立たせるとんびですが

    実際のイメージ(人間からパンを奪うとか・苦笑)がうかんで

    いまいちのりきれなかったです^^;

    ああやってとんでるところはかっこいいんですけどねえ。

  8. SECRET: 0
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    こんばんは☆彡

    最終回きちゃいましたね。

    このドラマは終わってしまって、寂しいというより、テルのこれからの新しい未来に待ってる世界に、観ている私達にも希望を持たせてくれる、とても清々しい終わり方で、都古ちゃんとの事も含めて、私も大満足でしたよ(*^^)

    トビの(関西ではトンビと言います)ストーリーも、普通なら、「ちょっとこじつけすぎじゃない?」って思いそうだけれど、このドラマの今までの流れからのストーリーだから、許せてしまう。すんなり受け入れられて、本当に最後まで癒してもらえるドラマでした。

    くうふうさんも、ご苦労様でしたm(._.*)m

  9. ikasama4 より:

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    こういうドラマはいいですね。

    制作サイドの考えを押し付けるのではなく

    視聴者にドラマに対する思いを委ねている感じがして。

    ところどころさり気なく語られる台詞が結構後に残るんですよね。

    「親はただ子供を信じるしかない。」

    とある某ドラマの母が言った台詞ですが

    こっちのドラマの方がこの言葉がしっくり来ます(笑)

    表のテーマは「自立」でしたが、その陰では

    たくさんの人達の支えによって成り立っているという事が伺えます。

    本当にいいドラマでした(≧∇≦)b

  10. くぶくりん より:

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    レビューの中にトビをちゃんと入れているあたりはさすがです

    確かに今回のテーマでキーワードとなっていたのがトビでした

    >テルは母から自立し

    ---

    母もテルから自立するときが来たんでしょうね

    最近どうも子供から自立できない親が多いように思う

    それをいいことに子供もなかなか自立しようとしない

    そういうのをひどくなったら「共依存」というらしいですが

    『東京タワー』は共依存の典型でしょう

    それに比べこのドラマは自立してくれてよかったと思います

    でもちょっと歯抜けのような印象を受けた最終回でした

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