糸子(和久井映見)と正典(松重豊)をなんとか仲直りさせたい喜代美(貫地谷しほり)
の前に、突然五木ひろし(五木ひろし)が現れる。
事情を聞いた五木は「喜代美と草々(青木崇高)が夫婦の仲の良い姿をみせれば、きっと
帰ってくるはず」という。
早速喜代美は草々と一緒に糸子の前で一芝居打つが、失敗に終わる…。
そこに大阪から草原(桂吉弥)、小草若(茂山宗彦)、四草(加藤虎ノ介)が駆けつける。(92話)
糸子(和久井映見)と正典(松重豊)のために、喜代美(貫地谷しほり)は草々(青木崇高)と
夫婦落語会を開くことにする。
さっそく落語「天災」のけいこをはじめる喜代美の前に、かつての同級生たちが現れる。
ところが、ダメだったころの自分を知っている相手というだけで、喜代美は緊張してしまう。
落ち込む喜代美に奈津子(原沙知絵)は「自分の過去を乗り越えたときが、本当に変わった
とき」と言う。(93話)
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「ちりとてちん」第92・93話「子はタフガイ」
※「ちりとてちん」は、2007年10月期のNHK連続テレビ小説です。
当方は当時の放送をオンタイムで見ているので感想は恐らく回顧目線になりがちです。
ご了承のうえ、ご覧くださいませ。
※レビューでは先のネタバレは控えるよう努力します。
※レビューの更新はイレギュラーで…。書けたり書けなかったりしています。
※再放送時間は月~土・午前7時15分からNHKBSプレミアムにて。
ようこそのお運びで厚く御礼申し上げます。
さて、順ちゃんの妊娠騒動が一段落し、草々・若狭夫妻(未)の仲も何とかなって、
後、納める所はお父ちゃんとお母ちゃん…という状態になった和田家。
そこに、
いかにも、五木ひろしです。
と、ひろしが彗星のように現れる、という…。
「ひろし回」なのでした。
父と母がけんかしておりまして…。
どねかして仲直りしてもらいたいんですけど…。
いい方法があります!
と、拳でもう一方の手の平を叩く仕草をするひろし。
えらい古典的な思いつき方やな。
と、草々さんにツッコまれる。
ひろし曰く、
愛し合う気持ちを思い出させてあげればいいんですよ!
喜代美夫妻が仲良くしている所を見せつけてやれば、糸子さんは帰ってくると言うのでした。
話が終わってから、箸を包んで持って来る正典さん。
お代は…。
いや、お代は結構です。
え!?←小次郎おじちゃん。
五木さんに使てもらえるやなんて職人冥利につきますさけ。
何言うとんの兄ちゃん、もろとけもろとけ!
お前は黙っとけ!
そうかて貧乏なんでしょ。
「貧乏」言わんといて下さい。
すると、
これはあなたが丹精を込めて作られた塗箸です。
それをあなた自身がそんな値打ちを下げるような事言ってはいけません!
と、良い事言うひろし。
しかし、60円しか持ってなかった…。
お代はまた今度って事になったのでした。
さて、ひろしのアドバイス通り、魚屋食堂に可愛いペアルックで出掛けて、
糸子さんの前で目いっぱいイチャイチャする喜代美。
いや…喜代美は嬉しそうやけど、草々さんの方はかなり困惑気味やで。
そこへ草原にいさんと…四草と…小草若が次々と現れるのでした。
慌ててペアルックを脱ごうとする草々さん。
やっぱり相当恥ずかしいんやね。
越前そば、おごって下さい。
やっぱり…。
小草若にいさん、別れる方に賭けたんやから。
うっさいな~お前は!
何をぞろぞろ来てんねん?
心配して来たったんやないか。
心配て…。
越前そば…。
しつこいな~!
まあまあ無事に元の鞘に納まったんやったらよかった。
相変わらずです。
あの…。
ん?
仕事は…どねなっとんですか?
私の代わりに、にいさんらで行ってくれとるんですよね?
うつむく3人……。
仕事は…3人が行く先々で色々やらかして全部無くなってしまったらしいです。
もっとも、それは草若師匠が夫婦のために仕事を減らすように頼んだおかげでもあるらしい。
一向はそのまんま和田家へ移動~。
みんなでカレー食べている食卓がギュギュウで狭そう。
順ちゃんと友春の一件など色々と聞かされる徒然亭なのでした。
そして、話は当然、和田夫妻のケンカへ。
大体、何が原因なんや?
え~と、それはですね…何から話したらええんやろ?
お父ちゃんは自力でおじいちゃんみたいな塗箸職人になろうとしとるけど、お母ちゃんは
「経済的な事考えたら若狭塗箸製作所の世話になった方がええ」って言う。
だけど製作所の社長さんは、おじいちゃんの塗箸を全否定した人やでえ、お父ちゃん怒ってしもて。
それでけんかになったんや。
はあ~…すごい簡潔な説明。
正平君、文才あるわ!
正平な、なっちゃんのアシスタントに…。
おっちゃんにだけは就職先の心配されたないわ!
糸子さんが作り置きしたカレーも終わったようです。
はよ帰ってきてくれないと食事も大変そう。
ほかしといたらええねん。
と、正平。
夫婦みたいなもん、いざとなったらたわいのう和解するわ。
誰やねん、お前は。
と、草々にいさんのツッコミが…。
うん…正平、達観しすぎ。
ま、そんな正平もさすがに見抜けなかった事実をこの後、知る事になるのです。
「温めて食べなさい」という糸子さんの書置きメモ。
この裏側にあの「University」の字を見つけるのでした。
勘のいい正平の事ですから…これだけでピンと来るでしょう。
お母ちゃんがケンカの時にお父ちゃんに言っていた
「正平の将来が心配や!」
の意味。
今日からここで寝る。
その晩から喜代美の部屋に来た草々さん。
ソワソワする喜代美。いやいや夫婦やからね~。
一方、正平の部屋は徒然亭の面々でギュウギュウになっているのでした。・泣
若狭。
はい?
落語会やろか?
と、突然言い出す草々さん。
お前と俺、2人で仲よう夫婦落語会やってるところ、お父さんとお母さんに見てもらうんや。
夫婦落語会…。
こんなトレーナー着て仲ええふりしたかて伝わらへんねん。
けど、お前と俺とで力を合わせて落語会やってるところ見たら…
仲よき事は美しきかなと思ってくれはんのんと違うか!?
ほやろか?
うん!
落語はお前にとっても俺にとっても掛けがえのないもんや。
大事に育てていこういう気持ち。未来へ伝えていこうという気持ち。
これが共有できてる限りは俺らはず~っと一緒や。
お前と俺は落語で結ばれてんねん。
とても草々にいさんらしい提案だと思いました。
2人は確かに落語で結ばれている。
これは手放すことの出来ない「かすがい」です。
喜代美は考えます。
何なんやろか?
草々にいさんと私にとっての落語みたいな、お父ちゃんとお母ちゃんにとっての
掛けがえのないもんて。
それはね…今週のサブタイが表しとるよ、喜代美。
さて。
夫婦落語会やろうと決まれば後は稽古です。
徒然亭の方々は観光に出かけるようで…ホンマにただの旅行。
ネタ決めたんか?
はい。私は「天災」にしよ思てます。
草々が何やんのか知らんけど、若狭がトリやりや。
え?
そら小浜でやんねんもん。主役は喜代美ちゃんやで。
主役…。
「主役」と言われた途端に、喜代美の脳裏に蘇るあの文化祭。
主役と聞いただけで緊張が走るのでした。
そこへ、高校時代の友達が3人現れます。
折よく…回想したばかりの、あの文化祭の時の三味線メンバー。
何か急に顔がこわばって、あの作り笑いになり、お茶を出せばこぼし…。
それなりに成長したつもりでいてた私ですが、一番駄目やった自分を目撃してた人達に
会うとこないなってしまうのでした。
自意識過剰のあほでございます。
トラウマ蘇るってやつですな。
落語家になった喜代美に3人はサインを頼み、羨ましいと言い、草々さんを見れば
カッコいいダンナさんだと騒ぎ……。
もう充分、あの頃の喜代美から状況的には脱しているんですけれどもね。
3人は落語会の話を聞き、来たいと言い出します。
それに「もちろん」と言ってしまう喜代美。
元々「主役」で緊張しているところを、ますます緊張の種。
何をそない不安になる事があんの?
喜代美ちゃん、あの天狗座の大きい舞台で何百人もお客さん前に立派に高座務めてたやん。
と、奈津子さん。
天狗座の何百人のお客さんより昔の同級生3人の方が緊張するんです。
ええやん。
昔の同級生なんかどうでも!
え?
教室の隅の眼鏡女の事なんか気にもかけてへんかったくせして。
ちょっとテレビとか雑誌に名前が出た途端手のひら返して友達面して!
……友達面して!
奈津子さん…自分の世界に入っちゃってますで~…。
そやからね、喜代美ちゃん。
そこを乗り越えた時がほんまに喜代美ちゃんが変わった時や。
なりたい自分になれる時や!
さて、若狭は「天災」をやることに決めたらしいですが、草々さんの方は思案中。
ああ「二人ぐせ」もやりたいしなあ。
けど「愛宕山」も捨て難いし…。
「寿限無」やれ。
お前やないねん。
チッ!
ほな何するんですか?
せかすな。
ネタは季節とか状況とか色々考えて慎重に選ばなあかんからな。
なのに、小次郎おじちゃんが姿を現して仏壇に線香あげた途端に、
「たちぎれ線香」にしよ。
と簡単に決める草々さんなのでした。
にいさん、稽古つけて下さい。
う~ん、ええけど…本番まではいてられへんで。
え?
当たり前やがな。
俺らかてお前高座あんのにそんなのんびりしてられるかい。
いや、ものすごい暇そうに見えるけどな。
けど、それやったらお囃子どないするんですか。
え?
「たちぎれ線香」は最後にはめもの入らんかったら成立せえへんでしょ?
お前がやれ。
え~っ!?ちょちょ…。
「たちぎれ線香」のお囃子をですか!?
地唄の「雪」をですか!?
そやな。若狭がやれ。
ちょちょ…草原にいさん!
夫の落語を妻のお囃子で支える。
なるほど。こら正真正銘の夫婦落語会や。
うちの師匠とおかみさんみたいやな~。
喜代美にとっては、ますますのプレッシャー…。
よりにもよってトラウマの三味線をトラウマメンバーの同級生の前で…。
そして、ここでは主役になった事がない喜代美が主役。
茫然とする喜代美の前に、またも五木ひろしが来店!
ひろしはわざわざ箸の代金を払いに来てくれたのでした。
ホンマ、ええ人やね~。
お父さんお母さん仲直りしました?
五木さん…どんだけええ人なんですか?
…仲直りはうまくいっとらんのです。
そうですか。それは困りましたね。
ほんでも夫婦落語会やる事になりまして。
ここで初めて自分ら夫婦が落語家だということを明かす喜代美。
ひろし、大喜びです。
いや、でも、あっちは…草々にいさんは、私が言うのもなんですけどほんまに落語が上手で、
上手なだけやなくて熱心やしどこをとっても素晴らしくて…。
けど、私はまだまだ下手やし…。
下手やのにお囃子までやる事になってぇ。
お囃子て、あの三味線か何か?
はい。
それはまたまたすごい!
…で、お母さん見に来てくれるんでしょ?
それが…まだ誘とらんのです。
どうして?
自信がなくて…。
自信がないって?
私、高校生の時「学園祭で三味線弾く」言うて途中で投げ出した事があってぇ。
とうとうと自分のトラウマを語る喜代美でありました。
これを何かの相談所のように聞いてくれるひろし…ほんま…ええ人や…。←何度目だ。
それどころか…
そうですか…
分かりました!
じゃあ、私がお母さんのために一曲歌ってあげましょう。
え~っ!?
いや、そうすればあなただってお母さんを誘う勇気が出てくるでしょ?
ホント、え~~~っ…だよ。
どこまでええ人なんだ。
ほんまにええんですか?
五木ひろしに二言はありません。
歌は何がいいですかね。
「よこはま・たそがれ」か「夜空」か「千曲川」か「長良川艶歌」か。
それとも昨年「紅白」で歌った……。
「ふるさと」でお願いします!
え?
あ…すいません。
お母ちゃんが一番好きな歌やでぇ。
そうですか。
じゃ、「ふるさと」を歌わせて頂きましょう。
こうして…夫婦落語会の前に、五木ひろしコンサートが行われる事になったのでした。
夢のような話やでぇ…いや、別にうちはひろしのファンじゃないけどね。
最大級の親孝行ですな。
夢でも何でもええ…ドラマだもん。ここは楽しみましょう。
※告知~~!!
4月からこの「ちりとてちん」のBS再放送枠で「カーネーション」の再放送が
底抜けに~決定いたしました~~~!!
よろしければ→【2014年1月期・冬クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表
※キャスト
和田喜代美→青木喜代美/徒然亭若狭 … 貫地谷しほり(少女時代:桑島真里乃)
徒然亭草若(三代目) … 渡瀬恒彦
徒然亭草々 … 青木崇高(少年時代:森田直幸)
徒然亭草原 … 桂吉弥
徒然亭小草若 … 茂山宗彦(少年時代:榎田貴斗・森川翔太)
徒然亭四草 … 加藤虎ノ介
木曽山勇助/徒然亭小草々 … 辻本祐樹
吉田志保 … 藤吉久美子
和田糸子 … 和久井映見
和田正典 … 松重豊
和田小梅 … 江波杏子
和田小次郎 … 京本政樹
和田正平 … 橋本淳(少年時代:星野亜門)
和田正太郎 … 米倉斉加年
和田清海 … 佐藤めぐみ(少女時代:佐藤初)
和田友春 … 友井雄亮(少年時代:小阪風真)
和田秀臣 … 川平慈英
和田静 … 生稲晃子
野口順子 … 宮嶋麻衣(少女時代:伊藤千由李)
野口幸助 … 久ヶ沢徹
野口松江 … 松永玲子
野口春平 … 斉藤勇人/新岡澪
野口順平 … 斉藤隼人/新岡塁
熊五郎 … 木村祐一
咲 … 田実陽子
磯七 … 松尾貴史
菊江 … キムラ緑子
徳さん … 鍋島浩
お花 … 新海なつ
緒方奈津子 … 原沙知絵
原田緑 … 押元奈緒子
鞍馬太郎 … 竜雷太
万葉亭柳眉 … 桂よね吉
土佐屋尊建 … 波岡一喜
万葉亭柳宝 … 林家染丸
土佐屋尊徳 … 芝本正
柳宝の弟子 … 林家染左、林家染吉
烏山 … チョップリン西野
原田颯太 … 中村大輝(少年時代:河合紫雲)
音大の教授 … キダ・タロー
あわれの田中 … 徳井優
横山たかし・ひろし … 本人
五木ひろし … 本人
ニュースキャスター … 浅越ゴエ
竹谷修 … 渡辺正行
堀田由美子 … 和田はるか
高島恵 … 中井飛香
北川沙織 … 村上佳子
語り – 上沼恵美子
※スタッフ
脚本 … 藤本有紀
演出 … 伊勢田雅也、勝田夏子、井上剛、菓子浩、三鬼一希、吉田努、櫻井壮一
制作統括 … 遠藤理史
音楽 … 佐橋俊彦
テーマ曲・ピアノ演奏 … 松下奈緒
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【ちりとてちん】第1週~第3週、
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73 74 75 76 77
78・79
80・81・82 83・84・85
86 87 88 89 90・91
92・93
コメント
SECRET: 0
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>喜代美には心配してきてくれる兄弟子や支えてくれる家族などたくさんいて幸せ。
私もそう思いますよ~。
小浜の思い出も主人公でいられなかったという物であって、別にイジメに遭っていた
わけでもないし、友達的にもいい環境だったと思うけどな^^;
>私がいいな、と思う朝ドラは主人公の出身地名物をうまく取り入れているものが多いです。
カーネーションの岸和田だんじり、あまちゃんの北三陸海女さんウニ鉄道などなど。
朝ドラと大河は本来「地元」をフィーチャーするもんですからね~。
土地をしっかり描いている朝ドラは人気が高いですよね。
(現行のなんか…別に何処でもいい感じですよね、今んところ…^^;)
>これ以上ないくらい五木ひろしをいいひと設定にしているのもご祝儀のようなもの。
ひろし、優しそうな顔をしてますもんね~。
いや、きっと実際ええ人なんですよ、きっと^^
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奈津子さんの意見に同感。いいときだけの友達なんて友達じゃない。
喜代美には心配してきてくれる兄弟子や支えてくれる家族などたくさんいて幸せ。
私がいいな、と思う朝ドラは主人公の出身地名物をうまく取り入れているものが多いです。
カーネーションの岸和田だんじり、あまちゃんの北三陸海女さんウニ鉄道などなど。
それは主人公が生まれ、生きてきた背景を愛し、それらが主人公の性格や人生を肉付けしている
という気持ちがあるからなのだと思います。地元を敬愛している脚本が好きです。
ちりとてちんも若狭塗箸、焼きサバ、若狭鰈、福井の恐竜博物館、そして五木ひろし。
行ってみたい、食べてみたいと思わせるのがうまい。
これ以上ないくらい五木ひろしをいいひと設定にしているのもご祝儀のようなもの。
糸子おかあちゃん(地元のひとたち)の喜ぶ顔が見たいです。