菊村(石坂浩二)は、明け方に見た摂子(八千草薫)と訪問者との海辺の光景を思い出す。
その日、別の施設へ移った認知症のしのぶ(有馬稲子)がやって来て、以前入居していた部屋に勝手に入り込む。
現入居者の白鳥(上條恒彦)から摂子が病気療養中だと聞くと、自分が来たのは虫の知らせだという。
その後、しのぶは摂子を見舞う。だが、摂子の反応はない。
そのため、しのぶは摂子が好きだった楽曲を歌って聴かせることにする。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「やすらぎの郷」第23週 第106~第110話
皆が慕い、女優としても人間としても愛された九条摂子の最期とお別れをジックリ描いた一週間。
簡単にあらすじおさらい
第111話(月曜日) : 栄は昨夜浜辺で見た加納英吉と姫、そして2人のボディガードとして立つ川添純一郎を思い出し寝不足の朝を迎える。
その日、認知症患者用の施設に移されていた及川しのぶが行方不明になったと連絡が入る。
第112話(火曜日) : 那須の施設から5時間、及川しのぶはタクシーで郷へやってきた。
かつて自分のもので今は白鳥洋介の部屋であるヴィラに勝手に入り込んで姫の好物を持ってきたとウナギを調理し始める しのぶ。
容態を聞いてウナギが食べられないと知った しのぶは姫が好きだった『ゴンドラの歌』を歌い始める。
その日の夜、姫こと九条摂子は静かに旅立った。
第113話(水曜日) : 戦後の大女優である九条摂子の葬儀は郷だけでヒッソリ行うわけには行かず、郷で荼毘にふした後、都内で葬儀が行われる事となった。
栄は涼子と優子と静かに写真を選ぶ。
葬儀で誰が弔辞を読むのか、着ていくドレスはどうするのかで騒ぐお嬢やマヤはハッピーを怒らせてしまう。
第114話(木曜日) : 皆は都内の葬儀に出かけ、留守番をしていた栄は理事長からお茶に誘われる。
姫の最期のやすらかな様子、ここまで死に臨む覚悟があったこと、全てが死に顔に表れていた話などを理事長から聞かされ、姫に対する尊敬と愛情をますます深める栄であった。
第115話(金曜日) : 栄は葬儀から戻ってきたマヤに、葬儀が立派だった様子や一般参列者の行いでより素晴らしくなった事を聞かされる。
その日の夜は、白鳥が奏でる葬送のトランペットが郷に響き渡った。
翌日、海岸では秀次が姫の絵を燃やしていた。
自分が描いた絵には姫の覚悟が描かれていなかったと恥じる秀次。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
死亡宣告を受けて一ヶ月。その通りに姫は旅立ったと栄ちゃんは語っていた。
実は私の父もそうで。
ネットで調べたところに寄ると、末期がん患者と老衰はその辺が割と正確に診立てられるらしく。
身内が「後一ヶ月」「後一週間」「後何日」という医師の宣告を受けて、どうせその通りに行かないだろうからと仕事の休みを取るのを躊躇する方は多いと思われるが、そこは信じて駆けつけるといいと思う。
どうでもいいようなアドバイスですいません(笑)……けれども、当時の事を色々と思い出したので。
こんなにも愛されて慕われて、夢のように旅立ったこの大女優は幸せだ。
ハッピーは怒っていたけれども、葬儀には一般家庭でも本当に様々なドラマが起きる。様々な奇跡も起きる。
それは、ここにいる私たちが勝手に偶然を奇跡だと思い込むだけかも知れないのだけれど。
約100年、地上に暮らす命が1つ消えるのだから、何か起きてもおかしくはないと思うのだ。
宇宙的にはほんのちっぽけな出来事だとしても。
「九条摂子」という美しいキャラクターに合掌。
簡単な感想
日々の感想はツイッターを拾います。
姫と加納氏、夜中の入り江デートを目撃し、寝坊した栄ちゃん。栄ちゃんの睡眠障害が心配です #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
川添純一郎「記憶にありません」「全く記憶にございません」小佐野賢治氏? #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
夢ではない。あれは本当に加納英吉だった。元芸能界のドン…なのね。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
「とっくに死んだとも言われていたあの男が、姫との最期の別れをするために亡霊のごとく現れたのだ」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
3日前から行方不明の及川しのぶ。那須の監禁施設っていうところもセキュリティ0の郷らしい( ̄∇ ̄;) #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
そして出かけている間に他人のヴィラに入り込んで冷蔵庫を漁っているという……相変わらずセキュリティ0の #やすらぎの郷 #やすらげない郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
那須からここまでタクシーで来たけど運転手がファンだったからタダで済んだ「歌でもう充分いただきました」5時間以上歌いっぱなしだったという しのぶ #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
他人の部屋で うなぎを調理する及川しのぶ #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
九条さんは今、具合が悪くて うなぎ食べられないと聞いて「じゃぁ、うなぎよりも歌がいいわね。あなた、ギター上手だったわよね」とことんマイペース( ̄∇ ̄;) #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
姫の体調をふり撒かれたくなかったら、誰かこの人をちゃんと止めた方がいいのではーーー.。oO #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月4日
代わりに歌歌うわ。あんたの好きだった『ゴンドラの唄』。いつだっけ『しのぶの庭』で歌ってくれたよね。2人でデュエットした。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
「たーめだ、こりゃ。時間の問題だ。」言い方( ̄∇ ̄;) #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
「しばらく歌ってないから、声、出るかな。」タクシーで5時間歌ってきたでしょ #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
駆けつけてすぐにピアノ弾かされる貝田さん #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
いいの?こんな時『ゴンドラの歌』なんて。
「いのち短し恋せよ乙女 紅き唇あせぬ間に 熱き血潮の冷えぬ間に」 #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
姫は言ったと。「秀さん、私なんだかずーっと死なない気がするの」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
「世阿弥の「花伝書」に従えば、若い時代の美しさは彼の言うところの「時の花」「時分の花」です。今の姫の美しさは幽玄を秘めた「真の花」です。私は今の姫のお顔の方が美しいと思います。」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
「心のほのお消えぬ間に 今日はふたたび来ぬものを」その夜11時52分。姫の命は天に召された。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月5日
「一ヶ月半。あっけなく逝ってしまった。」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
「もう…ですか?一体どこからそんな情報が」「誰がリークするんだよ」えっ…伸子とマロ、あんたらじゃないの?(笑) #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
「それにしてもさぁ、姫のことどっから漏れたんだろうねぇ」マロの口からそれ出るの、すっごくいらつくのw #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
写真を選ぶのは栄ちゃんと涼子。昔の綺麗な写真がいっぱい。でも、今の写真は「真の花」。昔の写真は「時の花」。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
マヤとお嬢は「時の花」がいいと言ったんだよね。マヤなんか断捨離推奨してるのにね。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
栄ちゃんは、重ねた時間で美しくなった今の写真を選ぶ。同意する涼子。野際さん。まさしく時を重ねた美しさだったね。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
弔辞を読むことで一悶着。なぜお嬢なんだと騒ぐマヤ。ドレスがないから事務所で持ってくれとせがむお嬢。この2人の姿こそが現世ね。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
「やめてください!みなさん、年取って変になってますよ!」一体誰のための葬儀なのかと怒るハッピー(笑) #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
そうだ。千坂先生の爪は棺に入れてあげないとね。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
ハッピーは怒っていたけれども、葬式ってホント生きている人のためのものなのよね。芸能人でも有名人でもなくても葬儀では色んなドラマが起きる。空から見たら滑稽だよね。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
【視聴者のための葬儀】明日、四宮出ます!! #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月6日
「死に臨んでの最も有効な処方箋は「納得」という二文字」「九条さんは十分納得されて死というものに向かわれたと思います。あの方は本当に立派な方でした」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
「死に顔を見るとはっきりわかります。死の時の苦しみをそのまま引きずった苦痛の表情のままの死に顔もありますが、ほとんどの死に顔は何分か経つと平和な安らかな表情に変わります。その表情の変わっていく時間が「納得」のための時間じゃないかと思ってます」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
「九条さんの場合、心臓が停止した時からすでにもう安らかな死に顔でした」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
及川しのぶが臨終前に突然やって来たのも偶然の徘徊というよりも奇跡じゃないかと理事長は言う。しのぶが置いて行ったマリー・ローランサンの詩集『鎮静剤』 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
この詩の最後がこう結ばれてます。
「追はれた女よりもっと哀れなのは死んだ女です」「死んだ女よりもっと哀れなのは忘れられた女です」 #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
四宮インタビュー「とても穏やかで笑顔が素敵な方でした」
いや、この人、ほとんどヒデさんに会いに来たようなもんだったから…… #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
名倉先生の話で、父の臨終を思い出した。どう感じたかはつぶやかないでおくけれども、人の死に際して色んな奇跡が起こることは確か。
私の父は決してやすらかではなかったから。いろんな奇跡が起きた #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
ラストの有馬稲子さんの朗読が素晴らしかった。
「追はれた女よりもっと哀れなのは死んだ女です」「死んだ女よりもっと哀れなのは忘れられた女です」 #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年9月7日
「実に素晴らしい追悼文ですね。九条さんの霊もきっと喜んでくれるでしょう。それに加納の親父も感謝すると思います。」親父は動けない身体なのに無理して来たらしい #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
高平総理の秘書だった川添純一郎氏。「あの人は戦時中の海軍時代からの親父のいわば刎頸の友でした」刎頚の友…難しい言葉。「例の事件以来、親父に付き添って山の中でひっそり暮らしてます」 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
「死に際しての最も有効な処方箋は「納得」という2文字であるという話」「律子は果たして納得して死んだのか?」 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
死に顔は葬儀屋さんがマッサージして「納得したような顔」にしてくれるんだもん.。oO #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
葬儀から帰ってきたマヤ。その喪服のデザイン、若すぎないか?… #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
「結局お嬢の衣装はどうなったんだ?」「大村さんの時と同じ」「慌てて引っ張り出したらしくて背中に畳みじわがついてた」昔だったら付き人が何とかしてくれたシワも、今はやってくれる人が居ないからつきっぱなしだと #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
「香炉を並べた台の上にチカチカ光るものがいっぱい見えるの」それは一般葬列者のお賽銭だったと #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
「一般の方たちはほらお香典なんて持ってこないでしょ。どなたかがポケットから小銭を出してその香炉の台の上に置いたのね。あとから来た方も続いてそれにならった」それがチカチカ光って綺麗だったと #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
姫に死の覚悟があって立派だったから?ヒデさんは自分の描いた絵が恥ずかしいと燃やす。「覚悟を描けて無かった」 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
お嬢とマヤの絵も描いているというヒデさん。
「あの方たちにはまだ覚悟がおありではないようですから、自分でも描けると思います。」だよね。
まぁ…ホームに入ったというだけで覚悟する必要はないし #やすらぎの郷 #録画だよ— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
孫きた……ぇ、最初に出てた孫、こんなにデカかったっけ?ちょっと…52歳の同棲相手ってのが上川さんじゃないでしょーーね( ゚ ∇ ゚ )イヤン… #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年9月8日
及川しのぶの行動や存在で笑わせながらも、その歌や朗読でしんみりさせられた。
「命短し 恋せよ乙女」とは、なんて姫にピッタリな歌なのかしら。
半世紀近く抱えていた戦死した恋人への想いが昇華する。
燭台のキラキラ……は、きっと、それを表した風景。
※キャスト
菊村栄 – 石坂浩二
白川冴子 – 浅丘ルリ子
及川しのぶ – 有馬稲子
水谷マヤ – 加賀まりこ
三井路子 – 五月みどり
井深凉子 – 野際陽子
高井秀次 – 藤竜也
真野六郎 – ミッキー・カーチス
九条摂子 – 八千草薫
岩倉正臣 – 山本圭
松岡伸子 – 常盤貴子
財前ゆかり – 松岡茉優
名倉みどり – 草刈民代
菊村律子 – 風吹ジュン
名倉修平 – 名高達男
貝田英信 – 藤木孝
三角寬次 – 山谷初男
堺田俵介 – 毒蝮三太夫
原田 – 伊吹吾郎
那須 – 倉田保昭
中井竜介 – 中村龍史
宮下一馬 – 平野勇樹
中里正 – 加藤久雅
進藤秀夫 – 山下澄人
橋本忠吉 – 納谷真大
野村伊三郎 – 芳野史明
菅野平助 – 西岡ゆん
村松豊 – 福崎峻介
千倉和夫 – 森谷勇太
冲正之 – 熊澤洋幸
荒木実 – 関健介
正岡治 – 池田絢亮
田辺三郎 – 湯川尚樹
茅野大三郎 – 伊藤初雄
茅野順子(カメコ) – 長内美那子
白鳥洋介 – 上條恒彦
車いすの老人 – 倉本聰
老人の介護人 – 中島みゆき
川添純一郎 – 品川徹
加納英吉 – 織本順吉
中山保久 – 近藤正臣
侘助 – 小松政夫
玉子 – 野村麻純
犬山小春 – 冨士眞奈美
石上五郎 – 津川雅彦
松岡信三 – 柴俊夫
四宮道弘 – 向井理
榊原アザミ – 清野菜名
菊村梢 – 山本舞香
菊村加奈子 – 森上千絵
菊村一郎 – 水津聡
住職 – 坂本長利
おかみ – 福井裕子
※スタッフ
脚本 – 倉本聰
演出 – 藤田明二、阿部雄一、池添博、唐木希浩
プロデューサー – 五十嵐文郎
音楽 – 島健
主題歌 – 中島みゆき「慕情」