ふざけるな!
女は信用できねえだとお前がクソ小せえこと言ってるから俺が駆り出されたんだ。
人なんてどいつもこいつも切り開いて皮をはげばただの肉の塊だ。
死ねば分かる。
【アンナチュラル】第3話 「予定外の証人」
脚本の野木先生は古沢良太先生とツイッターでよくやり取りされているので、仲がいいのかなぁと思っていたけれども……。
裁判にまで踏み込むんだ、このドラマ。古沢先生が見てるよ~~。と思うとなぜか緊張(笑)
けれども、緊張する必要もなく、面白かった。
単独のオリジナル連ドラ脚本を余すことなく楽しんでおられるご様子。
何か、もう。さすがだ。
「主婦ブロガー殺人事件」
UDIラボが解剖で関わった殺人事件の証人として裁判に出廷してほしいという依頼。
ミコトは未経験なので中堂を薦めるが、中堂は自分自身が訴えられていて、他人の裁判どころではないのだった。
訴えているのは坂本さん。
ずっとパワハラに遭っていたので中堂には辞職してほしいという訴え。
中堂班を3日で辞めた人はいたけど……。
辞めさせようとした人、初めてですよ。
坂本さん、ガッツありますね。
そういう問題では無い(笑)
証人を引き受けたミコトだが、検事の烏田は出会った初っ端から、
あなたが三澄さん?助手ではなくて。
女性だとは。
と、女性の社会的信用は低いと言いたげな態度。
事件の概要は、「有名主婦ブロガーの桜小路しずくが刃物により殺害された」というもの。
容疑者として逮捕されたのは、夫の桜小路要一(ぬっくんだけど洋一ではない)。
犯行動機は、妻からのモラハラストレス。
夫は神経をすり減らしてうつ病気味。
精神安定剤を服用していたらしい。
夫は反抗を認めており、裁判は量刑を争うだけの簡単な裁判。
凶器は現場のキッチンで発見されたこの包丁です。
証言していただきたいのは凶器と傷の一致と刺創管についての見解です。
余計な発言はせず、聞かれた事だけに答えてほしいと念を押され、そういうつもりで出廷したミコトである。
しかし、裁判で刺し傷を再現した3DCGを見て、ミコトの「異議あり」が始まるのだった。
誠に申し上げにくいんですが、傷と凶器が矛盾しています。
先ほどの証言を撤回させてください。
こちらの包丁は凶器ではありません。
ジェンダー差別裁判
この発言を機会に、ミコトは検察側ではなくて弁護側の証人になってしまった。
裁判、勝てるんですよね?
負ければUDIラボの信用を失います。
と、心配する所長。
凶器が違うというミコトの発言を機会に、容疑者である夫も犯行を否認し始めていた。
夫は寝ていただけで犯行の記憶がない。
妻の遺体を夜中に発見したが、安定剤を飲んでいたので夢だと思っていたと言う。
それからは、あれよあれよと逮捕され自白させられ、冤罪まっしぐらということ。
ミコトは簡単に勝てると思っていた。
真実に勝る真実はない……普通の人間はそう考える。
だが、烏田はとんでもない方向からミコトの証言を覆しにかかってきた。
「凶器を断定したベテラン法医学者」と「若い女性であるミコト」の信頼性。
どうして意見を変えたんでしょう?
3DCGを見て矛盾に気づいたからです。
どうして事前に確認しなかったんですか?
3DCGがあると知らなかったので。
烏田さんが教えてくださらなかったんじゃないですか。
「余計なことはするな」って。
人のせいですか。
責任転嫁は女性の特徴です。
未熟な女性研究者の口車に被告人まで乗せられてしまった。
神聖なる司法の場が女性の気まぐれで振り回されるとはゆゆしき事態です。
気まぐれではありません!
私は法医学者として鑑定の事実を言っているんです。
ああ~ これだ。
すぐ感情的になる。
裁判員はおじさんの男性ばかり。
判事も男性。
とっても分が悪い。
まぁ……
偏見はあるにせよ、検事がやっている事は裁判員の心証を自分の有利に持っていくための技であり、古美門せんせーだってきっとこうするに違いない。
「女だから使えない」=「凶器は違うという証言は正しくない」という図式を植え付けないとね……。
法医学と「クソ」男
論破するのは検察や弁護士のお仕事。
ミコトたちは科学と知恵で解決する。
凶器とされているセラミックの包丁では無くて、真の凶器が見つかれば解決するという方向に気づき、
皮膚じゃなくて液体。
ホルマリン液!
傷口に付着した凶器の成分がこの中に拡散してたら…
凶器の主成分が鉄だったとしても血液と違って分離できる!
「108回「クソ」と暴言を吐いた」中堂を助けて、こっちを代りに助けてもらう。
中堂さん。私達協力しませんか?
窮地に立たされた今こそ、協力。
かくして、裁判には中堂が出廷することになった。
チョー態度悪く。
皮膚を保存していたホルマリン液から、クロム、ニッケルが検出された。
ステンレスを構成する成分だ。
つまり 真の凶器はステンレスの包丁であるということですね?
検察の主張する凶器はセラミックの包丁ですが。
ありえない。
成分表を見ればバカでも分かる。
あなたの解剖実績はいかほどでしょうか?
先日 この包丁が「凶器に間違いない」とおっしゃった草野教授は1万5千件の解剖実績をお持ちでした。
それに比べるとかなり少ないですね~。
カビの生えた経験が何になる。
医療と同じで法医学も年々進歩してる。
件数より目の前の鑑定結果を見ろ。
それが全てだ。
いちいちスッキリする(笑)
一番すっきりしたのは、
まあまあ。
そう感情的になるな。
の「感情的」返し(笑)
ジェンダー論
結局、凶器はセラミックではなくてステンレス素材の包丁だと確定。
被告に「義兄は神田で京料理の店を出させてくれた」と証言した被害者の弟だった。
姉がブログで紹介していたレシピは弟が考案したもので、その考案料で揉め……いや、何よりも、
「さっさと潰れちゃえばいいのよ」
「そんな店」
そんな姉のひと言が犯行に繋がったらしい。
「女だから」を攻撃されて悔しい思いをした裁判だったけれども、今回の話は決してジェンダー上げのみではないのよね。
「女である事」を裁判で攻撃のネタとして使われる。
……が、その事件の元はモラハラ女が男たちを踏みつぶした結果。
女は社会的に踏みつぶされて悔しい思いをしているよという事を訴える話ではなく、女だろうが男だろうがクソはクソだし、正義は正義。という話であった。
そして、どう証言を曲げようとされても、正しい法医学は正しいのだ。
今回も1つの事件を解決するというサスペンスだけではなく、凶器は何なのかというミステリーに、世知辛い社会での賢い戦い方まで教示。
そして、愛しいキャラクターたちが奮闘する姿がまた素晴らしい。
うーーん。
3話まで見て、やっぱり面白い。
それしか言えない。
坂本さんは新しい所で頑張って……。
ミコト(石原さとみ)は“主婦ブロガー殺人事件”の裁判に代理証人として出廷することになる。被告は被害者の夫の要一(温水洋一)。殺害の動機は妻からの精神的DVによるものだと罪を認めていた。
しかし裁判で証拠として提出された包丁が、本当の凶器ではないことに気づいたミコトは凶器の矛盾を指摘。
さらに被告の要一も無実を訴え、裁判は大混乱に…!
有罪率99.9%の検事の烏田(吹越満)とミコトの法廷バトルが始まる!
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
※キャスト
三澄ミコト … 石原さとみ
中堂 系 … 井浦新
久部六郎 … 窪田正孝
東海林 夕子 … 市川実日子
神倉保夫 … 松重豊
坂本 誠 … 飯尾和樹
末次康介 … 池田鉄洋
木林南雲 … 竜星涼
三澄夏代 … 薬師丸ひろ子
三澄秋彦 … 小笠原海
関谷聡史 … 福士誠治
宍戸理一 … 北村有起哉
毛利忠治 … 大倉孝二
向島 進 … 吉田ウーロン太
松村沙友理
※スタッフ
脚本 … 野木亜紀子
演出 … 塚原あゆ子、竹村謙太郎、村尾嘉昭
プロデュース … 新井順子、植田博樹
主題歌 … 米津玄師「Lemon」
音楽 … 得田真裕
コメント
アンナチュラル 第3話「予定外の証人」
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