花見を終えた夜、興奮して眠れない常子(内田未来)は、台所で水を飲んで子ども部屋に戻ろうとすると、書斎で寝ているはずの竹蔵(西島秀俊)から声をかけられる。そこで常子は竹蔵からある大切な願いを託される。そして、その数日後、竹蔵は息を引き取る。皆が悲しむ中、ひとり涙を見せない常子。次女の鞠子(須田琥珀)から、冷たいと罵られる。何も言わず家を飛び出す常子。涙を流さないのは、父と交わした約束があった…。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「とと姉ちゃん」第1週「常子、父と約束する」 第6話
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。
↑…テンプレだす…。
可哀想に…
昨日、思った通り、自分の後を託され家族を支えるようにという ととの遺志を受けて、常子は泣く事も出来ないのだった。
ととは優しかった。愛情いっぱいに育ててもらった。
けれども、あの「家訓」で解る通り、それは家族の家訓というよりも父自身への戒めなんだよね。
自分自身への縛りだったんだよね。
愛情も。
思い込みで与える愛情。
ある意味、ヒジョウーーに自分勝手で残酷な人である。
親も子どもが思春期を通る頃にそういう自分の子育て姿勢に気づいたりすることもあるわけだが、不幸にしてだか幸いにだか、ととは子供たちが幼くて一番素直で可愛い時期に死んでしまった。
そして、常子もこれを親の勝手な愛情なのだとは思いもせずに遺言を受けてしまった。
今日はボロボロ泣きながら
ああ…かか…あんたがダメだよ~~…と思った。
つん姉ちゃん、ととが亡くなって何で悲しくないのかな?
悲しくない訳ないじゃない。あの子なりに…。
全然悲しそうな素振り見せないよ!
つん姉ちゃんは冷たいんだよ!
この段階でもっと常子を庇ってやってくれよーーー。
1人で父の会社の荷物を引き取りに行って、帰ってきて、ちゃんと草履を揃える。
この一コマだけで、常子が1人、一生懸命に日常を保とうとしていることが解るよ。
つん姉ちゃんは冷たいよ!
つん姉ちゃん、全然悲しそうじゃない!
どうしてそんなに冷たいの!?
何で何も言わないの?
ととが死んで悲しくないの!?
…悲しいからって何もしないんじゃ毎日暮らしていけないじゃない…。
ととが可哀想だよ!
鞠子、ひでえよ!!
とも思ったけれども、このおかげで吐き出せたんだよね。
だって、やっぱり張り裂けるほどの悲しみを我慢しているなんて子どもらしくない。
病気になってしまう。
泣きたくなかったのに。
泣いてる場合なんかじゃないから。
どうして?
ととと約束したんです。
私がととの代わりになってかかと鞠子と美子を守るって。
だから強くならなきゃいけないと思ったんです。
でもやっぱり悲しいです。
ととが居ないなんて。
ととの代りなんて考えなくてもいいんです…
とは言ってあげないのな。
もちろん、この人の気持ちも解るよ。
私だってダンナが死んだら廃人みたいになってるかも知れないし。
でも、子どもたちは幼いし、生活していかなきゃならないじゃん。
それを背負う感じがこの人にはないんだよな…。
(だいたい、ととが会社に行けなくなってからこの家はどうやって生活しているのだろう…ってツッコみはたぶんしちゃいけない所に違いない……きっと、あささんの保険会社に大口で入っていたんだ…うん)
しかし、この一連の出来事で家族が「日常」を取り戻せたのは確か。
鞠子、GJ!!
今後もこの鞠子という子はそういう役回りなのかも知れない。
本音をずばずば吐き出す事で突破口を造る。
え~本日から私、小橋常子は皆さんの ととになります。
常子が ととの代わりにととに なってくれるんだって。
精いっぱい ととの代わりを務めさせて頂きます!
吹っ切った かかはとても美しかったので…
この人は、子どもの気持ちを何も口出ししないでただ見守る人なのかも知れない…
と、とても好意的に捕える事が出来た。
それが ととが大事にしてた事だからじゃない?
何気ない暮らしの中の一瞬一瞬を大事にしてた人だったから。
ととになるってそういう事なんじゃない?
暮らしの中の一瞬一瞬を大切にして切り取る。
それがまさにこの人が将来作る生活雑誌のコンセプトなのだと思う。
「こうして何となく「とと姉ちゃん」は誕生したのです」
いや。
「なんとなく」で良かった。
と思った。
きっぱりはっきり ととを背負う…
そんな呪いでいっぱいの子供時代の終わりじゃなくて良かった。
開始の一週間。
良い出だしだったと思う。
私はこのドラマが好きだよ。
…もちろん、朝ドラなんで、今のところはだけど。
日常の美しい物を丁寧に映し出す小物やセットや美しいセリフに、スタッフのこのドラマへの優しい気持ちが見えるよう。
視聴率や視聴者の意向に左右されず、この姿勢を貫いて頂きたいと思える一週目だった。
でも…
美子がかわってかなり寂しい……ぃゃ、次の子役ちゃんも頑張って。
よろしければ→【2016年4月期・春クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表
※キャスト
小橋 常子 … 高畑充希(子役期:内田未来)
小橋 竹蔵 … 西島秀俊
小橋 君子 … 木村多江
小橋 鞠子 … 相楽樹(子役期:須田琥珀)
小橋 美子 … 杉咲花(子役期:川上凛子、根岸姫奈)
小橋 鉄郎 … 向井理
青柳 滝子 … 大地真央
隈井 栄太郎 … 片岡鶴太郎
青柳 清 … 大野拓朗
森田 まつ … 秋野暢子
森田 宗吉 … ピエール瀧
森田 照代 … 平岩紙
森田 富江 … 川栄李奈
中田 綾 … 阿部純子
星野 武蔵 … 坂口健太郎
東堂 チヨ … 片桐はいり
花山 伊佐次 … 唐沢寿明
五反田 一郎 … 及川光博
谷 誠治 … 山口智充
水田 正平 … 伊藤淳史
ナレーション(語り) … 檀ふみ
※スタッフ
脚本 … 西田征史
演出 … 大原拓、岡田健、藤並英樹、松園武大
プロデューサー … 盆子原誠
制作統括 … 落合将
音楽 … 遠藤浩二
衣装監修 … 黒澤和子
主題歌 … 宇多田ヒカル「花束を君に」
公式サイト http://www.nhk.or.jp/totone-chan/
とと姉ちゃん(part1) [ NHK出版 ] |
暮しの手帖 2016年4月号 【特集】 『暮しの手帖』を創ったしずこさん(連続テレビ小説 『と… |
【ポケット版】「暮しの手帖」とわたし NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ 大橋鎭子の… |
暮しの手帖別冊 しずこさん「暮しの手帖」を創った大橋鎭子 2016年 04月号 [雑誌] |
コメント
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>しげさん
>他人からは冷たいと思われようが故人との約束で泣かない(泣けない)とか事情があったりするんだからさ。だから鞠ちゃんみたいな事はうかつに言うもんじゃない。
ま~言っちゃうところが子どもだよねぇ。
でも吐き出せたから良かったんじゃないかなとは思った。
ずっと胸の中にしまっていたら良くない。常子が泣けて良かった^^
>熱帯魚さん
>「とと姉ちゃん」を描こうというコンセプト自体、考えてみれば重いですね。
そうですよね。確かにその通りですわ。
一筋縄では行かない話にならなきゃ、むしろ変ですよね^^;
>「親が亡くなったのになぜ泣かないのか」という言い分はもっともです。
子どもにとっては疑問ですよね。素直に考えれば「悲しくないのかよ」って思いますよね。確かに。
>ゆうさん
>これこそ本来妻がしなければいけないことで、それを子どもが代わりにするなんて「おかしいよ」です。
そうなんですよね~。
寝込んじゃってるわけでもなし、この かかの立ち位置は今イチ不明です。
しかし優しい人で安らげる存在だってことは確かですね。
>宇多田さんの歌詞の薄化粧に関する部分はどういう意味かまだわかりませんが
少なくとも「薄化粧」が死化粧だって思い込み発想は変だと思いました(笑)
ととなら普段から化粧なんてしてなくて当たり前じゃん、と(爆)
>巨炎さん
個人的には「マー姉ちゃん」は記憶にあるので「てるてる」の再放送で良かったです。今日第一話を見てみた感じ、未見っぽいので。
>本作の場合は、導入が良くて中身がアレレな「花アン」と
逆の印象を受けるのが今のところは良い感じですが。
このドラマの場合は導入は要らなかったかも~。子役時代はいいですね^^もっとやって欲しかった。
>紫花浜匙 さん
>でもこの時代、家族を守ろうと生きていた子は、少なくなかったのかも。
こういう話は、初めてではないものね。
遅れて今日の分の記事でちょっと触れたけれども、法律的には家を継ぐ子なんだよね。
だからこの時代の子には覚悟があっただろうと思う。凄いわ。
けれども法律的には戸主だろうと精神的には母が支えてあげてほしい年齢よね~。
優しくて、でも戸主としての独立心は持ってほしいと、そういう感じなのかな。
今日になったら4年も経っていてここまでどう思って生きて来たのかちょっと解らなかった(笑)
>あんまり好きじゃなかった吉田鋼太郎さんの、
紳士になったり三枚目になったりの演技、
音楽と吉田、高畑充希の掛け合いが好きだったのに。
鋼太郎さん、イイ人だよね、きっと(笑)
恐い役が多いけれども、あれを見るとそう思うよね!
今期はクドカンの「ゆとりですがなにか」にご出演、楽しみ^^
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泣かない為に、感情を抑え表情を作ってた常子が、
余計冷たく思えたんだろうね。見てる方はつらかったな〜。涙。
夜中のととの遺言シーンは、怖い、残酷すぎる。
かかを手伝ってやってほしい。もっとやんわり言えなかったんかな。
ととは、藁をも掴む気持ちだったんだろうけど。
でもこの時代、家族を守ろうと生きていた子は、少なくなかったのかも。
こういう話は、初めてではないものね。
今の子よりも精神年齢も高かったろうし。
かかが、優しいだけの人じゃなくて良かった。
予告は、逞しい昭和の常子が垣間見れた。
色々努力があったんだろうけど、明るく乗り越える姿勢が見れる。
今の所、最後まで見守らないと、と思えた。
なんか、昔の朝ドラの匂いがして懐かしい。
テレ東の「東京センチメンタル」が終わっちゃって、なんか寂しいのよね。
中の恋愛は如何でも良かったんだけど、
あんまり好きじゃなかった吉田鋼太郎さんの、
紳士になったり三枚目になったりの演技、
音楽と吉田、高畑充希の掛け合いが好きだったのに。
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来週から「てるてる家族」の再放送ですが
やっぱり本作が家族の物語だからなのでしょうか。
どうせならフル保存最古で田中裕子さんのデビュー作の
「マー姉ちゃん」をやって欲しい様な…。
本作でちょっと気になったのが第1回の導入。
「ごち」以降の時代物は終盤の展開を持ってくるのが定番ですが
「マッサン」はまだしも「花アン」や「あさが来た」は
必然性が弱く視聴者を引っ張るだめの小細工に見えたり・・・。
本作の場合は、導入が良くて中身がアレレな「花アン」と
逆の印象を受けるのが今のところは良い感じですが。
とと姉ちゃん>『とと姉ちゃん』6話
子供時代の終わり―
いつもなら
どっちかっちゅーと
早く大人編になってほしいと思う方
どんなに子供編が素晴らしくてもね
だって、物語はそれからが本番だから
でも
今回ばかりは
ああ、大人になっちゃったよ…(寂)
と思ってしまった(笑)
…ひじゅにですが何か?
「何となく、とと姉ちゃんは誕生したのです」by檀ふみ
↑「何と…
とと姉ちゃん>『とと姉ちゃん』6話
子供時代の終わり―いつもならどっちかっちゅーと早く大人編になってほしいと思う方どんなに子供編が素晴らしくてもねだって、物語はそれからが本番だからでも今回ばかりはああ、大…
とと姉ちゃん 第6回
内容“ととの代わりになって欲しい。。。”竹蔵(西島秀俊)は、常子(内田未来)に家族を託し、この世を去る。
悲しみに暮れる君子(木村多江)鞠子(須田琥珀)美子(川上凛子)だが、常子は、気丈に振る舞い続けていた。あまりの気丈さに、竹蔵の同僚・杉野…
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社長の言葉が鞠子ちゃんの言葉を引き出したんですよね。
えらいねえ。気丈にしていて。お葬式の時も。ずっと感心していたんだよ。(でしたっけ?)
描かれなかったけれど「気丈にしていたお葬式」では喪主にたったという話を思い出させました。
鞠子ちゃんは「それってほんとに『えらい?』」と違和感を持ったってことですよね。
いつものつん姉ちゃんとは違う、なんか、変だって気づいたってことなんだと思いました。
彼女がへんだよと言いだしたのは父の私物を取りに行った姉が帰宅したとき。
これこそ本来妻がしなければいけないことで、それを子どもが代わりにするなんて「おかしいよ」です。
子どものストレートさが常子の涙を決壊させ、君子さんを母に戻してくれたんじゃないかな。
泣いている姉を鞠ちゃん美っちゃんが少し離れたところから観ているのもよかった。
家族を守ると気負う姉を家族それぞれの反応の仕方で受け止め
「なんとなくとと姉ちゃん」になったというのがやさしいなあ。
宇多田さんの歌詞の薄化粧に関する部分はどういう意味かまだわかりませんが
「はじまりとおわりのはざまで忘れぬ約束した」から
「今日は贈ろう 涙色の花束を君に」までのところ
常子ちゃんの心情にぴったりだったなあと思いました。
演出が物理的に変じゃない?と突っ込みたくなることもあるけど
人生の苦い側面もにげずに描くこのドラマが
ここまでのところとても好きです。
【とと姉ちゃん】第6回(4/9)感想「とと姉ちゃん誕生」&第1週視聴率
ととが亡くなった後、お葬式もそこそこに常子が泣かないという事で、鞠子がつん姉ちゃ
火の粉第1話 & マスケティアーズ パリの四銃士第1話 & ドクターカー第1話 & とと姉ちゃん第一週(4.2-9)
・火の粉第1話
雫井脩介原作だそうですが、原作未読。
隣に引っ越してきた、かつて被告だった男(ユースケ・サンタマリア)の行動に
裁判官一家が恐怖していくさまを描くホラーサスペンス。
第1話を観ましたが、リタイアです。
面白かった方、ごめんなさい。
効果音などの演出が過剰すぎて興醒めだった。
もしかしたら原作は面白いのかもしれない。
隣人の不気味さを表現したいのなら、
効果音やBGMは抑え目に…
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> 1人で父の会社の荷物を引き取りに行って、帰ってきて、ちゃんと草履を揃える。
> この一コマだけで、常子が1人、一生懸命に日常を保とうとしていることが解るよ。
そうですね・・・。草履を揃える場面は前にもありましたものね。これが日常なんですね。
「とと姉ちゃん」を描こうというコンセプト自体、考えてみれば重いですね。
> 今後もこの鞠子という子はそういう役回りなのかも知れない。
> 本音をずばずば吐き出す事で突破口を造る。
高いところに登ろうとしたり夜中に桜を探しにうろうろしたりする常子をたしなめる役の鞠ちゃんは学校の成績もよい。
バケツを持って立たされている二人の男子児童を見ても絡まずにスルー。
常識を重んじる言動をする人だという印象を受けています。
なので、常子に厳しい視線を送ったりあんなふうに叫んだりしたのには驚いたんですが、「親が亡くなったのになぜ泣かないのか」という言い分はもっともです。
今後もずばずばとした物言いで常子をたしなめるのかもしれませんね。
かかとよっちゃんの役回りはまだわからない・・・。
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つん姉ちゃんの気持ちも鞠ちゃんの気持ちもよくわかる。だから余計に泣けたなあ。どちらも自分自身の体験とダブって見えて・・・。
他人からは冷たいと思われようが故人との約束で泣かない(泣けない)とか事情があったりするんだからさ。だから鞠ちゃんみたいな事はうかつに言うもんじゃない。それは思ってもしかたない事だけど自分の腹の中にとどめておかにゃ。
ちびよっちゃん退場は寂しいねえ。でも次の子もちびよっちゃんが大きくなったイメージっぽくてけっこういいんじゃないかな。来週に期待。
いい感じの第一週でした。
とと姉ちゃん (第6回・4/9) 感想
NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第1週『常子、父と約束する』『第6回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
花見を終えた夜、興奮して眠れない常子(内田未来)は、台所で水を飲んで子ども部屋に戻ろうとすると、書斎で寝ているはずの竹蔵(西島秀俊)から声をかけられる。そこで常子は竹蔵からある大切な願い…